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映画 「アベンジャーズ エンドゲーム」(二回目)

*ネタバレしています。シリーズのあれこれにも多分なんとなくネタバレしています。ぐしゃぐしゃの自分のためのメモ。


映画 「アベンジャーズ エンドゲーム」(二回目)

 今日は3D字幕、IMAXで見に行きました。綺麗~。音いい~。宇宙の広がりとか迫力~。それに決戦の迫力~~~っ、堪能した。

 二回目なんだから少しは落ち着いて。と思いつつ、もう終盤はずっと、涙がとまらなかった。ストレンジ先生のくるくるが開いて、みんながやってきて。立ち上がり、戦う、キャプテン・アメリカ。「アベンジャーズ、アッセンブル」の声からあとずっとずっと涙ぼろぼろで見てた。かっこいいよ。凄いよ。みんなーーっ;;

 以下いろいろ個人的思うことつらつらと。

 ・トニー・スタークのこと 
私はトニー・スタークさんが好きだ;; アイアンマンが好きだ;; 大好きだ。トニー・スタークは、スーパーパワーを与えられたヒーローではなくて、自分でスーツを作って、自分がヒーローになる。
 兵器開発担当と戦うヒーローと、両方を兼ね備えてる。
 自分がヒーローになることを選び続けてきたのだ。周囲の期待も恨みも一身に引き受けて。スーパーパワーを何か、だれか、から与えられたヒーローじゃない。自分が目の当たりにした事を自分でなんとかしようとして、それが結果的にヒーローになっていく男。
 わりとこう、ガジェット担当とか情報担当とか、戦うヒーロー本人とは別で、相棒とかになったりするものじゃない? けど、トニーは全部が自分担当なんだよなー。タイヘン。誰よりも金持ち。誰よりも天才。普通に人間。実業家。でも、アイアンマンスーツを作り、自分で身にまとい、自分で戦い続けてきた。孤独。

 で、少しずつ、友達ができてポッツとの仲もあれこれしつつ深まって、チームができて、仲間ができる。どっちかというと、嫌な男として登場し、けれどこのマーベルシネマティックユニバースを率いた男。彼が、戦い続け、成長して、だれよりもヒーローとして幕を閉じたのは、とても悲しいけれど、とても、とてもとても、感動して納得の、終わりだった。
 そして、新たなヒーロー譚は続いていく。おしまいの、ハンマーでたたくような音って、アイアンマンの最初に、トニーが急ごしらえアイアンマンスーツ作り出すときの音なんだね。

・スパイダーマン。ピーター・パーカー。
 スパイダーマンファーフロムホーム、が、このフェイズのラストっていうのわかる。これまで予告では楽しい仲間と楽しく旅~って感じだったけど、このエンドからのピーターくんなわけか。目の前でピーターを失ったトニーと対称のように、目の前でトニーを失ったピーターくんなわけだ。
 エンドゲームの終わりの中でも、友達と再会、ハグしてたけど、泣きそうだったものね。再会の感激だけじゃなくて、大事な人を亡くした、少年。あれ、消えてた人たちの体感ってアントマンと同じく、量子世界にいってた感じで、5時間くらいだよってことなのかなあ。戻ってきたとき、ピーターくん、あんまり消えてた時の記憶とかなさそうで、混乱してたらドクターに、おい、5年たったぞって言われた、みたいな感じだった。だから、5年間、消えた人々を思っての時間、っていうのはたぶん彼にはなくて、宇宙いって、うわーってなって、次気づいたら、また大決戦で、スタークさんに再会できた! やった!って感じだったところ、とにかく一生懸命戦って、戦って、けれど、スタークさんが犠牲になってしまった。最後にあいむそーりーって言って涙ながらにトニーを見つめていた。

 ピーターくんは、親もおじさんもなくしてるわけだよねえ。
 健やかホランドくんになってうっかり忘れそうだけど、ピーター・パーカーは辛い過去を持つ孤独な少年、でもある。
 今のシリーズになってちゃんと友達いるしメイおばさんも素敵パワフルだし本人も明るめキャラ、でもちょっとギークとしてイケてないいじめられそうキャラでもある。
 スタークさん大好きっこだもの。
 ショックだよなあ。

 けど、ピーターは若い。ヤング。未来がある。まだ柔軟な心。それに、トニーの意思も犠牲の意味も、何より勝ったということを、受け止め、落ち込むばかりじゃないはず。悲しみを乗り越えられるはず。
 ファーフロムは、ピーターくんがちゃんと悲しみを乗り越えてヒーローとしてさらに生きるという作品になるのかな。がんばれピーター;;

・キャプテンとトニー
 キャプテンとトニーは、時を隔てた双子、というか、兄弟というか。
 キャップを作りだしたのはハワード一人ではなく、国家みたいなこと(なんだよね? あんまキャプテンアメリカをちゃんと把握してない)だけど、ハワードが大きく関わった人物で、トニーは父を奪われたと感じていて。
 立派な優等生、リーダーたる兄と、その兄にかなわない、父の愛を奪い合うかのように我が道をいく弟的なトニー、という気がする。

 スティーブとバッキーは親友。けどスティーブにとってトニーは目覚めた後になるまでかかわりない感じだったんだよね。
 その辺の対立のシビル・ウォーが、あったのだと。思う。トニーのほうがスティーブに対してこじらせる思いが重い、深い。
 それにトニーはあくまで戦後の子だし。兵士じゃないし。実業家だし。キャップはなんだかんだ軍隊育ちみたいな所があり。それも、国家に利用され失望し自由のために戦う、っていう感じかなあ。
 トニーはありえない金持ちだし天才だし、一般人っていうのはなんか違う気がするけど、それでもやはり兵士じゃなく、自由の国アメリカの自由な人間の権利を当たり前に手にしていた。
 兵士として国家のために身を捧げる、みたいな感じだったのだろう、ね、キャプテンアメリカ、スティーブは。そういう自由気ままなトニーと、そりゃ合わないんだろう。
 その二人が、共闘し、信頼を築き、でも信念の違いから決別し。
 そして信頼を取り戻した。その歳月もほんっとぐっとくる。長いシリーズで積み重ねてきたという、二人の生き様なー。泣くやろ。泣くしかないでしょ。


