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映画 「シャザム!」

*ネタバレしています。


映画 「シャザム!」


 IMAX、2D字幕で見てきた。

 家族と車に乗っているとき、不意に謎の空間に巻き込まれた子供。大いなる力を託すため心を試されるが、お前はふさわしくない!と魔法使いめいた男に拒絶される。父と兄とに今起きたことを話そうとするが、相手にされない。そればかりかその口論のさなか、車は事故にあってしまう。
 
 ビリーは小さい頃にママとはぐれて迷子になって、そのまま孤児として里親の下で育った。14歳になった今も母を探している。里親からは逃げ出してばかり。新たに預けられた家族は、両親もかつて里子だった、今いるのもいろいろな里子たち5人。だがその家にもなじもうとしないビリー。そして不意に謎の空間に招かれる。そこで、力が衰えたという魔法使いにその名前を言うよう迫られる。大いなる力を託されたビリーは、「シャザム」という名でスーパーパワーを持つオトナに変身したのだった。

 そんなこんなで、見た目はオトナ、中身はコドモ、という、コナンくんと逆バージョンな新たなDCヒーロー! ってことらしい。明るいヒーローものだよ~!ってことだけど。実際明るいというかほんと、君たちコドモだね、というアホ可愛さいっぱい。スーパーパワーがどんなものがいろいろ試してみようぜ!って動画とってはネットにアップしていくとか、ビール買ってみるとか学校さぼるためにオトナの見た目を利用、とか、ほんと。子供がやりそうな感じ~がいっぱい。ムキムキマッチョおじさんなシャザムがまるっきりコドモで、でもパワーはあって、はしゃいでるのすげ~可愛い~^^かっこいいよ~^^

 で、かわいいんだけども。
 みんな里子であるとか、ビリーが母を探し続けていて、里子仲間の兄弟の助けを得て居場所がわかり、会いに行くと、迷子になってはぐれていたことをママはわかっていて。はぐれたときには必死で探したけれど、警察に保護されているのを見ると、自分といるよりいいのでは、と思って。それで離れたのだ、とわかってしまったり。
 ママ、17で結婚したのかな? ビリーとはぐれた時って二十歳そこそこってくらいだったのか。父、夫である男はには捨てられてて大変な時だったらしい。それで。自分が育てるよりもっといい家にもらわれていけばいいんじゃないかとか、子供抱えて育ててっていうのに不安とか疲れとかひどかったんだろうなとか、わかってしまうし。
 そしてビリーも、そんなママの様子を見て取って、いいんだ、元気だって知らせたかっただけ、と、去るんだよ。責めたりしない。泣きわめきもしない。本当のママじゃなくても、ビリーに兄弟ができて家があって、という、救い。

 里子兄弟たちもさ、妹ダーラちゃんがひっきりなしにおしゃべりなのは沈黙が怖いとかで、子供ごごろになんか埋め合わせしようとしてるみたいにも思えるし。反対にすごく無口な子もいるし。スーパーヒーローマニアで、ビリーの相棒になるフレディは足が悪くて杖が必要で、いじめられてて嘘や冗談言いまくりで、それはたぶん自分の弱さとかから目をそらそうとしてることで。
 でもそんなこんなの、まともに考え込んでしまうとすごくヘビーなところを見せつつ、それはまあそんなこともあるし仕方ないし、っていう感じに、さらっと流していく。これ、考えたい人は考えて。こういうこともあるよ、って感じ。けど、まあそれはそうだけどスーパーパワー持っちゃうってすっげ~!わーお~!って単純にアホ可愛くて可笑しい~!って笑って見られる。すごいバランスだ~うまい。

 最初にシャザムに拒絶された男の子はすっかり大人になって、でもあの謎の空間を忘れられず、きっとどこかになんとか、入り口が、と、そういう妄言?同じ体験? した子供を見つける研究のスポンサーになってたりして。ついに扉を開く秘密を得ると、シャザムが封印していた7つの大罪の怪物をを解き放ち、スーパーヴィランとなってしまう。
 シャザムに選ばれた子がいることを知ると、そのパワーも得よう、シャザムを倒そうと、ビリーたちを追い詰める。

 シャザムのパワーは兄弟たちと分かち合えるのだー!ええ~! って、子供たちがみんなスーパーヒーローになって、悪を倒してめでたしめでたしでした^^
 面白かった。最後の最後にまた次があるかな? って悪い奴がさらに悪にひきずられそうになってて、わくわくです。マーク・ストロングのヴィラン素敵だよ~好き!!

 最後のところでは、スーパーマンとも知り合い? 友達になってる感じだったし。エンディングではDCのヒーローたちとも絡むようなイラスト漫画だったし。シャザムもDCユニヴァースの仲間入りってことでしょうか。しかしバットマンがなんか扱い悪くなっすか~あ~バッドマンのおもちゃが大事な武器になったけどさ。やっぱスーパーマンが一番人気って感じなのか。元祖ってことなのか。私はバットマンが好きだぞー。ブルースぼっちゃまがかわいそうじゃないの;;

 この頃のスーパーヒーローものは、孤独にただ耐えるというよりは、仲間、チームがいて、信頼が生まれてこそ、って感じ。この世界にはスーパーヒーローがいる、という世界なんだなあ。そして、スーパーヒーローはパワーを得るだけじゃなくて、ヒーローたりえるには、という、成長、ヒーローになる、という物語なんだなあ。

 まさに、子供たちのための映画。子供たちが、今、生きていること。この世界。でも映画の中に地続きみたいな、世界があって、そこにはスーパーヒーローがいて、ヒーローになれる、なる、子がいて。世界への希望があるということを描いて見せる。
 ダサいスーツで変な名前で、でもそこでヒーローになる、なれる、仲間がいる、血のつながりとかにとらわれないで、家族が、愛が、あるということ。誰もが苦しいし悲しいしたいへんなことたくさんあるけど、希望があるということ。
 ヒーロー映画って、世界がよりよくあればいいのに、という願い、希望を描くものだなあって、すごく、ほんっとすごくこの頃たくさんのヒーロー映画が作られていくことが、素晴らしいなって思う。
 それが全然説教くさく描くんじゃなくて、ほんっとにすっごいエンタメで面白く!おかしく楽しく、そして何よりかっこよく! 描かれているんだよな~。すごい楽しい。
 いや~映画って、ほんとうにいいものですね、という言葉を、つくづくかみしめる。映画って、人類の希望だ。大好きだー。


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