映画 「羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来」


*ネタバレします。


映画 「羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来」


 2019年製作。吹替え版見てきました。

 黒い仔猫の姿をした妖精、シャオヘイ。子どもの姿に変化もできる。
 妖精たちは森の棲み処を人間に追われていた。居場所を探して街をさまよっていたシャオヘイ。
 ある時、フーシーという妖精仲間に出会う。街から離れた豊かな緑の場所に連れていってもらって、フーシーの仲間もいて、やっと安心できる家と仲間ができたと喜ぶシャオヘイ。
 だが、フーシーはムゲンという人間に追われ、戦っていた。訳も分からず戦うシャオヘイ。だが、島に取り残されて、仕方なくムゲンに連れられて陸地へ戻る旅をする。
 旅するうちに自分の力を鍛ることをムゲンに教わり、人間の街を見たり、そこで妖精たちも人間に紛れて暮らしていることを知るシャオヘイ。ムゲンは本当に敵なのか。フーシーがいいやつでムゲンは悪いやつ? 
 シャオヘイの秘めた力を狙って、壮大な戦いが起きる。


 中国のアニメ?? わからない。と思って最初あんまり興味なかったのだけれど、すごく面白いって評判いいし、見た人みんなかわいいかわいいいってるみたいだな~(*偏った観測です)。やっぱ気になるかも。と釣られやすい私は今日めっちゃ寒いーっと思いつつがんばって出かけてきました。

 ほんとだ。すごい面白かった。めっちゃバトルアクションだ! すっごいかっこいいいいいいい~~!!!めっちゃ動くっ!
 ほんとにほんとに、バトルアクションの見せ方がこれでもかこれでもかこんなんでどうだ!どうだどうだ!! と凄くて、すーっごくかっこよかったです。

 ドラゴンボールだった、てな感想をTwitterで見かけたことあったんだけど、ほんとだドラゴンボールだ。トトロっぽいな~というかジブリっぽいのか。木霊~? って思ったり、AKIRA かな? AKIRA くんの暴走? とか思ったり。
 少女漫画の王道、スポコン少女漫画(みたいな??)の王道かな、これ、夢? ワタシ平凡な妖精シャオヘイ、居場所のない私を最初に見つけてくれたフーシー、出会いの印象最悪だったムゲン、二人の間で揺れ動いちゃうワタシ、ワタシ、でも、ほんとはすごい力があったなんて! ワタシを本当に愛してくれていたのは、どっち? 本当は、ほんとうは、ムゲンさまー! みたいな感じ。師弟モノだけど。
 あとファンタビも連想した。クリーデンスくんを利用したいグリンデルバルトとか~。いろんな似た感じがある先行作品あれこれがある、って感じる。
 作った人、アニメとか映画とかよく見てるんだろうなあ。

 庵野監督だっけ、多分。これまでの先行作品にたいていなんでもやられてるから、新しいの作るったって、リミックスしてバージョンアップするしかない、組み合わせ方で新しくするしかない、みたいなこと言ってた気がするんだけど。多分。
 これもやっぱり、いろんな先行作品ふまえてーの、あんなこんなかっこいいのふまえてーの、さらにもっとかっこよく見せるぞどうだ!って感じで凄い。キャラも見せ方もきゅんきゅんにツボ押さえてよねえ。くすぐりや省略の仕方も、あ~わかる~って感じ。何よりテンポよくて、ぐいぐいひっぱる推進力がすごい。
 可愛さも存分に大サービスで。みなさん、こういうの好きじゃないですか?好きでしょ?可愛いでしょかっこいいでしょ? わたしたちはすきー!かっこいいー!って作り手が全力大サービスしてくれてる感じ。あざと可愛いですわあ~。シャオヘイが可愛いのは勿論ながら、ムゲン師匠も可愛いのずるいですわ~。そしてめっちゃ強いの、ずるいわあ~。


 森を追われた妖精、って、自然開発する人間悪い奴、という始まりなんだけど、でも、人間だって悪い人ばかりじゃないよ、共存の道もあるはずだよ。って実は強力な力を持ったピュアなシャオヘイが人間側、人間と共存する側に傾いていく感じなんだけど、これはなあ。侵略者側の論理が強いよなあ。
 妖精さん、じゃなくてアメリカのネイティブアメリカンだったら? 少数民族だったら? 本来の居場所を奪われたものに、別の場所もあるよとか、ひっそり共存しようよ、敵対するばかりじゃなくてさ。って、まーーー。それはそうなんだけど。そうなんだけど~~~。
 人間側に都合よくつくられてるアニメじゃん、という気持ち。。。いやまあ自分も人間側だが。これ素直に感動していいのか悩んじゃうな。


 あと私、ごく最近、「呪術廻戦」のアニメにドはまりしたところなんだけど、術式、とか、領域展開、みたいなことって、そういうものなの?? 私はつい先日呪術で見て、ほほう~って思ったところなんだけど。領域、とか、って、マインドパレスみたいな。って思ったりなんだけど、んー? どうなの。術式とかなんか、そういう世界ってあったんだっけ。わからない。個人的にはちょうど呪術にはまりたててすごいよくわかる感じ~って思ったけど、何がどのくらい共通認識なのか、共通って思っていいのかどうか、悩んじゃった。私が知らないだけでドラゴンボールだとかで展開されてた世界観みたいなの? 私、ドラゴンボールも途中であんまり見なくなったからなあ。わからない。
 ま、あんまその辺は、深く気にせず、そういうものかーと思っておけばいいかな。

 なるほど面白いなあ、と、見に行って納得できてよかった。
 でもまあ、やっぱ個人的好みとしては、あんまハマらないなあ。絵柄が好みじゃないなあ。可愛いし動きかっこよかったけど。
 やっぱ今わたしは「呪術廻戦」にハマり中!