 ヒーローの物語だけどやっぱり家族の物語だ。世界の危機って、大事な人の危機なんだよね。だから、守る。だから、犠牲を出しなくない。自分も生きて帰る。かえってくると信じる。
 単純な自己犠牲はなかった。ヒロイックなナルシズムはなかった。本当に大事な、大切な大切な本当に心から自分の命かけて大切なもののために、どうしてもどうしようもないから、自分より大事な人を選ぶ。その結果としての、犠牲。それは死だけれども、自分の心をまっとうすることなんだと思う。あまりにも悲しいけれど、それが大切なことだから。

 トニーは「アイアンマン」登場時にはナルシストで、自己中で、自慢がすべてホントのことだから余計むかつく、みたいなキャラだった。
 けれど、トニーにも自分よりも本当に大事、という存在ができて、こその、あの選択だったと思う。アイアンマン一作目でした宣言は、みんながアイアンマンって呼んでるのは俺だよ、という宣言だったけど、エンドゲームの最後に名乗ったのは、アイアンマンというヒーローは自分だ。自分が選び、戦い、世界を、自分よりも大事な家族を守るヒーローなんだという名乗りだった。
 トニーは、自分の力でヒーローになった男だ。

 メッセージビデオの録画。映画冒頭ではボロボロのマスクに、宇宙船の中で。最後にはぴかぴかのマスクにくつろいだ姿で。あれは、タイムトラベル決行前夜ってことですね。世界を取り戻す。けれど、失敗できないその作戦の前に、あんな恐怖をやっぱり抱えていたんだな。きっと大丈夫。けれど、それでも、メッセージを残したいってことですね。そして念のため、ね、インフィニティ・ストーンをアイアンマンのスーツにも装着できるように仕掛け作ってたのかーと、思うと、ほんっと、トニーってば;; どこまでも天才。恐怖があるから、万が一までも考え抜いていたんだと思う。

 メッセージビデオ。冒頭のボロボロな時と、終わりのゆったりした時との対称も、トニーの覚悟の最後は、決して悲しみだけではないとう感じがある。絶望ではなく、という意味があると思う。もしも自分が命を落としても、このメッセージが再生される世界は平和になっていて欲しい、平和になっているはずだ、きっと自分たちがそうするんだ、という、希望のメッセージだ。

・5年後、という重みを思う。
 私たち観客はインフィニティ・ウォーから一年待ったわけだけど。でも次の映画できっと世界は救われると信じて、待った一年だった。
でもあの世界では5年。そしてきっと世界は救われるかどうか、なんて、わからない中での、悲しみと喪失の中の5年。
 前を向いて生きねば。という人もいる。そんな世界にも子どもは生まれているし、小さな日々の幸せはあったろう。けれど、深い深い悲しみと喪失の中での、5年。

 ナターシャはそんな中何か方法がないか、と、あの指令室?のチャンネルをいつもあけておく、と、模索し続けていたんだよね。
 5年。
 観客が待つ一年は、わずかながらもその重みを体感するものだった気がする。
 この映画を、リアルタイムで見ることができて幸運だ;;

・ペッパー・ポッツ。
 最初はトニーの秘書だっけか。トニーのパートナー。最初はデキる女、けど結構きゃーきゃーいったりもする感じだったけれども、どんどん女神になっていったなあ。エンドゲームでもまさに女神だったのでは。ありえないほどできた妻~と思うけど、でも、あのトニー・スタークと人生ともにすると腹をくくることができる、それかなり超人的かも。
 トニーの戦いを知っていて、傷つき苦しみ眠れない日々のことをわかっていて。子どもを産んで育てて。トニーがヒーローであることを、もしかしたらトニー本人よりも受け入れているんだろうなあ。死にそうなトニーに涙を見せない。フライデーに生命の状態を聞いて、確かめて。そして、ゆっくり眠ってね、と言えるポッツ、すごい。トニーが眠れない日々を超えてきたことを知っているから。行かないで、って言わない。すごい、強い。女神だよなあ。


 キャプテンが、すべてを終えて、過去へ石を戻しに行く。あの時、ツイッターで見た誰かのツイートに納得した。バッキーは、多分わかっていてあそこで別れたんだ。さびしくなるな、相棒、みたいな感じで送り出してたし、スティーブも、俺がいない間、ばかなことするなよ、っていってたものな。こっちの世界じゃ5秒だか10秒だかで戻ってくるはずだったんだから、俺がいない間、って、その10秒で何するっていうんだよ。
 年老いて戻ってきて。そして多分バッキーより先に死ぬ。残されていくバッキーに馬鹿な事しないで生きろ、ということなんだろうと思う。
 湖畔の後ろ姿を、サムに示して、サムだけに、行けよ、っていうの、もうそれはスティーブなんだっていうことわかってるからとしか思えないよね。
 
 タイムトラベルのタイムパラドックスみたいなこと、は、どうなのかっていうのは。正直あんま細々つじつまとかわかんないし、なんかまあそういうもんなんでしょ、って私は気にならないんだけど。エイシェント・ワンとバナーハルクくんがしゃべってた感じだと、ストーンをもってったままにすると、時間軸が分岐してしまってたいへんだけど、ストーンを使ったあとに、持ち去った直後の時点に戻して分岐をなくす、と、それで元通りです、ってな感じだったので。

 過去は変わらない。それぞれの戦いは起きるし、サノスに奪われるし、また指パッチンされて苦しむ5年間がある、けれども、それに勝利するんだ、ということで落ち着くのかなと。

 スティーブが過去の時間に存在し続けることが、できちゃう、だろうなあ。結構みんな過去の自分に会ってたし、ネビュラは2014年からやってきて二人相対して、自分を殺す、とかまでやってたもの。
 スティーブは過去に戻って、キャプテンのいる世界で、自分はただのスティーブとして彼女と生きていくんだろう。恐ろしい戦いも、サノスの恐怖も、それがなんとか終わる、とわかっていれば、ただ耐える、ということができるのかも。そして、一人戦いの結末を知り、
見届けて、あの時まで生きて戻ってきた、の、だと、思う。盾を次のヒーローに託すために。キャップが消えた!? ってバナーたちが混乱したりしないように。穏やかなしわしわの顔を見せにきたんだろう。キャプテンアメリカ。自分の人生犠牲にして戦い続けた彼が、自分の幸せをつかむことができて、すごい、よかった。泣くわ。
 最後には、ペギーとスティーブのキスで終わるでしょ。どんだけベタな終わりなんですかーって感じだけど、エンドゲームって、そういうレトロな感じがすごくあった。70年代だとか、だよね。スタン・リーのカメオもその時だった。戦争より、ラブ&ピース。
 王道だった。ヒーローは戦い、負けても立ち上がり、最後には大きな犠牲を払っても、勝つ。愛と、希望だ。

