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NODA-MAP 第23回公演 『Q』


*ネタバレしてます。


 11/13(水曜日)の14時開演を見に行ってきました。
 14時開演で、休憩挟んで17時終了予定。少しオーバーしたかな。終わった時感激のあまり時計みてなかった。
 
NODA-MAP 第23回公演 『Q』:A Night At The Kabuki @東京芸術劇場プレイハウス

 それからの愁里愛(じゅりえ)松たか子、それからの瑯壬生(ろうみお)上川隆也
 源の愁里愛(じゅりえ)/愁里愛の面影 広瀬すず、平の瑯壬生(ろうみお)/瑯壬生の面影 志尊淳
 源の乳母 野田秀樹、平清盛/平の凡太郎 竹中直人

 等々、豪華キャスト~。広瀬すず、朝ドラの後にこんな大舞台。すごいなあ。初舞台らしいです。すごくよかったよー。

 作・演出 野田秀樹。で、音楽QUEENって。「オペラ座の夜」の楽曲いっぱいで、そこから作り上げたお話、なのかな。ベースは「ロミオとジュリエット」、源平合戦、そして歌舞伎風味。「尼寺へ行け!」も何度か叫ばれてたりして、洋の東西問わずあれこれごっちゃにまとめ上げられ、毎度ながら野田秀樹の頭の中はどうなってんだ、と思う。よくこんな、こんっなにもいっぱいあれこれ取り込んで舞台作れるなあ。凄い。

 「四人のロミオとジュリエット」ってことで、シェイクスピアの話に近い、ヤングなロミジュリと、その後のロミジュリが登場します。燃え上がったわずか数日の恋。そして悲劇の死。けれど、死んでいなくて、生き残って、かつての自分たちのもとへ戻り運命を変えようとあがくロミジュリ。
 
 笑いもいっぱいで、やっぱ言葉の応酬凄いし、話のテンポもよく、舞台転換が一枚の大きな布でふわりと変わっていく美しさに感動。舞台セットは壁だけ。動く病院のベッドみたいなのが何にでも変わるし。シンプルだからこそ舞台の上が何にでも変化する見事さを堪能。
 その壁に足場になるでっぱりがある。役者たちは上がったり飛び降りたり入れ替わったり、ほんっとさすがの身体能力~~~。身軽~~~。かっこいいいいい~~~~~!!!
 凄いねえ。いやまあ当然凄いんだけど。ほんっと凄いねえ。よくあんなに動き回りながら感情もっていくなあ。すっごいな。

 笑いもいっぱいだけれど、ぐっと辛い、切ない、悲しさで引き締まる。やっぱボヘミアンラプソディなんだよなあ。Too late, なんだよなあ~~~。あー。
 彼らの悲劇を変えようと、駆け回ったそれからのろみおとじゅりえ。だけど、肝心な所で間に合わない。肝心の所で、タイミングが最悪。
 生き延びることは出来た。けれど、運命は変えられなかった。二人は離ればなれになってしまう。手紙は白紙。届けられたメッセージは30年もすぎてから。それでも、その言葉は、愛さなければよかったいう言葉は、大切な愛の思い。
 やっぱり悲劇だった。それでも、深い重い時をへて、ますます増した愛の物語だった。
 
 ロミオの名前を捨てて、というセリフが、第二部、名前を捨てたロミオの悲劇になるの、すごいアンサーだと思った。
 第二部、源平合戦に重ねて、日本の戦争の悲劇、シベリア抑留とかになったんだと思うけど、そうして届かない手紙、仲間の死を生き延びた戦友が伝えるというモチーフになったんんだと思うけれど、そこを描くのに、「名前」でつなぐ、のね。凄い。名もなき兵士の悲劇、ではない。本当は誰にも、一人一人に名前はあり、一人一人に物語があり、生があったのに。
 名前を奪わないでくれ。誰でもない人にしないでくれ。

 若いロミジュリのピュアピュアで可愛い綺麗うつくしいみずみずしい、って感じの表現もすっごくよかったし、それからのロミジュリのちょっとやさぐれ入ってる感じもすっごいよくって、重みがまして、若さの勢いだけじゃない恋愛模様があるのすごくよかった。
 当然とはいえみんな本当にうまくて凄くて、私の席は近いわけじゃなかったけど、それでも生身のエネルギーガンガン浴びて、圧倒されまくってすっごく掴まれた。揺さぶられた。
 しかもクイーンの音楽ガンガンくるわけで。そりゃ泣くわ。

 カーテンコールの時には、やはりもう大号泣。一つの舞台、世界、物語を共に感じ味わい叩きこまれた感激があふれてしまう。最後に野田秀樹一人のお辞儀、でまたもっとぶわっと。泣いてしまう。
 愛と運命の物語。見に行けてよかった。

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