 

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映画 「ウルフウォーカー」


*ネタバレします。


映画 「ウルフウォーカー」


 17世紀。アイルランド、キルケニーが舞台。街にはイングランドから護国卿がやってきて、森を切り開き狼を追い払い開拓していこうとしていた。
 ロビンは女の子。父を手伝ってハンターとして一緒に森へ行きたい。けれど、父は危ないから家にいなさい、城壁から外に出てはだめだという。お前を守るためだよ、と、ロビンを町に閉じ込めようとする。
 けれど、一人森へ行ったロビンは、大事な鳥、(鷹?)のマーリンを誤って傷つけてしまう。マーリンは狼とともに現れた少女に連れていかれた。マーリンを追って森の奥深くへ行ったロビンは、伝説のウルフウォーカー、マーリンの傷を治してくれたメーヴという女の子と友達になる。メーヴのママの魂がかえってこないのを、森で待ち続けてるメーヴ。

 メーヴに噛まれたロビンも眠ると魂が狼の姿になって森を駆け回ることができるようになっていた。
 城に囚われていたメーヴのママを助けようとするロビンたち。人間たちは、森を焼いて狼を退治しようとした。

 

 「ブレンダンとケルズの秘密」「ソング・オブ・ザ・シー 海のうた」 につづくケルト三部作、とのことです。私は前のは見てない。


 ウルフウォーカーという伝説があるらしい。人と狼の融合? 狼の妖精さん?? 治癒の力があって、狼たちのリーダー。もののけ姫みたいだなと思ったけど、ウルフウォーカーは、人間と自然の対立、もだけど、少女二人の成長物語。

 ロビンは、ハンターで護国卿に使える父についてイングランドからきた、よそ者の女の子。父に大事にされているものの、本当はうちで家事するより、森へ行って父を助けたい。母親はいなくて(死別したんだろうと思う)父を大事に思ってるけど、狼と出会って親離れしていく。
 メーヴは母と狼たちと暮らしてる森の子。魂が抜けた母の側で待ってる。ロビンよりは小さい女の子って感じ。なので、ロビンが姉のようにふるまって、あなたのためなのよ、って逃がそうとしたり閉じ込めようとしたりする。それって、父がロビンのためだよといって町に閉じ込めようとしたみたいだった。
 対称的な二人の女の子。二人だから、強くなって力を得て、一緒にしあわせになるんだよ。もののけ姫とか違うハッピーエンドだった。

 ただ、ママが助かって帰ってきて、父も狼になって理解示して、人の町から離れて、父とママがそろってロビンとメーヴは姉妹みたいになって、っていうファミリーの形に納まったのが、なんか、ん~そうなるか~とちょっと、んん~と思った。両親そろって家族みたいな形におさめなくても。でも、まあ、他人、異種族、だったそれぞれが、理解しあい寄り添って家族になる、というのは、いいことかなあ。けど、結局みんなウルフウォーカーになりました、なんだよな。
 人間ともののけ姫、と別れて、それでも時々あって仲よくしよう、っていったもののけ姫の方が、ひろいような気もする。んー。ま、いいけど。

 あと、悪い人間、というのがイングランドからきた人間、だったのが、ちょっと、お。うう。と、なんか複雑だった。アイルランドを支配しようとするイングランド、という構図が見えて、うーんーそうだなあ。アイルランド、辛い、という気持ちがちょっとわく。難しいよなあ。
 人間側としても、森を切り開いて生活の場を広げたいっていうの、まあ、そういうなんやかんやの事情はある。でも、森を守れ、というのもわかる。難しい。
 とってもファンタジーだったけど、やっぱり複雑な歴史背景みたいなのもあるなあって感じがして、単純によかったね、では終わらない気持ち。最後、ロビンたちは仲良くしあわせそうに旅立っていくみたいだったけど、あれは森を出ていったのかなと思ったし。
 イングランドの支配とかまだあるだろうし、森は否応なく開発されていくだろうし。複雑~。難しい~。そんなこんなも面白かった。

 ビジュアル、動き、すっごくかっこよくって、綺麗で、すごくオリジナルな感じだった。テンポよくて全然飽きる間がない。森のうつくしさ、町の冷たさ。メーヴたちの丸っこさ、狼のシャープさ、人間の硬くごつごつした感じ。パッとそれぞれの特徴がよくわかって、隅々まで行き届いてる~。
 見に行ってよかったです。大満足。

 

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映画 「罪の声」


*ネタバレします。


映画 「罪の声」


 平成が終わる頃。大日新聞の記者である阿久津は過去の未解決事件を振り返る特集記事を、あまりやる気はないままに担当することになった。ギンガ・萬堂事件。警察マスコミを翻弄した、ふざけているかのような多くの脅迫状やお菓子に毒というセンセーショナルさの劇場型犯罪だった。

 父の跡を継いでテーラーをしている曽根。たまたま見つけた古い箱から、何やら英語での書き物の手帳と、カセットテープを見つける。1984年、とあるそのテープ。再生してみると幼い自分の声が歌っている。不意に、別の録音が始まり、それは、自分が文章を読み上げている声だった。自分が何を読んでいるのかもわからない幼い声。未解決事件で、脅迫の金を持ってこさせる指示のための声だった。


 これ、どのくらい本当の事?? と思ってしまうくらい、なんだかドキュメンタリーなのかなと錯覚しそうなくらい、じっくり丁寧に事件を追っての謎解き映画だった。
 グリコ・森永事件が元ネタだよね。私はリアルタイムの事件報道とかの記憶一応ある。35年前くらい? 考えてみれば、前世紀の事件だし、令和の今となっては二つ前の時代の出来事、なんだよなあ。フィクションで映画にもなるか。

 脅迫状替わりの子どもの声の指示。その時使われた、わけもわかってないであろう子どもの、その後の人生はどうだったのだろう。その切り口がすごく新鮮、といっていいのかどうか、ほんと、あ……と思った。子どもの声あったよな。その子、が、大人になって、自分がかかわったことに気が付いてしまったら、というのは……。

 曽根さんは、テープを見つけるまで記憶にもなかったくらい、5歳の頃の出来事で、何も知らず、事件に悩まされることなく大人になった。妻子がいて、跡を継いだ自分の店があって。父はなくなっていて、母も癌だけど、けれど、平凡な幸せのある人生。だからこそ、幼い自分の声があの大事件に関わっていたことに、言いようのない不安がつのり、苦しむのもわかる気がする。