 ナターシャの死が、なんとかならなかったのか、と、辛いけど、あれが彼女の選んだ犠牲、彼女が家族を守る方法なのだ、と思うしかない。彼女があきらめずに、5年、ずっと方法を探し続けていたことが、この方法ならなんとなる希望が見えたわけで。
 ソウル・ストーンを手にしてる以上、生き返らせることを試してもダメだったみたいな感じだったよね? ソウル・ストーン戻した、ら、またそれを手にするためには愛する人を手放さなくてはみたいなことになって、どうしても犠牲なしには手にできないのが、ソウル・ストーンてことなのか。その犠牲は戻らない。
 あれってでも、たとえばクリント一人でとりに行ってたら、どーなのか? 愛する人連れてこなきゃダメーみたいに追い返されちゃっておしまいなのか。ん~。
 ほんと、ナターシャが初期からの大事な仲間だったから、ほんと、最終決戦の時にいなかったの、切ない。

・ドクターストレンジ
 1400万通りだかなんだっけ、いっぱいの可能性探っての、サノスに勝つ一つの可能性が、トニーが死ぬ未来ということを、知って、選んだんだよねえ。そりゃ生命の半分より一人の犠牲、というのは、仕方ないというか、わかるというか、なんというかなんだけど。それを、知って、見て、そして、その未来へと、タイムストーンを手放すんだよねえ。

 もともとドクターは超優秀な、合理主義的な、外科医ってことがあるのかなと思う。命を救うためです、とかって腕とか足とか切り落としちゃったり、する選択とか、するかもしれない。もしかして大規模災害とかあれば、もう死ぬからこの人には治療しない、とか、そういうのある。命の選択、というと怖いし高慢のようにも思えるけれども、時に残酷な決断でも、しなくてはならない時には、やる。やるしかない、みたいな。
 トニーが、決戦の時、これが勝つための決戦なのか? とドクターに聞いたら、言ってしまっては可能性がなくなる、みたいに答えたと思う。それは、トニーに、お前が死ね、とは言えない、わけで。ってことかなあ。あの、サノスの手からグローブを奪わねば、という時、トニーはドクターを見て、ドクターはただ一つの方法だ、というように、指一本たてて見せた。その顔も、それを見たトニーも、やるしかない死ぬしかないんだな、って、そういうアイコンタクトに見えた。
 トニーがあのグローブ作ったし。念のためとか万が一のため、とかでアイアンマンスーツの手にもストーンを取り付けられるようにしていたこと。それは誰に頼まれたでもなくトニーがそういうことをする男だった、ということ。そうなるであろうと、ストレンジ先生は見て、信じた。二人の対面はわずかなものだったけれども、深かったんだなあ。
 ドクター・ストレンジ、最高の魔術師。始まりの映画では、ひよっこちゃんでベネたんとても可愛かったけれども、今後はますますクールになっていくんだろうな~。どうなんだろう。また主演作品作られるのか。いろんな作品に切り札的に出てきたりするのか。楽しみだ。

 なんか。
 考えても考えても、まだ延々妄想膨らむ。わかんないこともいっぱい。わかんなくてもいいんだけど。ロキはあれ、あの時消えたけど、どうなの。石戻しにいったから戻ったのかな。キューブの力だからなんかまた別の法則とかあって消えたままだったりする?? うーん。
 あとガモーラ、は。タイムストーンの犠牲だから、戻ってくることはない、んだろうか。2014年から来た方が、生き延びていくんだろうか。最後の、クイルたちの船、少なくともコックピットに姿はなかったけど。ソーと一緒の旅が次の映画になるのかな? ガモーラも仲間になってついてきてる? どーなんだろう。。。

 でも何はともあれ。ロバート・ダウニー・jrのトニー・スタークさんは幕を閉じた。ジャービスとかフライデーみたいなAIに思考コピーさせてたりするのかな?? わかんないけど。けど。スタークさんがほんっと大好きだ~~。ともに生きてきたかのような時間をありがとう。こんな壮大な物語をありがとう。凄いよMCU。ほんっとすごいよ。

 エンドロール。キャストの姿、名前。そして、最初のアベンジャーズのみんなは、キャストのサインが描かれていて、また泣いた。ありがとう。キャストみんな最高だ。みんながこんなにも一つの役を生きて演じ続けてきてくれて、そしてこの物語のいったんの区切りを届けてくれて。すごい、すごく、よかった。みんなうつくしかった。みんな最高だった。最高にかっこいいヒーローたち。大好き。大好き~。ほんとに、見に行けてよかった。二回目見たけどまた見に行きたいなあ。面白かった!!!!!

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映画 「アベンジャーズ エンドゲーム」

*ネタバレしています。シリーズのあれこれにも多分なんとなくネタバレしています。ぐしゃぐしゃの自分のためのメモ。正確さはないと思う。


映画 「アベンジャーズ エンドゲーム」


 初日に行けなかったので、ツイッターいろいろミュートして、ほかのドラマ見たりして、気をそらしてました。今思えば過去作を見ておくべきだったか。けど、なんか、ほんっとこの数日そわそわしっぱなし。プレミアでのキャストのみなさん、流れてくるゴージャスな写真を見て、あああああ神々の集い、と震えたりしてました。
 ともあれ。「インフィニティ・フォー」から一年。ずっと、待ってました。

 あのラスト。サノスをなんとか、とめる、とめなくては生命の半分が消されてしまう。それを、なんとか止めるのでは。という宇宙での戦いに敗れ、ヒーローたちすら、灰のように砂のようにさらさらと消えてしまった。特につらかったのは、トニー・スタークの腕の中で、行きたくないよ、と言いながら消えてしまったピーター・パーカー。まだ少年の彼を失ったことはどれほどの苦しみか。トニーを慕っていた高校生の彼があんなに脆く消えていくのを、その腕の中で感じたの、なんて残酷、と、泣いた。

 そして、予告では、宇宙をさまよいもうじき酸素も尽きる、といってアイアンマンのマスクに最後のメッセージを録画しているトニーの姿。
 今度こそ、サノスを倒すはず! そのための「エンドゲーム」、ヒーロー映画だもの!と思って待ってたものの、どーするんだかは全然わからず。とにかく、だれか、トニーを助けて;; って、待ってました。

 キャプテン・マーベルを見たラストで、彼女がきてくれた! 彼女が助けてくれるはずだ! と思ったねー。彼女の圧倒的な強さ。
 そして案の定、トニーの宇宙船へきたのは、光輝くキャプテン・マーベルだった!

