2011年6月

TITLE: 『新世界』
AUTHOR: シキ
DATE: 06/11/2011 18:14:32
STATUS: Publish
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BODY:
『新世界』(柳広司/新潮社)

ロスアラモス。
優秀な科学者が集められた極秘の町。新しい爆弾の開発が進められる町。
爆弾が完成し、日本が降伏した知らせをうけて戦勝パーティの日、馬鹿げた
事故の翌朝、病院で一人の患者が殴り殺されていた。
科学者を狙った間違いの犯行なのか?

柳さんのところに、ある日編集者を紹介してくれ、と持ち込まれた
原稿、という始まり。原爆の父を呼ばれるオッペンハイマーの死後見つかった
遺稿の中の小説だという。
なんでそういう設定にしてるのかよくわかんないけど。原爆のことを書くのに
ミステリの体裁をとるとか著者にワンクッション入れるとかそういうことなのか。

ちょっと、どう捉えていいのかわからない。
エンタテイメントとしてすごく面白い、というほどでもないかーと思う。
原爆をつくった科学者も所詮ただの人間、という話なのか。んー。どうにも
中途半端な感じがする。今読んだからなのか。

しかしたまたまたとはいえ今日読みきったんだけど。
三月十一日から三ヶ月。地震のあと。原発事故のあと。
この本は二〇〇三年刊で、関係ないんだけど。核のことを思うのは、この暗鬱たる
気分のときなので普通に面白いのかどうか判断がつかない。
原爆を落とされたわけじゃないけど。今現在も被曝しているかな、と頭のどこか
でずっと思っている。ただちに健康被害があるわけではない、のだろうけれどもね。
どうにも自分自身この世界に言葉がないし考えられないし受け止められない。
原爆がつくられたときから開かれた新世界。死神と破壊の世界。その地獄が
遠くなったはずの今、また目の当たりにしてる。
核実験の成功はまさにパンドラの箱だったのだと思う。時間は戻せない。
希望が残っていることを、希望の未来があることを願う。
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TITLE: 『黄金の灰』
AUTHOR: シキ
DATE: 06/10/2011 18:06:44
STATUS: Publish
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BODY:
『黄金の灰』(柳広司/原書房)

古代ギリシアの夢。幻のトロイア。
夢から黄金を発掘しあてた男、ハインリッヒ・シュリーマン。
彼がついに黄金を発掘した時、殺人事件が起こった。

柳さんの長編デビュー作、だそうで。2001年刊。
シュリーマンの若き妻、ソフィア視点からの語り。シュリーマンについては
私は、えーと、一応名前程度は知ってるかな、というくらい。むかーし子供向け
伝記シリーズみたいなので読んだことがあるかも。
なので、この小説中のシュリーマンの造形がどの程度史実的なものかはわかんない
けども、まあ、別にそこは気にしないでそういうキャラなんだろう、ってくらいで
読んだ。シュリーマン好きだったりすると余計に楽しめるのかな?わからんけど。

正直に言えば私にとって面白い話ではなくて、読んでると眠くなって仕方なかった。
なかなか読み終わらず。
んーでもたぶんご本人的にも、まだ下手だったのでは、と勝手に思う。
あと私個人的好みとして、メインキャラが女性って時点で興味激減。シュリーマンも
あんまり魅力的とも思えず。いろいろとってつけたような筋立てかなあと思った。
最初に読んだ本がこれだったら、柳広司を追うことはなかったなーと思う。
夢の中でなんかいろいろ出来事が走馬灯になる感じはもうこの最初っからあるパターン
なのか。
ちょっとだけ微妙にファンタジーめいていたりするのが邪魔に私は感じる。
ギリシアのロマンってことだからそういうのもありなのかなあ。
ソフィアが何者なのです、とかいう問いも放置されたよーな。ブラウンさんって一体。
ラスト、その後の歴史とか大雑把にやるより、もうちょっと細部を丁寧に書いて欲し
かったなあと思った。
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TITLE: 『贋作『坊ちゃん』殺人事件』
AUTHOR: シキ
DATE: 06/08/2011 15:05:47
STATUS: Publish
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BODY:
『贋作『坊ちゃん』殺人事件』(柳広司/角川文庫)

親譲りの無鉄砲で子供のときから損ばかりしている坊ちゃんが
三年ぶりにかつて教師をしていたところへ戻る。
あの時天誅を下してやったと思っていた赤シャツが、あの日の後、
自殺していたというのだ。
東京の街で偶然再会した山嵐にその話を聞き、なりゆきでそのまま
一緒に旅にでる。赤シャツは、殺されたのか?
 
『坊ちゃん』は読んだことある。けども、昔のことだしあんまり細々した
ことは覚えていないと思う。
でもこの文体。この言葉遣い。このテンポ。この無鉄砲(笑)は、ものすごく
本家『坊ちゃん』な感じがする~。解説にもあったけど、『坊ちゃん』をまた
すぐ読みたくなったなあ。つきあわせて読みたいような。お見事。
3年前に坊ちゃんが経験したことと、まさに世界が変わる。見方を変えると
こういうのもありだったのかもよ。と、思わせられるー。面白い。
しかしこれ、えらく物騒じゃないですかわがふるさと松山は(笑)
社会主義と自由民権運動との対立と闘争の舞台だったのかよ。タイヘンだ。
でも学校ってそうだったのかも。と思わなくもない感じになっちゃう。

天皇がどーのってなったり。夢の中で推理(?)が進んでいったりするのは。
『トーキョー・プリズン』でもあったなっと。こっちの方が書いた時期としては
先か。そしてなんだか、うらなり君がかっこいい。黒幕だなんて素敵。
そういう目でやっぱりもう一度、『坊ちゃん』を読んでみよう。
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TITLE: 『ダブル・ジョーカー』
AUTHOR: シキ
DATE: 06/04/2011 12:37:19
STATUS: Publish
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BODY:
『ダブル・ジョーカー』(柳広司/角川書店)

陸軍に極秘に組織されたD機関。
「魔王」と呼ばれる結城によって組織されたスパイ養成機関。

短編。「野生時代」に出たものと、書下ろしひとつ。
 ダブル・ジョーカー
 蠅の王
 仏印作戦
 柩
 ブラックバード

結城の過去がちらっと出てくる「柩」、かっこよかった~。
やっぱドイツだよねー。そしてさらにその上を行く男、としての結城かっこいー。
ちらっとだけ優しいのもかっこいい。
まったくのアクシデントの事故で最初から死んでいた真木もなんだかかっこいい。
「蠅の王」も好きだった。いきなり笑えない漫才(?)で始まるのは苦笑、と
いう感じだけど。
最後ので戦争が始まってしまったので、このシリーズは終わりなのかなあ。
面白かった。
でも長編が読みたいー。
 
まー雑誌に発表だから仕方ないんだとわかってるけど、D機関の説明の感じが
繰り返されてるのが、まとめて読むときにはちょっと邪魔に感じた。
結城は影の存在だから仕方ないけどーでも結城主人公で長編読みたいーと思う。
しかしスパイなみなさん超人すぎる。私があまりに凡人だからダメなのか(^^;
あくまで私の勝手なイメージだけど、陸軍よりは海軍すきーで、なんか日本の陸軍
ダメ軍なイメージなので、ちょーっと乗り切れない気はする。なーんかどーにもうーん。
ま、この話の中でもD機関以外の軍はダメ軍っぽくてそれはまあそうかとも思うけど。
で、やっぱり日本人はスパイはダメなんじゃ、という思い込みがあるので、嘘臭さに
拍車がかかるというか。ま、お話だからいいんだけど。
でもやっぱりどっちかというと長編が読みたいな。

 
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TITLE: 『ジョーカー・ゲーム』
AUTHOR: シキ
DATE: 06/02/2011 20:58:59
STATUS: Publish
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BODY:
『ジョーカー・ゲーム』(柳広司/角川書店)

短編集。
 ジョーカー・ゲーム
 幽霊 ゴースト
 ロビンソン
 魔都
 X X ダブル・クロス

「魔王」と呼ばれる男。結城中佐。かつて優秀なスパイだったという伝説
めいた逸話を持つ男。
陸軍に極秘に設立された諜報員養成所―スパイ養成学校。D機関という
そこは結城の指揮下にあった。
軍人以外から選ばれたそのメンバーは常日頃から偽名であり素性は一切
隠された。スパイとは、何事にもとらわれない。見えない存在になること。
 
「ジョーカー・ゲーム」が一番面白かったかな。D機関最初期、というあたり。
軍との連絡員、であるという佐久間くんがいい。
他、D機関を卒業したスパイたちのそれぞれの活躍。短編なので期待よりは
あっさり。おそろしく先をよむ男、結城。スパイそれぞれも超人的優秀さ。
「魔都」も好きだった。
上海とかって、退廃のイメージ~。及川大尉は、名前的にもみっちーを
脳内キャスティング。
でももうちょっとそれぞれを深く読みたい感じ。
「ジョーカー・ゲーム」と「魔都」はそれぞれが一冊の長編として読みたいよ。
魔王結城の過去とかねー。

というところで、あーやはり私は五條瑛が好きだ大好きだ、と思った。
また五條さんのが読みたくなる。
でも次、『ダブル・ジョーカー』読む。
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TITLE: 『トーキョー・プリズン』
AUTHOR: シキ
DATE: 06/02/2011 15:52:02
STATUS: Publish
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BODY:
『トーキョー・プリズン』(柳広司/角川文庫)

スガモプリズンにやってきた、エドワード・フェアフィールド。
ニュージーランド人。今は軍からは離れている。戦前の仕事、私立探偵。
戦時中行方不明になった捕虜の行方を探している。その調査を認める代わりに、
交換条件をつけられた。このスガモプリズンで起きた変死事件を調べて欲しい、と。
 
柳広司を初めて読む。『ジョーカー・ゲーム』が人気、っていうときに名前を
知ってそそられていたものの、図書館でなかなか借りられなかったのでそのうち、
と思っていた。で、まずは気になったこれも、と借りてみた。
すごく面白い!

スガモプリズンを舞台にミステリ、というのも面白いし。キジマがなんといっても
魅力的。かっこいー。
記憶をなくした男。しかしずば抜けた推理能力で一目でフェアフィールドのあれこれ
を言い当てる。シニカルで頭脳明晰、苦しみの中にある美青年。ということで惚れる~。

戦争。戦後。そういうのを考えるのは苦しくて私は逃げがち。
エンタテイメントの小説の中でこんなにきっぱり描いてるの面白いなと思った。
テンノウとかまで書くか。というか、そんなの気にするのは私だけ?わからん。
舞台としての戦後なので、フィクションなわけだけど、あんまり平静でいられない。

事件の謎、キジマの謎、少しずつ明らかにしていってひっぱるのに私は
すっかりつかまれて、面白いやめられないとまらないで一気。実はキジマは、という
話は途中のは見当ついたものの、最後のほうのキジマの手記はステキだった。
でもそれもどこまでホントなんだ。何がホントなんだ。と思う。そういう風に思わせ
られるのは私がすっかりはまったからですね。
面白かった。
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TITLE: 映画『マイ・バック・ページ』
AUTHOR: シキ
DATE: 06/01/2011 19:16:38
STATUS: Publish
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BODY:
六月。
さるさる日記がなくなるそうなので、引っ越しを考えなくちゃいけない。
今までのデータどうしよう、とか、めんどくさくって。。。
引っ越し決めたらお知らせします。(と、いるのかいないのかよくわからない
この日記を見てくださっている方へお知らせでした)
 
 

映画『マイ・バック・ページ』

1969年。週刊誌記者となった沢田は本来の希望とは違う配属先で
仕事に迷いを持っていた。
学生運動をやろうとする片桐は、激しい議論はするものの、実際の
行動や目的にはほど遠かった。

雨を見たかい って歌好き。その「雨」ってナパーム弾のことなの?え?
時代は学生運動真っ只中、よりは少し後。ベトナム戦争に記者は憧れる
頃だったのか。松山ケンイチは、ノルウェイの時もこの頃の学生、だった
のだと思うけど、もちろん全然違うもっさりした学生になっていた。口先
の議論は勢いいいけど、すぐに口先だけののヘタレ、という姿が見える。
でも少しは人をひきつける、という、一瞬見せる顔、というのがぐっとくる
感じがあって、松山ケンイチすごいーと思う。暗い中に梅木(片桐)の顔
だけ見える感じ、とかひきこまれる。
沢田をやる妻夫木くんもすっごくすっごくよくって、最初の頃の青臭い感じ
から、ラストにいたるまで。セリフとか大きなアクションがあるわけじゃない
のにその姿とかそこにいることで見せるものがすごくあるいい役者だ、という
感じがした。「悪人」見なかったけど、こーれはー。ほんとにいい役者に
育ったのだろうなあと思う。「悪人」も見ようかな。

話としては地味。殺人事件、というか、事件、はあるけども、地味。
あの頃の彼らを見る、という感じ。ノスタルジーや感傷の甘さよりは、
淡々とただ彼らがいるという感じがして、よかった。
私が妻夫木くんも松ケンも二人とも最初から好きだから贔屓目かなあ。
んーでもよかった。
川本三郎の自伝的小説?の原作らしいけど、本は読む気がしない。なんか
川本三郎嫌いってい印象だけがあるなー。昔なんか読んだことがあって厭な
感じが残ってるんだなー。

出番はほんの1シーンだけど、三浦友和が凄い。きっちり大人だった。かっこいい。
役者がみんな素敵だった。
でも沢田も片桐くんもまったく好きにはならなかったなあ。妻夫木くんと松ケンは
もっと大好きになった。学生運動って。何なんだろうなあ。。。
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2011年5月

TITLE: 『君がいない夜のごはん』
AUTHOR: シキ
DATE: 05/31/2011 18:26:09
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BODY:
『君がいない夜のごはん』(穂村弘/NHK出版)

食べ物とその周辺をテーマにしたエッセイ集。
きょうの料理ビギナーズ と 月刊ベターホーム に連載していたもの
をまとめた、のに加筆修正など、でしょうか。ビギナーズのはちらほら見ていたけど
ベターホームも連載してるのね。知らなかった。
 
さらっと、ふむふむと、とっても読みやすくっていいですね。
一つ一つの分量も4ページくらいで。
ほむらさんは料理が全然できないそうだ。
できない、というか、やらないんでしょう、とお友達にせめられるみたいなことが
書いてあって。あーあ。と思う。
奥さん偉いなあと思う。愛があるんだろうなあ。
というわけで、軽く自虐に見せかけてのろけがたっぷりなんだなー。
いいですねー。と、ちょっとひねくれながら読む。
言葉遣いが、ですます調というか、たいへんソフトに計算されていて、
そっかー。きょうの料理ビギナーズとか買ったり読んだりする人向け、というと
こんな感じなのか、と思う。なるほどある一定の感じよさ、ですね。
連載をぱらぱら見ていた頃にはあんまり思わなかったけど、まとめてすいっと
一気に読んじゃったので、全体的な印象、というのがそんな風に残った。
相変らずの安心の面白さです。
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TITLE: 『鈴を産むひばり』
AUTHOR: シキ
DATE: 05/30/2011 16:22:52
STATUS: Publish
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BODY:
『鈴を産むひばり』(光森裕樹/港の人)

1998年から2010までの歌から314首を選び三章にまとめたもの、
だそうです。歌集にするにあたって旧仮名遣いに統一しました、とあるので、
最初の頃は新仮名だったのかな。いかにも旧仮名がふさわしい、という風情
でたまりません。
出てわりとすぐに、いいという話を聞いて買っていたんだけど、でも読むのが
怖くてずっと傍らに置いたままにしてた。ぱらぱら見ただけでももう、決定的に
上手い。うつくしい。凄いよくできてるってわかるのでなんかもう自分が歌やる
のが厭になると思って見たりやめたりしていたのを、ようやく最初から最後まで
読んでみた。
旧仮名のせい、というのもあるとはいえ、見事に抑制のきいた世界。完成度抜群。
うつくしいー。うっとりして大好きになってしまうしかない。
著者の姿というのはあまり見えないように距離を置いてる。IT関係の仕事だったり
するのかなあ、と思うけど全然違うかもしれない。著者の姿が気にならないのがいい。
小ぶりで水色の表紙のきれいな本で、きれいにガラスケースに収めつくり上げた
世界、という感じの作品とあいまって、とても大事にしたい本だと思う。
素敵だなあ。

いくつか好きな歌を。

 金糸雀の喉の仏をはめてから鉱石ラヂオはいたく熱持つ  (かなりあ)のルビ
  
 内側よりとびらをたたく音のして百葉箱をながく怖れき
 
 手を添へてくれるあなたの目の前で世界をぼくは数へまちがふ
 
 孵らずのさなぎを裂けば一匙の鱗粉のみに溢れてゐたり
 
 狂はない時計を嵌めてゐる人と二度逢ふ二度はすでに多きを
 
 乾びたるベンチに思ふものごごろつくまで誰が吾なりしかと
 
 だとしてもきみが五月と呼ぶものが果たしてぼくにあつたかどうか
 
 ずぶぬれのコートを羽織るもし人に翼のあらばかく重たからむ 
 
 人のみなうつむく冬の図書館にたつたひとりを探してゐたり
 
 オリオンを繋げてみせる指先のくるしきまでに親友なりき
 
 出目金でためすゆふべの読唇術――ユメガボントニ ナ ル 日 ガ 怖 イ

 
漢字の正字が出せなかった。「溢」と「逢」はほんとは違う字。
素敵だなあ。
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TITLE: 『しくじり姫』
AUTHOR: シキ
DATE: 05/28/2011 10:32:41
STATUS: Publish
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BODY:
『しくじり姫』(ゴマブッ子/ヴィレッジブックス)

あの女 ブログ愛読なのでつられてまた買っちゃいました。ゴマさまの本
4冊目くらいかな。一冊買ってないのがあるけど。
初版には白鳥カードが二枚!とかwそういうのに釣られるワタシw
そしてひっそりと著者近影!おおー。微妙にカットされててお顔はわかんない
んだけれども、すごいかっこいい!感じがする!w黙っていればモテそう、
と言われる爽やかゲイ、妻夫木くん似、ってのは嘘じゃないんだろうな~と
妄想できる!ww

これは小説集、ということらしく。小説というかお話?御伽噺のゴマ流アレンジ
で、あの女から脱却めざせ綺麗売り!という感じ。さくさく面白かったし、
あ~という感じをうまくお話にしてる~wwと思う。
面白おかしく書いてくれてるけど、結局、人生の気づき、とか、感謝の気持ち、
とか、結局変わるのは自分、とか、思いやりの気持ち、とか、求めすぎないで
足るを知る、とか。根本的にはやっぱり人生ってそういうことが大事なのね、
というお話。ゴマさま流だとバカバカしかったり毒舌混ぜたりしてて、説教臭さ
がかなり減ってて読みやすい。決めるのは自分だから。
なんていうかこう。。。我が身を振り返ってワタシってダメ人間、とまた軽く
落ちて卑屈になるーw優子だ。ワタシは優子だ。ヤダーw
まあ、いきなりばっちり変われないわもうこの年になると。といきなり逃げ腰
になっちゃうけど、でも少しずつでも心がけを持とうと思う。
ま、毎朝あの女ブログ読んで、ゲラw!とかやってるけどね。人には「にっこり」
とできるようにしよー。
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TITLE: 『マスコミは何を伝えないか』
AUTHOR: シキ
DATE: 05/21/2011 17:07:05
STATUS: Publish
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BODY:
『マスコミは何を伝えないか』(下村健一/岩波書店)

メディア社会の賢い生き方

著者は、TBS社員としてアナウンサーや取材ディレクター、キャスター
などであった人。現在はフリーだそう。現在の肩書きとしては「市民メディア
・アドバイザー」だそうです。
この本が出たのが2010年。現在もテレビに出てコーナーをもったりしてる、
そうで。私も見たことあるのかなあ。でも名前見てもあんまり覚えがない、
というあたり。
現在もマスコミの中の人、であり現場をふまえての、マスコミ被害加害の分析、
メディア・リテラシーについて、の本。講座の書籍化。テーマごとにゲスト
との対談もあり面白かった。

 第一章 報道被害はなぜなくならないのか? ―悪意なき《見えざる手》
 第二章 マスコミ自身による解決の道 ―《修復的報道》という提案
 第三章 自らが発信する時代へ ―新たな担い手「市民メディア」とは何か?
 第四章 メディア社会を賢く生きるために ―メディア・リテラシーを養う