 テープを聞かなかったことにもできず。父の兄、おじさんが事件にかかわっていたのではないかと、跡をたどっていく。

 阿久津は、記者としてのやる気はないものの、上司の熱意に押されて、事件を追ううちに、時間がたったからこそ、今だから言うけど、という証言者を辿って、ついに曽根と出会うことになる。

 話しの展開も、キャストも、どっかんと派手なことはなくて、じっくりこつこつ積み上げていく、だからこそリアリティを感じる。小栗旬と星野源ってゆー、派手に人気の俳優二人主演にすえながら、外連味なく、それぞれ普通に生きて仕事して、という人物像なのがすごいよかった。

 
 身代金とか、脅迫して金を奪う目的は表面的なことで、本当は株価操作、空売りでもうけをだす作戦だったのではないか、とか。全共闘世代が、金持ちや権力に対する社会正義のつもりで仕掛けた犯罪なんじゃないか、とか。
 犯人は寄せ集めグループだったからだんだんグダグダになって、ヤクザも絡んでて物騒になり、とか。
 そうだったのかもな~~~~、なんて思ってしまう。

 子どもの声。曽根さんは幼過ぎて事件とのかかわりを知らぬまま大人になれたけど。もっと大きかった、中学生の女の子、その弟、っていう、二人の人生、運命が、あまりにも過酷に描かれていて、とても辛かった……。
 大人の勝手な行為で、安易な発想で、子どもならわかりにくいしいいだろう、なんてことで、巻き込まれてめちゃめちゃになった人生。
 これはフィクションだ、と思ってこんなことない、って思うけど、こんなことだったりするかもしれなくて、暗澹たる気持ちになった。
 この作品は、一応、弟くんがほんとに取り返しつかなくなる前に、間に合ったけれど。でものぞみちゃんはころされていて。あまりにもひどいじゃないかー。何がなんでも子どもは守ってやれよ……。

 で、生き残ってる犯人、黒幕的なのは曽根さんのおじさん、で、英国にいるわけだ。全共闘世代。実は曽根さんの母が、我が子に読ませて録音したのだった、というのも。全共闘世代……。社会や権力への反発、自分たちなりの正義、の実行のつもりの犯罪。革命めざすのも過激な思想も、まあ、うーん、まあ、思想は自由だけど。犯罪を起こすとか、ましてや無関係な一般人を、まるっきり罪があるわけのない子どもを、巻き込むなんてあんまりだ。
 あ、いやまあ、フィクションで。犯人がこうだったってわけじゃないけど。

 しかし大人はやはり、全力で子どもを守ってくれと、つくづく思った……。

 実際、グリコ森永事件の犯人ってどうなってるんだろうなあ。告白手記だとか残したりしないのかなあ。

 事件をエンタメとして消費しない。でも真実が知りたい。どうなんだ。どうなんだ、という、悩み、ゆらぎのある、エンタメ作品だった。

 ちょうど三島由紀夫の死から50年、だとかで、先日も全共闘と対話する三島って映像見た所だ。当時暴れてた若者たち、な。あれは何だったのか、まだ生きた証言とれるうちに総括とかする時期なのかなあ。わからないけど……。
 物語としてエンタメとして消費しない。でも、どんな物語に突き動かされていたのか、知りたい気がする。でも。うーん。
 わからない……。

 見に行くかどうかちょっと迷ってたけど、見に行ってよかった。小栗旬も星野源も、すっごい、いいなあと思った。こういう地味で、重い、派手な面白みのない役でもちゃんとできる、魅せる俳優だなあ。これからもご活躍してください。見たいね。

 

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ナショナル・シアター・ライブ2020「プレゼント・ラフター」

 

*ネタバレします。


ナショナル・シアター・ライブ2020「プレゼント・ラフター」


 16日に見に行ってきました。
 ほんとは多分7月頃に公開予定だったのが、延期になって10月に公開になった。のを、私の都合がつかず見に行けなかったの。すっごく見たかったのに~と悲しんでいたら、吉祥寺オデヲンである! てことで、ひっさしぶりに吉祥寺へ。夜遅くなるので、頑張れば帰れると思ったけど、せっかくなので一泊で遊んできました。

 
 スター俳優のギャリーは、アフリカへ長いツアーに出る予定。その旅立ち前に起きるドタバタのコメディ。
 主演、アンドリュー・スコット。好き~大好き~なので見たかったのです。

 ギャリーは40歳になり、もう若くない、禿げるかも、人気も落ち目かも、そんなこんなをくよくよ悩みながらも、気軽なセックスで遊び、一夜の恋を嘆いては別れる。そんな彼に、マネージャーも、ずっと前に別居してる妻も慣れっこ。長年の仲間もいて、悪く言えば腐れ縁、良く言えば安定の信頼の中にいた。
 ギャリーの熱狂的なファンや、仲間の夫が一度寝てみたかったずっと好きだっただとか、ギャリーへの誘惑と面倒事がいっぱい降りかかる。
 愛されてていて、でも孤独なスター。そんな中年男のひと時を見せてくれる舞台だった。


 舞台を映していて、手前に少し客席も見えたりして、その続きにスクリーン見てる自分たちもいる感じ。笑いや反応を共有する感じで、私も思わずちょっと声出して笑ったり、息を飲んだり、すごく楽しかった。
 
 舞台で演じてるアンドリュー・スコットは、大仰で激しかった。コメディだからっていうのもあるよね。体が、あー生きて広がる体がすごーい。なんかすごい長セリフを、わーーーーーーーーーっとまくしたてる所があって、客席から拍手とどよめきがあったような。圧倒される。それはギャリーの叫びだし演じてそこにいる俳優の声と体。ああ~舞台ってかっこいいなあとつくづく思った。
 私はスクリーン越しに見たのだけれど、こ、これ、この、この生身のアンスコちゃんを目の当たりにっ、この舞台見に行った人は目の当たりにして感じたわけですよねえ。心底羨ましい。

 モテモテで愛されてるのに、スターは孤独。という、まあ、よくあるっちゃあるシンプルなストーリー。身近な人ほどつれないような。でも本当にずっと寄り添ってるのは誰、みたいな。
 
