映画「マンチェスター・バイ・ザ・シー」


*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「マンチェスター・バイ・ザ・シー」


リーはマンションのメンテナンス、便利屋としてトイレのつまりやちょっとした
水漏れを直したりゴミを捨てたり、そんな仕事をしている。酒を飲み、喧嘩する。
暗い部屋でテレビを見て。ただ暮らしている。
兄の死の知らせ。
甥っ子であるパトリックは16歳。その後見人に兄の遺言で指名されていたが、
リーはこの街で暮らす決意は出来なかった。

アカデミー賞にいっぱいノミネートされてて、ケイシー・アフレックが主演男優賞。
脚本賞もとった。それで、渋そうだなあと思って。

兄の死。どうすればいいのか戸惑いながら、葬儀の手配や、甥っ子とどうするか、
リーは彼なりになんとかしようとする。
少しずつ過去、回想が挟まれていて少しずつ、リーに何が起きていたのか、
何故彼は今こんなに孤独なのか、わかってくる。
リーは、妻と愛する子ども三人と、しあわせに暮らしていた。家族を愛してる、
特別立派でもなんでもない、ちょっとダメ人間よりでもあるリー。それでも
しあわせに暮らしていたのに。
自分が夜コンビニへ出かけていた間に火事で起きた。妻は助け出されたものの、
子どもたちを亡くした。その、哀しみを、克服できていない。

パトリックの母も問題ありだった。家を出て行っていた。

家族を亡くした時、それをどんな風に乗り越えていくのか。大事な人を亡くしても
自分は生きていて、なんとか、生き続けていく。
リーの身に起きた悲劇は街で結構有名になってて、リーは身の置き所がない。
それでも、親切にしてくれる人もいる。
それでも。

パトリックは友達がいて、彼女がいて、それも二人も。リーのいるボストンへ
引っ越すのは嫌だ、という。
父を亡くしたその日にも、友達を読んで楽しげに喋っていたり。
でも不意にパニックを起こしたり。

ただただじっくり見つめる映画だった。すごく劇的にかっこいい解決がある
わけじゃない。リーはやっぱりこの街にはいられない、って、ボストンへ戻る。
パトリックのことは兄の同僚?かな、その、街の人に頼むことになる。
妻と和解はできない。妻のほうは次の人生を歩み出しているのに。でも、彼女も
忘れてるわけでもないし。

時が過ぎれば変化はある。でも、誰もが前向きになれるわけじゃない。
多分解決するのは時間だけで、そして、そのためにかかる時間はこのくらい、と
決められるものじゃない。1年かもしれない。5年かもしれない。30年かかっても
立ち直れる保証はない。

リーは、パトリックが遊びにくるかもしれないしな。って、二部屋あるうちを
借りようとしている。家具なんかいい、って、無気力だった頃とは違う。
兄が、ちゃんと家具を買えよ、って、リーのこと心配してたんだよね。

ちょとしたこと、なんでもない当たり前にありそうな小さな事。日常って、
壊れる前に当たり前に過ごしていた日常って、壊れてしまって振り返ると、
それこそが奇跡的な幸せだったのだ。

過去がわかる前、リー、何なんだろう、もうちょっとちゃんとしようよ、なんで
できないんだろう、って思ってて、だんだんわかってくるにつれて、ああ……
言葉をなくす。
かっこいいヒーローはいない。この映画のリアリティ。つらい。

ケイシー・アフレック、時々横顔とかベン・アフレックに似てる、って思って
兄と弟、家族の物語だから、なんか、そういうのも思った。

見に行けてよかった。とてもよかった。

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映画「ハクソー・リッジ」


*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「ハクソー・リッジ」


昨日24日(土)に見に行った。

実際に衛生兵として活躍した人の半生。子どもの頃、兄弟で遊んでた頃から始まる。
父は前の戦争へ行った。帰ってからは酒に溺れ人が変わったようになっている。
青年となったデズモンドは病院で看護婦のドロシーに恋をする。
武器を持たない、という信条でありながら、兵役に志願して、困難を乗り越え
戦場へ。沖縄、ハクソー・リッジと呼ぶ切り立った崖の上へ進行していく仲間と
共に駆けまわり、傷付いた兵士を助けた。

ドロシーと出会って、一目ぼれからすぐさま結婚!ってなっちゃったり、デート
で映画見にいって、でもずーーっと彼女の顔ばっか見てたり、っていう、実に
初々しく可愛い二人とかは楽しかった。
入隊してからの訓練とか、兵士仲間でのやりとりとかも、大変だけどちょっと
青春ぽくもあって、いろんな人がいるなーと。
武器を持たないことで非難もされるけど、父の奮闘もあって兵士になれた。

送られた最前線、舞台は沖縄。戦場に到着した時点が1945年5月って
テロップ出たと思うんだけど、もうその日付が、辛い。
何度も突撃しては退けられるアメリカ軍。到着した時から運ばれていく死体を
見て、一気にどんよりなる部隊。
辛い。
戦場のシーンは凄まじかった。文字通り人体が吹っ飛ぶ。手足がちぎれ内蔵が
零れる。双方地獄の様相で、辛かった。。。
撤退の後にも残り、神の声を祈る時に、デズモンドが聴いたのは、助けてくれ!
衛生兵!と叫ぶ声。生き残っている兵士。敵に警戒しながらも一人、また一人、
もう一人助ける、と、夜通し駆け回るデズモンド。