市民、という言葉がなんかヤダ、という気もしないでもないけどー。
マスコミはこやって報道の偏りが出るのか、とかわかりやすい。なんで大勢に
のっかってばっかりかというと、みんながそうだからそういう報道すると決める
ハードルが下がる、とか。マスコミも人やのう、という感じ。なのにマスコミ
の報道を絶対視する人が沢山いる、というのも。

私は、学校でメディア・リテラシーがなかった時期、の教育を受けてきたんだな。
あんまり学校時代の記憶ってないけど(馬鹿なのでよく覚えてない…)メディア
発信的なこととかたぶんあんまり教わったりやったりしたことはない、ような気がする。
今の学校はそういうのやってるのかな。メディア・リテラシーがみんなこれから
上がっていくといいね。鵜呑み、ってしてないつもりだけど、自覚ないままに
鵜呑みしちゃってるかもしれないしなあ。自覚自覚。スポットライトの外にも
いろんな世界があることを、忘れてないつもりだけど忘れるかもしれないから
気をつけよう。。。
マスコミが変わるのかどうかも。どうなるかなあ。
今度の震災関連見てても変わるとはなかなか思えないなー。
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TITLE: 『フェイスブック』 *2
AUTHOR: シキ
DATE: 05/21/2011 14:10:09
STATUS: Publish
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BODY:
『フェイスブック』*1のつづき

私はフェイスブックをやってみたいという気持ちは今のところない。大体はミクシィ
をイメージしながら読んだ。フェイスブックの目指す方向っていうのが、どうにも
『ハーモニー』の世界なんじゃないのかと思えてしかたない。『ハーモニー』の文庫も
読み終えたばかりで余計にそう思うのかもだけど。誰もが自分のことを情報開示して
透明化し、社会化し、ふさわしいふるまいをし、おだやかに監視しあう。
ジョージ・オーウェル化、という言葉も出てきたけど、私はフェイスブックってそっち、
ジョージ・オーウェル化に近いと思うんで抵抗感のほうが強い。マークは理想があり
悪用したいとは思っていないんだろうけど、でもなー。そんなに深く気にせず、
ともだちとつながって楽しもうよ、と、凡人的にはそういうもんかもだけど、でもなー。
あんまりソーシャルになりたくないひきこもり根暗人格だな私は。。。
しかしこれからフェイスブックがどうなっていくのか。すごく面白いし見ていたいと思う。
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TITLE: 『フェイスブック』 *1
AUTHOR: シキ
DATE: 05/21/2011 14:09:08
STATUS: Publish
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BODY:
『フェイスブック 若き天才の野望』(デビッド・カークパトリック/日経BP社)

5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた
 
マーク・ザッカーバーグはじめ、フェイスブック内部の多くの人にたっぷり
インタビューし取材して書き上げられた本。映画とはもちろん違う。映画が原作
(原案?)にしたのは違う本。映画はやっぱり映画で、わかりやすく面白く完成
させたドラマなんだなあと思う。映画すごく面白かったのでこの本も読んでみた。
この本のほうが真実、かどうかというのではなく視点が別物。マーク本人だとか
よりも、フェイスブック、というビジネスが生まれ急激に成長していく様を描いて
いる。すごく面白かった。

学生の思いつき、で始まったかのようなインターネットサービス。
フェイスブック以前にもソーシャルネットワークサービスはあったし、IT産業の
様々な成長衰退はめまぐるしい。フェイスブックの急激すぎる巨大化も、西海岸に
あってはありなスピードなのかなと思う。それでも驚くほどの成長ぶり。
投資家がどーこーというあたり、私にはいまいちピンとくるほどわかるってものじゃ
ないんだけれども、投資もちかけられるとか、買収もちかけられるとか、交渉する
のがマイクロソフトだグーグルだとか、金額評価額が億の単位でガンガン上がるとか
なんかすっげー!という興奮がある。
広告をなかなか受け入れないとか目的は金じゃないとか、マークすっげー!とかね。
フェイスブックが変える世界、という感じ。プライバシーの問題とかユーザーからの
反発なんかもそこそこは書かれている。でもどうなんだろうなあ。
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TITLE: 映画『ブラック・スワン』
AUTHOR: シキ
DATE: 05/18/2011 19:52:14
STATUS: Publish
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BODY:
映画『ブラック・スワン』

ニューヨークのバレエ団。
シーズンの始まりを、「白鳥の湖」のプログラムとすることになった。
これまでのプリマの引退。新しいプリマが選ばれる。
繊細で純真な白鳥。同時に、魔性の魅力の黒鳥を踊るスワン・クィーンが選ばれる。
ニナは、清純な白鳥を踊るには最高だが、黒鳥の魅力を踊れないでいた。
選ばれたスワン・クィーンであるという誇りとプレッシャーの中で、黒鳥を踊る
ための苦悩が続く。自分をもっと解放しろ。臆病になるな。しかし心は壊れていく。
 
ナタリー・ポートマン、アカデミー主演女優賞受賞。
サスペンスっぽいのかなと楽しみに見に行った。思っていたよりずっと怖かった。
まんまとつられてびくっとすること度々。小心者だ(^^;
カメラはずっとニナに寄り添う。近い。ぴったりついてニナを追う。
バレリーナの苦悩。というより、母と娘の関係の苦悩が凄い怖かった。
母と娘って厭だよね。つらい。
母もかつてはバレリーナだったこと。しかしニナを妊娠してキャリアを諦めたの。
でも、そのママは所詮群舞の一人。誰よりも娘を溺愛しながら、娘が主役になる
ことを、心のどこかでは妬んでいる。4人の白鳥だって十分素敵よ。主役なんて
無理よ。と、娘を愛し心配しながら娘が自分の手元より高く飛んでいかないように
縛り付けている。自覚的にせよ無意識にせよ。母の娘でいることはニナには苦しい
ことなのに。出て行くことをしなかった。ぬいぐるみやオルゴールに囲まれた部屋。
やがて反抗し、ぬいぐるみもオルゴールも捨てるとはいえ。ニナ。もっと早くその
部屋を出るべきなのに。ママにとっては永遠に12歳の子どもなのに。

黒鳥のために、性的な喜びを知れ、と、監督のトマスに叱咤される。
臆病な処女のようなニナ。押し殺した自分の欲望は本当は激しいものだった。
酒と薬で理性を麻痺させたとき、ゆきずりの男と絡みあい、ライバルである
はずのリリーとレズビアンなセックスをする。幻の相手と。自分と。
鏡の中の自分の顔が変わっていく。ブラック・スワンになっていく。ラストの
黒鳥のシーン素敵だったー。こわくて。
鏡がうちにも、もちろん稽古場にもたっぷりあって、その中で見る感じがこわくて
素敵だった。怯えるナタリーはほんとに少女のよう。気弱でちょっと甘ったれた
喋り方とかすごいよかった。こわくてつらくて面白かったー。
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TITLE: 『エアーズ家の没落』上下
AUTHOR: シキ
DATE: 05/10/2011 11:32:29
STATUS: Publish
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BODY:
『エアーズ家の没落』上下(サラ・ウォーターズ/創元推理文庫)

エアーズ家。ハンドレッズ領主館に暮らすのは母と娘と息子。
第二次世界大戦終了後、かつての華やかさはなく館にこもっていた。
往診の代役を引き受けたファラデー。少しずつ一家との親交を持つ
ようになり、館にのめり込んでいくことになる。
 
ホラーっぽい、のかなあ。ミステリというわけでもないような。
館の不気味な気配とか一家の狂気なのかなんなのかそもそもファラデー
先生の狂気なのか?描かれているのはどこか奇妙に歪んでいく日常、で、
結局明確な結論が出るわけではない。時代の流れ、のようなことかも
しれないし何か超常現象なのかもしれない。
没落、だなあ。一家の滅びの物語。
家、などというものにこだわらなければいいのに、こだわらずにはいられない
一家の思い、ファラデーの思いが悲劇だろうか。

面白かった。
戦後のイギリスの地方の旧家の滅びの物語。素敵だ。どうなるんだろう
何が一体?と思って最後まで読むんだけど、もやもやもや。
同性愛的なところがどっかであるかなーと期待したけどなかったなー。

キャロラインが、登場のころはどうにも変人っぽく可愛くなく描かれて
いるのに、だんだん恋人たちの物語になって、でも、とか、ダンスパーティの
シーンもその後の車でのシーンも、どうにも見るに耐えない気がして、
なんだか違和感で。そういうのも狙いかな。以外とキャロラインが一番まとも
だったのか。うーん。でも。こわい。
登場人物のだれもかれもに違和感。館もこわい。うーもやもやもやもや、と
なりながらもかなり夢中で読んで、最後まで気配だけ感じて終わってしまって
あーうー、と思いながら。面白かったー。
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TITLE: 「ヘンリー・ダーガー展」
AUTHOR: シキ
DATE: 05/09/2011 19:07:38
STATUS: Publish
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「ヘンリー・ダーガー展」
 アメリカン・イノセンス。純真なる妄想が導く『非現実の王国で』

ラフォーレミュージアム行ってきた。
アウトサイダー・アートの人として、妄想の王国を築きあげた人として、
名前は知っていた。本物を見るのは初めて。ノートのようなものを想像
していたんだけど、ずっと大きかった。3メートルほどの長さの絵巻物
的大作もいくつも。子どもを虐待する悪の帝国と戦う七人の少女、
ヴィヴィアン・ガールズ。トレースで描かれた少女たち。同じポーズや
同じ顔。でも表情が違ったり洋服が違ったり。トレースでもコラージュ
でもなんでもいい。とにかく。彼のつくりあげた戦いの王国。少女たち
は何度も危機に陥り、しかし何度も逃げ延びて勝利する。

虐待される子ども。虐待どころが、どっさり殺されている。凄い。
色とか表情とか怖い。内臓なんかもかなり丁寧に描いてるし、遠慮なく
切り刻まれてる。凄い。
何より私が怖かったのは、絞め殺されている子ども。舌が突き出し、目をむき
苦悶している子ども。切り刻まれてるのよりももっと怖い。舌が。リアルに怖い。
凄い。なんでこんなに。
上手い絵、というわけではないのにひきずりこまれる。動きも固いし表情も、
笑っていたり逃げようと必死だったりなのかもしれないけれど、私には死んだ
顔に見える。トレースだから、というのもあるのかもしれないけど。それにしても
どうにもこわい。ひきずられる。ガールズにはちいさなペニスある。でもそういう
ものだ、という気もする。少女の体を知らなかったからだろうか?本当に?うーん。

平和になったあとの花咲き乱れての王国は色もきれいで平和。でもその中央に
子どもを虐待する像があったりして、ぐにゃん、と世界が歪む気がする。凄い。
猫や犬や子どもの顔の、体は蛇のような龍のような、羽根のある、もの。食用、とか
毒がある、だったりしてやっぱりなんだかぎゅるんと世界が歪む気がする。
たっぷりの、どっさりの、大きなダーガーの絵に囲まれて、彼の王国に踏み込んで
しまった落ち着きのなさを感じる。彼の非現実の王国。目の前に開かれているのに
徹底的に彼だけの王国。凄すぎるよ。
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TITLE: 『完全なる証明』
AUTHOR: シキ
DATE: 05/01/2011 17:40:52
STATUS: Publish
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BODY:
『完全なる証明』(マーシャ・ガッセン/文藝春秋)

100万ドルを拒否した天才数学者

ポアンカレ予想が証明された、というのの、NHKスペシャルだったかを
見た覚えあり。ロシアの数学者、グリゴーリー・ペレルマン。
しかし、クレイ研究所からの100万ドルの賞金を辞退し、それどころか
どの大学や研究所からの誘いもフィールズ賞も拒否。世間一般すべてと
断絶し、森に消えたという天才数学者。
番組でも接触を試みようとしてたけどやっぱり会えてなかったと思う。

著者もペレルマンに会うことはかなわなかった。ペレルマンに近しかった
人たちへのインタビューなどをもとに、見知らぬ数学者の姿を描き出している。
著者もまた、ソ連時代、子どものころに、数学の才能を見出され、選ばれて
数学学校に通っていたユダヤ人、という、ペレルマンとの共通点があり、
ペレルマンによりそっていこうとする真摯さは、自分自身を振り返ること
でもあるようだ。
ユダヤ人であること、という問題、って、なんか凄い深刻なことなんだな…。
恥ずかしながらよく知らない。もうちょっといろいろ知りたいと思った。

ソ連での教育事情、というのが興味深かった。
配給の同じ制服を着て、厳しい規則のなかみんなと同じ永遠の退屈の中から
抜け出す希望として数学学校があった、とか。数学学校でのとことん個人の才能を
伸ばそうという教育とか。面白い。凄い。
そんな中でもペレルマンは特に才能をみこまれ、大事に育てられてきたのだ、と
いうところとかとても素敵。
先日読んだガロアの本でもやっぱり、才能を見込まれ早くから大事に育てられ、
という教育者がいたけれども。でもガロアは不遇のうちに亡くなってしまったけど、
ペレルマンはじつにいいタイミングで世界に出た、とか。ポアンカレ予想を証明
すべく選ばれた天才かー、という運命を思った。

ポアンカレ予想のことは、えーとまあ、解説されてもわからん(^^;ので
そこは気にしない。
天才数学者。孤独な変人。彼自身の独自の論理にしか従わない。かっこいーなあ。
すごく面白かった。
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2011年4月

TITLE: 『虫とりのうた』
AUTHOR: シキ
DATE: 04/26/2011 19:46:38
STATUS: Publish
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BODY:
『虫とりのうた』(赤星香一郎/講談社ノベルズ)

作家志望の男はある日小学生らしき女の子に助けを求められる。
しかし、追いかけてきた父親という男に、なにかおかしいと感じつつ、
女の子をわたさざるをえない。
そして。
少しずつ、不思議なつながりをたどることになる。
 
第41回メフィスト賞の作品だそうで。本の発行2009年。
メフィスト賞のチェックってもう全然してない。というか、41回もあったのか、
とか、まだやってるのか?とか今もう興味ゼロになったな。。。
これは図書館にあったので、どうかなーと思って借りてみた。

秘密があります。と意味深なことがカバーの見返し(?)のところに書いて
あって、なんだろうと思ったけど、読み終わってからも、何が秘密なのかわからず。。。
ネットをちょっとぐぐってみたけど、よくわからず。
まあ、いいや謎とか。。。と思っちゃう感じ。
ミステリというよりはホラー的な感じが強いか。面白く、は、ない、かなあ。
どうにもなんかありがちかも。。。って思う。ありがちでもなんか魅力があれば
いいんだけど、私にとって魅力!と思えるポイントを見出すことのないままに
読み終わった。
謎。うーん。謎。なぜ事件が起こったか。本当の理由かー。
。。。わかんなくても仕方ないわ。謎解き得意じゃないし。
コワさもそれなりに。謎はよくわからなかった。図書館で借りてさらっと
読むには満足したー。
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TITLE: 『つまらない人生入門●鬱屈大全』
AUTHOR: シキ
DATE: 04/11/2011 18:59:54
STATUS: Publish
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BODY:
『つまらない人生入門●鬱屈大全』(春日武彦=文 吉野朔実=漫画/アスペクト)

春日先生のエッセイと、吉野さんの2ページ漫画。『精神のけもの道』の続編、と
いったところか。このコンビ好きー。表紙、吉野さんが描く春日先生(だよね?)
の絵、大好き~。

 絶望感 喪失感 嫌悪感 脱力感 孤独感 焦燥感 無力感 誇大感 罪悪感
 不安感 被害感 空虚感 違和感

という、13のテーマでのエッセイと漫画。あとがきにかえて、の二人の対談。
春日先生の少年時代のこととか、よくそんなに覚えてるなあ、と感心する。けど、
もちろん脚色はあるだろうし記憶の補強改竄もあるのだろうなあと思ったり。
それにしてもヘンだと思う。なんかわかんないけどさすがだし面白い。ヘンで素敵。

吉野さんの漫画もやっぱり面白い。
で、あー。強いなあと凄く思う。怖いしクールだけど可笑しかったりでもあり。
テーマ出したのは春日先生のほうだそうで、じゃ、と、こういうので2ページ
漫画描いて、っていうのって。いやまあもちろんプロだけど。凄いと思う。
漫画で好きだったのは、孤独感の、頭に鳥かごがついてるやつ。「もしかして
ただの肩凝りか?」とかの最後のコマとかさすが。
で、強烈に好きだというか、吉野さんの強さだなあと思ったのは絶望感のやつ。
絶望感の中にいる男二人。たまたま隣に座ったベンチ。ヤケになって饒舌になる男、と、
沈鬱なもう一人の男。最後。イクラの数が、
「奇数か!?奇数だったのか!?」と、もう一人の男をおっかける饒舌男。
あー。
これ凄いなあと思った。さすが吉野さん。素晴らしい。
私だったら追いかけない。追いかけられない。心の中で、奇数なのか?奇数?
と、絶望感のまま立ちすくんで動けない。声をかけられない。おっかけてくコマで
終わらせる吉野さんが好きだ。かっこいい。

絶望感、や、喪失感、不安感。すべて誰でも覚えのあることでパニックになることも
フツウのことだろうと思う。どのくらいまでいったら病院に行くべきなのか。
まー個人の判断だろうし、実際生活に問題があるくらいになって強制的に、ってことに
なったりならなかったり、で。
絶望感。不安感。この13もちろん全部自分もあれこれ思い当たるし捕らわれている。
あ、誇大感はあんまないかな。んー。
たぶんでも、私はまったくもって平凡で全然大丈夫。だと思う。
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TITLE: 『ROMES 06 誘惑の女神』
AUTHOR: シキ
DATE: 04/08/2011 17:33:42
STATUS: Publish
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BODY:
『ROMES 06 誘惑の女神』(五條瑛/徳間文庫)

すでに死亡したとされている伝説のテロリスト、アウレリオを名乗るものから
犯行声明が届いた。
狙われた空港。

文庫になってる~、と、鮮やかなピンクの表紙につられてまた買ってしまった。
加筆修正もされているようだけれども、単行本とわざわざ読み比べるまでは
しない。私の曖昧な記憶によるとたぶん大きく変わってるようなところはない、
のかな。たぶん。リョウに関してちょっとたぶんいろいろ付け加わったりしてる
のかもしれない。んー。どうだろう。
でも。
私の愛と興味は成嶋さんなのでその辺はまあいいやということで。
成嶋さんがみんなに愛されてて、でも成嶋さんは相変らず犬のハルだけを溺愛してて
ワンコな砂村くんが健気にがんばってるわーとにへら~となりながら読んで
やっぱり五條さんの本は面白くて大満足っ。

返す返す、せっかくNHKドラマにするんだったらなんで土曜ドラマじゃなかったのか。。と
残念でしかたない。リョウとタジリとかね。まあメインじゃないんだけどもうどっぷり
土曜ドラマじゃん。西空警備もハードな男ドラマなのにあああもったいない。。。
とまあ思っても仕方ないことを思いながら読んだ。

計画段階の念入りさに比べると実際捕まえるところがわーっとざくざくっと早い~と
思うけれども、読みどころとしては計画進行中のところだからこんくらいでもいいかなあとか。

ロメスシリーズはまだあるんだろうか。成嶋さんと砂村くんをもっと読みたーい。
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TITLE: 『ガロア』 『白銀ジャック』
AUTHOR: シキ
DATE: 04/06/2011 18:02:25
STATUS: Publish
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BODY:
『ガロア』(加藤文元/中公新書)

天才数学者の生涯

エヴァリスト・ガロアは今から約200年前のパリ近郊で生まれた人、だそうです。
二十歳で決闘によって命を落としたという。近代数学史上に残る大発見をした、と
いう天才青年。(少年、といっていいくらいかも)あまりにも短い彼の人生。
というわけで、えっとー、その大発見って何?というくらい数学のことを全く知らない
私ですが、あまりにもドラマチックで素敵な天才美少年の(美少年と決めている)生涯
に興味を持って読みました。
革命期のパリかあ。リセでの生活かあ。ああもえる~。
本気で数学のことはさっぱりなんだけど、意味は全然わからなくても読むのは楽しく
読んだ。ガロアくんの不遇っぷりが素敵すぎる。いや本人的には辛い大変な人生だった
けれど、風木の絵で脳内マンガ化して読みました。ごめんなさい。
昔のことだし、論文も散逸しちゃってたりではっきりしたことがあんまりわかってなくて
物足りない気はするけど仕方ないか。
数学の世界って素敵だ~とうっとりです。永遠の憧れだ。全然わかんない。