 半ばで、ジョーという色男にギャリーが誘惑されて、いやいやいやいや、みたいになりつつ、ジョーの口車にのって、あ~~~と躊躇しつつ、おちるシーンがありまして。あのセクシーさ、メロメロ身悶えで悶絶の最高さでした。あーーーーーっ、駄目でしょーーーーーーっダメだけどでもそうなるよねーーーーーーーーーーーーっ!!!!!
 はあ。いいものを見た……。

 話の展開も、前半で広げた枝葉が後半、ぱきぱきはまっていく感じがふふって笑えてうまくて面白かった。
 ギャリーだけじゃなく、ほんと、周りの人々のキャラも良くて。みんな我儘で勝手だなーって思うけど、なんかでも、あ~なんかそうか~そうかもなあ~やっぱギャリーが好きでおかしくなったりも、あ~するかも~うむ~~~~。って、みんなどうにも愛してしまう。みんな勝手だな! ギャリーたいへんじゃないの。私がギャリーを守ってあげる! と、まんまと私も思って、ギャリーの迷惑なファンになってしまうのでした。好き。

 そんな愛されてしまう困らされてしまうギャリーだな、って、納得するアンドリュー・スコットの演技なのでした。好き。声も喋り方も大好き。ほんと可愛くてかっこよくてセクシー。
 一見、パッと見ただけでハンサム!てなるわけじゃないのに(ごめん)見てればみてるほど好きになるセクシー。いいなあ。素敵だなあ。見に行けてよかった。
 
 ラスト、ギャリーはうまく折り合いつけて、幸せに生きて行ってほしいよ、と願った。なんか、飛び降りて自殺しちゃう???ってハラハラしたけど。暗転。でも、しあわせになってほしいよ、ギャリー。
 もともとの脚本はけっこう昔のものらしく、現代にアレンジしました、とのことで。同性愛も当たり前にありになってるのが現代風にしたってところだったりするのかな。なんか結構若さにこだわる、みたいなことは、やっぱ現代でも海外でもああいう感じってことなのかな。オリジナルとの違いなんかは私にはわからないけれども、名作がちゃんと今も愛されて演じ続けられていくのはいいよなあ。
 お芝居、また見に行きたいな……。いつか英国で見たり、できる、かなあ。どうだろう。スクリーンで見られただけでも嬉しいけど。
 いつか。
 いつか、ね。

 

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映画 「ストックホルム・ケース」


 水曜日だ~映画だ~。てことで行ってきました。

*ネタバレします。

映画 「ストックホルム・ケース」


 1973年。スウェーデンの銀行にアメリカ人らしき男が乗り込んでくる。ラジオをかけて音楽を流して、銃をぶっ放す。二人ほどの女子行員を人質に、他の客や従業員はすべて追い出して、警察に伝えた要求は、刑務所にいるグンナー・ソイレント(だっけ、名前覚えてない。グンナー)を連れてこい! ということだった。


 そんなこんなの、人質立てこもり事件、かな。ストックホルム症候群て名前の由来の事件だそうです。
 スウェーデン初の人質事件だぞ、だとか、なんか警察とかマスコミだとかも、朴訥ってゆーか、なんか浮足立ってる感じ。そもそも犯人が、ほわっほわしてる。人質に親切というか、親切?? そもそも銃持って発砲して銀行乗り込んできてるんだから親切もなにもあったもんじゃないのに、見てるとどうにも、親切だな~とか、彼のいう事聞いてあげればただ逃げるっていうんだし、悪い人じゃないよ。って、思っちゃう。
 そう。見てるワタシもまんまとストックホルム症候群。犯人側で警察が敵みたいな気持ちになる。

 主演はイーサン・ホーク。ラースって名前らしい。アメリカ人、ではなく、出身はスウェーデンなのね。アメリカ育ちみたいにいってたけど。そんで数年前に押し込み強盗したことあるけど、そこで襲われた側のご主人が心臓発作だかなんだか、で、でも、薬上げて助けたとか、なんか、そういうお人よし強盗みたいなことらしい。
 いや犯罪者ですし。そもそも強盗ダメ。でもなんか、お人よしというか、悪い人じゃないんだけど。という気持ちになってしまう。ならざるをえない、チャーミングで困る男。イーサン・ホークが絶妙すぎるわ。うまい。すごい。アホっぽい。かわいいよなあ。ひどい。

 で、マーク・ストロングがグンナーを演じてる。ラースと親友なんだって。んで、親友だから、ラースはグンナーを釈放させるためにこのとんでもない事件引き起こしたらしい。グンナーは、刑務所から出たいから警察に協力する、かな。するのかも。みたいな微妙な立ち位置。ラースと親友で仲良しで兄貴分って感じで。ラースとグンナーのコンビも、なんだかおかしくて。
 グンナーの方がラースよりは厳しめ、かな。人質とりあえず一人殺すしかないみたいにいったりして。でも殺さないけど。
 
 なんだろうなあ。こいつら、駄目っぽいからつい、人質にされた側が、ちょっとあんたたちしっかりしなさいよ、みたいになったりして。

 人質にされたメインの人、ビアンカは、夫と子ども二人がいて、もちろん家族を愛してる。でも、なんかこのあまりにもあんまりな非日常、非現実の事件の中で、ラースにほだされてしまうのも、あーなんか、そうかもな~~~~って思っちゃう。ドキドキやパニックは恋に似ているの? 混乱は錯覚になっていくの? でも、どうにも名付けようもなく、犯人たちと共に、同じチームだ、という風になるの、そうかもなあと思えた。

 警察には内緒でみんなで梨をわけあって食べたり、人質ちゃんたちの要求警察に伝言してあげたり。ラースと人質ちゃんたちみんなが仲良くなっていくディティールは、どのくらい本当のことなんだろう。わかんないけど、なんか細々したことがヘンで可愛くて、すごくよかった。

 全体的に冗談ですか????? って変な雰囲気で、コメディ、めいてはいる。けど、なんか切実さも感じる。ゆるゆるしてる不思議絶妙なバランスで成立してた気がする。
 やっぱイーサン・ホークがよすぎるのか。
 キャストみんながうまくてよかったですし。
 面白かったなあ。

 結局は警察側が勝つ、勝つというかまあ、あんな行き当たりばったりてきとーなやらかし事件、うまくいくわけないんだけど。
 ラースは捕まり。ビアンカは家族と過ごしながらも、あの時のことが忘れられない。かといってどうなるものでもないけれど。ラースに面会に行って。でも。でも、どうということでもないのだけれど。