 あの星で取り残された、生き延びたのは、トニーとネビュラ。退屈しのぎに二人でゲームしてるのが面白く切ない。もう死ぬだろうという状況でもなんとかできることをし、そして勝負をし、楽しかったか? というトニーはネビュラより大人だ。

 私はずっとアイアンマン、トニー・スタークさんが一番好きなんです。正直マーベルユニバースだとかはにわかもいいとこで、まともに映画館へ見に行くようになったのは、マッツが「ドクター・ストレンジ」に出るらしい、と、知ったあとじゃないかな。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」は見に行った記憶ある。2014年か。で、その次は2016年で、「ドクター・ストレンジ」。「キャプテンアメリカ/シビル・ウォー」も。それからは映画館行ってる。
 その前、始まりの、2008年なんですね。「アイアンマン」。
 池田秀一さんが吹き替えやってるんだ~と、多分それは最初テレビで見て、すっごく面白かった。でもそれでマーベルにはまったってわけでもなくて、アメコミの世界とか全然わからなくて、けど、アイアンマンは好きだな~と思って。トニー・スタークさんが好きでロバート・ダウニー・Jrが好きで。
 このアベンジャーズのシリーズ、マーベルユニバースを全部ちゃんと見たとは言えないけれども、やっぱりトニー・スタークさんが好きで、大好きで。キャプテン・アメリカはむしろちょっと敵、みたいにも思ってて。だって~そんな感じだったし~。

 アベンジャーズ、というのも、なんかなかなか見たいって思わなくて、なんか雷神ソー? 神様と、地球の社長とか? 冷凍から目覚めた兵士とか? 超人ハルク?? 同じチームで戦うってそれはどういうメンバーなのだ。どういうテンションで見ればいいのかわからない……と思ってたんだった。
 でも「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」なんか楽しいな~。コミカルだな~。まーそうだアメコミ、コミックだものな~。けど参った感動した。ってのがあって。
 そして悪役マッツ、カエシリウスちゃんとベネたんのドクター・ストレンジをがっつり楽しんで。
 マーベルユニバースのものを大体は見た。そしてどんどん面白く感じられた。

 みんなヒーロー。みんな強い。なんなら神。だけど、みんなひとりひとり、弱さも苦しみも悩みも抱えながら、戦っていた。

 この10年。やはりアイアンマンに始まって、トニー・スタークの成長物語だったのだ、と、私はひいき目で見てそう思う。いや多分、ひいき目じゃなくても、この10年のマーベルユニバースの中心には間違いなくトニー・スタークがいて、アイアンマンが、世界を救いながら一人の大人になっていく時間だったのだと思う。
 もちろん同じように、キャプテン・アメリカ、という、あまりにもダイレクトにアメリカのヒーローたることを宿命づけられた男が、自分として生きてもいいんじゃないかと思うように、だだの一人の男になる時間だったのだ。
 世界を救いながら。傷つきそれでも戦い続けて大事な人を守り続けて。

 ヒーローたちのチームは、ヒーローたちが家族になる物語だった。アベンジャーズってどんなテンションで見ればいいの? メンバー、あまりにもバラバラな属性持ちじゃない?? と思っていた私だけど、今なら、そんなにもバラバラに全然違うそれぞれに強く孤独なヒーローが、仲間になって家族になる、そんな当たり前の人間みたいな物語だから。ただただ彼らを見つめ、彼らの姿を愛する気持ちで見ればいいんだよ、と、思える。
 そして何より、すっっっっっげーかっっっこいいいいい~~~~っっっ!!!!! ってしびれるハイテンションで見ればいいんだーーーっ!!!!!


 アントマンが量子世界から帰ってくる。そこから、時間の流れ方の違い、みたいななんだかんだから、端的に言ってタイムマシンが作れる、かも? ってことになって。そして、キャップたちはトニーを訪ねていく。
 宇宙から救出されて、ぼろぼろになって、トニーはポッツと再会できて田舎に引きこもり、みたいになってたのねー。

 あ、そうその、キャプテン・マーベルが助けてくれて、そんでなんかサノスがストーンを破壊するために二度目の指ぱっちんをしたとかで、弱ってるところへ乗り込んでって、映画始まってわりとすぐの段階で、サノス、ばっさり殺してました。うっわ、早っ。映画もう終わり? なわけないよね、3時間あるんだよねどうすんの???
 と思ったところ、それから5年、って転換するんだよねえ。びっくりした。世界の半分は失われたまま、それでも生きている人たちの苦しみの歳月。
 キャップは自助グループみたいなのに参加してる。主催してるのかな?みんな苦しみの中から歩き出そうとしている、と。
 ナターシャは
 前作で出番がなかったホークアイが、家族と穏やかに暮らしたところ、大事なその家族失って、謎の殺し屋みたいになってて、日本でヤクザやっつけたりしてました。真田広之が出てた!かっこいい殺陣シーンでした!^^
 ともあれ、ナターシャが迎えにきて、チームを再集結させる。

 トニーは娘が生まれていて、家族にベタ甘なパパやってる。けれど、救いを求められる。彼は天才だから。天才エンジニアで。ヒーローだから。アイアンマンだから。アベンジャーズの起源だから。
 断る、っていうのに、タイムマシン理論のシミュレーションしていくと、ひらめいて、成功しちゃう。天才~~~っ。
 娘に3000回愛してるって、おやすみの時に言われて、しみじみ感激してる、子煩悩パパのスタークさん。それでも、天才でヒーローなスタークさん。
 大事な愛する家族がいる。けれど、かつてその腕の中で失ったもう一人の子供ともいうべき、ピーターの思い出がある。彼を、取り戻せるかもしれないとしたら?