アンドリュー・ガーフィールド凄い。ふわっと可愛い青年でありながら、戦地で
一人、装備と怪我人と担いで血と泥にまみれて、生きる、助ける姿の迫力。

敵、というのは日本軍で日本兵なわけで、いやそっちも辛すぎるんだよと思いつつ、
あんな、地の底から湧いて来るゾンビみたいに見えてたのかなーと。
もうほんとどっちにせよ地獄。最前線に行くって、こういうことかよと思う。

終りには実際のデズモンドの映像もあって、勲章もらったりしてて。
第二次世界大戦て、遠いようで近い、まだリアルに地続きの所なんだよなあ。
実話ベースだけれども、やっぱり映画として作品としてきれいに仕上げられて
いて、つらかったけれどもよかった。

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映画「キング・アーサー」


(*ネタバレ、結末まで触れています)


映画「キング・アーサー」


17日(土)、昨日見てきました。

なんか悪い魔術師に目を付けられた王国。魔術師との戦いに勝利はしたが、
王の弟が野望を抱き、王を追い落とし自らが魔の力を借りて王座につく。
真の王の息子、アーサーは小舟に乗って逃れ、下町、娼館で育った。
やがてたくましく成長したアーサー。聖剣エクスカリバーが水の底から現れ、
それを抜くことができるものが求められる。アーサーはその剣を抜き、手に
することができた。

アーサー王と円卓の騎士、とか、一応名前くらいはちょっとは知ってる。
2004年の「キング・アーサー」は見た。マッツ・ミケルセンとヒュー・ダンシー
出てるよ! ってな感じで。でも何も詳しくなったわけではない。

で、この映画は、アーサーが自らのことを知らぬところから、王になっていく、
という物語。
スラムのガキが王になる! ってな宣伝文句の通り、歴史ものというよりは
現代風味もある壮大なファンタジー。というか、アーサー王伝説、なわけで、
もともとファンタジーな話なのかな。
巨大な象が城に突撃してくる戦いから始まって、映像アクションどかーん!!
と派手でかっこよくってテンション上がる。

ちびっこアーサーくんがちゃちゃっと育っていく感じとか見せ方がさすがー。
しかしエクスカリバーを本当に使いこなす、のは、最後の最後なので、その
目覚めるまでが長い、とも感じた。
でもあれ、エクスカリバーに操られてるのでは。エクスカリバーこそが諸悪の
根源みたいな気がした。めっちゃ強い~。使われるのではなく使うことが
できるようになるのはタイヘンねって思う。
そして円卓の騎士が生まれた、って感じでおしまいか。


で。
悪い叔父さん暴君を演じるのがジュード・ロウってことでめっちゃ楽しみに
待っていました。
かっこいい~!!!
暴君なんだけど、魔物? の力を借りる為には愛する者の血を流せ、って
言われて、最初は妻を、最終的には娘を、自らの手で殺して捧げるの。
その苦悩とか美しい。
そんなにも王座が欲しいのかよ、と、悲しくなる。
衣装とかもさー、かっこよくって。眼福。満足しました!

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映画「僕とカミンスキーの旅」

*ネタバレしてます。


映画「僕とカミンスキーの旅」

昨日、7日(水)に見に行った。

盲目の画家としてかつて注目を集めた巨匠、カミンスキー。今は引退してスイスの
山奥で暮らしている。
恋人にはフラれ、ライバルとみなしている相手には後れをとっている美術評論家
セバスティアンは、カミンスキーの伝記を書こうとしていた。そう遠くないうちに
カミンスキーが死亡となれば本はバカ売れ、大儲けとなるはずだ。

てことで、セバスティアンがカミンスキーや娘を適当に騙してうまくやろうと
するも、そう簡単にはいかない。カミンスキーの忘れられない恋人がまだ生きて
いると知らせて、再会させようと、二人で旅することになって、ってロード
ムービーでもある。

セバスティアンて奴はどうにもヒドイ男で、勝手に家探ししたり手紙や絵を
盗んだりして、実にゲスな嫌な奴。盗んだんじゃないよ借りたの、くらい平気で
言いそうな、ずうずうしくて勝手なマスコミ的な男。ダニエル・ブリュールが
演じていて、なんかボロボロになってたり雨にびしょ濡れになったり、煙草
吸ったりやさぐれてたりと、いろんな顔、スタイルが見られたのはとっても
よかったけど。でもセバスティアン、お前クズだな、と何度も思ってムカつい
たり笑ったりした。

カミンスキーは盲目、と言われつつ、全盲というわけでもなく実は見えている
のではないか? という謎もあった。けれども、見えてるっぽくもあるし、でも
ほとんど見えてないのか? と、はっきりとはわからない感じ。急激に極端に
視力が落ちたって感じなのかなあ。
カミンスキーは架空の巨匠なので、交友があった画家とか師匠とか、ちゃんと
覚えてないけど私でも名前知ってるわってな有名どころいっぱいで、盲目の、
ってことで話題かっさらって人気集めたとかの世の中の軽薄な感じとか、
本人は気まぐれで気難しくてやっぱとてもいい人とは言えない曲者で、結局
セバスティアンのほうが振り回されることになる。
最初は気の合わない二人が旅を続けるうちに歩みより成長し、みたいな単純な
ことでもなくて、結局お互いあんまりは素直じゃない感じのまま。

それでも、死んだと聞かされていたテレーゼという恋人と再会したあとには、
カミンスキーもしょんぼり気弱になっちゃってて。
テレーゼは痴呆症的になってるのかなあ。フリなのか。いや、時々思い出したり
クリアになったりする、という感じなのかなあ。
年老いることの切なさ。
はるか昔に別れた二人の人生は、それぞれに別の歩みのほうが長くあったわけで。