 銀行強盗、人質立てこもり、とかなのに、緊迫感がうっすい。おかしくてヘンだけど、いい映画だった。見に行けて満足。

 

 

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映画 「トルーマン・カポーティ 真実のテープ」


 日記書くの凄く久しぶりになってしまった。しばらく地元に帰っていて、介護というか家政婦というかやっててパソコンに触れず、何も書けずでした。つらー。まあ、当分、そんなこんなの生活になるのかな。ライフステージの変化の時らしい。
 で。久しぶりに映画を見に行ってきました。映画はいいよねえ。私には面白い物語が必要だ。

*ネタバレします。


映画 「トルーマン・カポーティ 真実のテープ」


 「私はアル中である。
 私はヤク中である。
 私はホモセクシャルである。
 私は天才である。」

 という煽情的な、本人のことばだそうなコピーのついた、若き日のカポーティ本人のかっこいいポスターにそそられて待ってました。彼の知人友人の沢山のインタビューや取材テープ。ご本人がテレビのトークショーに出た時の映像だったり、雑誌や本の写真だったり。
 語られて、あるいは自分自身で語って、描き出される、若き天才作家としてのデビュー、そして話題作の発表、NY社交界での派手に面白がられているカポーティの姿。
 
 親に捨てられた不遇な生い立ち。ゲイであること。背の低さがコンプレックスだったり、特徴的な声や女っぽいと揶揄されてきたカポーティ。
 愛されたい。けれど、愛されているとは本人が思えず、飢えて満足できずいっそう求めては乾く、みたいな感じ。

 愛されては、いたのか。いなかったんだろうな。パーティで出会う面白い友人、という以上には求められてなかったのか。
 多分かなりの無茶苦茶っぷりで、実際親しく仲良く付き合ったり仕事したりする相手としては厄介なんじゃないかなあ。でも天才である。天才だから、か。

 「ティファニーで朝食を」の原作者か~。私は『冷血』を読んだことがある、気がする。どうだっけ。ちゃんと覚えてない。名前は知ってる作家。よく知らないのに見に行ってしまった。
 亡くなったのが1984年か。1924~1984。享年59歳だったそう。

 作家としてというか、天才作家の看板しょってるインテリタレントみたいな華やかセレブだった感じかなあ。『冷血』が大ヒットして、ホテルでセレブ集めて盛大な仮面舞踏会やった、ってのとか、映画か。マジか。
 なんかそういう当時の、NYこそカルチャーのトップみたいな、ハイソ、社交界。そういう雰囲気みたいなのの断片を、記録映像みたいなのとか写真で見られて面白かった。
 
 60年代。ベトナム戦争だったりの頃なんでしょう? その一方でこういう世界もあったわけ。まあ。まあ、まーそっか。うーむ。
 凄い。

 若きカポーティはほんとハンサム、厳しさのある顔しててすごい。ちやほやされるだろう納得。
 しかしアル中ヤク中がどんどんひどくなってったみたい。へろへろにらりってるような状態でテレビのトークショーに出てた。すげえな。当時って生放送なんだっけ。なんか、ほんと。すげえな。

 今は、テレビに出るような人は海外でもあんなに無茶は許されないだろう、ねえ。多分。時代っちゃ時代なのかなあ。才能あれば破天荒なのも許される愛されるみたいなの。
 というか、作家が凄いセレブになるんだよなあ。
 昔って作家のちやほやされっぷりが今とは全然違うみたいな感じ? 日本でも三島由紀夫とか大人気っぽかったりだったよな?
 今でも作家ってセレブだっけ。いまいちよくわからないけど。

 最後の未完のセレブゴシップ暴露小説、ほんとは完成させてるはずだろうとか、いや一部公開された分だけでもうないんだ、騙されてたんだ、みたいな。何かを書き続けていたのは確かみたいだけど。いつかどこかで原稿が発見されるのか。わからないよねえ。

 カポーティのことがわかったとは言えないけれども、彼が生きてた雰囲気の断片を見ることは出来た気がする。やっぱ、もっと、作品を読もう。読まなきゃね。

 

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映画 「マーティン・エデン」


*ネタバレします。

映画 「マーティン・エデン」


 イタリア。主に船に乗る仕事をしているマルティン。ある時、チンピラに絡まれているらしき青年を助けたところ、彼の家に招待される。豪邸、富貴層のその家で、助けた子の姉、エレナと出会った。
 小学校の途中までしか行っていないマルティンだが、本を読み、自分でも詩や小説を書き始めた。エレナにふさわしくなりたかった。何度も原稿を返却されても書き続け、ついに採用される。


 アメリカの作家、ジャック・ロンドンの半自伝的小説の映画化、だそうです。イタリアになってるけど。時代は第二次世界大戦の前、くらいか。社会主義が流行りつつあり、イデオロギーの対立とかある感じ。
 正直私はジャック・ロンドンって知らないし、あんまり、なんか、よくわからないと思うけど、それでも見てよかった。

 王道な物語だよね。貧しい青年とハイソなお嬢様との出会い、恋、許されない恋。情熱だけでは乗り越えられない生活の違い。
 エレナのために、上品なお食事とかしようとしてても、結局そこには馴染めなくて決別。
 作家として成功をつかんで、お金に不自由なくなって、けれど満たされない。エレナが会いに来たけど、今更。荒れるしかないマルティンが悲しかった。海を見つめている時、戦争が始まると叫ぶ男がきて。
 海に向かって歩き、泳ぎ出すマルティン。
 最後は、あれは、自殺?? それとも新たな出発なのかなあ。

 ちょいちょいイメージフィルムみたいになるのが不思議だった。昔の映像挟んだりしてるらしい。そもそも撮ってるのが16ミリフィルムなのか? 画面の質感が昔の感じで不思議だった。その時代、そこに生きている人を撮って見せてきてるみたいだった。イタリアで生きてる人たち。

 主演、ルカ・マリネッリ。前にNetflixで「オールド・ガード」を見て名前覚えた。かっこよくって~。あれもすごくいい作品だったし。
 今作、去年のベネチア映画祭で男優賞とったそうです。なるほど。さすがの迫力、熱演だった。すっごいかっこいい~。
 