 トニーがピーターのことを思って、戻ることにする感じがねえほんっと。あの子を大事にしてたのはすごくわかってるし、あれから5年、娘が生まれて家族の幸せの中にいて、それでもずっと消えない心の奥の苦しみだったんだって、すごく、すごく、わかる。キッチンに二人の写真置いてるの、なんなんだよ。いつも身近に? 辛いのに。忘れたほうがいいのに。忘れられるわけないんだよなあ;;

 タイムマシン、できちゃった♡ って、キャップと仲直りするの、あっさり仲直りしてて、あ~も~~付き合い長いもんね、って。仲間だもんね。チームだもんね;;
 で、サノスより先にストーンを集め、サノスに消された命を戻す。そのために、彼らがこれまで戦ってきた中での、ストーンがあったその時点へ行ってもってくる、と。

 これまでの戦い、を、私は全部ちゃんとわかるわけではないのだけれども、これはまさにこの10年の集大成なんだよね。過去の自分と戦っちゃったりもする。キャップさー、自分が一番動揺するのは、バッキーが生きてると知らされることだ、って感じとか~~。アメリカの尻、とか~(*ノωノ) 物凄いサービス満点すぎてこわい。さすがファンを喜ばせるやり方を知ってるっ。

 ハルクはタイムストーンをとりに、NYへ。ハルクが、怒りで変身!じゃなくて、自分で力をコントロールできるようになってるのも成長だね~。
 で、そう、NYで、エイシェント・ワンに、その石下さい、っていってる。ティルダ様~!で、この時まだドクター・ストレンジは魔術師になる前ってことで、結構じっくりティルダ様とのやりとり、出番があって、こんなにティルダ様をまた見ることができるとはびっくりでうれしかった。この時ってまだもしかしてマッツカシリちゃんが闇落ちしてないかも? 画面にはいないけどカシリちゃんがいる世界なのでは。と、妄想したりして(*ノωノ)
 時間軸の話をエイシェント・ワンがしてくれてたけど、別の時間線ができてしまうと困る、なら使い終わったら石を戻しますから~みたいなことで話つけて石を渡してもらってた。
 未来のドクター・ストレンジが凄い魔法使いになってるってわかってるんだな。タイムストーン持ってるからだっけ。

 で。
 ソウル・ストーンを得るには大事なものを手放さなくては。ってことで、ホークアイとナターシャが、譲り合って自分が犠牲になろうとするんだよ……。私、ここは、え? え? そうはいってもこう、互いの自己犠牲の心に免じて授けよう、みたいなことになって二人とも無事にストーンを手にして戻ってくるのでは。ね??? って、思ったよ……。
 ナターシャが、死ぬことになる。
 これ、ガモーラもかつてここで死んだので、もう復帰はしないのかねえ。クイルくんは、どうなの。って、映画の後にもきになってしまった。復活、しないの? ナターシャ……。

 キャップとアントマンとトニーはミスったりして、キャップとトニーだけ、さらに過去、1970年に行った。
 キャップはここでペギー、だっけ、彼女を見る。けど、声はかけちゃだめで、切ない。
 トニーは、ハワード・スタークに会う。父との和解が、ここであった;; なんかさあ、ほんと、こんな救いがあるなんて。泣く。妻が妊娠中のハワード。それは自分だ、とわかっていながら、娘がいる父親先輩風をふかせるトニー。ハワードが、子どもが生まれるのにドキドキしてるのを知ったり、子どものためなら何でもしてやりたい、っていうのを聞いたり。
 スタークさん、ちゃんと愛されてる子どもなんだよ;; そして、今は父なんだよなあ。

 ソーは、この五年、引きこもりの飲んだくれで腹は出てるしもさもさのだらしなさの極みみたいな感じ。ああああ~クリス・ヘムズワースの肉体美が。ゼロ。
 母が、なくなるその日にトリップしてきて、母は魔女みたいなもん? で、未来からきたのね、と、ソーを抱きしめる。ママ~って感じのソー。神様っても、なんという情けなくヘロヘロの雷神なんだ。そんだけソーもダメージがあるんだなあ。前作でめちゃめちゃかっこよく登場してすっごかったのに、敗れた。ぶよぶよちゃんのダメダメスタイルが、おかしいけど、悲しい。

 ネビュラがサノスに見つかってつかまって、計画を知られてしまって。

 なんとかストーンをそろえて、指パッチンも成功して。
 でー。サノスがきちゃって、決戦が始まるっ!

 ストレンジ先生のくるくる~が、いくつも開いて、よみがえった人々が、仲間が、味方がきてくれて~の~! かっこいい~~~!!!!!
 
 ピーターがかえってきて、ハイテンションでスタークさんにいっぱい一生懸命話してるのがすっごい可愛かった~~!!! わああ~よかったねーって感涙;; ピーターとハグするトニー;; 世界のため、で、ピーターのためだ。
 世界を救うのがヒーローだけど、でも、大事な誰かを守りたいっていう、本当はそういう小さな気持ちが一番だよなー。

 キャップはソーのハンマー使えるようになっちゃってて、あれは、何? 神並みに
選ばれしものになったぞってこと? 前も、キャップだけちょびっとだけハンマー持ち上げられるかも? ってなったことがあったけど。なんだっけ。高潔な心の持ち主ならってことだっけ。覚えてないけどなんか、まあ。まあ、キャップならそうかな~となんとなく納得。

 それでもサノスにてこずって、でもトニーが石をグローブから奪って、自分の腕につけた。なんでそういうことできるんですか~。アイアンマンスーツにそんな仕掛け用意してた??万が一のためとか?? なんで。なんで。
 でも、サノスが自分は絶対だ、って、今度は全生命を滅ぼすってなっちゃってるから。トニーは、アイアンマンだから。
 トニーの指ぱっちんは、サノスとその配下を滅ぼす、ということだったんだろう。
 今度砂のように崩れて消えていったのはサノスの方だった。

 そして、トニーは瀕死。ピーターが今度は、だめだ、僕だよピーターだよ、とか言ってるのが辛い。泣くでしょそんなん。
 トニーはポッツと見つめあいながらいくことができて、苦しくても、寂しくはなかったかな……。今度は、勝ったから。世界を救ったし。大事な人を守れた。

 「みんな、ハッピーエンドが好きだ」って言ってトニーの姿が出て、あっ、重症だったけど助かったのか!?? と思ったけど、それは、念のためって感じにトニーが残したメッセージだった。みんなハッピーエンドが好きだ。でも、そうでない時もある……。;;

 そして、キャップが石を戻しに行って、こっちの世界でいえば5秒で戻るはずが、戻ってこなかった。
 湖畔には老人の姿。スティーブ・ロジャーズ。キャプテン・アメリカではなくて、ただの一人の男として生きてもいいんじゃないか、って、そうすることを選んだ、って。すごい、これも、泣くでしょこんなの。そして盾を、あの盾を、託すのよ;;

