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『晩夏の墜落』 (ノア・ホーリー/ハヤカワポケットミステリ)


*ネタバレしています。


『晩夏の墜落』 (ノア・ホーリー/ハヤカワポケットミステリ)


 スコットは画家。47歳。売れっ子とはいいがたく、しかしようやく画廊で個展の企画が進んでいた。彼はニューヨークへ向かうプライベートジェット機に初めて乗った。島の市場で知り合いになったマギーの夫はニュースメディアの経営者で大金持ち。彼女の招待を受けて、出発ぎりぎりに間に合って乗った。その飛行機は離陸から19分で墜落する。

 海の投げ出されたスコットはなんとか泳ぎ出す。もう一人、同乗していた4歳の男の子がいるのを助け、果ての見えない夜の海を泳ぎ続け、陸地へたどり着いた。
 墜落した飛行機事故の生存者。しかも子どもを助けたヒーロー。だが他の犠牲者たちが大金持ち、さらにわけありの大物だったのも相まって、マスコミの餌食にされていく。


 2017年刊。作中の舞台は2015年、8月23日。
 事故か、事件なのか。その捜査が進む中、乗り合わせた乗客それぞれ、パイロットら乗務員それぞれの人生、半生の物語も描かれていく。スコットがマスコミをさけ、助けた男の子JJを大事にしたく思い、そんなリアルタイムと、人物たちの過去から墜落の日までの物語が進んでいく。
 マスコミ、ニュースショーのえげつなさとかもうんざりだし。
 人それぞれに物語があるなあというのも、じっくり描かれている。
 けど、なんか、どーにも、で、飛行機の墜落は事件なの事故なのっ? てのを最後まで焦らされるので、途中の人物の物語がわりと、どうでもいい、ってなってしまった。それぞれに、いろいろある、けど、特に魅力的に思った人物がいなくてなあ。

 で、結局は、副操縦士のせい。女にふられた自己中な男が血迷って墜落させた、というか巻き込み自殺? なんかもうほんと、理不尽……。とんだとばっちり……。
 スコットが、ニュースキャスター、キャスターか? 番組持ってる怒り芸男、ビルと対決するのも、そんなスカっとするわけじゃないし。というか、スコットはヒーロー扱いされたけれども、ヒーローではなくただの男、ってわけで。

 解説によると映画化の話もあるそうだ。作者、ドラマの「ファーゴ」で有名らしいなあ。私もそれ見たい見なくちゃと思いつつまだ見てないのだけれども。
 けどまあ、今作読んだ限りでは、あんまり自分の好みってわけでもないのかもなあ、と思っちゃったり。ほどほどに面白く読みました。けどあんま好きってなるものでもなかったな。

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