 パッと見ただけで、モテるってわかる見映え。貧しく粗野でも、本が好きで恋きっかけとはいえ、ひたすら読んだり書いたりする情熱才能がある。教育を受けてないってバカにされても、一人で学び、書き続ける根性~。
 社会主義のなんだかんだは私にはいまいちはっきりわかんないけど。集会での演説、すっごかった。イタリア語、まったくわかんないけど、勢いとリズムがすごくてひきこまれる。見惚れる~~~。素敵すぎる。

 作家になって金持ちになって、でもどうしようもなくやさぐれてる姿もまたかっこよかった。セクシーだ~。
 ルカ・マリネッリ。うまい人だなあ。覚えた。

 

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映画 「トランセンデンス」


*ネタバレします。


映画 「トランセンデンス」

 

 ウィルとエヴリンは夫婦で科学者。人工知能、量子コンピューター等駆使して人類の未来のための研究を進めている。
 研究のプレゼンテーションをしに出かけた先で、反テクノロジーのテロリストにウィルが撃たれた。いくつかの研究施設で同時に起きたテロ。多くの研究者が殺される事態に。幸いウィルは軽傷だったが、銃弾に仕込まれていた放射性物質だかなんだかの毒で治療の手立てもなく長くてひと月半の命だと告げられる。
 エヴリンは、チンパンジーの脳をコンピューターにデータとしてうつすことに成功していた他の研究者の功績から、ウィルの脳をコンピューターにうつそうとする。
 エヴリンのために協力するウィル。二人の次に頭がいい、と、夫婦の友人のマックスも手伝って、ウィルの脳はコンピューターの中で目覚めた。
 ネットワークに接続し、自分でさらなる進化をしていくウィルのAI。だが、それは人類を支配下におさめる試みではないのか?

 2014年製作。スーパーの前でワゴンセールやってたDVD買っちゃった。
 暴走するコンピューター、という古典的な話だな、と思うけど、ハイテクっぷりが進んでいる。多分公開当時、ジョニデの映画だ~と思って見に行ったと思う。面白そうなSF! と期待していったけど、期待したほど面白くないなと思った気がする。

 今見ると、そんなつまんなくはないと思った。マックスってポール・ベタニーだ~とか思ったり。何よりキリアン・マーフィ目当てでの見直し。見に行った時にも多分かっこいいとは思ってた、けど、やはり沼った今見直すといっそう楽しい。

 前半は結構しっとり抒情的な感じとか、ハイテクやりつつも落ち着いたなつかしさみたいな世界で、地味にデータをとってアップロードしてみて、とかそれなりに丁寧に作ってる感じがある。エヴリンが盲目的にウィルをコンピューターに、ってなってるのが、なんかまあちょっと、ねえ、落ち着いて?? 人の話も聞いて? ってなっちゃうけど。彼女も物凄く優秀な科学者でしょう? いくら愛に狂ったとはいえ、そんなに~? と思ってしまう。
 で、後半になると、AIウィルがストーカー男みたいでもうヤダ、ってなるの。ねえ、そこまで行く前に気付いてくれ。わりと最初からヤバイっしょ。
 どーもキャラクタがてきとーだな~って感じがしてしまう。

 ナノテクとかがほとんど魔法だな~とかも。あんなに魔法みたいなことができる??? ナノテクってそんなに魔法??? 最初の方の感じがわりと現実と地続きのテクノロジーっぽい所から始まったので、進化? の描かれ方に私はついていけなかった。まあ、何が本当らしいかとか、私にテクノロジーのことは何もわかんないのだけども。うーん。

 そしてまあ、なんとかAIウィルをシャットダウン、できた、かな。でも電気とかいろいろ世界的にテクノロジー方面ボロボロになってしまったのです、みたいな。冒頭に戻る。事件そのものは5年前から3年前あたり、ね。世界、タイヘンだなあ。
 一応、文明警鐘みたいな映画だったのかなあ。

 前半の、なんかシャイだったりやつれていったりするジョニデは素敵です。

 で、キリアン・マーフィが演じているのはFBI捜査官。ハイテク担当みたいな感じ? モーガン・フリーマンが演じてる博士と協力関係にあって、関わっていく。クールで有能な感じ。AIウィルとエヴリンの施設に行ったあと、あれは軍隊作ってる、と博士と同じく理解して、FBI、政府側の保身はかりつつ、テロ組織を利用してAIウィルを破壊する作戦実行。
 とまあかっこいいんだけども、なんせキャラクタの扱いが背景的。一応これ、ウィルとエヴリン夫婦の愛の物語、でもあるのかなあ。壮大なことになりそうなんだけど、焦点はエヴリンかな。
 FBIで軍も動かしてるのに、なんかちょこっとした感じ。秘密作戦みたいなこと、か。うーん。
 ま、キリアンがやっぱかっこいいステキと見直せて楽しかったです。

 

 

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映画 「ダブリン上等!」


*ネタバレします。

 

映画 「ダブリン上等!」


 レジの女の子を口説いている男、が、甘い言葉で急接近、かと思いきや、いきなり殴る! 男はレジから金を奪って、大騒ぎの逃走!

 ってなかなかインパクト強い始まりだった。
 2003年製作。アイルランド・イギリス合作。最初に出てくる男、レイフを演じてるのがコリン・ファレル。一応主役? 主役なのかな。メインキャストではある。

 原題は「intermission」。休憩とか幕間みたいなことね。人生の合間、みたいなことかなあ。DVD買って積んでたのを見た。

 街のあちこちのいろんな登場人物がバラバラとあれこれしてる、人生、が、だんだん絡み合って、はじける、みたいな。群像ドラマ、かー。

 レイフはチンピラ。一匹狼のちょっと過激暴力的刑事。スーパーの店員やってるジョンとオスカー。仲良し。ジョンはデイドラという彼女がいたのに、試すつもりで別れ話して、ほんとに別れちゃって6週間。スーパーの上司にうんざりしてる。しかも禿た中年男ともう付き合い始めてると知って大ショック。バス運転手のミックは突然ガキが石を投げつけてきて、事故る。証言を信じてもらえなくてクビに。デイドラの妹サリーは以前男にひどい目にあわされてから男不信。ニンゲン不信。禿の中年男は銀行員で、結婚してて14年連れ添った妻を放り出してデイドラにでれでれ中。