 ロバート・ダウニー・jrとクリス・エヴァンスはアイアンマン、キャプテン・アメリカを引退するってことだったし、うーん、死んじゃうかなあとうっすら思っていたけれども、それでも、でも、ハッピーエンドになるんじゃないかと思ってた。
 スタークさんが死んで、スティーブが生きて、老いて。
 彼らはヒーローで。それでも自分の人生があって。幸せがあったんだという、これは、ハッピーエンドだったのだと、思う。死はあって、取り返しのつかないことはあって、それでも、幸せもあって。このマーベルユニバースという10年を本当にみんなが支え育て、愛してきたんだなあって思った。
 私はそんなに詳しくもないし熱心なファンとはいえないと思うけど、本当に、この数年、見続けてきてよかった。面白かった。かっこよかった。すっごくすっごくかっこよかった。
 いろんなヒーローがいて、いろんな物語があって。そしてトニー・スタークの物語があった。彼が始まりで。彼が大人になって。彼が未来を開いた。もちろん、彼一人じゃなくて、仲間が。家族になったチームが。戦うみんなが、未来を守った;;

 とりあえず、一回目見たぐにゃぐにゃメモ。推敲ゼロ。記憶力ないし、いっぱいいっぱいの情報量私は全然追えてないと思うけど。話もあんまちゃんとわかってないと思うけど。
 ただただ本当に、私はトニー・スタークさんが好きで、アイアンマンが好きで、ロバート・ダウニー・jrが大好きですっ;; 見ることができてよかった。この壮大なユニバースを作り上げ、届けてくれてありがとう。
 ヒーロー映画って未来への希望だな。愛と夢と希望だな。すっごいベタな結論ですが、本当にそう思う。そう思わせてくれる。映画ってほんっとうに凄いね。面白い。大好き。


 

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映画 「ある少年の告白」

*ネタバレしています。


映画 「ある少年の告白」


 ジャレットの父は牧師。教会を立派に運営している。母は美しく優しく、父にとって妻も息子も自慢の家族のようだ。
 ジャレットにガールフレンドはいたものの、彼女とは大学入学の時には別れた。大学の寮生活。ランニング友達もできた。だが、親しくなったある日、その彼に襲われる。
 家に戻ったジャレットがホモセクシャルだと知らせるような電話がかかってくる。問い詰める父に、自分は被害者だと訴え、でも、同性愛者であるかもと打ち明けたジャレット。
 しかし父は、教会の長老に相談し、ジャレットに、そんな自分から変わりたいだろう、と、矯正施設を勧める。そして、母に送られて行った施設は、内部での教育は一切他言禁止、グループで語り合い、自分のルーツを見つめ、現在の自分を否定させるものだった。

 実話ベースの映画。ジャレットが施設から離れることができて、大学に戻って4年後に、施設のことを告白記事にして出した、出版したものが原作だそう。
 矯正施設って、実際にあるんだなあ。遠い過去ではなくつい最近。というか今でもあるのか。なんだろうなあ。キリスト教ではやはり罪なのか。子供を愛してるからこそ正しい道に戻れるように、という、気持ち。

 例えば薬物中毒やアルコール中毒のようなものとか。メンタルヘルスな問題とか。そういうことで、生活がままならず治療を、というのはわかる。必要だろうと思う。けれど同性愛は、好きな人の性別、ということを社会が問題視しなければ、別にごく当たり前のことだろう。人に恋する。そばにいたい。セックスしたい。結婚したい。ヘテロなら当たり前のこと、で、別にそれを治療しなくてはなんて誰も思わない。ホモセクシャルであるというだけで何故それを治療しなくては、という方向に思うの。人を好きになる気持ちを、誰かが決めたり認めたりするものじゃない。自分にすらままならないだろう。恋してしまうことは。

 ジャレットは、不安の中で自身もなくて、矯正施設で最初はしたがっている。同じグループでは、まともな男らしいフリをして、したがって演技してうまくやれ、とアドバイスしてくれる子や、とにかく誰とも接触せず、黙々とコースを終えようとするものもいる。
 でも、反省文のようなものを書いて、みんなの前で発表して、指導者サイクスに追い込まれることに耐え切れなくなる。
 規則に違反した、と、葬儀まがいの仕打ちをうけるほかの少年。ジャレットはこの施設がおかしいと、母に助けを求めた。母もまた、ジャレットを受け入れ、彼の味方になる。

 そんなこんなで、ジャレットくんは逃げられてよかった。ジャレットが施設を離れたあと、自殺した少年。そんな風に人を追い込む矯正施設なんて洗脳でしかない。
 指導者、っていってたサイクスはママに何の資格があってあなたは!? と問われて何も答えられなかった。専門家でもなんでもないのか。ただそういう名目で悩む子を集めて、親から金をとって、長く閉じ込めて、儲けようとしているのか。支配欲? 
 後日談的なやつでは、なんとサイクスも同性愛者で今は男性と結婚してるみたいだった?? 自己嫌悪からの行動だったのか。あんまり酷い……。
 
 ジャレットを、なんとか受け入れる努力を父はしたらしい。多分和解してるんだろうなあというような写真が流れた。そして同性婚をして、LGBTの戦いのための活動をしているらしい。
 とてもひどい出来事も。戦うための素晴らしい行動も。あるんだなあ。今もつらいことは世界中でたくさんあって。それでも、世界は少しずつ、よくなる。よくなれると、信じて願っていくよ……。
 キャストみんなの静かな佇まいが素敵で、すごく引き込まれて見ました。見に行けてよかった。

 

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映画 「シャザム!」

*ネタバレしています。


映画 「シャザム!」


 IMAX、2D字幕で見てきた。

 家族と車に乗っているとき、不意に謎の空間に巻き込まれた子供。大いなる力を託すため心を試されるが、お前はふさわしくない!と魔法使いめいた男に拒絶される。父と兄とに今起きたことを話そうとするが、相手にされない。そればかりかその口論のさなか、車は事故にあってしまう。
 
 ビリーは小さい頃にママとはぐれて迷子になって、そのまま孤児として里親の下で育った。14歳になった今も母を探している。里親からは逃げ出してばかり。新たに預けられた家族は、両親もかつて里子だった、今いるのもいろいろな里子たち5人。だがその家にもなじもうとしないビリー。そして不意に謎の空間に招かれる。そこで、力が衰えたという魔法使いにその名前を言うよう迫られる。大いなる力を託されたビリーは、「シャザム」という名でスーパーパワーを持つオトナに変身したのだった。

