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『生物学探偵セオ・クレイ 街の狩人』 (アンドリュー・メイン/ハヤカワ文庫)

*ネタバレします。

 

 

『生物学探偵セオ・クレイ 街の狩人』 (アンドリュー・メイン/ハヤカワ文庫)

 

 

 生物情報工学者、セオ・クレイ。今はオープン・スカイAIの社員。技術的な面からテロリストの捜査に加わったりしている。上司ともめた後、帰宅するセオ・クレイを待っている男がいた。セオ・クレイは、誰からも見逃されてきた恐ろしいシリアルキラーを退治した男として有名になっている。男は、行方不明の息子を探して欲しいと頼みに来たのだった。

 

 てことで、やっぱ大学はクビになり、けれどまた新たにテクノロジー駆使する所で雇われているセオ・クレイ。けど、やはり単に学者で民間人ですよね??? そんなに犯罪捜査に突っ込んでいくかーー??? いくら素晴らしいプログラムでデータ分析できるとはいえ、そうそうさっくり犯人にたどり着きますかーーーー????? と、今回も、何もかもやりすぎだし上手くいきすぎなのでは、と思いながら読みました。面白かったけど。

 魔術絡みだとか、スパイ絡みなのか? とか、オモシロ要素も盛沢山。

 けど、基本的には子どもを守らなくては! という強い情熱があり、それは、まあ。正義だよね、とは思う。多大な犠牲の山と、それらを発見し、さらなる犠牲を防いだセオ・クレイは正義の側だとは、思う。けどなー。

 

 最後、警察が逃してしまった犯人を、セオ・クレイは一人追い詰め、一応正当防衛で、撃ち殺す。でも、私刑だよなあ。セオ・クレイはヒーローものなのか? 警察や、裁判や、そういうものが信頼できないなら自分が。ってなるのは、危ういよなあ。

 まあ、政府組織だか議員だかの圧力で、オヨを逃してしまう、あいつはまたやる、って、そう、それは、そうなんだけど。

 ドラマ「シャーロック」S3のラストだっけ、シャロが恐喝王を撃ち殺したのを思い出す。それはそう、そうなんだけど。

 法と秩序を信じたいんだな私……。 まーそれを超えてバンバンやるのもいいんだけど。どっかんどっかんする映画とか好きさ。けどなー。

 この本を読むときに、大体今の現実リアル世界を舞台設定して読んでいるから。けどまあ、そこをもうちょっと自分の中で変えなきゃだめなのかも。

 

 けれどセオ・クレイ自身も、自分も犯人と同じ、獲物を狩る衝動、ハンター的な遺伝子みたいなものを持つ側、という自覚もあり。犯人と同じだからこそ犯人を狩ることができる、みたいな感じはわかる気がした。

 シリーズはまだ続くようで、本国では4作目まで出てるらしい。翻訳もまだ続くかな。けど、うーん。次が出てまた読むかなあ私。ん~。わからないけど。うーん。どうなっていくんだセオ・クレイ。スパイ絡みとかになっていくのかなー。

 

 この中にちょっと、バイオテロ研究みたいな話もあって、今読むとなかなかぞわぞわとくる。コビット19のこの厳格体制の世界。バイオテロとかだったらなんて想像すると……。まー、もしもひょっとして万が一そうでも絶対隠匿されるだろうなーと思う。今、現実がフィクションみたいな感じだからな~。やれやれ。平穏な日常が何よりだよ……。ドラマチックなことは小説とか映画で楽しみたい……。

 

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