海を知らないから行きたい、というカミンスキーの最後の我儘を聞いて、二人で
また娘を振り切って車を走らせる。
海で、波打ち際を二人で歩いてるシーンはとてもとても美しかった。

セバスティアンのことを気に入ってるというカミンスキー。セバスティアンが
盗んだ絵にサインしてあげる。
引退後にひっそり地下室で自画像を描いていた、というやつ。
迫力~の、でも、それ、見えてるから描いた?? と、不思議なやつ。
手癖で絵は描けるものなのか。
旅の途中にもスケッチとかしてあげてたりしてなあ。まあどっちでもいいか。

カミンスキー死亡のニュースは映画の冒頭にあって、半生を振り返る的な番組
やってるという所が始まりだったんだけど。
セバスティアンがインタビューを受けて、という、あの、あれは、セバスティアン
の夢ということなのか、冒頭に戻るという時間軸の弄り方なのか、ん~。

私は多分、あのあとセバスティアンは、晩年のカミンスキーみたいな本を書いて
実際死亡のニュースの時には友達だった、と言う、ということなのかなと思う。
あの、最後。海辺で別れて、砂浜に座っているカミンスキーの姿が絵になって
いくんだけど。その、あの絵を描いたのは、セバスティアンなのかなあ、と。
セバスティアンも画家になりたいとちょっと思ってたとかいってた気がする。
で、あのあと、絵をまた描くようになって。そして、カミンスキーの死のニュース
の時には、カミンスキーと友達だよ、と、言ったのかと。
どうかなあ。

序盤には実にひどい人達ばっかり、って感じで、ええと、なんか、もっと、
ちゃんとして?? と不思議に思う。大丈夫なのか?? と思う事多々。
でも、なんか、もう丸ごとセバスティアンの夢ってことでもいいのかなあとか、
そういうふわっと浮世離れしてる感じがあった。

公開規模が小さめで、見に行けないかと思ってたけど、遅れて近くでやって
くれてよかった。やっぱ見にいってよかった。

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映画「LOGAN ローガン」

*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「LOGAN ローガン」


X-MENシリーズの人気キャラクター、ウルヴァリン。
私はシリーズをきちんと見てきたわけではないけれども、ウルヴァリンはまあまあ
好き、シリーズの流れは一応なんとなくぼんやりとは知っているかな、という
程度の、とてもよいファンとは言えないタイプなのですが、これは楽しみに待って
ました。ヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンの最後の作品であるということ、
ウルヴァリンとかXメンとかの名前より、「ローガン」という一人の男の物語で
あるような評判。泣かせるんだろうな~と思ってたものの、ほんと、見事に
泣かされました。かっこよかった。


2029年。
リムジンの運転手として働いているローガン。スマホで入るレンタル予約に応じて
客を乗せて街を走る。
メキシコの荒れた工場跡、巨大なタンクが転がる場所をねぐらとし、雑事をこなして
くれているキャリバン、タンクの中には老いたチャールズがいる。
チャールズの力の暴走を抑えるように定期的に薬を与え、介護する日々。
ミュータントはこの25年新たに生まれてはいない。ミュータントは絶滅しようと
している。自分たちの存在は神の過ちだったのか?

ある日、ウルヴァリンを探していたという女性に会う。少女を連れた彼女と
面倒事になりそうだと関わるのを避けようローガンだったが、報酬を払うと言われ
彼女たちを運ぶことを請け負う。
やってくる追手。
襲われるローガンたち。
女性は殺され、成り行き上ローラという女の子を連れて逃げることになる。
ローラは施設で実験兵器として生み出された、ミュータントたちの超能力を
持つ沢山の子どもたちの一人だった。ウルヴァリンと同じく、鉄の爪を持つ
ローラ。安全な隠れ場所があるという、国境を超える約束の地へ、ローラを
連れていくローガン。


アメコミヒーローなのに。しょっぱなからゴホゴホしょっちゅう咳き込む。
リムジンが車泥棒にされそうになって、チンピラをやっつけようとするものの、
かつてなら瞬殺したであろうチンピラ相手に、そこそこ苦戦するローガン。
傷の治りはめちゃくちゃ遅くなり、鉄の爪を出すのもタイヘンそうな感じ。
老いているのだ、というリアル。スーパーヒーローが老いて、体調崩して、
落ちぶれているんだなという荒涼たる景色が続く。
メキシコの工場跡は乾いて砂埃まみれ。錆た巨大タンクの中に、チャールズ。
ミュータントたちの学園を作り、戦ったチャールズがいる。
痴呆でこそないものの、混乱し薬で力の暴走をとめなくてはならず、車椅子なのは
昔からだけれども、ローガンに抱き上げられてベッドへ移される姿はまさに
介護を受ける老人。
とっても美しいのだけれども、とてつもなく寂しい、生き延びてしまったヒーロー
のその後、の姿。

私、シリーズきちんと把握してないんだけども、大きな戦いがあって沢山の
仲間が死んだということはわかる。多分もっときちんとファンだったら感慨の
深さが違うんだろうけれども、それでも、戦いの後のヒーローという姿だけで
物凄くぐっさりくるものがある。