 そんなこんなの人々の人生~。ままならぬ人生~。みんなクセが強いぞ~。

 暴力とか無茶苦茶さとかに、最初は、は??? なんだお前ら??? てびっくりしながら見ていたんだけど、どんどん可笑しくなって笑っちゃって、楽しく見終わってしまった。
 アイルランド版トレインスポッティング、って感じもちょっとしたけど、この映画は若者だけじゃなくていい年した大人もだいぶ無茶苦茶してる。一応メインは、レイフと、ジョンとオスカーとデイドラ、あたりかな。だからまあ、若者たちだけど。

 コリン・ファレルもアホチンピラやってて可愛かった~。17年前の映画だものねえ。若い。可愛い。
 そしてキリアン・マーフィ~かっわいい~~~(*ノωノ) ジョン。デイドラのこと好きなくせに気持ちを言えないヘタレ男。キレるし。彼女に文句言う時、ちょっと声がひっくり返る感じになったりして、ああ~~~若者よ。可愛いなあ。喋り方もほんと可愛かった。好き。

 レイフとミックとつるんで、銀行マン脅して金を奪う計画、で、人質にする彼女がデイドラと知って、計画にのっちゃう。酷い奴~~~~。でも彼女を傷つけるな、とかはいってたけどさ。
 一応、最後の最後には頑張って、結婚してずっと一緒にいたいって、きみも同じ気持ちなら。どうかな。って言って、めでたしめでたし。レイフは刑事におっかけられて結局死んでしまった。オスカーはサリーとくっつくだろう。ミックは車椅子の王になった、かな。銀行マンは妻の尻にしかれまくりになるみたい。
 一応、大体はハッピーエンドだろうか。無茶苦茶な感じではあるけど。見終わった時の気分は楽しかったな~ってなる。それはすごくいい映画な気がする。

 私は主にキリアン目当てで見たので、うっわ、若い。20代後半のキリアンかあ。可愛い。可愛い。うわ~可愛い。とにかくずっと可愛くて参った。
 片耳ピアスしてる~。なんかひょろっとしてる~。うっかり熟年があふれてるクラブ?に行ってしまい、熟女に口説かれてうんざり顔とか~。上司にキレたり。ヘンな顔ゴムマスク被っての強盗もどきとか。ゴムマスクの下から見えるあの綺麗な青い目がたまんないっす。はー。あの目だけで気づかれちゃうだろ~。女の子に素直になれないヤング。可愛い。彼女が残してったブラを発見したらやっぱ匂いを嗅いでしまうとか~。ダメ男子だった。すごく可愛かった。まあこの映画、ダメ男子しかいないんだけど。

 あとなんかすごく謎でひかれてしまったのが、ジョンとオスカーがブラウンソースっていうのをなんにでもかけてて、ついには紅茶にまで入れて、美味しいっていってたやつ。
 ブラウンソース? HPソースとかいうものらしく。王室御用達とか? らしい。バーベキューソース的な感じらしく、多分、ポテトだとか、料理ものにかけるようなもの、みたい。それを紅茶に、かなりたっぷり入れてた。そしておいしいって。レイフがつい、つられてやってみると、悪くねえな、から、うまい、ってなって。強盗計画でデイドラの前でもそれちゃって、デイドラがそんなことするやつって。ジョン? となるの。ヘンすぎる好み、だからってことは、多分そんなの入れた紅茶はマズイんだよね……でもなんか、あれ見てると美味しいの??? って思って、美味しそうかも、ってなって、試してみたくなる。
 いや多分絶対マズイだろう。だろうけど、美味しいの??? アイルランドや英国ではきっと試してみた人がいっぱいいるはず、と思ってしまった。わかんないけど。つい、ちょっとググっちゃったもんな。どっかで買えないかなと。すごくそそられるシーンだった。ブラウンソース、紅茶に入れるのはともかく、試してみたい……。面白かったな~。

 

 

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映画 「麦の穂をゆらす風」


*ネタバレします。


映画 「麦の穂をゆらす風」


 1920年代のアイルランド。医者であるデミアンはもうすぐロンドンへ旅立つ所。親しくしていたうちへ挨拶に行った。そこに国防軍がやってきて集会禁止とわめき、一人ずつ名前をチェックしていく。並ばされたミホールは英語での名前をいう事を拒否して、殺されてしまう。どうしようもなく見ているしかなかったデミアンたち。
 目の当たりにする祖国での英国側の横暴。旅立つための列車を逃したデミアンは義勇軍に加わって、英国からの独立のために戦っていく。


 2006年製作。カンヌでパルムドール、最高賞とったこの作品、キリアン・マーフィー主演だし、見ようとは思っていたものの、結構辛い映画なんじゃないかなーと思って、ためらっていました。んでもDVD買っちゃった。
 私はアイルランドの歴史についてほとんど知らなかったので、IRAとは何かとかあんまりわからないんだけれども。
 いくつか、小説読んだり映画見たりもあって、なんとなーく、苦しい歴史があるのだなとか、ゲリラ戦、とか断片的には知りつつ。
 この映画を見て、英国支配下から逃れたい、自分の国を取り戻したいという根本が少しはわかった気がした。もちろんこれは映画だし。あんまり説明してくれないタイプの映画だし。少しわかった気がするというのもおこがましいような気もするけれど。

 ケン・ローチ監督。巨匠と名高いし、パルムドールとってるわけだし、名作なんだろうなというのはわかってた。けれどやっぱり実際見てみないと、自分がちゃんと見られるかどうかわからないわけで。これは、本当に面白かった。
 面白いって、そういう言い方でいいのかためらってしまうけれど、でも、うまい。面白い。すごく引き込まれてすごく辛くなって、すごく好きになる。見てよかった。