 そんなこんなで、見た目はオトナ、中身はコドモ、という、コナンくんと逆バージョンな新たなDCヒーロー! ってことらしい。明るいヒーローものだよ~!ってことだけど。実際明るいというかほんと、君たちコドモだね、というアホ可愛さいっぱい。スーパーパワーがどんなものがいろいろ試してみようぜ!って動画とってはネットにアップしていくとか、ビール買ってみるとか学校さぼるためにオトナの見た目を利用、とか、ほんと。子供がやりそうな感じ~がいっぱい。ムキムキマッチョおじさんなシャザムがまるっきりコドモで、でもパワーはあって、はしゃいでるのすげ~可愛い~^^かっこいいよ~^^

 で、かわいいんだけども。
 みんな里子であるとか、ビリーが母を探し続けていて、里子仲間の兄弟の助けを得て居場所がわかり、会いに行くと、迷子になってはぐれていたことをママはわかっていて。はぐれたときには必死で探したけれど、警察に保護されているのを見ると、自分といるよりいいのでは、と思って。それで離れたのだ、とわかってしまったり。
 ママ、17で結婚したのかな? ビリーとはぐれた時って二十歳そこそこってくらいだったのか。父、夫である男はには捨てられてて大変な時だったらしい。それで。自分が育てるよりもっといい家にもらわれていけばいいんじゃないかとか、子供抱えて育ててっていうのに不安とか疲れとかひどかったんだろうなとか、わかってしまうし。
 そしてビリーも、そんなママの様子を見て取って、いいんだ、元気だって知らせたかっただけ、と、去るんだよ。責めたりしない。泣きわめきもしない。本当のママじゃなくても、ビリーに兄弟ができて家があって、という、救い。

 里子兄弟たちもさ、妹ダーラちゃんがひっきりなしにおしゃべりなのは沈黙が怖いとかで、子供ごごろになんか埋め合わせしようとしてるみたいにも思えるし。反対にすごく無口な子もいるし。スーパーヒーローマニアで、ビリーの相棒になるフレディは足が悪くて杖が必要で、いじめられてて嘘や冗談言いまくりで、それはたぶん自分の弱さとかから目をそらそうとしてることで。
 でもそんなこんなの、まともに考え込んでしまうとすごくヘビーなところを見せつつ、それはまあそんなこともあるし仕方ないし、っていう感じに、さらっと流していく。これ、考えたい人は考えて。こういうこともあるよ、って感じ。けど、まあそれはそうだけどスーパーパワー持っちゃうってすっげ~!わーお~!って単純にアホ可愛くて可笑しい~!って笑って見られる。すごいバランスだ~うまい。

 最初にシャザムに拒絶された男の子はすっかり大人になって、でもあの謎の空間を忘れられず、きっとどこかになんとか、入り口が、と、そういう妄言?同じ体験? した子供を見つける研究のスポンサーになってたりして。ついに扉を開く秘密を得ると、シャザムが封印していた7つの大罪の怪物をを解き放ち、スーパーヴィランとなってしまう。
 シャザムに選ばれた子がいることを知ると、そのパワーも得よう、シャザムを倒そうと、ビリーたちを追い詰める。

 シャザムのパワーは兄弟たちと分かち合えるのだー!ええ~! って、子供たちがみんなスーパーヒーローになって、悪を倒してめでたしめでたしでした^^
 面白かった。最後の最後にまた次があるかな? って悪い奴がさらに悪にひきずられそうになってて、わくわくです。マーク・ストロングのヴィラン素敵だよ~好き!!

 最後のところでは、スーパーマンとも知り合い? 友達になってる感じだったし。エンディングではDCのヒーローたちとも絡むようなイラスト漫画だったし。シャザムもDCユニヴァースの仲間入りってことでしょうか。しかしバットマンがなんか扱い悪くなっすか~あ~バッドマンのおもちゃが大事な武器になったけどさ。やっぱスーパーマンが一番人気って感じなのか。元祖ってことなのか。私はバットマンが好きだぞー。ブルースぼっちゃまがかわいそうじゃないの;;

 この頃のスーパーヒーローものは、孤独にただ耐えるというよりは、仲間、チームがいて、信頼が生まれてこそ、って感じ。この世界にはスーパーヒーローがいる、という世界なんだなあ。そして、スーパーヒーローはパワーを得るだけじゃなくて、ヒーローたりえるには、という、成長、ヒーローになる、という物語なんだなあ。

 まさに、子供たちのための映画。子供たちが、今、生きていること。この世界。でも映画の中に地続きみたいな、世界があって、そこにはスーパーヒーローがいて、ヒーローになれる、なる、子がいて。世界への希望があるということを描いて見せる。
 ダサいスーツで変な名前で、でもそこでヒーローになる、なれる、仲間がいる、血のつながりとかにとらわれないで、家族が、愛が、あるということ。誰もが苦しいし悲しいしたいへんなことたくさんあるけど、希望があるということ。
 ヒーロー映画って、世界がよりよくあればいいのに、という願い、希望を描くものだなあって、すごく、ほんっとすごくこの頃たくさんのヒーロー映画が作られていくことが、素晴らしいなって思う。
 それが全然説教くさく描くんじゃなくて、ほんっとにすっごいエンタメで面白く!おかしく楽しく、そして何よりかっこよく! 描かれているんだよな~。すごい楽しい。
 いや~映画って、ほんとうにいいものですね、という言葉を、つくづくかみしめる。映画って、人類の希望だ。大好きだー。


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映画 「ビューティフル・ボーイ」

*ネタバレしています。


映画 「ビューティフル・ボーイ」


 ニックはデヴィッドの息子。18歳になる。優秀で大学に6つも合格。書くことが好き。仲のいい親子だった。ちょっとした息抜きにドラッグをやると知って、気をつけろよ、と釘をさすものの、みんなやってるよ、と笑うばかりのニック。
 次第に、もっと刺激の強い薬に手を出し、自分のコントロールを失っていくニック。デヴィッドはニックのために何ができるのか。できることすべてやる、と、専門家に助けを求めた。


 ティモシー・シャラメが息子くん。スティーブ・カレルが父。そりゃ美しい少年だなってことだけど、美しいというか、素晴らしいって感じなんだろう。仲良し親子で、自慢の息子。父の期待に応える優秀な息子。多分本当にみんなやってる軽い気晴らし、ってことがスタートで、そこから溺れていくことになったのは、ニックの弱さなのかなんなのか。