『白銀ジャック』(東野圭吾/実業之日本社文庫)

スキー場に脅迫メールが届いた。
ゲレンデのどこかに爆弾を埋めている。雪が溶けるまで決してみつからないだろう。
爆破されたくなかったら金を用意しろ。

これはうちにあったのでせっかくなので読んでみた。
さすが上手い東野圭吾。すいすい読めるし面白いしうまいしよくできている。
けれども。
やっぱり私にとってはもう、さくっと一気読みしておしまい。というだけの感じ。
登場人物の誰かを素敵だと思うでもなく、犯人の動機とかトリックとかに驚くでもなく
何かに感動するでもなく、という感じ。
スキーやる人だともっと楽しめたりするのかな?どうなんだろう。そのうちかっこよく
映像化されるのかもね。テレビでやってて暇だったら見るかも、って感じです。
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TITLE: 映画『わたしを離さないで』
AUTHOR: シキ
DATE: 04/01/2011 15:22:07
STATUS: Publish
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BODY:
映画『わたしを離さないで』

寄宿学校、ヘイルシャム。あなたたちは特別なのです。と語る厳格な校長の
指導のもと、学校の敷地より外には決して出ないよう指導され、芸術的創造性を
奨励される子どもたち。
キャシーとルースとトミー。どこかエキセントリックで仲間外れにされがちの
トミーと親しくなったキャシーだったが、幼い初恋は実らなかった。ルースと
トミーがつきあうようになったのだ。
ある日。まだ新任の先生が子どもたちに語る。あなたたちの未来は決められている、と。
 
原作を読んだときにも、淡々と静かな作品だと思ったけれど、映画もよくその雰囲気を
持っていると思った。静かな映画だった。
子ども時代の三人はとてもかわいい。トミーくんはなかなかの美少年くん。
でも育ってからの彼らはあんまり美形ってわけじゃないな~。まあそういうものか。

自らの運命を諦める。受け入れる。でもなんとか希望がないのかともがいてしまう。
そういうのが静かに、でも切実に描かれていてよかった。

しかし、トミーくんが流されるがままのダメ男くんじゃないのか、とちょっと思うわ。
なんなんだよもー。しっかりしろー。

魂を探るのではなくて、魂があるかどうかを、知ろうとしたの。
という校長先生の言葉。ヘイルシャムは閉鎖され。トミーが言うには、あとは
ブロイラー式さ、という、存在を描かれはしない子どもたち。
こんな世界に。なるのだろうか。ならないと言い切れるのだろうか。豚ならいいのだろうか。
羊ならいいのだろうか。魂を決めるのは、誰。
ブレードランナーのレプリカントと同じのように思ってしまう。
同じ。同じ、ではないのか。でも。
いつか直面しそうな問題に思えて、怖いよ。
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2011年3月

TITLE: 『ブレードランナー』
AUTHOR: シキ
DATE: 03/21/2011 16:31:41
STATUS: Publish
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BODY:
『ブレードランナー』ディレクターズカット 最終版

出かける気力なっしんぐ。
というわけで、セールになっててつい買ってしまったまま見てないDVDを見る。
劇場公開版と、完全版、と、この最終版と、3つが一枚に入ってるDVD。
公開1982年だ。
約30年前、ってことになるのか。三十年前!?80年代って三十年前かあ…。
ハリソン・フォードが若いわけだよ。

懐かしい未来。この映画の舞台は2019年。
街のごちゃつき。雨。トレンチコートのクラシックなハードボイルド探偵スタイル
だなと思うデッカード。でも、コンピューターの性能はともかく見た目はゴツイ。
薄型モニタではなくブラウン管に緑が点滅する。でもかっこいい。
自動車は空をまだまだ飛びそうにない。レプリカントの性能をあと8年で生み出せるか
疑問。でもどうだろう。実現する未来かもしれないともまだちょっと私は期待する。
レプリカントの怯えと狂気が魅力的。あの怯えが。無垢なるものと感じられる。
SFだけどクラシック。静か。

劇場版とは、たぶんちょっとラストが違う、のかな。劇場版のほう細かく覚えて
ないので見直したい。ナレーションこっちだとなし。劇場版だとあるらしい。
リドリー・スコットの一言コメントみたいなイントロダクションあり。でもホント
ひとことコメントなので、まああってもなくても、みたいな。
暴力シーンの追加ありなのか。でもそんな激しい暴力シーンがあるとも感じない。
ハリソンくんはインディまでもだけど、ずっと追い詰められ痛めつけられるぞくぞく
キャラで凄く素敵。たくましいのにどこか危うい。脆い。素敵だ。追い詰め、
相手を殺していくキャラなのに。痛めつけられる男、の印象が強い。それがたまらなく
セクシーで素敵。好きだー。
雨の日にこもってみるには鬱々感たっぷり。満足。
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TITLE: 『猫の散歩道』
AUTHOR: シキ
DATE: 03/21/2011 11:27:07
STATUS: Publish
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BODY:
『猫の散歩道』(保坂和志/中央公論新社)

保坂さんとしては軽い感じ、読みやすいエッセイ。ということだそうです。
新聞での連載などが多く入っていて、一つ一つがごく短いもので、確かに
読みやすくすんなり、という感じ。
タイトルどおり、猫に関する話がたくさん。
保坂さんちの猫もだけれども、道々で出会う猫とか、迷い猫なのかな?と
気になる話とか、通い猫が子どもを産んだみたいだけどどうだろう、とか
そういう話。
猫好きというかもう猫めろめろで、猫といると「楽しいなあ楽しいなあ」と
ばかり思う、という感じがすごくよくわかる。ああ猫。猫と一緒にいたいよ、
と、私は寂しくなる。私の猫は実家でのんびり幸せにやってるみたいだから
いいのだけれど。猫~。

保坂さんの小説を読んでいた頃に比べて、なんだか保坂さんは書くことへの
こだわりがすごくある頑固親父な感じだなあと思うようになった。そのこと
に対して、自分自身がどう思うかちょっとうまくいえない。小説家として凄い
とも思うし、でもちょっと辟易するような気もするしイヤな感じもするし素晴らしい
とも思う。微妙。好きとも嫌いともいえない感じ。

発売記念(?)のトークショーに言った。トヨザキさんとの対談で。地震の前日
だったよ。3月10日。
初めて生身の保坂さんを見て、しゃべっているのを聞いて、本の感じのような
人だなあとも思ったし、まあ人前でしゃべる、という場なので、もちろんそういう
場での振舞いなのだろうなあとも思ったり。もちろんどういう人なのかわかった、
ということでは全くない。よくわからないけれども、あー、と、なんとなく
ふうんと納得はしたような。って、こう、ちゃんと書こうとすればするほどああでも
ないこうでもないになる。んむー。
トヨザキさんリクエストで朗読もしてくれた、「ただ黙ってそこにいる」の話が
私もとても好きだ。こういう感じをちゃんとしてるのはやっぱり好きだと思う。
地震の前と後では。ということを考える。その体験の前と後では。ということ。
言葉のことを考える。

本は緑色の表紙で白い猫、翠の目の猫の可愛いイラストで持っていて嬉しい本。
サインもらって、保坂さんの猫イラストももらってにへ、と思う。猫可愛いよね。
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TITLE: 『切りとれ、あの祈る手を』
AUTHOR: シキ
DATE: 03/16/2011 11:59:30
STATUS: Publish
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BODY:
『切りとれ、あの祈る手を』(佐々木中/河出書房新社)

<本>と<革命>をめぐる五つの夜話

第一夜 文学の勝利
第二夜 ルター、文学者ゆえに革命家
第三夜 読め、母なる文盲の孤児よ―ムハンマドとハディージャの革命
第四夜 われわれには見える―中世解釈者革命を超えて
第五夜 そして三八〇万年の永遠

佐々木中って誰。と知らないままに。後ろの略歴見ると、1973年生。
東大のなんかながーい名前の院を出て文学博士。今は二つほどの大学の
非常勤講師、だそうで。ついったーのTLで出た当時絶賛の嵐の、河出の
ついーと宣伝につられて図書館で予約してみた。

語り下ろしというのだっけ。話をまとめて本にしている。
その口調が私にはどうにも受け付けなくて最初から無理だーと思いながら
読んだ。こういう語り本は語る人のことを好きになれないと私個人としては
だいぶ無理な感じがする。そもそもこの人の前の著作読んでないし、知らない
のにいきなりこれ読んだのが無理なのかも。それにしても。私は受け付けない
気持ち悪い文章(語り)だった。。。いかん。。。
私は何も知らない愚かなものですよ、といいながら、自分が愚かと知ってる俺カコイイ(キリッ
としてるように感じてしまって仕方なかった。
季節の挨拶みたいのから始まって、まあ、その聞き手との雑談めいたところなんだ
ろうけど、そんで走ってますとかここまで歩いてきましたとかいうのもなんだか無理。。。
前著で述べたので、繰り返しません、というようなのもしばしば出てきて、前著
読んでなくてすみませんって感じだし。途中で話が長くてすいませんとか、大丈夫
ですかこれ、とかはさんだり。ソフトに語り始めつつだんだん熱くなっていくとか。
うーん。ハマれる人ももちろんいるのだろうが、私はちょっと。。。

話してる中身はもちろん賢い素晴らしい引用の数々、この人なりの熱い思いなの
だろうけど、たまになんでそんな当たり前のことを熱心に言うのかとかわからない。
私こそ本当に馬鹿で何も知らないから読めてないんだろうけども。
さらっと読み終わる。図書館貸してくれてありがとう。すみやかに返却します。
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TITLE: 『全貌ウィキリークス』
AUTHOR: シキ
DATE: 03/15/2011 18:45:37
STATUS: Publish
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BODY:
『全貌ウィキリークス』(早川書房)

マルセル・ローゼンバッハ/ホルガー・シュタルク 著

ウィキリークス。極秘文書、内部告発文書を丸ごとネット上で公開する組織。
創設者、ジュリアン・アサンジ。
アフガン文書公開の際にメディアパートーナーとなった、ドイツ、「シュピーゲル」誌
の記者が描く現在までのウィキリークス。

2010年のことまで載ってて、え、ついこのあいだ。というのが早速翻訳で
読めて凄いと思う。
ジュリアン・アサンジ、そういや捕まるときの映像をニュースで見たな、と思うけど
すでに保釈されているらしい。今はどうしてるのか。今のウィキリークスはどうなって
いるのかもう知らない。。。
外電文書公開の騒ぎとかあったなーと、大きなリークのニュースは私でもまだ覚えてる。
でも日本じゃあんまり騒いでなかったような。いやちゃんと騒いでる人はいたんだっけか。
よくわからない。
そして。
私はあんまりそんなになんでもかんでも知りたい。公開しろ!とは思わない。
従順な平凡な飼いならされた小市民のままでいいや。とちょっと思ってしまう。
ジュリアン・アサンジに心酔する気分にはならない。
カリスマ、ではあるのかもだけれども、やはりここでも、内部崩壊、裏切り、みたいな
ことになったりもしてるみたい。あまりにも急激に大きくなるときって、組織が組織に
なってないしいろいろうまくはやっていけないんだなあと思う。
あんまりうまく組織をつくるとかやるタイプではないようだし。アサンジ。
 
この本読んだからわかった、っていいきれはしないけど。ウィキリークス。どうなる
のだろう。一瞬だけのあだ花でバラバラになりそうな気がするなあ。どうかなあ。
 
そして今は。なにより先日の地震津波の直後すぎて。情報戦がどーの、とか権力の
横暴がどーのこーのとか正直。。。いや大変なことだとは思うけど。
所詮電気がなくちゃサイバースペースなんて何の役にもたたん。情報は重要だけど
本当に必要な時には結局新聞やラジオだったりするんじゃねーか。という気がして
空しい。んー。ITとか情報革命って。電力安定供給あってのものだなあ。平和な気分
の時に読んだらもっと面白かったかもだ。
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TITLE: 『評価経済社会』
AUTHOR: シキ
DATE: 03/09/2011 18:13:09
STATUS: Publish
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BODY:
『評価経済社会』(岡田斗司夫/ダイヤモンド社)

ぼくらは世界の変わり目に立ち会っている

『ぼくたちの洗脳社会』の大幅改訂版!だそうで。
洗脳社会、読んだっけ、と自分の日記を久々に検索。読んでた。
もともとの出版は16年前、だそうで。大幅改訂版、としてはいるものの、ベースとしての予測、パラダイムシフトに立ち会っている、というのが
古びてないどころか具体的にネット社会、ついったーやらなんやらで
「評価経済社会」としてよりクリアに見えてくるようになっているのが凄い。

「お金」の時代から「評価」の時代へ。
価値観の転換期。で、たぶん私は新しいほうが好きになっていつつも
古い価値観にガチガチに捕らわれてる部分も大きくていろいろツライ、と
思ったり。もう若者じゃないし。まあ年齢はあんまり関係なく、かな。
新しいほうにどんどんいけてる人のほうがまだ少ない。し。新しい価値観、
評価経済のほうも別にラクに生きられるよ、ってわけじゃないし。
評価、なんて、お金よりもっとつかみにくくて崩れやすいものなんじゃない
のだろうか。んー。それもまだ古い思い込みだろうか。んーーー。でも評価
って貯金、というか、抱え込んで溜め込めるものじゃないしなー。
価値観の転換期だ!とわくわく楽しんでのりきっていける人はやっぱり今
その種の天才なんだろうなと思う。
と、なんだかブルーになりつつ(笑
面白いと思うけどメンドクサイ。。。あーまたしても自分のメンドクサイ病が。。。

ともあれ、やっぱりものすごくよくわかるように書いてあるしものすごく
納得させられる。信者にさせられるー。まあこうやってなるほど、と価値観を
選択、自分なりにコーディネイトしてくのが自然になっていくんだから。と。
あーこの本を鵜呑みに。。。
でも鵜呑みにはなれないところもあって、書いてないところが気になったりも。
情報過多になるからたくさんあるものをどんどん上手く使うのがかっこいい、という
ところを書いてるけど、少なくなるモノを大事にする、というところは書いてない。
『キュレーションの時代』をあわせて思うと、情報過多の今を、どう楽しくやって
いくか、ということはなるほどなんだけど、少なくなっていくモノをどう大事に
するのか、は、なくて、そっちも気になる。ま、自分で考えろなんだけど。
何が美徳になるだろう。うつくしく生きたいなあ。
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TITLE: 『大局観』
AUTHOR: シキ
DATE: 03/09/2011 13:48:56
STATUS: Publish
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BODY:
『大局観』(羽生善治/角川ワンテーマ21)

―自分と闘って負けない心

「反省はするが後悔はしない」
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」
そんな将棋の言葉を何度も繰り返している。
「大局観」全体を見ること。経験を積み重ねて自分の「大局観」を持つこと。
羽生さんの経験は羽生さんにしかなくて、それはもう凄いだろーと思う。
冷静だ。いつも。
いやでも、棋士の人はみんなそうなのか。みんな、ではないのだろうけれど。
何時間もかけて勝負をする。勝敗を決したあと、淡々と振り返ってその場で
感想戦だっけか、やったりしてるのがほんと凄いと思う。内心はいろいろ
あるのだろうけれども、それはそれとして、という切り替えが。

プロ棋士としてはその勝負が続く世界にいることが日常なのだから、というのは
あるとして、それがやっぱり凄くて。プロって、そう、勝負をつけていくプロって
ほんっと、どんな世界も凄いなあと思う。

羽生さんの将棋が何一つわかるわけじゃないけど、羽生さんは私にも伝わる
言葉を持っていてしゃべったり、本を書いたりしていて、いつ見ても凄いと
思わせるトップにいて、もう、えーと何回凄いといっても言い足りない。
将棋全然知らなくても読んで面白かったし少しは何かわかることに近づける気がする。
この本の中でも尊敬する人やら感銘をうけた映画やらいろいろ出てくるけど、
ずうっと将棋の勉強も実戦もこなしていながら、なおそういうものへもちゃんと
手を伸ばして自らの力にしていってる。凄いよなー。

40歳かあ。これから50歳になるのも60、70になるのも、どんな姿を
見せていってくれるのかとても楽しみ。ゆるぎなく間違いなく、これからも
トップであるだろう。百万分の一でも、この柔軟性強靭さ冷静さ向上心を、
見習いたい~と思って羽生さんの姿を見続けたい。
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TITLE: 『人生の法則』
AUTHOR: シキ
DATE: 03/03/2011 19:11:19
STATUS: Publish
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BODY:
『人生の法則』(岡田斗司夫/朝日新聞社)

「欲求の4タイプ」で分かるあなたと他人

「4タイプ判定テスト」付き。ということでやってみたよ。私は「理想型」。
なるほどなるほどと思う。もちろん100%当てはまるわけじゃない。
そういうのもちゃんと書かれていて。で。ああそういうこと考えるのも
型だな、と思ったりで上手いこと書かれてるー。
他のタイプは、「司令型」「法則型」「注目型」。
それぞれのタイプの特徴、関係を解説、するのはもちろんだけど、ある高校
の文芸部にそれぞれの部員が集まったら。という小説仕立てになっていて
面白かった。
もちろんこんなにすべてが上手くいくようにならねーだろーーー。とは思う
のだけれども、モデルケースとしてはかなり納得。
最後の、「なぜ4タイプは存在するか」というのも面白かった。
人間の本能は壊れているから、文化が存在する。岸田秀とかの話や利己的な遺伝子
の話やなんやかんやをひきながらの話。
遺伝子(ジーン)のこととは別に、模倣子(ミーム)に比重が移る、という話。
そういう視点を持つと私にはちょっとラクになることもある。

やはり今。インターネット後の社会である現在を考える、ということにまとも
にとりくまなくてはいけない気がするなあ。

文化を受け継ぐ。「受け取って」「考えて」「真似て」「伝える」
それが「人生の目的」。
すごい言い切りだなと思うけれども説得させられるわ。
もちろんそうかなあ。。。とは思う。だから自分で考えなきゃと思う。
インターネット後の社会である今、を、考えよう。
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TITLE: 映画『英国王のスピーチ』 2
AUTHOR: シキ
DATE: 03/02/2011 20:08:35
STATUS: Publish
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BODY:
*1からの続き

王室ものなので、当然ながらユアハイネスとかマジェスティだとかデュークだとか
敬称、尊称?がいっぱい。教会の権威とかね。いろいろモエるたまらん。
全編大袈裟さはなくとても控え目。すごくぐっとくる。素敵だった。素晴らしかった。
アカデミー賞獲るよなと納得。王であることを垣間見た気がした。
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TITLE: 映画『英国王のスピーチ』(1)
AUTHOR: シキ
DATE: 03/02/2011 20:07:50
STATUS: Publish
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BODY:
映画『英国王のスピーチ』

英国。ヨーク公であるアルバート王子。公務としてのスピーチの機会が
あるものの、吃音症のため、うまく原稿を読めない。話せない。
厳格な父王の亡きあと、兄が王位継承したものの、その兄は離婚歴のある
女性に夢中。王位より彼女をとる。退位。そして、継ぐはずではなかった
王の座につくこととなる。ジョージ6世として。

吃音を直そうと、いろんな医者にかかるものの、直せない。
まっとうな医者でもないライオネル・ローグのもとをエリザベス妃は訪ねる。
夫の治療を頼みに。
えっと、お妃様ってそう気軽に出歩けるものなの?まだヨーク公妃だったけど。
よくわからないけれども、ほんとチャーミングな妻、だった。ヘレナ・ボナム・カーター。
夫にたいして一切非難がましいことは口にせず、力になるよき妻。
ヘタレダメ兄貴(でも王位と恋ってこれまたドラマチックだけど。相手がこの映画
ではまるでダメ女だったのでヘタレダメ兄貴としか思えん(笑)のせいで、王に
なることになったとき、アルバートが思わず泣いてしまったシーン素敵だった。
素晴らしい。

癇癪持ちで頑な。でも生真面目で誠実で苦しみながらも責務から逃げない。
まさにロイヤルデューティを引き受けるジョージ6世はほんっと素敵だった。
ライオネルもまた、最初は知らず、でも相手が何者であるかを知ったあとも、
ヘンにへりくだったりせず、対等に向かい合い、必ず治る大丈夫、と信じ続けるのが素敵。
まともな医者ではなく、役者に憧れるただのおっさんであるライオネル。
戦争で実績を積んだ。学んだ。
ジョージ6世の幼少期のお話もつらい。
トレーニングシーンはユーモラスで独特。罵詈雑言や猥褻語ならつっかえませんな、
っつって、大声で言いまくるジョージ6世可笑しい。
イギリスの空。
青空なんてなくて、霧が立ち込める湿気の街。
ジョージ6世の心であると同時に戦争前夜の雰囲気なのだろうと思う。
ラスト、懸命なラジオ生放送でのスピーチ。あのシーンで涙がとめられるはずはない。
BGMはベートーベンの7番2楽章らしい。あー聞き覚えあると思った。

そして戦争が始まる。その後の第二次世界大戦を見ているこっちは知ってる。
映画は終わったけれど、始まりである。膨大な犠牲の戦争の。しばらく涙が止まらなかった。
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TITLE: 『ディスコ探偵水曜日』上中下
AUTHOR: シキ
DATE: 03/01/2011 15:45:37
STATUS: Publish
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BODY:
『ディスコ探偵水曜日』上中下(舞城王太郎/新潮文庫)

ディスコ・ウェンズデイ。探偵。迷子専門の探偵。助け出した梢が、
両親に受け入れられなくなって、なりゆきで保護者となっている。
二人で住んでいる<ヴィラハピラ小島町>。6歳の梢が突然、17歳
の梢になる。未来からきた梢?大きくなったりもとに戻ったりする
梢の身体。何が起こってる?