そういう、彼らの最後の戦いの旅が、まだ子ども、11歳だというローラを守り、
逃げ延びさせることなんだなあ。
地球の存亡をかけてとか世界を救うとかではなく。

カーチェイスのリアル感も現実より。超人的にガンガン飛ばす!ってよりガツガツ
ぎこちなくぶつかるしかない。でも超人的アクションもあるわけで。凄いバランス。

チャールズは、徹頭徹尾、虐げられた子どもを守る、という思いを持ち続けて
戦い生きてきたんだよなあ。
旅の途中でちょっとした手助けをして出会った家族。そこのうちで夕食をご馳走に
なって、ローガンと親子、ローラはローガンの娘、という家族という名目にして
まるで普通の人間のように、他愛のないお喋りをして、暖かい団欒をして。
そんな小さなことが救いであったチャールズ。

追手をローガンと間違えて話したこと、あれはローガンには伝わらなかったのかと
思うととてつもなく寂しい。普通の暮らしを味わって、人生を楽しむような。
でも、この旅でローガンもまた、その想いを共にしたと思う。
ローラはローガンの娘、だったんだっけ。私名前がちゃんとわからなくて
わかんないんだけれども、それはともあれ、始めはうんざりしながらもローラを
助けて守って命をかけたローガンも、仲間のために、家族のために、という
思いを持って戦った。

チャールズを葬るところ、綺麗な森と湖のほとり。ここでいい。ここなら、水も
あるし、って、そのくらいしか言葉をあげられなかったローガン。
これも、ちょっと私あんまりはっきりわからないんだけども、水って、なんか
宗教的な感じ?罪を洗い流すとか洗礼とか、なんかそういう感じなのかなあ。
まあともかく、あの美しい森の中で、やっと安らかに眠るんだな、と。
泣いて泣いて泣いてしまって仕方なかった。

旅してる中で、気ままなローラに振り回されてく、おっさんと少女な組み合わせ。
「レオン」的でもあって、すごく素敵なんだよー。可愛い。
それでも、ローラは戦闘モードになるとめちゃくちゃ強くて獣のようになる。
恐ろしい獣、でもあり、哀しみの悲鳴でもある。
ミュータントを実験道具としかみなさない研究施設の博士とかその追手とか、
人間側のほうが酷いんだけど。
でもミュータントの暴走がこわい、というのも、うーん。それはそれで一理ある
というものでもあって。

それでもやっぱり、異端とされようともなんであろうとも、虐げられている子ども
は守らなくては。

やっかいなじーさんと、やっかいな女の子つれてくたびれたおっさんが車飛ばして
逃げる、クラシカルなロードムービーだったと思う。
そういう、この映画一本での見応え、完成度すごい。

もちろん、これまでのウルヴァリンというアメコミヒーロー人気キャラクターで
あるという重みがしっかりあってこそ、というのはそう。
ローラが持ってたコミックを読んで、事実に基づいてるけどフィクションだ、
お話だ、こんなのはないんだ、ってローガンは言う。
作中でメタ宣言かよって思うけど、それはそれで、この映画の中のリアル感が
すごくて、切なくなる。
ウルヴァリンの最後という映画が、こういうテイストの、激渋い男の物語として
作られて愛されているの、ほんと凄いと思う。
ヒュー・ジャックマンかっこいいよねえ。
老いたウルヴァリンが若き自分と対決するみたいなのもあったりして、本当に、
ウルヴァリンの、ヒュー・ジャックマンが17年かけて演じ続けてきた男の物語
として、終わったことが物凄く素晴らしいと思う。

最後にさあ、ローラが、葬った地面に立てた木の棒クロスしただけの十字架を、
斜めにしてXの形にして置くの。
だーーーっ、と涙腺決壊。今これ書きながら思い出しても涙出る。
ローガンという一人の男で、ローラを守った父で、やっぱりXメンのヒーロー
なんだよ。

そして子供たちには未来が続く。
ほんとうのほんとうに、ちゃんと描かれたクラシカルな名作たりうる映画です。
かっこよかった。

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映画「夜に生きる」


*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「夜に生きる」


戦争帰りのジョー・コフリン。もう命令されるのは嫌だ。人殺しは嫌だ、と、
ギャング組織からは距離をおいて強盗を繰り返している。
だが、恋に落ちた相手エマはギャングの情婦だった。

製作、監督、脚本、主演ベン・アフレックとゆー。ベンアフのベンアフによる
ベンアフのための映画だ。

原作が評判よかったんだっけ。いつか読もうリストに入れてるけどまだ読んで
ないです。本だともうちょっとじっくり描かれているのかな。わりとさくさく、
モノローグだけであっさり場面転換して時間が進んでいく。エピソードの印象的な
シーンの断片だけなのでその背後というか行間を読むという感じがする。
でもそのそっけなく、静かに淡淡とした積み重なりが私は好きだった。
禁酒法時代。レトロな衣装とかクラシックな車とか、スクリーンの中の世界が
うつくしくて、余計な説明いらないかと飲み込めてしまう。
かっこいんだもん。

ジョーの父は警察の偉いさんなのかあ、とわかる、エマとの食事中にやってくる
シーン。エマに失礼な発言する父へ怒るでもなく「アハハ」って感情ゼロな
笑い声たてるベンアフ~。すごくいい。なんだそれ。
そう、まだ最初の頃は坊やだからさってな感じに可愛くて、もっさりもっさり
したベンアフがすごくいい。

人殺しが嫌いなギャング。
エマに裏切られ、一人でやってくなんてできなくなって、殺されたエマの復讐の
ためにも、敵対するイタリア系ギャング、マフィア? につくジョー。
密造酒づくりのためにタンパへ行けと言われる。
ジョーはうまくやっていったが、やがてボスと対立。ボスたちを殺し、頂点に
立ったところで、相棒にすべてを譲り、夜の世界からは身を引いた。
だが、いつか必ず報いがくる、と、かつて父に言われたように、愛する妻を
失ってしまう。まだ幼い息子と二人で生きていく。

