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映画 「ストックホルム・ケース」


 水曜日だ~映画だ~。てことで行ってきました。

*ネタバレします。

映画 「ストックホルム・ケース」


 1973年。スウェーデンの銀行にアメリカ人らしき男が乗り込んでくる。ラジオをかけて音楽を流して、銃をぶっ放す。二人ほどの女子行員を人質に、他の客や従業員はすべて追い出して、警察に伝えた要求は、刑務所にいるグンナー・ソイレント(だっけ、名前覚えてない。グンナー)を連れてこい! ということだった。


 そんなこんなの、人質立てこもり事件、かな。ストックホルム症候群て名前の由来の事件だそうです。
 スウェーデン初の人質事件だぞ、だとか、なんか警察とかマスコミだとかも、朴訥ってゆーか、なんか浮足立ってる感じ。そもそも犯人が、ほわっほわしてる。人質に親切というか、親切?? そもそも銃持って発砲して銀行乗り込んできてるんだから親切もなにもあったもんじゃないのに、見てるとどうにも、親切だな~とか、彼のいう事聞いてあげればただ逃げるっていうんだし、悪い人じゃないよ。って、思っちゃう。
 そう。見てるワタシもまんまとストックホルム症候群。犯人側で警察が敵みたいな気持ちになる。

 主演はイーサン・ホーク。ラースって名前らしい。アメリカ人、ではなく、出身はスウェーデンなのね。アメリカ育ちみたいにいってたけど。そんで数年前に押し込み強盗したことあるけど、そこで襲われた側のご主人が心臓発作だかなんだか、で、でも、薬上げて助けたとか、なんか、そういうお人よし強盗みたいなことらしい。
 いや犯罪者ですし。そもそも強盗ダメ。でもなんか、お人よしというか、悪い人じゃないんだけど。という気持ちになってしまう。ならざるをえない、チャーミングで困る男。イーサン・ホークが絶妙すぎるわ。うまい。すごい。アホっぽい。かわいいよなあ。ひどい。

 で、マーク・ストロングがグンナーを演じてる。ラースと親友なんだって。んで、親友だから、ラースはグンナーを釈放させるためにこのとんでもない事件引き起こしたらしい。グンナーは、刑務所から出たいから警察に協力する、かな。するのかも。みたいな微妙な立ち位置。ラースと親友で仲良しで兄貴分って感じで。ラースとグンナーのコンビも、なんだかおかしくて。
 グンナーの方がラースよりは厳しめ、かな。人質とりあえず一人殺すしかないみたいにいったりして。でも殺さないけど。
 
 なんだろうなあ。こいつら、駄目っぽいからつい、人質にされた側が、ちょっとあんたたちしっかりしなさいよ、みたいになったりして。

 人質にされたメインの人、ビアンカは、夫と子ども二人がいて、もちろん家族を愛してる。でも、なんかこのあまりにもあんまりな非日常、非現実の事件の中で、ラースにほだされてしまうのも、あーなんか、そうかもな~~~~って思っちゃう。ドキドキやパニックは恋に似ているの? 混乱は錯覚になっていくの? でも、どうにも名付けようもなく、犯人たちと共に、同じチームだ、という風になるの、そうかもなあと思えた。

 警察には内緒でみんなで梨をわけあって食べたり、人質ちゃんたちの要求警察に伝言してあげたり。ラースと人質ちゃんたちみんなが仲良くなっていくディティールは、どのくらい本当のことなんだろう。わかんないけど、なんか細々したことがヘンで可愛くて、すごくよかった。

 全体的に冗談ですか????? って変な雰囲気で、コメディ、めいてはいる。けど、なんか切実さも感じる。ゆるゆるしてる不思議絶妙なバランスで成立してた気がする。
 やっぱイーサン・ホークがよすぎるのか。
 キャストみんながうまくてよかったですし。
 面白かったなあ。

 結局は警察側が勝つ、勝つというかまあ、あんな行き当たりばったりてきとーなやらかし事件、うまくいくわけないんだけど。
 ラースは捕まり。ビアンカは家族と過ごしながらも、あの時のことが忘れられない。かといってどうなるものでもないけれど。ラースに面会に行って。でも。でも、どうということでもないのだけれど。

 銀行強盗、人質立てこもり、とかなのに、緊迫感がうっすい。おかしくてヘンだけど、いい映画だった。見に行けて満足。

 

 

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