久々に読む舞城。もー最初っからドキドキのハラハラのワクワクの
痛い痛いっ。読んでるこっちに小説の言葉がガツガツ叩きつけられてくる。
凄い。凄い勢い!どうなるのどうなってるの何が起こってる?何で?何で?
ぐいぐい引き込まれるけれども、わかんねーっ。面白い。
上中下、それぞれの巻末から次へのひっぱりが凄い。もともとは上下巻だけ
ど、どうなってたんだろ。なんにせよとにかくずうっと引っ張りまわされて
でもめいっぱい丁寧に親切にディスコの考えを展開していってくれるんだけど
私ついていけないよー。一気読みしたい気持ちを抑えて休み休み読んだ。
それでもわかったとは言い切れないか。時空を操り世界をつくるなんてもう
なんでもありだ。なのにこの感動。素晴らしい。

少女の身に起こったタイムトラベル。かと思うと奇妙な館での惨劇。
名探偵たちの推理が次々と披露され。名探偵の死。謎の声。これは何を読んで
いるのだろうか。面白すぎる。

九十九十九やルンババ12。これまでの舞城作品の登場人物たち、あるいは
作家の登場。えっと、私読んでる、けど、あんまちゃんと覚えてない。まあ
今までのことは気にしない。たぶん全部凌駕してこの作品があると思うから。

無茶苦茶な暴力。痛み。血みどろでサディスティック。やめて。でもどんなに
辛くなっても、舞城作品は強いから、愛が強いから、光がある。凄い。かっこいい。
たっぷり堪能した。やっぱり凄かった。私の期待なんて軽々ふっとぶ凄さだった。
ディスコー。ディスコ。新世界の神になるのも、ディスコならいいや(笑
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2011年2月

TITLE: 『あなたを天才にするスマートノート』
AUTHOR: シキ
DATE: 02/28/2011 21:03:20
STATUS: Publish
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BODY:
『あなたを天才にする スマートノート』(岡田斗司夫/文藝春秋)

毎日2ページ書くだけで、人生が変わる驚異のノート術。

三社三冊同時発売のうちの一つ。FREEexによる印税ゼロでの本。
ついったーでのフォローで大体のことを知っている。つられて三冊同時に
買いましたよー。

天才にする、とは。発想力、表現力、論理力の三つをすべて備えている人に
ノート術でなろう!という話。
えー。
とまず胡散臭く思いつつも(笑)読むとやっぱり面白くて、わー今すぐやりたい。
と思ってノート一冊使うことにしよう、と、まず今日の5行日記書いたよ。
めっちゃ釣られてる。素直な私は馬鹿だと思うwでも試してみてなんの損がある
わけじゃなし、続かなくなればそれはそれだし。
7つの段階を踏んで、せめて岡田斗司夫程度には面白い人に、天才になろうね、
ということで。
でもそれにはそれなりに続けていくこと、ノート数冊かけていくこと。数年かけて
いくこと。
ノート術は農業。無駄をいーっぱい重ねてどうでもいい面白いこと書き連ねていって
それを腐葉土として「わかる」こと、アイデアを育て収穫すること。という話は
とてもわかりやすく腑に落ちる感じだった。
どう考えたって明日から、来月には天才になるってはずないよねー。
数年かけたところで、自分が天才になれるとは思わないけど。

去年からほぼ日手帳使うようになって、今自分はノートとか書くことを欲している
ようになってるーと思うので。
このノート術のためのノートを一冊追加するのも面白そうで今はやってみたいという
気持ちいっぱい。別に今なんの仕事をしているわけでもないのにノート術なんて
無駄。。。という気持ちあるけど、ま、もともといっぱい無駄書きなさいよ、という
スタンスなので、やってみたーいと思う。

先日読んだ『キュレーションの時代』とリンクするなあ。自分がフォロワーを
ひきつける側になるか、単なるフォロワーの無名の一人のままになるか。
つながりもってひきつける側になるのはメンドクサソウ。無理。と思う。でも
ほんっとにただたんなる無名のフォロワーのままっていうのもつまんないだろうなと
思ってるのも確か。ま。なるべく。楽しく生きていけるといいな。
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TITLE: 『キュレーションの時代』
AUTHOR: シキ
DATE: 02/24/2011 23:36:23
STATUS: Publish
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BODY:
『キュレーションの時代』(佐々木俊尚/ちくま新書)

―「つながり」の情報革命が始まる

「世界の情報を流通させる巨大なソーシャルメディアプラットフォーム。
 その上に形成されていく無数の情報ビオトープ。
 それらのビオトープに接続し、視座を提供する無数のキュレーターたち。
 そしてそれらキュレーターにチェックインし、情報を受け取るフォロワーたち。」

ネットの情報社会の現状、これからはつながり、視座をもつキュレーターが
いっそう重要になっていくという話。
実例も話しのもっていきかたも面白く、現状そうだなあといろいろ納得。
グローバル化は進むけど文化圏による分裂、ローカル化も進む。
レイヤーが違う。
話がわかりやすすぎるほどにわかる。ま、単純化してわかりやすく言ってくれてる
んだけど。
で、そうはいってもやっぱりまだマスメディアの力も簡単にはなくならないだろう
とは思うけど。
こういう風に変化していくその変化の最初期にいる、という感じかな。

結局つながりか。
結局人か。
それはそうだとすごくわかるけど。メンドクサ。。。とも正直思う。
面白いけど。
ここでよーし!と思えない自分は結局フォロワーか、と思う。うーん。
でもまあ、なんとか。ゆるゆるやっていきたいなと思う。
 
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TITLE: 映画『あしたのジョー』 2
AUTHOR: シキ
DATE: 02/23/2011 17:45:15
STATUS: Publish
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BODY:
映画『あしたのジョー』下からの続き。

私はリアルタイムにジョーに燃えたわけではなく、ちょっと前にBSでやってた、
アニメ一挙放送!みたいなので見たくらいだけど、それでものすごく感激感動した。
なので、映画でも、最初にあの音楽が流れた時点でぐっとやられた。もう泣いた。
映画はほんとダイジェストであらすじでイメージシーンばかりみたいなもんだけど、
そこに自分の脳内補正がかかって自分で勝手に感動、ということになっちゃったんだと
思う。力石みながらもうずっと涙がとまらなかったもん。我ながらハズい。でも止まらなかった。
ほんっと力石かっこいいよ。力石だよあれ。凄い。
見に行ってよかった。伊勢谷力石大満足!
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TITLE: 映画『あしたのジョー』 1
AUTHOR: シキ
DATE: 02/23/2011 17:44:09
STATUS: Publish
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BODY:
映画『あしたのジョー』

ドヤ街にふらりとやってきた青年。矢吹丈。その喧嘩っぷりに
ボクシングの才能がある!とほれこんだ丹下のおっさん。
刑務所で、力石との運命の出会い。
刑務所内でのレクレーション的試合で、相打ちとなる力石とジョー。
先に刑務所を出る力石は、リングで待ってる、とジョーに告げた。
ひたすらに、力石と戦うため、ジョーはリングを駆け上がる。

ってな感じだろうか。映画は二時間ほどで、力石との試合、その後少し、
までいくので、話ははっきりいって単なる「あしたのジョー」のあらすじ
程度でしかない。物語はめちゃめちゃざっくりしていて、マンモス西こそ
いい感じで出てるわ~と思ったけど、登場人物も限られてるし、ジョーは
あっというまに力石との戦いに臨む。
白木のお嬢さんのエピソードこそいらんのじゃーと思ったけども、まあ
あまりにも男だらけの、って感じになるから無理矢理いれたのか。んー。
とにかくセリフ少ないよねみんな。一番しゃべるのは丹下のおっさんかな。

しかし。しかしっ!!!!!!
もーなにもかもすべてをおぎなってあまりある力石徹のかっこよさよ!!!!!
伊勢谷力石は完璧壮絶にかっこいい!!!!!かっこいいかっこいいかっこいいい!
力石ーっ!そうだよ力石はこんなにもかっこいいんだよっ。だからこそだよっ!
山Pくんもよくがんばってたし。
二人のトレーニングシーンとかね。もーっごくいい肉体見せてもらったよー。
力石のあのげっそりとした減量っ。本気であのマンガの絵のようだった。凄い。
力石の肉体はもちろん。ああもうかっこいい。視線のやりかたとかね。ちらっと
見せる笑顔とかね。スーツの時にはもちろん死ぬほどかっこいいさ。
ほんと素晴らしかったー。かっこよかったー。
そんで、丹下のおっさんもまた丹下のおっさんでしかないわ!香川さんもほんっと
凄い!丹下のおっさんのあの格好してこっちを感動させるなんて信じられないよっ。
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TITLE: 『市民ケーン』
AUTHOR: シキ
DATE: 02/22/2011 18:39:27
STATUS: Publish
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BODY:
『市民ケーン』

DVDで見た。
『ソーシャル・ネットワーク』の評判でよく比較にあげられてて、
有名だよなーでも見てないよなー見ようかな~。
と本屋で廉価版500円!がさらに値引きになってて、390円で買った。
うむー。名作はこういうふうに引き継がれていくといいね。マンガ一冊買うより
安く買える。お手軽。素晴らしい。
 
始まりはなんか怪奇ホラー映画なのかしら。と思わせるような重々しく謎めいた
画面。当然ながらモノクロで。ああ映画は光と影なのだと実感。
ケーン、という男の人生をちゃちゃっとまとめたニュースフィルム、が。
これでケーンの大体の経歴が見てるほうにもわかると。
しかしこれだけではダメだ、と記者たちが、ケーンその人を知りたい。知ろう、
として、まだ生きている関係者に話をきき、最後の言葉、「薔薇のつぼみ」とは
なんなのか、つきとめようとしていく。
うっかり手にいれた鉱山の権利のおかげで金に不自由はなく。
何故かその金のせいで?銀行家にあずけられるケーン。堅実な実業家、には
ならず、新聞社の経営が面白いのだ!と突っ走るケーン。
選挙にも出ちゃうぞ!といいとこいくが、妻との冷え切った仲、やすらぎを
求めた?歌手志望の若い愛人というスキャンダルですべてはなくなる。
世界恐慌ですべて失ったかと思いきややはり金に不自由はないようで、二番目の
妻のためにオペラハウスを建てる。完成しない宮殿。才能なんてない妻。
金はある。
やりたいことをやる。
しかし孤独なままのケーン。
 
愛なのか。やはり。
 
ケーン本人ではなく、ケーンを知っていた人々の思い出の語りの中でしか
ケーンはいない。右腕だった男。友達。妻子。みんな失っていく。
なるほどこういう感じ、『ソーシャル・ネットワーク』に通じるものがあるという
感じかな。ケーンも若い頃は早口でがっと相手のことにかまわずしゃべり倒していたよ。
面白かった。カメラワークとか後々の映画への影響大、だそうで。なるほどーと思ったり。
約二時間。それで一人の男の一生を。ゆるみなく面白く見られた。
映画の詳しいことはわかんないけども。見てよかった。
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TITLE: 映画『冷たい熱帯魚』
AUTHOR: シキ
DATE: 02/16/2011 22:21:01
STATUS: Publish
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BODY:
映画『冷たい熱帯魚』

小さな熱帯魚店を営む社本。再婚した妻。グレた娘。
ある日、娘の万引きが見つかったと呼び出される。しかし、その場に居合わせた
村田という男の助けがあって、警察沙汰にはならずにすんだ。
声の大きい、強引なほどの善意のマイペースの村田に、社本たちは逆らえない。
村田もまた、熱帯魚の店を経営していた。社本の店の何倍もの規模の。
ビジネスパートナーになろう、と持ちかけられ、話を聞きにいっただけのつもり
の社本は、詐欺まがいの現場に立ち会うことになる。そしてそれは、殺人現場でもある。
 
 
村田が、強烈すぎるっ。実際の事件モデル、だそうだけど、どこまでが事実なんだ怖い。
最初は、あーいるよなこういう、いい人なんだけど善意のおしつけがうるさい声の
大きいおっさん。というおっさんが。するっと狂気凶悪残虐なキャラに豹変する。
豹変、というのともちょっと違うか。声の大きい善意のおっさん、のままで人を殺す。
透明にしちゃうんだ、と、まったく悪びれず自慢する。社本たちのように、うまく
いってない、不満を抱えてくすぶっている相手の弱点を的確について自分のいいなりに
してしまう。ちょっとまて、が、言えない状況にいつのまにかなっている。
近所のいいおっさん、が、人を殺し、テキパキちゃちゃっと楽しげに死体を切り刻み、
魚のエサにし骨を焼いて灰を撒くになる。若いその妻も楽しげに従う。
逃げろよ。
反抗しろよ社本。
と思うけど。たぶん私もずるずるひきこまれて吐きながら泣きながら従うかもしれない。
いや。でも。
わからない。
あのペースに、巻き込まれたら。
 
エロスもグログロ血塗れもたっぷり。ぽかーんと見入ってきた。圧倒的。圧倒的。圧倒的。
キレたあとの社本にも圧倒される。惚れるかもしれない。
もーーーーーーーほんっと、俳優たち凄い。
展開としては、最後の最後のほうはちょっといらんセリフとかー、なんだあの警察、とか
見終わってちょっと冷静になるといろいろなんかダメっぽいところも思うけども。
村田凄い。愛子凄い。社本凄い。妙子凄い。凄い。凄い。凄い。それでいっかとも思う。

しょっぱなから、妻の食事の用意っぷりに参る。冷凍食品レトルト食品のみ。汚れの
残ったままの台所。日常、と思うそこからしてたぶん壊れてる。ありそうすぎるのが怖い。
見に行ってよかった。
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TITLE: 『新版 エヴァンゲリオン解読 そして夢の続き』
AUTHOR: シキ
DATE: 02/06/2011 19:48:16
STATUS: Publish
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BODY:
『新版 エヴァンゲリオン解読 そして夢の続き』(北村正裕/三一書房)

この本の初版は2001年。新版、となったのが2007年。
DVD発売などの資料補足したもの、ということらしい。
エヴァの謎本、解説本ブームのあと、劇場版の公開も終わり、ビデオの完結
の後。やっとエヴァの作品を解読できる!というところからの解釈、解読。
へー。
と、図書館をぶらぶらしていて発見したので読んでみた。
私自身は劇場版までは見た、けれども、DVD等所有していないので、
何度も見た、と言えるほどではなく、どっぷりハマったーとはいえぬるいです。
ここで熱く語られている解釈、謎の検証が正しいのかどうか、反論も異論もなし。
読んでてなるほどー、と、いろいろ納得はした。
ま、ご本人も書いているとおり、この著者の主観。エヴァ大好き絶賛!な感じが
ひしひしと伝わってくる。
『エヴァンゲリオンの夢』(大瀧啓裕)というのへの反論があるので、という
のも執筆動機のひとつらしい。そっちは読んでないです。読まなくても一応
大丈夫。でも読んでないとその反論がいいのかどうだか、ってのも判断できない。
いろいろ判断できなーい。と思う本書だったけれども、そういう謎解きをするんだ
ねえというのはよくわかり面白かった。
思い込みじゃん。。。と思うところもあったけど。絆を育てたから「ヒト」だ、
とか。ん~。
あと文章的にというか、まあ、大好きだから仕方ないのかもしれないけれども、
感情に溢れたところが多く、私は引く。。。感情的な文章ってよくないね。と
自分反省をした。。。まあでも熱く思い入れがないとそもそも書かないだろう
からなあ。とも思う。んー。
トウジの考察のあたりとかね。認めたくないがあまりにも残酷な、とかいう感じが。
そんなに??と思う。一応「論」なんだからそのへんの著者の感情はさらっと
いってほしい。

さて新劇場版。そういえば次はいつ出来るんだろうか。。。序。破。までだよなあ。
続きは?あと二つはー。まあ気長に待つけど。ほんとにちゃんと最後までやるのかなあ。
で、話は随分変わるだろうから。というか、つながってまた、ということだろうから、
新劇も全部終わったら。また少しは語られるのだろうか。それとももう誰も語らない
のだろうか。せっかくなので全部見たい。新劇完結させてねー。
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TITLE: 映画『ソーシャル・ネットワーク』
AUTHOR: シキ
DATE: 02/01/2011 19:04:16
STATUS: Publish
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BODY:
映画『ソーシャル・ネットワーク』

フェイスブックの創始者。マーク・ザッカーバーグ。最年少の億万長者。
ハーバード大の学生だったころ、学生交流の場をつくる、という
アイデアを形にした。
最初に1000ドル出資して共同経営者としてスタートしたエドゥアルド。
唯一の友達。
もともとのアイデアをもちかけた、というウィンクルボス兄弟。
彼らから訴えられ、争う。
フェイスブックはいかに生まれたのか。マークは何をなしとげたのか。

怒涛の二時間。
とにかく早口っ!マークの話は早口で話題はあちこちに飛ぶ。飛んだり戻ったり。
映画そのものも、マークが女の子にフラれるところから、フェイスブックを
つくり、広げていく、訴訟、弁護士たちとの話し合い、確認しあい、の時間、
シーンをあちこち飛ぶ。ガンガンテンポ早い。その勢いにずーっと圧倒される。
すごく面白かった!
ソーシャルネットワーク、という題材そのものは新しくもっとも今、だけれども、
そこにある物語は、友情やうまくいかない人間関係。物事を始める熱さ。裏切り。
金を手にする、金に群がる、人間の有り様。古典的物語。しかし恐ろしい早さ勢い
の物語。凄い。
フェイスブック、あっというまに流行り、大きくなる。流行ってる、となるのに
2週間かよ。大学生のネットワークってそういうもんかなあ。最初はハーバードの
中の話だからな。
 
ハーバード、とか。大学ってエリート集団なんだ。というのを実感。アメリカって
そうなんだー。日本もかなあ。東大?京大?名のある大学ってブランドだ。
アメリカは日本とはやはり桁違いにそのブランド力、エリート力が凄いんだろうな
と想像する。天才ってかっこいい!と思う。
そうたしかに、性格が最低よ、って女の子に振られるかもだけれども。
今もまだ若い、生きている成功者をモデルに、こういう映画作ったんだ。凄いと思う。
創作加えてます、とはいえ、事実ベース、ってみんなが知ってるの。面白い。
ウィンクルボス兄弟、かっこよかった。典型的ワプス、って感じなのかなー。
マークはコンピューターオタクで天才だけど。モテナイ。
誰よりも成功し金持ちになり。
幸せになったのか?
まだ若い彼のこの先、って、どうなんだろう。と。余計なお世話を考える。
本当のこと、がわかることはない。マークが陥れたのか?たまたまか?
そういうのも全部、面白かったー。
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2011年1月