第一次世界大戦と第二次世界大戦の隙間って時代。
ものすごい、男の夢とロマンのギャング映画だなあと思った。
人殺しとか嫌い。女を大事にするし薬に手を出すこともない。クールなギャング。
長年にわたって相棒いるし、愛する女に愛されるし。父に愛されていた。息子を
授かった。頂点にたったところで身を引く潔さかっこよさ。悲劇はあるけれど
乗り越えていく。
ジョー、かっこいいもんな~~。

エル・ファニングが女優を夢見る女の子、で、あっ「ネオン・デーモン」って
連想しちゃった。ここでもすごく可愛くて、でも夢破れて薬漬けになってたのを
助け出されって感じで戻ってくるんだけど、次には狂信的に演説して神の名の
もとに結果ジョーの邪魔しちゃう女の子を演じてて、とってもとっても綺麗で
よかった。ものすごくきれいな目で、壊れてる感じが素晴らしかった。

ジョーが二人目に恋した女、グラシエラをやってたのがゾーイ・サルダナ。
なんとなく顔知ってるような気が、と思ったら、「ガーディアンズ・オブ・
ギャラクシー」に出てるって、あ~ガモーラか、と、帰ってぐぐってから気づく。
彼女も強くて綺麗だった。けどちょっと男の夢の女って感じかな~~。
最後儚く殺されてしまうための愛する女。本で読むと違うのかなあ。ん~。
本を読んでみようかなという気になってきた。

うまくかっこよく一人の男の半生を見た。良作というか佳作というか、満足です。
ベンアフ監督、いい映画じっくりたっぷり作って欲しいね。

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映画「メッセージ」


*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「メッセージ」

5月20日(土)に見に行きました。

ルイーズは言語学者。娘を亡くした思い出、夢に囚われている。
ある日、大学での講義を始めようとしていたところ、学生の数はいつもより少なく、
次々と携帯に着信がある。学生にいわれてテレビニュースをつけてみると、
世界のいくつかの場所で上空に浮かぶ巨大な物体が映し出された。宇宙船の飛来。
軍からの訪問者がくる。宇宙人からのメッセージかと思われる録音を聞かされるが、
ルイーズは録音ではなく直接でないとわからないと答える。
招聘され、宇宙船の側へ行くことになる。ヘリで同乗していたのは物理学者の
イアンだった。チームを組んで、ヘプタポッドと名づけた宇宙人との交流をはかる。
コミュニケーションをとるための互いの言葉は、通じ合うようになるのか。

テッド・チャンの短編小説が原作だそうです。が、私は読んだことない。
原作がすごく人気あるのかな? 原作とは多分違うテイストに仕上がっている
らしい。わかんないけど。

宇宙人がもしもやってきたら。こんな風に接近接触、交流をしようとするのかな、
というリアルっぽいイメージでした。軍隊が出る。民間人である学者チームが
集められて守られつつ考え得る限りの方法を試していくんだろうなあ。

いきなり攻撃だ!っていうより言語学者が言葉を通じあわせることができないか
試行錯誤していく、とても地道な、静かな映画だった。

言葉、言語によって思考は変わる。
そういう映画だった。
ルイーズにひったりよりそう視点で描かれている。ルイーズの仕事、ルイーズの
言葉。ルイーズの思考がヘプタポッドの言語を知るにつれて変わること。
彼らの言語、彼らの思考では時間が一方向に流れるものではない、というのが
最大の違いなんですね。
ちょっとその感覚が、うう、難しい。私の思考ではちゃんとピンときてわかった
とはいえない。時間の流れの感覚が違ってくるって、ものすごい転換だよね。
そこを理解しえたのがルイーズだけである、ということなのか。

始まりの時から、ルイーズの娘の思い出が語られる。
映画が進むにつれて、思い出の娘というのは、過去ではなくて未来なのだと
わかる。過去、未来という概念が変わるんだな。
そして、娘を亡くす、と、一人わかってしまいながらも、ルイーズはイアンと
結ばれて娘を産む選択をする、と、いうことなのか。。。
でも、産まない、って気持ちになっちゃったらどうなるんだろう。また別の
未来、未来っていうか、別の世界が広がるってことなのかなあ。平行世界が
無限にある、という思考なのか。わからない。

その選択はルイーズにはとてつもなく切なく苦しい選択だと思う。いつくしんで
育てて、でもまだ子どものうちに娘は死ぬのよ。それが自分にはわかってるのに、
でも、それでも愛しい大切な子ども、を、選ぶのか。それを亡くす悲しみを知り
ながらも。難しいよなあ。

ヘプタポッドの飛来の目的は、3000年後に人類の助けがいる、ってこと、
らしい。そのために今、言語を教えて人類の思考概念を変える、って、ことか。
世界各地に現れたのは、国家間の争いをなくして地球は一つと団結しなさい、って
こと、か、な。

日本は北海道にきてたね~。やっぱ土地が広いからかなw
日本ではあの宇宙船がばかうけの形だ、ってことで、監督にあれはばかうけから
ヒントを得たんだ、みたいな予告を喋らせててちょっと面白かった。