 国家という大きなものがありながら、描かれるのは局所戦。小さな村で、顔見知り友人同士の仲間たち。そしてテディとデミアン兄弟。
 二人は両親を亡くしてる。テディが兄、神学校から帰ってきたらすっかり男になっていたよ、ってデミアンは言う。そして今は義勇軍のリーダー的存在。デミアンは村一番の優秀な子で、医者で、期待されてて。ロンドンで世界一の病院に勤めるんでしょう、と言われてた。でも、行かないで、ととめられる。医者が必要だしあなたが必要だ、と。

 デミアンは、捕まった時に、テディをかばって自分がそうだ、って言っちゃうほどに、いつも、兄にはかなわないと、小さな弟の気持ち、兄への尊敬崇拝の気持ちを持っていた。義勇軍に加わって、最前線に行く。
 戦争、とはいえ、義勇軍は貧しく、武器を英軍から奪うための作戦とかしてる。待ち伏せて不意打ちだとか、ゲリラ戦しかできない。
 匿ってもらってた家を英兵が家探しにきて、女たちがひどい目に合わされるって時に、銃は持ってても弾がなくて、隠れて見てるしかないってシーンがあって。あまりにも辛い。酷い。

 裏切り者がいる、とわかって、処刑もしちゃう。領主はまあ、悪役かなとは思うけど。体制側だろう。んでもそこで雇われてたクリスは、白状しろと詰め寄られたら言っちゃうだろと思う。辛い。クリスを処刑、引き金を引いたのはデミアン。幼馴染だったんだって。それでも、裏切り者を許すわけにはいかないから。ちゃんと埋めてやる。母親に遺書を書いたか? ときいてやる。でも、母親は字が読めないから。伝言を伝えてる。

 この戦いはそれだけの価値があるのかな、とか、もう心が何も感じない、とかぼろっとこぼすデミアンを見るのが苦しすぎる。恋人がいてハグするけど、デミアンの心が死んでいくのが辛い。

 ついに、英国と講和条約が結ばれるんだけど、国王に忠誠をとか、北アイルランドはイギリス領のままとか、納得できない派と、自由領だ、と喜ぶ派に内部分裂してしまう。
 テディとデミアンも対立することに。
 テディは軍として。デミアンはゲリラ戦を続ける方に。デミアンをひきとめる兄に、もう12歳の子どもじゃないって言うの、辛い。あんなに兄を崇拝してたのに。おにーちゃん大好きっこで、おにーちゃんも可愛い弟、自慢の弟って思ってるはずなのに。

 最後には、武器の捜索現場で大事な仲間の死に動揺して捕まったデミアン。武器の隠し場所を言えば助かると説得するテディにデミアンは、クリスを殺したのは自分なんだよ、と言う。仲間のことを喋るなんてできない。その資格はない、ってことなんだなあ。この独房で向き合う兄弟のシーン最高だった。

 暗い中。無言で動かないデミアン。テディの説得で、クリスのことを言うときだけ伏し目がちだった瞼をあげて、テディを見つめる。キリアンのあの青い目がこのシーンで際立つ。最高すぎる。美しくて凍りついている青い瞳。かすかに涙が浮かぶ透き通る青。最高すぎるんだよ。

 テディが処刑の号令をかける。仲間を、弟を殺す号令。死体になったデミアンを縛った縄を解きながら泣くテディ。

 この戦いは。
 それだけの価値があるのか。

 内戦だとか、国の分断だとか、今もある問題ではあるんだけど。私はあんまりわかっていなくて、考えられなくて。この映画を見てわかったというわけじゃないけれども、支配と抵抗って一面的じゃなくて、ほんと難しい。辛い。人道的であってくれ、と願うくらいしか……。でも。……どうなんだ。
 どんな戦争だって嫌だ。どんな争いも。どんな人殺しも。嫌だ。でも支配されるのも嫌だ。難しい……。

 ケン・ローチ監督は英国人で。英兵を残虐に描きすぎ、とか批判も国内であったりしたらしい。その辺はどうなんだろうな。私にはわからないけど。英兵、あまりにも高圧的で嫌すぎる奴らだったけど。いつゲリラ襲撃受けるかわからないとか、殺されるかもと常に思ってる状態なのかなあと思うと、狂ってるくらいの精神状態でしかいられないのかなあとも思う。わからないけど。
 義勇軍側もそうなんだけどさ。

 映画の冒頭は、フィールドホッケー? か、なんか、してる若者たちのシーンで。ゲームで楽しい時間もあったりした、普通の若者たち、が。戦いに行くんだなあと。切ない。
 また景色が綺麗で。とても。とても、緑が綺麗で。草っぱらとか、樹木とか。アイルランド、緑の島ともいわれるとかいうのわかる気がする、緑のうつくしさで。
 緑の中で。
 草地で腹ばいになって、戦闘訓練して。すぐ任務に放り込まれるのなー。辛い。

 本当に、見応えありました。見てよかった。


 特典映像として、撮影風景とかインタビューとかありました。ケン・ローチ監督、脚本を撮影する分、前日とか当日朝とかに渡すらしい。役者の演技、興的に撮るんだって。たいへん。でもみんなそれでよかったみたいに言ってた。すごいな~。
 キリアンのインタビューもあって、来日インタビューなんてのもあって、来日してたのか! わあああ~~~という気持ち。ぐはー。可愛い。2006年てちょうど30歳くらいか。んあ~可愛い。素敵。はー。すごくいい。

 カンヌのパルムドール受賞知ったのは、フランスで家族で休暇してて、テレビもラジオもなく、電話を受けて知ったって。どういう休暇??キャンプ?? まーラジオもテレビも見ないってことなのかな~。なんかすごくらしいと思う。
 監督の撮影はどんな風? っていうのを丁寧に答えてて、でも途中で、あーあんまり詳しく言うと監督は嫌がるかも、って笑って、ちょっとざっくりめに言い方変えた感じがキュートだった。すごく、監督のこと尊敬してるんだろうなあ。
 出演決まったのは、たまたま監督の知人と知人で(?)監督に会いにいって、話して、いくつか演技してみせて、決まった、らしい。人脈~~~。でもまあ当然って感じはする。アイルランド、コークという地方舞台で、キリアンはそこ出身なんだって。そしてあの演技できる俳優がいるわけだもの。使うでしょうねえ。
 いろいろと大満足でした。DVD買ってよかった。

 

 

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