TITLE: 『愛おしい骨』
AUTHOR: シキ
DATE: 01/29/2011 14:03:02
STATUS: Publish
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BODY:
『愛おしい骨』(キャロル・オコンネル/創元推理文庫)

森へ行った兄弟。
兄はもどったが、弟は行方不明に。
それから20年ぶりに戻ったオーレン。軍をやめてきた。
時が止まったままのような家。父と、家政婦のハンナ。そこに、
骨が、骨の欠片が届けられるようになっていた。おそらくは弟の。
オーレンは、捜査を始める。

最初は容疑者扱いだった兄、オーレンが探偵役に。
小さな田舎町であるコヴェントリー。小さな町にも様々な人がいる。
小さな、あるいは大きな秘密を抱えた人々が。

オーレンも、弟のジョシュもとっても美形兄弟だったようで、そこに
妄想もえもえしながら読んだ。思わせぶりな描写が多い。うつくしい、と
までは感じない。私の好みからすると、もったいぶりすぎでちょっと
つまらない描写に感じることもあり。
しかしこの町の住人たちがありありと見えるようでどっぷり。
時間のとまった町の世界を呼吸している気になって息苦しく思う。
子どもでありながら写真の腕前では天才的才能をみせていた弟ジョシュ。
まあ最初から行方不明。最初から死んでいる弟くんなので仕方ないとはいえ、
もうちょっとジョシュくんとオーレンの少年時代が読みたかった気がする。
オーレンとイザベルのごたごたは私としてはどうでもいいーと思う。
なんなのイザベル。強烈なツンツン娘なのかよ。めんどくさいなー(笑

ほんとうに大活躍だったのはハンナ。謎めいたハンナ。小柄でありながら
どんな男も叱られた小さな子どもに変えてしまえるハンナ。
あ、そっか。どちらかというと女性たちの物語だった。男たちは愛され
守られている。一人前の男でさえ。そういうのが私の好みとしてはのりきれ
なかったところかなあ。ともあれ十分面白く読みきった。 
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TITLE: 『警官の血』上下
AUTHOR: シキ
DATE: 01/27/2011 20:22:42
STATUS: Publish
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BODY:
『警官の血』上下(佐々木譲/新潮文庫)
 
安城清二。終戦後まもなく。安月給らしいとはいえ、毎月決まった金が
はいる。そのために警察官採用試験を受け、合格。
念願の駐在所勤務となってまもなく、不可解な死を迎える。
その息子、民雄。父のあとを継ぐように、警察官への道を進む。
しかし見込まれて公安の密命を受け、潜入捜査に入る。だかそれは心を
蝕むものだった。そして父の死の真相を探ろうとしている矢先、殉死。
その息子、和也。三代目の警察官となる。
そして、ついに祖父の死の真相が。父の警察官としての秘密を聞く。
自らの警察官として生きる道を、進む。

大河小説、というものなのか。
三代にわたるある警察官一家の物語。清二の死の謎、という一筋が
ありながらも、三人の男たちの、三人の警官の物語。凄く面白かった。
上下巻で三人分、なので、どんどんクールに進む感じはあるけれども、
十分な読み応え。ぐいぐい読んじゃう。警官の物語、とはいえ、単純に
正義の側でもなく、警察の側にいながら、正義を試される、問われるような
物語。しかし民雄が一番辛いような。時代ってこともあるか。
そう、60年にわたる物語、なので、時代背景的なところも面白い。
民雄の時は赤軍闘争みたいな時で、面白い。でも辛いなー。
 
ドラマになってて、それをちらっとだけ見た。で、まあそれが終盤だった
ようで、あーネタバレ見てから読んでるなーと思ったけれども、それでも
面白さは存分に堪能。
オカマさんがらみの話があるようだ、とわくわくしたんだけれども、ま、
それなりって感じ。
早瀬さんの物語を読みたいよ。そっちをもっと深く!と願う。妄想しておく。
迫力だなあ。
続編があるのかー。読みたいなー。和也のその後なのかなー。でも早瀬の
話が読みたいよー。
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TITLE: 『KAGEROU』
AUTHOR: シキ
DATE: 01/24/2011 11:34:41
STATUS: Publish
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BODY:
『KAGEROU』(齋藤智裕/ポプラ社)

さびれたデパートの屋上。ヤスオは自殺をしようとここへやってきた。
しかし、フェンスを乗り越えようとしたとき、声をかけられる。
自殺を止められる、というわけではなく、どうせ死ぬなら、とその男が
もちかけてきたのは、死んだ後の肉体を、役立てませんか、という話だった。
 
水嶋ヒロ、衝撃の小説デビュー作!(笑)
図書館に予約してたら思ったよりずっと早く回ってきました。いっぱい
買ってるのかみんながさくさく返却したのか(笑)ほんとに一時間で
読めた。なんていうかこう。
齋藤智裕くん14歳初めての小説デビュー!っていうんであれば納得する
ような面白さ。しかし水嶋ヒロくん若いとはいえ二十代半ば。ポプラ大賞
2000万!だからなあ。まあなあ。ほんとさくさく読めるしいいんじゃ
ないの、と、いってもいいのかも。私の好きな作品とは絶対言わないけど。
なんていうか。まったく気の利いた風でもないのに比喩いっぱい使ってたり
ほんとーにしょーーーもないダジャレをいってたり。それがダメダジャレで
なんか利いてるんならまだしも、私にはそれが何一ついいとは思えなかったー。
なんか、生真面目に、ユーモア交えて一生懸命、そう、「命」についてですか、
ほんとに真面目に書いたんだろうねえ、水嶋ヒロいい人だな。と思ったけど。
だから小説がいいとは言えないよ~。
 
で、なんだろうこの、うらさびれた中年男が自殺をしようとして最後に
なんかちょっとこういろいろで。と思ったんだけど、あれだ。小日向さんが
やってたドラマ。「あしたの、喜多善男 ~世界一不運な男の、奇跡の11日間~」
これを連想しました。このドラマ大好きだったーよかったー。原案島田雅彦だし!
水嶋ヒロとしては映画化希望、みたいなことらしいけれども、ちゃんと
ほんっとにいい役者使ってちゃんとした演出して、だったら面白いかもねーと
無責任に思う。それこそ小日向さんと松田龍平とでやるとかだったら見たいわ、と
思う。(でもそれドラマのパクリ感いっぱいだけど)小説のうすっぺらさを
役者の演技力で補ってもらうといいのでは。
そうだこれは小説じゃなくて、脚本、ト書き、だと思うといいんじゃないのー。
と思ったりでした。
ま、しかし。2作目あったとしても私は読まないだろうなあ。
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TITLE: 映画『バーレスク』
AUTHOR: シキ
DATE: 01/20/2011 14:49:43
STATUS: Publish
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BODY:
昨日はレディスデー。で、映画行ってきた。

『バーレスク』

田舎がらロスへ出ていった女の子が、バーレスクというお店での
ステージに魅せられて、チャンスをつかみ、ダンサー、歌手として
主役を手にする!成功。恋。ついでにお店のピンチも救っちゃう。
お話はシンプル。とにかく歌をダンスを!たーっぷり楽しめる~!
 
アリはアイオワでウェイトレスをしてた。でも歌いたい。舞台に
立ちたい。というわけでロスで職探しをしてて、偶然見つけた店に
入る。
そこでのステージを見た瞬間。その迫力とキラキラにうっとりと
見蕩れる。
そのシーン、ほんっと素敵で、観客としての自分もうっとりと
ひきこまれる。経営者でもあるテス。その歌声。
 
ダンス。キラキラ。舞台。キラキラ。激しくも色気たっぷり。
かっこいい!かっこいい!凄い楽しい!

男も女もみんなナイスバディ。アリがメイク教わるとかね。
ちらほら感動的だったりもする。
ジャックがめっちゃいい男で惚れるー。そりゃあ惚れるよねー。
テスも素敵だ。いつも強気。なので、ほろっと崩れるところ
ぐっときた。
女は戦うのだ。かっこいい。

メイクで顔変わるんだーとか、衣装きれいセクシーとか、
歌は当然すっごい素敵で、見るものなにもかもがキラキラ。
楽しかったー!
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TITLE: 映画『SPACE BATTLESHIP ヤマト』
AUTHOR: シキ
DATE: 01/13/2011 09:53:37
STATUS: Publish
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BODY:
映画『SPACE BATTLESHIP ヤマト』

西暦2199年。
地球は宇宙からの遊星爆弾、謎の宇宙艦隊により攻撃を受け続けていた。
放射能に汚染され、赤く不毛の大地となった地表。人々は地下へ逃れ
生き残りの戦いを続けていた。
 
見に行ってきたー。
お話はまさにヤマトで、登場人物みんなの年齢が高いんじゃね?というのが
最大の違いって感じかなあ。古代くんやさぐれてるし。島は子持ちだし。
真田さんはまあアニメでもがっつり大人だったけどさ。艦長は老人でいいけどさ。
沖田艦長は、山崎さんでよかったなあ。渋くて素敵。淡々と寡黙、っていうの
ぴったりと思った。
森雪はすっかり違ってて、バリバリの戦闘ガールだ(笑)なのにあんなにわかり
やすくツンデレ(笑)まあ可愛くていっか。
アナライザーがiフォンみたくなってるーと思ったら、凄い戦闘ロボットになったり
もして、スターウォーズ~みたいだったり。
いいとこではあのヤマトの音楽が流れて、なんかもうそれでうっかり感動しちゃう。
音楽いいよなー。かっこいいよなーーーー。ずるいわ。
佐渡先生は高島礼子になっててなんだか、だけれども、ちゃんとにゃんこがいて
そのにゃんこがおとなしくて困った感じになすがままに抱かれてるのが可愛かった♪
デスラーは、なんか、キラキラのものになってて、我々は個にして全である、みたいな
なんかこう、精神体。サーシャ?スターシャ?だかも。人に乗り移ってしゃべる、って
感じ。なんだっけこれ。ヴォーグだっけか、みたいな。なんかこういうSFあるよな、
という感じ。アニメとは違うなあってところ、なんだこれ、という突っ込みしたい
ところも多々ありつつ(笑)でも見終わって私はかなり満足。アニメを踏襲してる
ところもちろんたっぷりで。なんかアニメの想いを勝手に脳内補完しちゃって感動
しちゃう。アニメ、ものごころつくくらいに再放送とか見たんだっけか。OUTなんか
を熱心に読む小学生だったからか。なんでだか私ヤマト好きなんだなと思った。
 
やはり地に半ば埋まったヤマトがごごごごごごおごごごごごごごおおお!と旅立つ
シーンはすっごいかっこよかった。燃える~!もっと宇宙戦艦としての戦いを
いっぱい見たかったーと思うー。最初に思ってたよりはずっとよかった。
監督は本気だ。本気でヤマト好きなんだろうな、と思った。
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TITLE: 『溺れる人魚』
AUTHOR: シキ
DATE: 01/11/2011 22:42:04
STATUS: Publish
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BODY:
『溺れる人魚』(島田荘司/原書房)

溺れる人魚
人魚兵器
耳の光る児
海と毒薬

4つのお話が入った本。図書館をぶらぶらしていて見つけた。
一応どれもキヨシがらみ、といっていいのかな。不思議な話をキヨシに
聞かせる、あるいはキヨシの体験した不思議な話。不思議な、とはいえ
ファンタジック的ではありながらも、ミステリなので謎解きはされてる。
でも明確にこれ、という感じではなく、推理によるとこう、というもの。
歴史だとか故人がらみだとかで、もうはっきりとはわからない、という
ことになっている。
どれも面白かったけれども、歴史とか車薀蓄とか。私はあんま興味持てない、
と思ってざざーと思ったところがあったけれども。

微妙になんだか説教臭いというかいい話に仕立てていってるよーな気がして
んー。島田さんにももう以前ほどは熱中できないかーと思う。
最後の「海と毒薬」は、『異邦の騎士』の後々の、ファンのエピソード、
石岡くんから御手洗さんへ、お手紙、お知らせ、というカタチ。他の本に
はいってたものらしい。なかなか感動的ではあるけれど、んー。
『異邦の騎士』を昔初めて読んだ時にはぼろぼろ泣いたなあ。と昔を
懐かしく思い出して感慨にふけったり。そーゆーくらいでいいのかなあ。。。
ちょっと寂しい気もする。
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TITLE: 『KATANA』
AUTHOR: シキ
DATE: 01/09/2011 12:44:55
STATUS: Publish
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BODY:
『KATANA』(服部真澄/角川書店)

20XX年。
国家は軍事に関しても民間へのアウトソーシングをしていた。
おおやけにはできないことも引き受けてきたある企業。オーク・サーヴィシーズ。
今は解体したその企業の過去。
番組リサーチャーとして新人の黒崎ケイは企画のひとつとして軍事についての
サーチを進めていた。
過去をなくした男、ヴィンス。
アメリカで、銃をめぐって新しい動きがはじまりつつあった。
 
近未来、ということでしょうか。
伊藤計劃もやってたけど、軍事の民間へのアウトソーシング、って、もう今も
すでにがんがんやってるのかなあ。私があんまり知らないだけで。
そんなこんなで、技術の進歩と規制の方向、とか、ありそうありそう、という
感じと、ちょっとそれはなんだかねーという感じと両方。
話は面白く読んだ。
けど、やはり服部さんの登場人物には私はあんまりのめりこめず、まあ、
キャラもえしたがる私が悪いんだと思うけど、登場人物の魅力というものが
私には感じられない。色気がないっつーか。なんでかなあ。なんかこう。
好きになるポイントがないかなー。ありきたりな人物ばかり。で、つい、話と
してもありきたりな感じというか。動きがそうだろうなーそうだねーという
ことばかりな気がする。
今回の中ではちょっとメタボおじさんの兵藤が比較的まあまあ面白かった、かな、
というくらい。
登場人物いーっぱいだし、それぞれいろいろだけど、どうして私は誰も好きに
なれないかなー。著者と好みが合わないんだろうなー。
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TITLE: 映画『相棒-劇場版2-』
AUTHOR: シキ
DATE: 01/09/2011 00:02:14
STATUS: Publish
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BODY:
映画『相棒-劇場版2-』

警視庁に立てこもり事件。
人質となったのは、ちょうど定例会を開いていた幹部たち。
犯人の要求は。目的は。
特命係が明かす事件の背景は。

はりきって朝一番の上映に行ってきた。
今日から小野田官房長のポストカードがもらえるらしいので。
無事、さんきゅーというカードげっと♪小野田さんが一番好きなんだよー。
ラムネと神戸くんにももえーっとしてきたけどね。神戸くんがラムネには
熱血にくってかかったりするのがもえる。
事件そのものは。
なんていうか、見事に男だらけの警察物語。ヒロイン、小西真奈美も
がんばっててきれいだったけど、まー、話し的にはどうでもいいような。
ガチガチのマッチョ思考な男どもであることよ。。。
そんで、これ外事警察、とすごく思った。ヒナちゃん特命係と協力できる
んじゃないの。と思ったり。でもヒナちゃんのほうがまだしたたかだろーなー。
 
で、小野田官房長のたくらみも平行してあって、くーやっぱ官房長かっこいー!
大好きー!セリフにしびれる~!と思っていたらっ。
 
最後のほうでのショックで、最初の事件がどうでもよくなったワタシでした。
面白かったー。
最初のほうの突入!とかのざくざく組織での動きとか好き。もえる。
右京さんがちょっとコミカルだったりして最初のほうはそれなりに笑った。
最後のほうはドシリアスで、劇場出るときにはどんよりしちゃったけど。
右京さんは本人が言うとおり人の上にたつ器じゃないよなあ。特命係りも。
「自己満足の正論」て小野田さんに言われてたけど、そー思う。。。でも
こうやって、特命係り、右京さんを、どうもっていこうとするんだろうか。
長いシリーズ。ほんっと長いシリーズだよなー。どうなっていくんだろうか。
これからも楽しみに見たいと思った。
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TITLE: 映画『ハリー・ポッターと死の秘宝』パート1
AUTHOR: シキ
DATE: 01/05/2011 21:33:31
STATUS: Publish
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BODY:
映画『ハリーポッターと死の秘宝』パート1

ヴォルデモードの復活。魔法省、ホグワーツも闇の力に飲み込まれつつあった。
ハリーたちの安全な場所はない。
逃げながらも、ハリーたちは分霊箱を探し出し、破壊するために力をつくす。
 
一応ずっと全部見てきているので、遅ればせながら見てきた。
でもなんか、私前の話を覚えてないなー。と思いつつ。完全に続き物、って感じ
なので、えっとえっと、えー、ダンブルドア死んだんだっけ。そういえば。てな
ことを最初は思って戸惑いながら見てた。
まあでも、わからなくても気にしない私。面白かった。
3Dにしようとしていて、やめたんだっけか。3Dにしたかったんだろうなーと
思うような演出がけっこうあったような気がする。
でも私は別に飛び出してくれなくていいので。。。普通のが見たいよ。
 
三人はもうすっかり育ってる~~~~~。子どもじゃなくて青年、むしろおっさん。。。
海外の青年ってね、と思っちゃったり。
ハーマイオニーはめっちゃ優秀。めっちゃ出来る子!四次元ポケットだろあのバッグ。
呪文も魔法薬も素晴らしい。それに比べてハリーもロンもなにやってんの、と思う。
なんでロンがいいんだよハーマイオニー。不思議。
で、やっぱハーマイオニーが可愛くて美人で素敵で、ちょっと三角関係っぽいのが
ちょっとだけドキドキする~。妄想情熱キスシーンもよかった、すき~。
つか、ハリーはなんでハーマイオニーに惚れないの?そっちのが不思議。ロンがいる
からかなー、まーヴォルデモードのほうが大変だからなー。
ハーマイオニーが襲われてるのが可哀相だった。両親の記憶消す魔法かけたりして
切ない。
トビーも切ない。ハリーは助けられてばっかりだな。
パート2も楽しみ。早く見たい。どう決着がつくんだろう。わくわく。
スネイプ先生が好きなんだけどなー。どうなるんだろうなー。 
 
で、映画見終わったら本を一気読みしたい。じゃないと話、ぼんやりとしか
わかってねーわ私。
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TITLE: 2010年まとめ
AUTHOR: シキ
DATE: 01/01/2011 19:35:30
STATUS: Publish
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BODY:
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

2010年の読んだ本まとめ。

87冊でした。
少ないなー。そうかー。多少感想メモ書いてないのもあるけれども
100冊切るくらいしか読んでないんだなあ。まあ確かに昔ほどガツガツ読まなく
なったし、時間かかるようになったし、あれ、私ヒマなはずだけど何してるんだろう。。。
ネット、かな。今年はだらだらテレビとかだらだらネットとかやめるように心がけよう。
反省。

俳句にちょっと興味出て、歳時記読んでみたり俳句関連で少し読んでみたのは
面白かった。ちょっとだけでも近づけてよかった。
短歌のは、読めてなくてダメダメだ。今年こそは。ってずっと思ってるのに
やれてなくてダメだなあ。。。
雑誌とか買ったまま読んでなかったり。少しは勉強らしいことをしなくちゃ。
読まないと。反省。
 
映画のまとめ。映画館に行ったものだけで。
8本しか行ってない。行きたいと思ったのに行けなかったのが多かった気が。
水曜日に予定があることが多かったかなー。これも反省。行きたいと思ったら
ちゃんと早く行くようにしよう。ヒマなはずなのに私。あれれ。
水曜日狙いってのをやめて、前売り買うとかしようかな。。。
少ないながらも見に行ったのはどれも満足だった。
個人的には『フィリップ、君を愛してる』が一番かなあ。ユアンくんの可愛さを
見られて大満足っ。

今年は、うちでだらだらを減らして。テレビ消してネットだらだらを減らして。
本読んで映画見てってしたい。もーほんと。とにかくだらだらをやめなくちゃー。
太りすぎだしね。。。まずは歩くぞ。それから走っていけるようにしたい。
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2010年12月

TITLE: マンガ2冊
AUTHOR: シキ
DATE: 12/31/2010 14:22:54
STATUS: Publish
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BODY:
『のだめカンタービレ』25巻 #アンコールオペラ編(二ノ宮知子/講談社コミックキス)
 
オペラって、大変なのね~~~~~~~~~~~~。
歌手。演劇としての舞台。そしてオケ。全部が一体とならなくては。
全部で観客に、夢を見せなくては。
だからこそ、夢を見られるの。音楽って、素晴らしいー。
 