最初は音声でコミュニケーションしようとしてたけど、無理よ、ってことで
ホワイトボードにアルファベット書いて見せて、っていう、視覚言語で、って
方法にしてた。最初の頃は各国連携とってたから、そっか、って各国で文字を
見せていってたら、アルファベットと漢字とでは全然違うし、とか、なんか
人類と言っても言語はいろいろあるんですとか、そういうのヘプタポッド側は
混乱しないのかな? とか、いや、彼らは結果時間を超越してるわけだから、
彼ら的にはこうなるのはわかってたから混乱はしないのかな? とか。
ルイーズ彼らと接触する前から娘の思い出の夢とか見てなかったっけ?あれは
映画見せる時間軸の前後だけで、ルイーズ的には彼らと接触したあとに見る
思い出ってことだったのか。んん~~~。何故ルイーズだけ彼らの言語が
わかるようになったのか。世界中でコミュニケーションこころみていただろうに。
うーん。
と、まあ、いろいろとわからないこともあったりして。原作を読むともっと
緻密に描かれているのかなあ。

それでも、映画見ているうちに、あ、ああ、これは、時間とか、そういうことか、
とわかってくるのがすごく面白かった。
そういう壮大さがありながら、ルイーズ個人にずっとよりそう小ささもよかった。
わかってからもう一回、見直したくなる。
地球の命運かかってる物語であり、ルイーズと娘という小さな物語でもある。
大変な重いものをずっしり受け取った感じのする映画でした。

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映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス」

*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス」

5月13日(土)に、字幕3D、IMAXで見た。

前作を映画館へ見にいった頃はマーベルユニバースみたいなことが全然わからず、
なんか、宇宙で宇宙人と戦ってるなあ? みたいな感じだったのだけれども、
それから結構いろいろとマーベルものを見たり知ったりした。今ではすっかり
クリス・プラットのことも大好きになってる。
前作も勿論面白く見たんだけれども、2が公開されるのはニュース知ってから
すーっごく楽しみにして待ってた。予告も最高って、期待して見にいった。

期待して見にいって、それで思ってた以上にすっごいすっごい最高に好き!!!
ってなったしあわせ映画体験した~!

ちょっと前に前作をDライフがやってくれて見直して行けたのもよかった。
ヨンドゥ~。前はちょっとの出番であんまりどうなんだかよくわかってなかった
んだけども。つまりピーターを育てて父親代わりだったわけだ。
前作でもさー、なんか顔に似合わず、ちっちゃい可愛いもの好きなのか、って
感じだったんだけれども、あの、ああいう、ちっちゃい人形だとかを飾ったり
してたのって、ヨンドゥの心の中で子どもたちを悼む思いがずっとあるから、
だったのかなって、もう。もう、そんなの泣いちゃうだろ。ヨンドゥは確かに
悪人だし酷いことしたんだけれども。ちゃんと心ある男だったんだ。うう。

前作の続き!ってことで、仲間になってるスターロード、ガモーラ、ロケットと
ベビーグルート、ドラックス。一緒になんか凄い燃料電池?? の警護の仕事を
受けていた。まあなんか戦って守って、取引としてガモーラの妹で賞金首に
なってるらしいネビュラをもらいうける。
彼女を連れてって賞金ゲットだぜ、って感じなんだけど。
ロケットがこっそり、守ったはずの電池?をいくつか盗んでたからさあ大変。
黄金の星の人達から返せドロボーって狙われることに。

そりゃ怒られるわww

で、危機一髪の所を、謎の男に助けられる。彼はピーターの父だという。
前作で、なんかすごいやつを手にしたときにピーターは助かって、実はただの
地球人じゃなくて古代の特別な血をひく人間じゃないかみたいなことがあったけど、
おとーさん、天人だかなんだか、星、つーか、なに? 意識もった星が人の形
とって宇宙を見聞してついでにあちこちで子だね巻いていずれ宇宙を支配して
俺様の宇宙にしちゃうぞ、みたいなことらしい。

最初は警戒してたピーターも、え、実はお父さんなの?俺超人なの? って
ついしんみり、憧れの父とのキャッチボールをしたりする。
でも、父親は理想の人なんかじゃなかった。
母を愛した、といっても人間的情愛みたいなのにうとい父ちゃんは、母に癌を
植え付けたらしいこともうっかりバラしちゃうし、子どもは山ほど作ったけど
星を受け継ぐ力を得たのはピーターだだけみたいだ、一緒に宇宙を支配しよう
息子よってなんかトンデモなこと言い出してピーターの怒りを買うことになる。

ピーターにだけ甘いぞ、って仲間の反乱にあったヨンドゥ。ロケットと自分が
似てるっていうヨンドゥ。素直に愛情表現できない。家族になれない。大事な
相手が出来た時にちゃんと愛してるって言えなかった自分と似てる、って。

まーそんなこんなで、彼らは星と戦うことになる。
壮大だね~。
ストレンジのドゥーマムゥをちょっと連想。あまりに巨大な敵じゃないか?
宇宙支配しそうな星だよ???
でも星のコアへ強力爆弾置けばなんとかなる、ってんで、べいびーグルートが
わちゃわちゃ狭いスキマに走っていって無事爆弾仕掛けることができた。

狭いスキマに入れるからピーターを助けたんだ、って言ってたヨンドゥの言葉が
あったんだけど、小枝ちゃんを頼むぞ、みたいにいってるのって、それと
かけたってことなのかとかネットのどっかの感想読んでて納得しちゃった。
これは繋がる親子の物語。
父と子の物語。
ヨンドゥこそが自分の父として助けて守って育ててくれたんだと気づくピーター。
エンドロールの後にはなんか育って反抗期っぽいグルートに手をやく感じの
ピーターの姿があって、ああ今度はピーターが子育てしてるって、繋がっていく。