というわけで、ハッピーエンド。のだめもプロとして活躍しはじめ、千秋先輩も
若手としてバリバリ大忙し。二人のラブラブもついにプロポーズ。
ターニャってそういえばまだそんな小娘だったのね。とか。きれいにみんなハッピー
にまとまって終わってよかったね、という感じ。
俺様だった千秋先輩がすっかりのだめに惚れちゃって個人的にはちょっと
つまんなーい(笑)でした。

『聖☆おにいさん』6巻(中村光/講談社モーニングKC)

クリスマスプレゼント☆に25日に一日遅れて購入。今回もいろいろにやにや。
ダンテの『神曲』は天界のガイドブックだったんだね。読んでないなあ。読もうかなあ。
ショムジョはちょっとあんまりゲーム自体の意味がよくわからず(^^;でも
弟子たちが面白かった。 
お父さんが鳩サブレー好きとはwwやめて水系のいたづら!箱舟作るからまって!w
そんなこんなで読み返してコネタにまたにやにやしたい。
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TITLE: 『新・魔獣狩り』完結編・倭王の城 上下
AUTHOR: シキ
DATE: 12/30/2010 22:55:59
STATUS: Publish
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BODY:
『新・魔獣狩り』完結編・倭王の城 上下(夢枕獏/祥伝社 ノンノベル)

ついに。
鬼道の秘密が明かされる。
黄金のありかが。

完結編。これで、魔獣狩りシリーズの完結。完結。
長かったなあ。しみじみ。
物語としては、黄金もみつかり、文成は戦い、腑抜けになり。それでも、
未来へ開かれていく。物語が始まった時のように。鳳介はひょうひょうと
とらえどころなく笑って、美空は美しく。途中参戦って感じの毒島さんも
ひるこもさすがで、猿翁と黒御所の生死は不明。
完結。
でも終わりではない感じが私は最後にほっとため息をついてすうっとページ
を閉じることができて、これはこれだなあ。と、よかったと思う。
ずーっとの連載があったわけでなく、途中何度も中断があり、最初の3部作、
単発ものいくつか、そしてこの鬼道の話。と、最初の最初っからだと33年
だかかかっての完結、らしい。私は最初の三部作は出て、ってところから
読んで、美空曼荼羅 なんかはリアルタイムに買ってた。中学生くらいだったかな。
超伝奇エロスとバイオレンスにドハマリしてた中学生って。。。と振り返ると
思うけどね。20年以上読み継いできて、なので。やっぱりしみじみとしてしまう。
美空が好きで好きで。しっかりしろよ文成と思うし。鳳介はいつも鳳介らしいなあ、
とかもう。やっぱりすっかり20年来おっかけてきた愛するキャラたち。
完結。
完結してくれてほんとうによかったと思うし、すごく寂しくもある。
今回はだいぶ原点にもどって、という感じが多くて懐かしく思いながら読んだ。
けっこう人をちぎるぞ、とかやってるなーと。人をちぎるのが懐かしいって
おい、と、自分に思いつつも。
魔獣狩りの最初の3部作を読んだときのぞくぞくは今でも忘れてない。
面白くて面白くて面白くて怖くてえろくてぞくぞくがたまらなかった。
ずっと好きでおっかけてきて完結を見てよかったよー。
 
あとはキマイラを。ほんとキマイラを。お願いします獏さん。
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TITLE: 『レディ・ジョーカー』上中下
AUTHOR: シキ
DATE: 12/29/2010 23:50:15
STATUS: Publish
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BODY:
『レディ・ジョーカー』上・中・下(高村薫/新潮文庫)
 
日之出ビールの社長の誘拐事件。
事件を起こしたのは競馬場で知り合った仲間。淡々と計画をし、
淡々とこなす。なんのための、犯行だったのか。
 
読んだのは文庫でてわりとすぐだったと思うんだけど、なんか
感想書けないままで。今年が終わってしまう、と慌てて記憶を
たよりにメモ。
単行本は読んでません。
でもやはりいろいろ違いはあるようなので(ネットであれこれ拾い読み
してみた)単行本も読もうかなあとか思ってしまう。
でもやっぱりさすがの高村薫。読むとぐったりずっしり疲労困憊気分に
なってしまうのでなかなか手が出ない。読んでる間は面白くてたまらなくて
ぐいぐいいってしまう。
レディ・ジョーカーサイドも日之出サイドも、すごく深くてもの凄い。
こんなに緻密に描ききれるものなのかと思う。凄いー。
 
で。
合田ってこんなにも美形キャラな感じだっけか、と思ったり。
で、加納とこんなにらぶらぶのもえもえだっけかーとにまにま読み進めて
いたら。最後では悶絶しちゃったよっ。なんだよクリスマスってよー!!!
こ、こんなにド真ん中にがっつりくるとは知らなかった。えええええええ。
で、二人はどうなるんだよどうなっちゃうんだよーーーーーーーーーーっ。
と、もえ死にました。もう欲情しまくればいいじゃん!愛し合っちゃえば
いいじゃん!ばかー。と、呆然とした状態からしばらく立ち直れない感じ。
面白かったー。
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TITLE: 『沈黙のあと』
AUTHOR: シキ
DATE: 12/28/2010 10:22:03
STATUS: Publish
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BODY:
*ネタバレあります。

『沈黙のあと』(ジョナサン・キャロル/東京創元社)

マックス・フィッシャー。
漫画家。新聞などに載せる、ちょっとしたマンガ。それでそれなりに
有名でほどほどに暮らしている。
美術館で出会った母と息子。リリーとリンカン・アーロン。出会った最初
の瞬間はさほどいい印象を持たなかった彼女たちだったが、会話のうちに
好きに、大好きになった。
愛しあい。素晴らしい家庭をつくる。それは不可能ではないと思っていた。
とてもうまくいっていた。
ある秘密を知ってしまうまでは。
 
図書館の放出本もらってきたもの。以前にも読んだんじゃないっけ。と
思いながらゆっくり読む。前半の素晴らしい愛の家庭、幸せが、一気に崩壊
していくのはさすがお見事。
唐突に守護天使とかいうことになったりするわけのわからなさも味わい。
天使なのか。妄想だったのか。よくわからなくて。呆然と取り残されたまま
終わる。
この、あと。どうなっちゃうんだよマックス。
間違った選択をしたマックス。間違った幸せを築きあげたリリーとマックス。
子どもの誘拐なんて許せないからもっと罰せられればいいのにと私は思う。
確かに恐ろしいことになったけれども。私の妄想の中でもっともっとボロボロ
のズタズタになってしまえばいい。特にリリー。と、なんていうか自分の中の
残虐性をかきたてられる気がするキャロルの本。そんで読んだあとじわじわ
落ち込むんだよなー。
またそのうち他のも読もう。そんでもってやっぱりブルテリアが気になる。
いつか飼ってみたいかも。。。ブルテリア。
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TITLE: 『ラスト・チャイルド』
AUTHOR: シキ
DATE: 12/24/2010 10:51:15
STATUS: Publish
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BODY:
『ラスト・チャイルド』(ジョン・ハート/ハヤカワポケットミステリブックス)

十三歳の少年、ジョニー。
神様に祈ることはやめた。もっと古い、もっと別のものに力を求めた。
鷲の羽根。自分自身に力を。一年前、行方不明になった双子の妹、アリッサを
見つけ出し、家族がもとにもどるために。
 
このミスで5位かな。
面白そうかと思って読んでみた。
少年ジョニーくんが凄い行動力で、その分辛いとか悲痛な決意が読んでいる
こっちに痛くて、なんで周りの大人たち!ちゃんとしてやれよ!と苛立って
しょうがない。
子どもがいなくなる。
この絶望感は凄い。
ジョニーの行動によって明らかになっていく事件。それがまたかなり悲惨で
苦しい。こ、この町大丈夫か、と思うよ。。。
 
少年の成長物語、という面が強くて。友達との関係とかつらいし切ないし
でも最後はでも、よかった、と、少しは救いが、希望がある感じでちょっと
だけほっとする。
読み応えあり。面白かった。
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TITLE: 『モリのアサガオ』1~7巻、番外編
AUTHOR: シキ
DATE: 12/23/2010 22:08:45
STATUS: Publish
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BODY:
『モリのアサガオ』1~7巻、番外編(郷田マモラ/双葉社 アクションコミックス)

ドラマにはまりすぎて原作をオトナ買い。
1~7と番外編。
著者あとがき、みたいなのでは映画化の話もあったりつぶれたりまだあるかも、
みたいな感じで、まあわからないんですね。
で、映画化があれば、たぶん完結編を描く、みたいな。
でも渡瀬くんがいなくなったあとだったらさみしすぎるのでもう。。。

好きな絵ではなくていきなりだったら読まなかったなあ。 
絵にはだんだん慣れて、渡瀬くんの美形っぷりに惚れ惚れして
読めた。
でも脳内ではもちろんARATAに変換っ。
ARATAの渡瀬くんよかったなあ。
 
マンガのほうが当然ながら細々丁寧に描かれていて
時間がたっぷり流れているんだな、と思う。
ドラマではやはり設定変えてるところも細々多々あるのねと思った。
それでも、ドラマすごくよかったなー。
もの凄い演技見せてくれた役者さんがいっぱいいた。
 
作者本人がBLにとりあげられて嬉しい、みたいに書いてて、
そーかそーか本人的にもおっけーなのかと(笑
ほんっとにもう、及川くんが渡瀬くんに恋しすぎてて困る。
ヘタレで乙女及川。
ほんとうに少しずつ少しずつ少しずつ少しずつ、変化してったんだねー。
面白かった。
重いテーマだー。。。
考え続けなくちゃいけないんだよなあ。。。
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TITLE: 映画「ノルウェイの森」 感想2
AUTHOR: シキ
DATE: 12/17/2010 18:54:08
STATUS: Publish
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BODY:
原作と違うんじゃないかなあ。。。わりと大事なことが、と思ったところ。
とはいえ、原作をちゃんと覚えてないわけで、ざっくりした印象だけれども。
始まり。
海外かどっかへ行く飛行機にのっていて、ワタナベくんはたまたま ノルウェイの森
を聞いて、わーっと「あの頃」のことを思い出す、という始まりじゃなかったっけ。
それって、自分だけがおめおめと生きてしまっている。。。ということじゃないかな。
そういうどうしようもない回想、という小説だと思うのに、映画は最初から最後まで
大学生なワタナベくんだった。まあもっとあとの回想なんだろうな、っていうのは
わかるようになってるけれども。
永沢さん、って、確か死んだ、無茶な自動車事故か自殺かで死んだ、と、思うんだけど、
たぶん、映画ではそのこと言ってなかった。ハツミさんが後に自殺を、っていうのは
言ってたけど、なんで永沢さんのことを?永沢さんのことのほうが重要じゃないかなあ。
あと、ミドリの父の病院で。突然デートのつもりが、父の病室に行って、ちょっと見てて、
とか言われて。キュウリだっけ、なんか、ミドリちゃんとかががんばってても
お父さんに何か食べさせるとか出来なかったのに、ワタナベくんがポリポリ食べさせて
あげて、っていうエピソードじゃなかったっけか。それでミドリちゃんがなんかワタナベ
くん凄いのね、という感じになるんじゃないのかなあ。映画では単にお見舞いに行った、
っていうごく短いシーンだった。
最初同室だった、あのラジオ体操したり地図をつくるんだ、っていう彼のエピソードも
ほとんどなく。まあ、彼は外してもいいか?
そんなこんながなんで削っちゃったのかなとちょっと思ったところ。
 
しかし若者というのは。。。やることばっかり考えてるもんなのね。まああのくらいの
頃って、せっくすがもんのすごーく重要というか、そのことばっかり考えてるもんかな
そうだなあ、という感じ。
ワタナベくんはやさしくてすてきで素晴らしいけれどもやっぱりひどいと思う。
遠くのヤンデレより近くの不思議ちゃんか。まあそうだろうけれども。
村上春樹ワールドが私は少しも好きじゃないのでわりとまあもうどうでもいい。。。
でもこの映画は大好きだった。大満足した。こんなにきれいに見られてよかったー。
松山ケンイチ大好きだよ。

追記:永沢さんは死なないみたい。ぐぐった。ごめん。
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TITLE: 映画「ノルウェイの森」 感想1
AUTHOR: シキ
DATE: 12/17/2010 18:53:22
STATUS: Publish
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BODY:
映画「ノルウェイの森」見てきた。

私は原作はたぶん大学生んときに一回読んだくらい。好きじゃないので
原作とちがうなーというところは気にしないで見た。そもそもたぶん細かく
よく覚えてはいない。それでも、見ているとそれなりに覚えてる、と思った
りして、我ながら若かったから覚えてるのかそんだけ面白く読んだのか自分
でもちょっとわからない。
 
映画は、トライ・アン・ユン監督の映画、だと思った。
私は網羅してるわけじゃないけれども、この監督が好きだと思う。
雨。雪。プール。海。シャワー。俳優達は濡れる。映画全体が濡れる。しっとりと。
そういう映画づくりをする人だと思う。そして俳優達がたまらなくセクシー。
こんな色気のある俳優だったのか、と、いっそうメロメロに惚れてしまう。
この映画の宣伝で、松山ケンイチくんがいろんなテレビに露出するのを見るたびに
なんか好きだ。。。。とぐいぐい惚れてたのだけれども、映画見てもうほんとうに、
素敵でかっこよくてきれいでセクシーでひどいやつでキスしたいしてほしい抱いて
ほしい抱きたいと目が離せなかった。きれいだー。
永沢さんな玉山鉄二も、好きだったけどこの映画ではほんとうにきれいでかっこよくて
ノーブルな感じがしてセクシーで素敵だった。キズキやってた高良健吾もすごい
かっこよかった。みんなみんなほんとうにエレガントだったよ。
今となってはダサダサなファッションも、みんなが着こなしていると素敵だ。
ジーンズにシャツをインでもよかった。映画全体がほんとうにエレガントだった。
セリフ回しをあえて原作に近く、とやったそうで、その言い方も素敵だった。
それを素敵に演じしゃべれる松山ケンイチが凄いよ。大好きになってしまう。

時々イメージフィルムになってるーとか思いつつも、映画全体の雰囲気素晴らしくて
大好きだった。見に行ってよかった好きだ。
 
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TITLE: 『俺俺』
AUTHOR: シキ
DATE: 12/14/2010 13:57:26
STATUS: Publish
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BODY:
『俺俺』(星野智幸/新潮社)

俺はマックで携帯電話を盗んだ。
盗んだ、というよりは、相手の不注意で俺のトレーに乗せられて
しまった携帯を相手が気付かないうちに、自分でもなんの気なしに
そのまま持って席をたってしまったのだ。
そのままなんとなくその電話をいじくり、その電話にかかってきた
「母」と会話し。
そして俺は俺が俺だらけにになって。。。
 
最初はちょっとしたこと、から、少しずつずれていってヘンだ。おかしい、
と思いながらもどんどん流されていって、おかしいのにそれに慣れていって
全然わけがわからなくなっていって。
ちょっと最後のほうには、それはどーなんだよ。。。となんか壮大になって
きちゃってふーん、と思ったけど、俺山の話で盛り上がるとか、俺だらけに
なっていってすさんでいくとか、読んでるこっちもぐいぐい巻き込まれて
俺が俺かもとか混乱したりしてどっと疲れた。面白かった。
俺は俺だから気持ちが通じ合う、っていうのも、でも俺だらけになったら
うんざりしてきて通じ合うどころじゃなくて結局俺だらけで一体になんて
なるわけじゃなくて、って、それ、俺が俺じゃなくても同じことじゃん。。。
と、ぐったりうんざりするー。
名前も空っぽも、醜いのもみじめなのもみっともないのも疑心暗鬼も暴力も
全部俺だ。俺。俺俺。なんて厭なんだ。。。

京極夏彦の『厭な小説』みたいかも。ちょっとテイスト変えればまさに厭な小説。
なんか希望と救いがあるかのような結末にしてるけれども、でもそうでもない。。
同じになっていくだろう。忘れるだろう。またいつか俺は俺俺になりからっぽになる。
覚えておくのは難しいよ。。。
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TITLE: 『新撰21』
AUTHOR: シキ
DATE: 12/13/2010 12:24:15
STATUS: Publish
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BODY:
『新撰21』(筑紫磐井 対馬康子 高山れおな 編/邑書林)

21世紀最初の新人達の作品集、というコンセプトで、できるだけ
様々なタイプの俳人たちを集めました、ということだそうです。
21人の。40歳以下の。100句。別の人による短い俳人論。
いっぺんにこういういろんな俳句を読めるのは面白かった。
ほんとーにいろんなタイプがいる。正統派な感じからわけわからない感じまで。

いくつか好きだった句。

 冬の金魚家は安全だと思う  越智友亮
 切り裂けば目となり冬の海あふれ 山口優夢
 あぢさゐはすべて残像ではないか  山口優夢
 鳴り出して電話になりぬ春の闇  山口優夢
 カンバスの余白八月十五日  神野紗希
 黒板にDo your bestぼたん雪  神野紗希
 これほどの田に白鷺の一羽きり  神野紗希
 本棚の本に紛れて風邪薬  神野紗希
 蝶ふれしところよりわれくづるるか ??柳克弘
 盛り場のにほひが髪に花ざくろ  ??柳克弘
 鳥語より人語まづしき小春かな  ??柳克弘
 一二五〇〇分の一の地図鳥帰る  冨田拓也
 馬は夏野を十五ページも走ったか  中村安伸
 名月やむかしの猫を膝の上  中村安伸

俳句の良し悪しがわかるわけじゃないので、面白いなー好きだなーと
思ったもの。やっぱり鮮やかだったり小さくハッとする感じがあると
目にとまる。ささやかにさりげないのも好きだけど。あんまり奇をてらい
すぎるのは私にはついていけないかなあ。やっぱり人によって作風って違うし、
全部好きだーと思える人もいれば100句読んでも私は一つも好きじゃない、
っていうのもあり。俳句、こんなに短いのに凄いなあ。もうちょっと近づいて
みたいかも、と思う。
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TITLE: 『凛然たる青春』
AUTHOR: シキ
DATE: 12/10/2010 11:50:44
STATUS: Publish
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BODY:
『凛然たる青春』(??柳克弘/富士見書房)

若き俳人たちの肖像
というサブタイトル。「俳句研究」に平成18年~19年に連載したものに、
書下ろしを加えてまとめた本だそうです。
俳人たちの青春詠。二十代で俳句をはじめた著者のきっかけとなったような、
親しみをもった青春詠についてのもの。
雑誌連載だけあって、一人ひとりについての分量は短く、著者のとりあげる
のも青春詠におおむねかぎっているものですいすい読みやすい。俳句や俳人
についての解説、もあるが、著者の思いというのを率直に述べているあたり
若いわ~という感じがして面白い。若くて才能あってがんばってるのね!と
思ったりです。俳句王子、かな。たくさんいろーんなことを勉強されてるし
知ってるんだなあと感心する。文章もちょっと硬いかなとか若いなとか思う
けれどもそりゃ当然だよなあ。著者二十代でこれ書いてるんだもんなあ。

私は俳句のこと全然知らないのだけれども、でも時々、解釈というか捉え方が
なんか違うなあと思ったり。感覚があわないのかな。なので、そ、そうなの?
とあれこれ思ったりしたことが面白かった。

で、やっぱり寺山修司の存在が特別である、とかあとがきにあって、
そうかー。やはり寺山。。。と思う。いまだに寺山修司に手を出せないワタシ。。。
こわいもん。
俳句も短歌も、いろいろも。。。そのうち読んでみたい。いつになるだろう。。。
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TITLE: 映画「リミット」
AUTHOR: シキ
DATE: 12/01/2010 20:40:44
STATUS: Publish
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BODY:
*それなりにネタバレあります。

映画「リミット」(スペイン/ロドリゴ・コルテス監督/主演ライアン・レイノルズ)

目が覚めると暗闇。手にしたジッポのライターをつけてみると、狭い箱の中。
棺、らしい。
力の限りに蓋を押し上げるがきしむ隙間からこぼれ落ちてくる砂。
埋められている。生き埋めに。
そして棺の中には携帯電話があった。
 
というわけで、ほんっとーに、全編棺の中。登場人物は一人。ポール・コンロイ。
兵士ではない。イラクで、復興のための(?)物資を運ぶトラックの運転手を
している男。突然襲われ、銃撃にさらされ、でも彼一人は撃たれず、生き埋めに
された、という状況。
ほんっとーに棺。明かりはライター。携帯電話の光。時間が進むにつれて
うまく点かない懐中電灯とかあの、なんかペキ、と折って光るやつとかの明かり
も出てくるけど。まあそういうものも一緒に棺に入ってたの。

助けてくれ!と電話をかけて。
でも埋められてるんだから場所なんてわからない。記憶にある電話は家族など。
イラクのどこかにいる。でも助けをもとめてかける電話はアメリカにしかかけられ
なくって、イラクのどこかで生き埋めになってる!助けてくれ!!!
。。。どうしろっていうんだ。どうなるんだ。どうやって。どうなる。どうして。

ものすごく意外なことが起こるわけでもない、けれども、ほんっとにそこで
どうしたらいいんだどうするんだどうなるんだ助かるのか助けはくるのか
外はどうなってるんだあああああ。というのがひしひしと怖くて辛くて。
やりきったな~と思う。
携帯電話がつながる、っていうのがなんかもうたまらないね。棺の中で。生き埋め
なのに。イラクで。でもアメリカにまでもつながる。助けがきそうで。助かるかも
しれなくて。留守電の家族。友達。日常の中でそんな電話かかってきたら
どうしたらいいんだよ。
なんか、んん?とよくわからないというか、そうなの?というか、すっきりは
しなかったけれども。
やりきったねー。 
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TITLE: 『金沢 酒宴』
AUTHOR: シキ
DATE: 12/01/2010 10:33:20
STATUS: Publish
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BODY:
『金沢 酒宴』(吉田健一/講談社文芸文庫)
 
金沢の一軒の家を手に入れる。
そのたたずまいにひかれたので、いつもそう、少しだけ荒れたように
されている。東京から離れて、時々金沢の感じ、を味わうように滞在する。
骨董屋がやってきてあれこれ細々した世話をしてくれる。骨董を見せて
くれたりもするが、どこか不思議なところへ連れて行ってくれたり
つれて帰ってくれたりする。
 
まあ話の筋というのはどうでもよくていい気持ちで酒を飲み、酒の邪魔を
しない肴を食べているうちに、酒を飲んでいた座敷は別世界に通じ
桃源郷のようななんともいえない不思議なところでまたいい気持ちに飲み
もどってくる、というような。ふわふわなんだかもう気持ちいい酒だった、
というお話。
ユートピア小説、なんだろうか。でもまあそんなことすら考えるのも馬鹿で
気持ちよいいい酒を飲むように味わい酩酊しふわふわする素敵小説。
 
酒宴 というほうも、銀座で飲んでいて、意気投合した人についてって
灘まで。灘の造り酒屋で接待をうけ、みんなでいい気持ちにさらに飲む話。
どのくらいまでがほんとなのか、最初から最後までお話なのかなんだか不思議。
いいなあ。

いつか金沢にいってみたい。
町を歩いて酒を飲んでふわふわになりたいと思う。
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2010年11月

TITLE: あの女、三冊。
AUTHOR: シキ
DATE: 11/25/2010 10:52:08
STATUS: Publish
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BODY:
あの女 http://ameblo.jp/ano-onna/

ゴマブッコさま。モテないゲイ日本代表。ブログはかなーり前から
はまって見てました。「あの女!」を使う会話講座とか、昼ドラのドロドロ
なんかにがんがんツッコミいれまくったりしてるのがすごく面白くて。
どんどん人気ブロガーになり、本が出る出る!
今回3冊目が出たーのを記念に(?)がっつり3冊まとめ買い。
勝手に自分のことのように喜ぶ前ノメリ痛い女だわ私っwww
 
『あの女』ゴマブッ子 青山出版社
これが最初。実録「あの女」で、ゴマさまが街でみかけたあの女、とか
友達がらみであの女、とか、読者からのタレコミあの女とか。おっかしい。
あの女にならないように気をつけないと。

『女のしくじり』ゴマブッ子 ヴィレッジブックス
これが二冊目。モテそうなのにモテない。というあなた!恋愛に悩む貴女!
あなたこんな「しくじり」やっちゃってるからダメなんじゃないの!?
という実用書(かな?)なんかすごく共感させられて面白い。
笑わせながらも、なんかわかるーと納得させられる~。前ノメリはダメだよね。
重い女なんていやだよね、と。こうして言われればわかるのにねー。
 
『お気は確か?』ゴマブッ子 宝島社
これが三冊目。新刊。
ブログはいまや読者からの恋愛相談場所。女のしくじり、の実例たっぷり
具体例たっぷり、ですね。てか、みんなほんとにこんな恋愛してるの。。。と、
恋愛経験ごくごくごくわずかでしかない私はあまりのドラマチックさに感心したり
笑ったり。すっげーな恋する乙女たち。で、ゴマさまのぶった斬りアドバイスが
笑えるけど優しさがあって、また感心する。よくこんな恋愛相談に、そんな素敵回答
できるなあと。
自分の恋愛の最中って、ほんと盲目になるんだね。しくじっても前ノメリでも
恋してるっていうのは羨ましいなあとも思う。
 
あとよく登場してくる、最初は負け犬の教祖!みたいにいってたリアル女子T子さま。
すっごいデキる女、でもモテナイ、ってことだったみたいだけれども、今は結婚出産と
すっかり勝ち組に!ゴマさままわりのお友達たちも素敵おもしろすぎる。
で、やっぱり、みんな賢く、金持ちであり、冗談ぽく言ってるけどきっとマジでセレブ。
なーんかいいなーっと、今日も憧れてブログチェックしてます。
そんだけ努力も才能も駆使してるってことなんだな。。。凄いわ。
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TITLE: 『照柿』
AUTHOR: シキ
DATE: 11/13/2010 14:17:01
STATUS: Publish
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BODY:
『照柿』上下(高村薫/講談社文庫)

真夏。
野田達夫と合田雄一郎の再会。

読み始めてから、あれ?読んだことあるかな。。。と気がついた。
再読でもたまらなく苦しくて。そうだった。気軽に手を出してはいけない
高村作品、と改めて思い知ったのでした。

事件そのものが、実はなんだったのか、ということがやっぱりわからない。
雄一郎はなんでそんな、美保子に執着していくのかわからない。
達夫とは昔いろいろ思うところがあったのだろう、と思うけれども、
それでも18年ぶりの再会で、何故そうも熱くなってしまうのか。
でも、わからない、という答えなんだろう。
狂っていた、と、雄一郎も口にするしかなかったように。
太陽が、とか、夏の暑さが、とかいうことのせい、という不条理。
こんなに緻密に深くしつこく描写を重ねているのにわからない。でもわからない
ことに納得させられるというか、もう圧倒されて飲み込まれるというか。
つらい。

達夫が魅力的。雄一郎も美形キャラだよなー。
妄想がとまりません。
こんだけ重厚な物語でこんだけ妄想しかけてくる高村薫。
やっぱり気軽に手をだしてはいけない。凄すぎるよ。
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TITLE: 『グレン・グールドは語る』
AUTHOR: シキ
DATE: 11/12/2010 22:04:25
STATUS: Publish
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BODY:
『グレン・グールドは語る』(グレン・グールド ジョナサン・コット/ちくま学芸文庫)
 
ローリング・ストーン誌に掲載されたロングインタビュー。
グールドの電話友達、として親しくなったというジョナサン・コット。
時にメロディを歌いながら質問に丁寧に答えているグールド。
とっても素敵だ。 
 
正直私には音楽的な話はわからないんだけれどもとても面白かった。
変人だが天才。もちろん記事にしているわけでしゃべってるそのまんまという
わけではないのだろうけれども、熱心に、丁寧に、音楽についてピアノについて
整然と答えてる。
いろんな人格があるよ、って、偏屈そうなヨーロッパの音楽批評家、とか、
タクシー運転手のざっくばらんな語り、とか、その扮装してる写真があったりして。
こ、コスプレ?と笑ってしまう。
写真はどれも素敵だなあ。
表紙はめずらしいというカラー写真。赤がきらい、だそうだけれども、本人が
用意してきた赤いセーター姿。目が青いなあ。髪はブラウン。指先の出る手袋してる。
基本的にいつも冬の格好してるよーな感じらしい。なんなんだろうなあ。素敵。
 
で。
語ってるのを読んでいるうちにやはりCDが欲しくなり、買ってしまった。
行ってみたCD屋でちょうどよくグールド特集やってて、モーツァルトの
ピアノ・ソナタ集。と、話には出てきてなかったけど、ついミーハーなもので、
カラヤン指揮、ベルリンフィルとのCD。「コンサート・イン・ベルリン1957」
ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番ハ短調と、シベリウスの交響曲第5番ホ長調
がはいってるやつ。
で、アマゾンで、「コンダクツ&プレイズ ワーグナー」を。指揮したのと、
ピアノに編曲したワーグナー。
聴くぞー。楽しみ~。
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TITLE: 『鷲の驕り』
AUTHOR: シキ
DATE: 11/11/2010 10:28:23
STATUS: Publish
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BODY:
『鷲の驕り』(服部真澄/祥伝社)

天才ハッカー少年、として、映画モデルにもなったケビン。
三年の禁固刑が終わり、出てきたところで、ファンなんだ、というヴィトーに
誘われる。アマチュアのハッカーではなく、金になる仕事をしよう。
 
知的所有権。特許権。
それを巡る国際的かけひき。情報を巡る戦い。
アメリカの特許権ってそういうふうなのか、とか、インターポールって
ほんとにそんなことを?とか、面白かった。
誰が味方なのか。誰がほんとうはどんな狙いで動いているのか。
次々にひっくりかえされていく。面白かったー。

ただ、誰が主人公って感じでもなくて。あえて言えば笹生かなあ。
でもまあ、その、いろんな組織や企業がいりくんで登場人物も多くて
キャラを掘り下げるって感じではなくて。
どんどん展開していく話だから物語おっていくだけで楽しいけれども、
私の好みとして、キャラ萌して熱中したいのにーと思うのでちょっと不満。
あんまり好き~ってなる人物がいない。

この本が出たのが平成8年だそうで。
14年前か。
技術戦争はやっぱり激しいんだろうなあ。しかし日本にはこの本に出て
くるような、情報戦を制していくようなまともな組織は、ないのかなあ。。。
と思ってみたり。ま、私が全然知らないだけで、ほんとは立派にこうして
日本の組織もがんばってますよ!であってほしいと思う。んだけど。
このごろの情報管理のぐだぐだな感じは。。。
これってどうなってるんだろうとすごくわからない。ほんとに日本はこんなに
ぐだぐだなのか。実は裏には凄い組織が。。。ないかな。。。
外事の名簿がもれるとか尖閣ビデオ流出とか。尖閣ビデオはまあ、流出そのものは
いいかなと思うんだけど。ホントに機密って感じの情報じゃないし。
企業はしっかりしてるのかな?官僚はしっかりしてるのかな?わかんないなあ。
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2010年10月

TITLE: 『ぼく、牧水!』
AUTHOR: シキ
DATE: 10/29/2010 21:47:27
STATUS: Publish
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BODY:
『ぼく、牧水!』(伊藤一彦 堺雅人/角川oneテーマ21)
 
―歌人に学ぶ「まろび」の美学
とのことで、若山牧水について、若山牧水記念文学館館長であり、教師である
伊藤一彦さんと、俳優、堺雅人さんが、飲みながら楽しく語り合う、という
感じの一冊。
恥ずかしながら、牧水については名前くらいしか知らず、伊藤一彦さんについても
知らず、で、堺さんは好き、だけれども、でも大ファン、ってわけじゃない、と
いろいろ中途半端なワタシでした。
高校の先生と、卒業後もこうして交流し、飲み友達になってしまっている堺さんに
まず驚愕ー。
堺雅人、知ったのは、大河での「新撰組!」での山南さんで。
その後もそこそこ好きとか気になる感じの俳優さん。この新書の写真ではかなりの短髪で
それがかっこいい(^^)伊藤一彦さんはかつての恩師、とのことで、高校生だった頃
から印象的な生徒だった、というような話を読むのも楽しかった。

まー何より、この二人で、郷土の偉人、だけとなんかちょっとゆるい感じの牧水が
とても魅力的だ。若山牧水、って、ほんと名前程度しか知らなくてごめんなさい、と
思った。そんなに恋に燃え破れそれをこんなにまっすぐに歌っている人だったとは
知らなかった。歌集読んでみたくなった。むー。若者は素晴らしいー。

堺さんが演技するときに、結局役にたったんだかどうだか、っていう勉強をしてて、
という話も面白かった。芸術論とか、大正天皇の歌を、とか読んでみたりして、でも
それがどう、っていう話でもないところとか素敵。
確かに、若者としては、啄木だとか、中也、そう、中也だろうなーと思う。
ワタシも中也です。今でも中也です。
でも楽しく酒を飲み、旅をしている牧水もいいなーと、今なら思えるねー。
堺さん本としても、牧水入門としても、楽しく気軽に読める一冊。堺さんが演技に
ついて語ってるのも楽しい。
詩歌が、ことばの結晶、っていってもらってて、すごくいいなーと思った。
結晶を暖めて、溶かしながら、できれば美味い酒を飲みながら、歌を読みたいなあ。
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TITLE: 『龍の契り』
AUTHOR: シキ
DATE: 10/26/2010 21:53:55
STATUS: Publish
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BODY:
『龍の契り』(服部真澄/新潮文庫)
 
1997年。香港がイギリスに返還される。
香港返還に関して、かつて交わされた密約。一旦は消失したかと
思われたその文書が、再び中国とイギリス、世界に揺さぶりをかける。
 
面白かったー。
解説にもあったように、まさに骨太な物語。誰が、文書を持ち去ったのか。
誰が、最後に笑うのか。わかんなかったー。
国際的スパイ合戦、ってことなのに、(でもあんまりスパイでもないか)
あんまりはどかどか人が死なない。少しは死ぬけど。
どかんどかん撃ちあいがあるよりこういうくらいのほうがリアルかも
知れないなーとも思う。
ただ登場人物の魅力、つーと、いまいちかも。。。ラオはかっこいいけど
もうちょっと物足りないかなー。沢木はなんか、真面目っぽくてちょっと
頼りない感じ。。。女性陣もわりとステレオタイプな感じがしてしまった。
でもイギリスが何故香港を手放すのか!?というところはすごく面白くて
そんな文書があったとしたらーとわくわくできた。
しかしなんだかイギリス情報部(?)がめっちゃダメダメっぽい(笑)
もうちょっとちゃんとしようよ。そんな大事な文書を外部に持ち出して
あわあわしちゃうかなーまったくもー。

時事ネタとしてロイヤル結婚のことがあり。
あの頃はねえ。。。と、ちょっと感慨もってみたり。
面白かったので、引き続きこの作家さんいくつか読んでみよう。
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TITLE: 『一億三千万人のための 小説教室』
AUTHOR: シキ
DATE: 10/20/2010 21:00:42
STATUS: Publish
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BODY:
『一億三千万人のための 小説教室』(高橋源一郎/岩波新書)
 
あなたは小説が好きですか?
という「少し長いまえがき」から始まる。

ベースとしては、NHKで「ようこそ先輩」という番組に出演して、小学6年生に
「文学とは何か、を生徒たちに教えてほしい」ということになり。その授業、の
感じを文章にしてお伝えします、という、この本、であるみたい。
 
でもそれものすごく難しいよね。「文学とは何か」
たぶん主張する人、それぞれ、その人なりの答えがあって、それ全部正解で
あり、全部間違いであるような問いだと思う。たぶん。
で、わかるためにやってみよう、ということで。文学ってなんだかわからない。
やってみることでわかるようになろう、っていっても、わからないことを
どうやってわかるんだよ。
で、まず始めにやることは「なんにもしない」をするの、というようなこと。
そして。それから。
と、丁寧に説明されてますが、真面目に考えれば考えるほど一歩も動けないねー。
結局は考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて、自分で自分の
小説をつかまえるしかないのです。
ねー。 
 
実例、というか参照、というかであげているのが、エロエロとかポルノ的な
ものだったりして、そーゆーのに高橋さんはまってたんだねえと思う。
思いもよらない視点、角度から書く、というのに、なんていうか、不思議ちゃん的
なものを求めるあたり。。。高橋さんは穂村さんと親和性があるみたいだけど
そういうのが好きな感じっていうのが共通してるのかなあ。まあ、そういうのが
好きな男性、多いよね。
 
ブックリスト、知ってる読んでるのもあれば、知らないのもあり。そのうち
じわじわ読みたい。ほんっと、真似をするのが大変そうです。。。
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TITLE: 『純棘』
AUTHOR: シキ
DATE: 10/19/2010 22:32:43
STATUS: Publish
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BODY:
『純棘』(五條瑛/双葉文庫)
 
革命シリーズ。6作目。
文庫になってるー、と、また買ってしまった。
 
日本人の純血、外国人排斥を願う田沼。
日本にも外国人を受け入れ、混沌の中から新しいものを作りたいと願う松任。
日本と多国籍。
対立は深まり、血が流される。
 
この巻はサーシャがいっぱい出てくるので嬉しい。かっこいい~。うっとり。
さらに書下ろしがついてる。きゃ~。
亮司が健気にサーシャが気に入りそうなもの探してるのが可愛い。もー。
鎌と槌と星をデザインしたオルゴール。崩壊した国の幻の部隊。サーシャは
そこで生きてきたのだろうか。サーシャのこと知りたくもあり、でもあんまり
教えて欲しくない気もするし。今何をたくらんでいるのが知りたいけど
知りたくもない気もするし。亮司とすみれと仲良く穏やかに暮らせばいいじゃ
ないかーとも思うしそんなことできるわけないか、とも思うし。
とにかく亮司とサーシャがいるのが好きでたまらない。いいな~。

どんな革命がどう起こるのか。楽しみで待ち遠しい。
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TITLE: 『俳人漱石』
AUTHOR: シキ
DATE: 10/17/2010 11:19:20
STATUS: Publish
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BODY:
『俳人漱石』(坪内稔典/岩波新書)

漱石の、俳句を、著者、子規、漱石本人、の三人の鼎談で鑑賞、批評
している、という体の本。百句選んで、三人であーここーだ言い合って
その当時の背景や子規漱石の交流なんかも語りつつ、ここがいいとか
これはダメとか言っている。
って、でも、著者が三人分、ってことで全部書いてるんだろーっ。と、
途中で突っ込みたくなるわ。
二人の書簡やエッセイをひきつつ、だし、著者は子規も漱石俳句も
みっちり勉強研究して、あたかも二人がそばにいるように思う、という
実感があるそうなので、まあ、そういうもんだ、と思って読めばいいか。
漱石俳句批評鑑賞、かつ小説、というところかなあ。
もちろん著者の足元にも及ばないながらも、子規さんや漱石先生ファン
である私は、なんか勝手に二人のセリフを~~、と嫉妬(笑)して、
自分勝手な子規漱石像にモエたりしてるので、ちがうーとか思ったりしながら
でも面白く読んだ。
月並みはダメとか、俳句的発想として古い、とかいい、とか、そういうの
勉強になりますーと思う。

私が好きな漱石先生の俳句は 「菫程な小さき人に生まれたし」
有名ですね。可愛いしきれいだし健気だしロマンティストだし好きだなあ。

そしてこれ読みながら、やっぱり漱石先生の小説を読みたくなったよ。
ちゃんと読みふけっていたのは高校生の時だったよなー。そろそろ私も
年をとったし、またもっと面白く読めると思うなあ。じわじわ読み返そう。
楽しみ。
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TITLE: 『西巷説百物語』
AUTHOR: シキ
DATE: 10/03/2010 21:49:29
STATUS: Publish
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BODY:
『西巷説百物語』(京極夏彦/角川書店)