ロケットはヨンドゥの気持ちを受け継いて、もうちょっとは素直に仲間や家族を
大事にするようになるだろう。つか、ピーターと一緒にグルートを育てるんだろう。
正義のヒーローではなく、問題ありまくりの悪人ですらあるスターロードと
仲間たち。みんな宇宙の孤児だった彼らが、仲間になってるんだなあと。

そんなんベタだけど感動しちゃうだろ。泣いた。

今回もやっぱ音楽ノリノリ最高~にかっこいいし楽しいし、シリアスにぐっと
くるのはありつつ、でも基本的にはよっしゃやるぜー!ってぱっと明るくして
くれる。その緩急の軽やかさはお見事。
んも~~~クリス・プラットめっちゃかっこいいしっ。
ロケットもベビーグルートもかっこいい可愛いしっ。
掴まったベビーグルートがからかわれるの、あああああいけないっ、てやましい
妄想しちゃってほんとごめんよっ。服着せられるのがむしろ嫌がらせってすげー。
キャラみんな大好きだった。
ヨンドゥを見送るみんな、素晴らしかった。

続編も決まってるらしいし、ますます楽しみ。ものすごいエンタテイメント。
ほんっと最近の映画の完成度って凄すぎる。バカバカしさやツッコミすら
クオリティ高める要素にしてるような。
続編ばっかりで、とはいえわりと続編は失敗~なパターンを脱しつつあるのかなあ。
次にも期待して待つよ。

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映画「スプリット」

*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「スプリット」

5月12日(金)に見に行きました。
M・ナイト・シャマラン監督、ネタバレ厳禁!みたいな煽りがさんざんあったので
公開初日に行ってネタバレくらうのを避ける作戦。
といっても、私、別にそんなにシャマラン監督作品大好きってわけじゃなかった。
正直「シックス・センス」以来のやつをまともに見てないんじゃないかな。
何故今回こんなに気合で見にいってしまったのか。。。
ジェームズ・マカヴォイが23の人格を持つ精神分裂者を演じる、っていうのに
ひかれたんだけど、私、別にそんなにマカヴォイの大ファンてわけでもなかった。
でもサイコサスペンス、精神分裂者に誘拐された3人の女子高生とか、すごく
好きな感じのような気がする~~って思って、ちょうど映画館のポイントあったし
時間も合ったので、せっかくならと、初日に行ったのでした。

すっごい見応えあって面白かった!

やはりなんといってもジェームズ・マカヴォイが演じる人格変異なー。
そりゃやっぱり実際に23人分てわけじゃなくてメインで出てくる人格は
5、か、6くらいかな。あとはちょこっとビデオ日記みたいなのに出てきた
のが2つくらいあったっけ。まあ、それにしても。
神経質そうな男、上品だけど厳しそうな女性、9歳の子ども、ファッション
デザイナーらしい社交的な男、本来の個人、等々、変化する人格を演じるのに、
服装こそ変えてるものの、頭はスキンヘッドのままだしことさらなメイクも
なしで、まさに演技力で変わっていくのが凄い。服装が変わるのは当然だよね。
人が変わればその人格が選んで着る服は変わる。でもわざわざカツラ被るとか
メイクするとかないのもまた自然な感じと思った。
ことさらなオーバー演技ではなく。でも、あ、違うなって感じ、その静かさが
じわじわと怖い。

誘拐された女子高生3人。主人公格のケイシーは、子どもの頃父と叔父と狩りに
行ってた経験があって、あまり騒がずまずは観察、とか、落ち着きを見せる。
普段は変わり者としてのけ者扱いのケイシーと、表面上仕方なく誕生会に誘った
だけの二人の女の子。そういう、3人のうちでの人間関係もなかなかツラい。
女の子たち、服が汚れたとかで脱げ、と指示されてくんだけれども、そこで
性的に酷い目にあうわけじゃなかったのはよかった。それでもなー。脱がされると
無防備にさらされてる感じがどうしてもしちゃって辛かった。また彼女たち、
スタイルよくて、胸大きくて、わ~いい胸、触りたい、と、見てる私が思って
しまって、あああ~、つらい、と、勝手に一人で反省した。でもあの胸はえろい。
あれはメタ的に観客への訴えとして撮ってる感はあると思う。

何故誘拐されたのかといえば彼女たちはやがて来るビーストというものへの
生贄にされるっぽい。
恐怖の中でもなんとか脱出をはかる女の子たち。でも見つかって連れ戻されて
それぞれ個別に監禁されていく。
ビースト、というのは、24番目の人格らしい。ある夜、超人的に肉体が発達し、
ビーストは女の子を喰う。
辛うじて逃げ出せたケイシーも喰われる、という所で、彼女の体にはいくつもの
傷痕があることがわかる。
ケイシーは実は叔父に性的虐待をされていたのだ。そんな彼女の傷ついた魂は
ビーストに仲間として認められ、ケイシーは助かることができた。

でも、ケイシーは、警察に保護されたら、保護者である叔父が迎えにくるんだよ。
パトカーの後部座席で、おじさんが迎えにきたわよ、と知らされるケイシー。
そこで映画終りなので、あああ、彼女は、また別の地獄の家に戻されるのか。
それともちゃんと被害を訴えることが出来て虐待から逃れられるのか。
そこがはっきりしなくて、ああ無事だったよかったって感じにならないのが
とてもつらい。きっと、きっと、たぶん、きっと、叔父からも逃れられるよう
になる、なったはずだと信じたい。。。