上方。
桂男 遺言幽霊水乞幽霊 鍛冶が嬶 夜楽屋 溝出 豆狸 野狐。
7つのお話。
「これで終いの金比羅さんや―」

又市と昔の馴染み、であるらしい林蔵が、大阪あたりで仕掛けをし、
人の気持ちの落としどころをつける仕事。
林蔵さんって美形キャラなのねっ。
本来の、というか、の、このシリーズらしいというか、の、ひとつの短編で、
ひとつの不思議。面白かった~。
文章のリズム心地いい。言葉ひとつひとつが味わい~。好きだ。
で、シリーズならでは、で、読んでる自分としても、どのへんからどう仕掛け
ていくのか、とか、わくわくして読んだ。あ、とか、お、とか思いながら。
やっぱり上手いなあ。
満足した。
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TITLE: 『近代の秀句』
AUTHOR: シキ
DATE: 10/02/2010 15:40:08
STATUS: Publish
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BODY:
『近代の秀句』(水原秋櫻子/朝日選書)

明治、大正、昭和の時代別に、季節ごとに、秀句をあげ、
ひとつひとつに解釈と批評を書いてある。
俳句。この短い詩を、こんなにも読むのか、とひたすら読んだ。
そんなに想像力が必要なのかー。んー。読みなれると背景の想像
しやすくなるのかなあ。まあどうしたって水原秋櫻子ほど読める
ようになるわけないな。。。と思うので、ともあれひたすら読んだ。
 
たいへんお説教くらってる気分(^^;
私がゆるゆるだめ人間だからか。。。
俳句ってやっぱりどっちかというと「道」っぽいような。
品格とか立派さとか作者が優れているからこそとか、修行つんで
いかねばならぬ、とかいう気がする。
まーでもそれはそうなんだろうなあ。
 
もちろん俳句の現場(というか、えーと句会とか)では、わいわい
楽しく遊んでやったりもしてるだろうし、でもいい句があればみんな
してうなったりしてるんだろうなあと思う。
でも俳句の敷居はとんでもなく高い気がするわー。こわいわー。
面白いんだろうなあ。
 
で、この本読んで、秀句がわかるようになったかっていうと。。。
わかるようなわからないような。いやわかんないか。
馬鹿だから。。。ま。のんびり興味は持ち続けたいところだ。
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2010年9月

TITLE: 『蜜のあわれ/われはうたえどもやぶれかぶれ』
AUTHOR: シキ
DATE: 09/30/2010 00:19:40
STATUS: Publish
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BODY:
『蜜のあわれ/われはうたえどもやぶれかぶれ』(室生犀星/講談社文芸文庫)

先日、NHKで再放送していたドラマ、「火の魚」をなんとなく見た。
見たら、もう、すごくよくって。原作室生犀星、とあったので、えー?と
思い、読んでみることにした。
 
5つの短編が入ってる。ドラマの原作、にあたるのは、「蜜のあわれ」と
その後記、とある「炎の金魚」、「火の魚」ということらしい。
「蜜のあわれ」(どうでもいいけど、どーしても 密のあはれ と書きたく
なってしまうのはなんだろう。。。)は、すべて会話体。おじさまと金魚娘。
おじさまの飼っている金魚が、おじさまには二十歳になるかならずかの若い
お嬢さんに見える、らしい。その二人、というか、主に金魚ちゃんのおしゃべり
がたっぷり。面白かったー。
お臀が大好きなのねおじさま。。。というか室生犀星か。おんなが大好きで
特にお臀が大好きなのねおじさま。しかもなんかちょっとロリ。大丈夫ですか
犀星先生、そんな赤裸々に。とつっこみたくなるところたっぷり。いやもう、
えろすでしょうえろすえろす、と思って読んでいたけれども、一般的?には?
老人と孫娘的な関係として理解するんだろうか。。。私が腐っててすみません。
いやーでもえろすだよねえろすえろす。
 
「火の魚」は、本の装丁に、金魚の魚拓を、燃えて落ちてゆく金魚の魚拓を
使いたい、という犀星の熱意と、その願いをきいてくれた女性のこと。
これがドラマのメインですね。ほんと素晴らしくドラマ、つくり上げていた
んだなあと思った。原作というより原案、ってあたりかなあと思うんだけど。
(あまりその違いは明確に知らないけれど)
素敵でした。

もうひとつ、タイトル作でもある、「われはうたえどもやぶれかぶれ」
(これも、われはうたへども って書きたい感じ)これは、闘病記、というもの
かもしれない。尿が出ない、と苦しみ、入院して治療うけて、というのを
他人事のように冷静かつ容赦なく描いている感じ。面白かった。
退院してよかったね、と思ったけど、解説とか年譜みると、実は癌にかかった
頃みたい。うー。凄い。
読んでみてよかった。室生犀星好きになった。凄いと思った。今出会ってよかった。
ドラマに感謝。
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TITLE: 俳句歳時記 夏
AUTHOR: シキ
DATE: 09/24/2010 21:49:13
STATUS: Publish
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BODY:
『俳句歳時記 夏』第四版(角川学芸出版編/角川文庫)

にわかに俳句に興味を持った。ので。当然のごとく歳時記読め、
かなあというわけで、まず夏。今の季節にあったものを読むほうが
楽しい。読み始めた頃は猛暑日続きだった。
昨日今日あたりはすっかり秋めく、というところ。ちょっと前に
読み終わって、まあまだ暑いころに読めてよかったかなと。
今は秋をじわじわ読んでます。
 
歳時記、って辞書的なもの、ではあるけれども、「解説は句を詠む
ときにどのような点に着目するか、という季語の本意がわかるように
努めた」とのことで、なんかちょっと決めつけなんじゃ。。。と
たまーーに笑っちゃうようなところもあったりして、けっこう楽しく
読んだ。句がたくさん載ってる季語もあれば2句くらいしかない季語
もあり。季語にも人気があるのね。使いやすいのとか。
先日読んだ『20週俳句入門』の、どの型かなーと思いながら読んだり、
やっぱりさっぱりなんで歳時記にのってる名句なのかわからない。。。
と思いながら読んだり。俳句を読みなれてないっていうのもあるかも
だし、やっぱり根本的に私は頭悪くてセンスがないからわかんないん
だろうなあと。。。思ったり。だからちょっとずつでもわかるように
じわじわ楽しみみつけて読んでいくしかないな~。

子規さんとか漱石先生の俳句載ってたりすると、お♪と思って楽しい。
芥川龍之介とか。室生犀星とか。へー。あとは教科書で覚えた人とか。
でもほとんどは知らなーい人だし知らなーい句。いろーんなのがある。
この基本たった17音で。凄いよなあ。
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TITLE: 『パッチワーク』
AUTHOR: シキ
DATE: 09/11/2010 00:39:07
STATUS: Publish
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BODY:
『パッチワーク』(嶽本野ばら/文春文庫)
 
パッチワークという名のデパートメントストア。
それがこの本。野ばらさまがいろんなところで書いてきた
文章をあつめたもの。乙女のためのデパートメントストア。
ファッション。カルチャー。お悩み相談。いろんなもの。
 
乙女の根性。
野ばらさまには信念があって、というか、こうでなくては
生きられない!という根性があって。それがロリータだったり
乙女だったり、自分の美意識のために死んでみせる、くらいの
根性があって。そういうのが凄く素敵なんだよなー。

自分のために。がんばろ。
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TITLE: 『獅子の門 人狼編』
AUTHOR: シキ
DATE: 09/09/2010 23:46:34
STATUS: Publish
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BODY:
『獅子の門 人狼編』(夢枕獏/光文社 カッパノベルズ)

バーリトゥードの試合が行われようとしている。
三月。
そこへむかって、男達はすでに闘いを始めていた。
 
てことで、これも買って読んで日記メモしてなかったかな。
獅子の門、次で完結だそうです。
ほんとか。
次っていつだ。
このシリーズに関しては、えっと全部ちゃんと読んでるのかなーと
不安になる。自信ない。なにしろ自分は格闘技にほとんど興味はない。
ただ獏さんの本だから、と読み始め、読むと当然ながら面白くて
ひきこまれてきたんだけども、でも実際のとこ格闘技には興味ない。
このシリーズは小説でいかに格闘技、試合、闘いを描くか、という
もので、ひたすら試合にむかって、試合のために、という話。
あんまりストーリーという感じがしない。ただ闘うことが生きることの
すべてといってもいい男たちがたくさんいてたくさん闘っている。
だからえとー、前の本読んだっけ。と不安になっても。その場その瞬間の
闘いのシーンを堪能すればそれでいい、という気がする。
これも長いよなあ。
それでもなんとなく、前のこととか忘れてるなあと思いつつ、読めば
誰が誰だっけ、というのをぼんやりとは知っている。私ってとことん
獏さんファンだ。いっときの熱狂はさめたとはいえ、死ぬまでつきあいます。
シリーズ、本、書いてくださいね。出してくださいね。待ってます。
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TITLE: 『キマイラ 9 玄象変』
AUTHOR: シキ
DATE: 09/08/2010 23:29:24
STATUS: Publish
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BODY:
『キマイラ 9 玄象変』(夢枕獏/ソノラマノベルズ)

久鬼玄造の話は続いている。昔話だ。西域探検の物語の物語。
そして。
南アルプスに、獣が、いた。
 
キマイラの新刊!なんと8年ぶりだそうですよ。長いよ獏さん。。。(涙)
 
もー話とか忘れちゃったなあ、って思ってたけど、読み始めると
違和感なく、続き、という感じで読める。最初にこれまでのあらすじ、
みたいのもついてたし。
新刊、ノベルズで最初に出るんだっけか。単行本じゃなかったっけか。
まあもうなにもかもどうでもいいよ。キマイラの新刊が出るなら。
ひっさしぶりに、いつ以来なのかわかんないけど、九鬼さん少し登場。
すっかりキマイラ化し。でも、まだ少し、「人」が、残ってる。まだ
消えたわけじゃない。まだ。ことばが届く。
いまだにか、と、自分でも自分に驚いたけど、久鬼さんのことを読んでると
泣いてしまうよ。
助けて。早く、久鬼さんを助けて。
人が、人にもどるのは哀しいのか。
人は、哀しいのか。
久鬼さん。
久鬼さん。
久鬼さん。

続きを、待ってます。早く書いて。早く出して。早く読ませて。
絶対に、完結させて。
そのラストシーンを早く読ませて。
絶対に、完結させて。絶対に。獏さん、死なないで。キマイラをおいて
いかないでね。
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TITLE: 『オペラ・シンドローム』
AUTHOR: シキ
DATE: 09/08/2010 00:44:00
STATUS: Publish
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BODY:
『オペラ・シンドローム』(島田雅彦/NHKブックス)

愛と死の饗宴

島田さんによるオペラ解説。NHKでやってた番組を本にしたのかな?
見てたけど内容的にはもう自信ない。
オペラの演目について、歌手について、演出についてなどなど。
オペラ見たいな~と思う。まだ数回しか生で見たことない。
できれば見終わってすぐにとか見る前にとか嫌味にならずに薀蓄聞かせて
くれる人とー。映像見たい。テレビとかじゃ眠くなるから生で。
ま、生でも眠くなったりで、それが快楽だったりも。 

ワーグナーを見ないと(聞かないと)いけないんだ。。。
眠くなること必至なんだね。心配だ。。。
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TITLE: 人影コレクター
AUTHOR: シキ
DATE: 09/07/2010 08:45:13
STATUS: Publish
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BODY:
短歌研究の新人賞に出して、候補作にしてもらた30首です。
誌上では半分ほどの掲載だったので、全部アップ。

人影コレクター

                       千坂麻緒

ゆうぐれにひとりで遊ぶもんじゃない影盗りがきて影を盗むよ

おひさまが沈んでゆくとき長く長く伸びたおまえの影があぶない

そいつはね真っ黒なんだなにもかも黒いカバンを斜めに提げてる

音もなくすうっと後ろからくるよ黄昏に影消えそうな時

くるくると影を丸めて盗ってゆく足から離す呪文を囁き

囁いた呪文の声が聞こえたらもう遅いもう影が消えてる

痛くない苦しくはないでも影がないとひかりが世界がこわい

影盗りも同じだからこわいから黄昏時に彷徨っている

太陽がきらいになっていつまでも眠り続けてやがて 死ぬよ

影盗りは集めた影をひらいては眺めて数えて夜明けに眠る     

さみしくてひとりぼっちの影盗りはもっともっとと影を集める

集めても集めても影。数だけが増えて部屋には闇が濃くなり

影盗りの影は誰より真っ黒で奇妙に歪んで泣き出しそうだ

捕まった影は毎晩すすり泣く もとのおうちへ帰りたいよう

ぺらぺらが積み重なった泣き声を一枚一枚閉じて仕舞った 

雨だけがやさしい低い泣き声を水にとかしてねむらせてゆく

影のないにんげんはもうにんげんじゃなくなっていく夢も見ないで

丁寧に時計のねじを巻く儀式 決してアラーム鳴らさないのに

影盗りは鏡を磨く後ろには影しかいないことを確かめる

誰よりも濃い影をもつ影盗りは悪夢の中で眠りをなくす

風が鳴る公園の中さまよって影盗りの次の獲物が逃げた

泣いている子どもはきらい最初から泣いてる影は火傷するから   

誰にも誰にも 姿を見られないように影の中にいる時々うたう

目の見えぬ人にゆっくり近づいて 囁く呪文を途中でやめた

ご親切にありがとう、って少しだけ違う彼方へ向かった笑顔

その影はほっそりと伸びうつくしくそのうつくしさを彼は知らない

後ろから、ではなくすうっと横に立つ腕にそうっと触れる力よ

風が強くていけませんいつもなら聞こえるはずの音が消えます

駅までの二〇七三歩分ふたりは黙って歩き、分かれた

盗もうとしていたはずのその影を見送るひとり影盗りひとり
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TITLE: 『「悪」と戦う』
AUTHOR: シキ
DATE: 09/07/2010 01:40:13
STATUS: Publish
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BODY:
『「悪」と戦う』(高橋源一郎/河出書房新社)

小説家であるわたしには二人の子どもがいる。ランちゃんとキイちゃん。
ランちゃんは3歳にして文学からの引用のことばをどんどんしゃべる。
キイちゃんはことばが遅い。おとなには意味不明の擬音語のような声を
出すだけ。でもランちゃんだけは、キイちゃんのことばがわかるみたい。
ある日、ミアちゃんという女の子に出会う。
とてもとてもうつくしい、目や鼻や口をした女の子。でも、その顔に
そのパーツは、奇妙についていて、だれもが目をそむけてしまう。
何故、こんなにうつくしいパーツが、何故こんなにゆがみいびつに顔に
配置されているのだろう。
 
ランちゃんは突然、世界を救うために「悪」と戦う。
夢なのか、現実なのかわからない。「悪」が本当に悪いことなのかも
わからなくなる。
世界が壊れそうなのを。キイちゃんが、ランちゃんが、くいとめる。
 
基本3歳の(途中でもっと成長した姿になるっぽいけど)ランちゃんの
お話だからなか、児童書であるかのように、やさしい風に書かれている。
でもこのずっしり重い衝撃は、どうしたらいいんだか。
こどもはこわい。
せかいはこわい。
生きるってそれだけで奇跡。

だれが。なにが。「悪」なんだろう。ランちゃんは何と戦ったんだろう。
キイちゃんは何を守っているんだろう。
面白かったけど、どうしていいのかわからなくてこわくなってわたしは
すくんでしまう本だった。
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TITLE: 俳句関係の本、2冊
AUTHOR: シキ
DATE: 09/06/2010 11:28:06
STATUS: Publish
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BODY:
俳句に関しての本、2冊。

『俳句、はじめました』(岸本葉子/角川学芸出版)

著者が俳句に興味をもち、句会に参加しはじめました。
というところから始まって、初心者から学んでゆく過程を読めました。
とても面白かった。
恥ずかしいなあもう、ってな、思い違いとか、句作の思考過程、句会
での意見いろいろ、を書いてくれているので、そうなんだそんな風なんだ、
ってすごく親しみがもてる。俳句の決まりごと多くて大変そうなんだけど、
だから四苦八苦して考えていくのがとても楽しそう。勉強にもなるし単純に
読み物としても面白かったです。
著者さん、井の頭公園にお住まいが近いのかなってとこがあって、それも
勝手ながら親しみ感じました。句会楽しそうでいいなあ。
 
『新版 20週俳句入門』(藤田湘子/角川学芸出版)

こちらは、俳句を詠むための実践、20週でなんとか形をつけてそこそこ
に俳句が詠めるようにしましょう、というもの。
カルチャーなんかで教えてきた実践をもとに、俳句のコツ、教えますという。
でもでもっ。
厳しい。。。
うっかり俳句に興味が、なんて思っちゃってすみませんすみませんすみません。
とまず平伏して謝っちゃう感じでした。
もちろん、親切丁寧に、カルチャーに行かなくても一応はこれで独学できる、と
いう感じの素晴らしさ。図書館で借りたけど買うことにしました。これ凄い。
でもほんと、すみませんすみません私がバカで甘くてダメ人間です、と恐縮ー。怖いー。
俳句って。
厳しいです。
歳時記を読みたまえ。話はそれからだ。
1千句つくりたまえ。話はそれからだ。
3年、10年詠み続け勉強しつづけたまえ。話はそれからだ。
と言われてる気がしました。でもほんとそうなんだろうなと思い。勉強します。。。
歳時記買います。俳句読みます。はー。
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TITLE: 『陸軍士官学校の死』
AUTHOR: シキ
DATE: 09/05/2010 00:08:12
STATUS: Publish
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BODY:
『陸軍士官学校の死』上下(ルイス・ベイヤード/創元推理文庫)

1830年。ウエストポイントの士官学校で、恐ろしい事件が起こった。
士官候補生の一人が死体となって発見され、消えた。
次に発見されたときには、その心臓が、なくなっていた。
 
その地には、かつてニューヨーク市警で高名を馳せたガス・ランダーが
早い引退をして移り住んできていた。士官学校の校長から呼ばれ、早急に、
解決を頼まれる。
助手を頼んだのは、士官候補生、一年の、ポオという詩人を自ら名乗る
青年だった。

ガス・ランダーの手記という体裁で記されている。ポオ視点は、ポオからの
報告書の形で。
すでに私家版(だっけ)の詩集は出している、というものの、無名の若き、
エドガー・アラン・ポオ。探偵役ではなく、探偵助手役。これは面白そうと
思って本屋に並んでたのを買ってみた。
ポオの大仰な物言いとか若いがゆえの情熱とか無茶さとか、それを受け止める
ガスのゆったりとした落ち着きとか、でもなんだか不安なのとか、面白かった。
死体からくりぬかれた心臓、とか。黒魔術?
陸軍士官学校の様子とか。(これはわりとあっさりとだったか)
いろんな道具立てにそそられた。
んーと、ミステリ大作、ということらしいけど(帯によると)あんまりミステリだ!
という印象派強くない。もちろんずっと事件の捜査してるし謎解きあるんだけど。
ポオとランダー魅力的だった。
私はポオについて詳しいわけではないので、後に有名作家に詩人になる青年、
というくらいの印象で読んだ。ポオに詳しい人ならいっそう楽しめるのかも、
という感じの解説ついてた。詳しくない自分が残念。
感動的だったし切なかった。チャレンジ買いしたけど、満足ー。よかった。
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TITLE: 『ハーモニー』
AUTHOR: シキ
DATE: 09/04/2010 00:47:23
STATUS: Publish
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BODY:
『ハーモニー』(伊藤計劃/早川書房)

<大災禍>という混乱を経て。「国」なんてものはなくなり、生府、という、
人々の生存と健康を最優先する監視社会になった世界。
やさしさと善意。そのやさしさに絞め殺されそうな足掻きとして、三人の
少女は自殺を試みた。わたしのからだはわたしのもの、と、社会に反逆
するために。
 
SF?
『虐殺器官』の後の世界かな。明記されてるわけじゃないけれど。
御冷ミァハ、霧慧トァン、零下堂キアン というきれいで不思議な名前。
HTMLの記述みたいなのがはさまれて、これはポップアップで別窓が
開くのかな、という感じとか、話そのものはもちろん、いろんな細部に
まで作者のこだわりが描かれている。
面白かった。凄かった。
これはリアルにありうる世界なんじゃないかとまじまじと考えこんで
しまってたまらなくなる。こわい。これは楽園、だと、思うけど。
健康に。
若く。
強すぎる刺激は排除。
やさしさと思いやり。
それは楽園のはず。
 
人類補完計画、だよなあと思った。エヴァとは違うやりかたの。でも
もっとリアルに感じてしまうほどの。
そっちを選ぶのか。
凄いなあ。

伊藤計劃、は、これで全部読みきったはず。
。。。辛いな。
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