ビーストは、銃弾をも跳ね返す、超人となって逃げてしまったんですが。
それって、なんか、シャマラン監督の「アンブレイカブル」という、ヒーローもの?
と世界が繋がるらしいんだけれども。
それ見たことないなあたぶん。ブルース・ウィリスが最後に出てきてなんか、
グラス、だとか言ったけど、わからない。たぶんファンだったら、ええーっ!?
って驚愕の、これがネタバレ禁止なのか、な? と、思ったけど、まあ、そこは
私はわからなかったので、ん? へえ? って感じで、別に驚愕のラストでは
ありませんでした。
そして急告、って感じでさらに続編というかが作られるらしいよ。
まあ、これから「アンブレイカブル」見るかどうかわからない。うーん。
機会があれば見ようか。新作も、もし予告とかで面白そうなら見ようか。
ともあれ、この作品は、単品として個人的には面白く見ました。
ほんと見応えあり~。

最初の方、かかってる精神科医が、もし私に何かあればボルティモアの同僚に
あとを頼むわ、みたいなことを言ってて、ボルティモアの腕のいい精神科医って
レクター博士なのでは!って個人的にテンションあがった(笑)

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映画「帝一の國」

*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「帝一の國」

しばらく日記サボってた。これは5月10日(水)に見にいきました。
コミック原作だそうで、でもそれは読んだことなくて知らないです。
予告を見てなんだかすごい熱量を感じる。。。面白そう、と気になって見ました。

赤場帝一は政治家の父とピアニストの母の下に生まれた。小さい頃はピアノが
好きで、数々の賞をとるほどの腕前。しかし政敵に敗れた父は帝一に英才教育を
しようとする。最初は嫌がった帝一だが、いつか総理になり自分の国を作る!
という夢に向かって突き進むようになる。
総理への道として、エリート名門校、海帝高校への進学、そこで生徒会長になり、
将来の派閥へのステップとしなければならない。
トップの成績で海帝高校に入学した帝一は、生徒会入りを果たし、次なる生徒会長
選挙のために働くのだった。

ってことで、学園ものなんだけれども、学園内部での政権争いって感じで
すっごく面白かった!
とてもいい意味で漫画だなーっってキャラ立ちが強烈に個性的で面白いし、
キャストががっつりそれをやりきってふりきれてる!
舞台は昭和、ってことで、なんだろ、70年代くらいな感じなのかなあ。
ファッションとか小物のレトロで漫画めいたド派手さとかもとっても楽しかった。
海帝高校が、もとは海軍士官学校だかの流れをくんでいるということで、制服も
海軍風で、でももっと派手めでかっこいい可愛い~。好きだなあ。

生徒会では会長副会長となることを目指すせいか、仲良しコンビになってるんだよね。
帝一くんには幼馴染の彼女がいるけど、男女交際禁止な校則あるようで、一応
秘密の関係。
いつも一緒にいるのは光明くんという可愛い子で、まー彼が有能な右腕。
発明品とかあってお役立ち、先読みも上手いしアイドル的にきゃわいさも全開。
ま、名前からして孔明なんでしょうし。
ライバルの菊馬くん、卑怯で嫌な奴なんだけども、でもさあ。彼は彼で父親に
期待されたり罵倒されたりが酷くて、コミカルに描いてるけどこれ毒親の
家庭内モラハラDVだろって感じでもあってなかなか切なくもある。
でもそれもぐっと菊馬くんは卑怯小物キャラ、ってあくまで漫画キャラ的に
コミカルに仕立てていて重くなりすぎるのをかわしてるかなー。

最初派閥に入ろうとしてた有力候補がダメになると次はこっちだ、って
変わり身の決断とか、目的のためには手段なぞ、って感じとか、嫌な奴ライバル
だけじゃなくて、立派すぎるいいやつライバルがいて、とか、高校の生徒会
レベルのはずなのに実弾(現金)まで飛び交い出して、ミニ政治劇として
すごく面白かった。
父親絡みはオトナの政治劇でもあって、それが子どもにとばっちり、とかさ。

原作ではもうちょっと学園生活みたいな所もあるのかなあ。知らないので
映画見ただけでの勝手な感想だけれども、帝一たちの学校生活みたいな所は
すっぱり切り捨てて、2時間足らずのこの一本の映画として完成させている
すごく焦点絞った脚本にしたんだろうと思う。緩急もいい塩梅で無駄なく、
それでも十分にそれぞれのキャラの背景とか思いとか感情移入できた。

最終的に帝一は、あえてゆずる、という形で生徒会長にはならなかったわけで、
でもそれも実はとっさの判断、菊馬の策略で選挙に負けるかもって瞬間に、
負けるよりゆずるという印象操作しよう、ってことで。よかったー。

帝一が自分の国を作る!と強い決意をして邁進したのは、実はただ、自分の国で
だったら、自分が好きなように好きなだけピアノを弾けるからなんだ、っていう、
きゅんと切ないわけが明かされると、うすうすそうかなあとは思ってたものの
やっぱりとっても心ゆさぶられて泣けたし。

濡れ衣きせられた父ちゃんもあのままじゃ終わらねーぞ、みたいな含みも
わくわくしたし。
すごい、いいテンションでずっと楽しませてもらった。
キャストみんなすっごいよかったな~。可愛くてかっこよくて可愛かった。
見に行くことにしてよかったぞ自分、と、大満足でした。

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