 実話ベースとのこと。父はジャーナリスト、息子くんは脚本家? この酷い状態の時から8年、か、9年を経て、父も息子もそれぞれに本を出したそう。そしてベストセラーになったのだって。映画のプレミアとか記事で、ご本人たちもきていてキャストと一緒に喋ったりしてた。
 薬物依存って、終わりがない。
 映画の終わりにも、ニックは多くの支援者の支えで、8年間クリーンである、と出ていたけれど、その、クリーンである日々を積み重ねていくしかない。

 ニックをつれて、四週間の療養施設へ行ったり。そこから逃げ出した彼を探しに行ったり。何度も何度もデヴィッドは息子を理解しようと、救いたいと、愛していると、手を差し伸べる。ニックが小さいころに離婚したんだね。夏休みとか? 母のところへ送り出す空港で、どんなにパパがお前を愛してるかわかるか、どんな言葉にもできない、すべてだ、すべてよりもっと愛してる、とハグして別れるの。
 それからずっと、大きくなっても、すべて、といってハグするのが親子の習わしなんだよ。
 小さいころのニック、シャラメたんによく似てる子だった~可愛い。
 
 デヴィッドは再婚をして、弟、妹がいるニック。家族の仲はいい。弟たちをすごくかわいがってる。だけども、ニックの満たされない気持ち、というのはあるんだな。自分でもどうしようもない心の穴。

 映画は、説明ほとんどなくて、俳優たちの姿で伝えてくる。こまごましたことはわからないんだけれども、まだ危うい脆い十代の息子のゆらぎを、ティモシー・シャラメはほんとうに繊細に演じて見せてくれる。にこやかに元気な時。ドラッグに溺れてうつろになる時。ハイになるとき。落ち着きなく怒りっぽくなる時。嫌いにならないで、と泣く時。助けてと甘える時。金をくれよと必死な時。自分でももうやめる、立ち直る、立ち直れたはず、というところから、一度落ちるとまた際限なくなってしまう。

 シャラメたん~~可愛いきれい~。もともと細いのにもっと痩せてて、ほんとうに危うくて、きれいで、そこにいるだけで見てるこっちの心臓つかむよね~。
 元気に自転車こいでたけども、ほっそい腰、ああああ~~。やばい(*ノωノ) 可愛かった……。あんな息子がいたらたまらんな。タイヘンすぎる。

 デヴィッドは何度も助けたいと願い。でももう疲れた、と、あきらめそうにもなる。母も助けようとした。依存から助け合うためのミーティングに、ニックも、親も、参加する。
 誰もが、ふとしたはずみで転がり落ちるかもしれない依存の道。

 時間軸がゆらぐというか、時々これはいつの場面なんだ? と悩んじゃうシーンの断片が重なってて、ちょっとわかんない感じもあったけど。ニックは結局大学卒業したの? したかったなみたいな思い描いたシーン? まあいっか。
 たぶん本を読めばあの時どうだったこうだったとかは書いているのかなあ。

 本人だけじゃなくて、家族も友人もみんな泣いて泣いて。辛い。死にかけて、でも助かって、ニックはクリーンな日を今も積み重ねているんだろう。それはもう大丈夫、って油断をしてはいけない危うさを秘めた毎日なんだろう。
 映画は終わるけど、本当は終わりはない。いつか、だれでも、人生が終わる日まで、ほんとうのもう大丈夫、は、ないんだ。切なかった。

 景色も、キャストみんなも、とてもとても美しかった。苦しくて、優しい映画だった。

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映画 「ハンターキラー 潜航せよ」

*ネタバレしています。


映画 「ハンターキラー 潜航せよ」


 ロシア近海で、ロシアの潜水艦を追尾しているアメリカの潜水艦。 突然、ロシアの潜水艦で爆発が起きた。救助に向かおうとした米の潜水艦にも攻撃が。消えた二隻を探し出す任務に、ジョー・グラスが艦長となって潜水艦が差し向けられる。

 潜水艦ものは密室だから動きがすくなめ、というぼんやりとした印象があったけれども、この映画は、海だけでなく、実はロシアでクーデターを起こそうとしている悪い国防大臣がいて、この騒ぎは彼の陰謀なのだ、世界大戦を止めるためには、ロシアの大統領を救い出せ!と、ロシアの基地へ偵察に行かされてた特殊部隊が突如救出隊になり、それを潜水艦迎えに行って味方の兵士とロシアの大統領救い出せよ、ってことになって。と、海でも陸でも大変だ~っていう動き、切り替わりがすっごく面白かった! アメリカ本国のお偉いさんたち、分析官とかの作戦判断みたいなのもあり。米ソの戦いかと見えて、実は反乱起こそうとした悪い奴から世界を守る!って感じ。

 主演、ジェラルド・バトラー、共演ゲイリー・オールドマって宣伝されていて、確かにゲイリー・オールドマンは海軍のトップみたいなんだけど、なんか、全然、思ったよりダメ上司って感じで、あれ??? そんな大体的に二大スター共演みたいなもんじゃなくない? ゲイリー・オールドマンじゃなくてもよくない??? というのが一番の期待外れだったけれども。でもまあ、正直本国の政治方面とかはちょっとしたアクセントみたいなもんで、わりとまあ、いっか。

 とにかく話が早い! もうしょっぱなから、潜水艦がー!たいへん~! で、兵学校出ていないんだ、ってたたき上げ艦長ジョー・グラス(ジェラルド・バトラー)が登場で、すぐ潜水艦クルーに俺が新しい艦長だよろしくな、ってかまして、即任務。潜水艦の中の様子みせたり、クルーそれぞれの様子見せたり、で、全然余計な説明なく進む。
 特殊部隊のチームは四人。新入りの一人とたくましい隊長と、気の合う仲間たちみたいな感じなー。訓練してるところ、から即任務。ドローンの偵察じゃダメよ、ってことで現地に送り込まれるのね。タイヘンだー。

 ロシアの大統領がへき地の基地に呼び出されたのがまず陰謀の始まりだったわけで。このロシアの大統領は穏健派なのかな? なんか弱腰大統領だからダメだ、みたいに、国防大臣が、戦争中に大統領が病気になるか死亡すれば、全権が俺のもの、ってことで、戦争引き起こしちゃうぞ、おらー! みたいなことらしい。
 ちょ。待ちなさい。米ソが戦争、すなわち第三次世界大戦。ロシアの権力が欲しいからってそんな、そんなことするぅ~~???? ねーわ。いくら国防大臣が悪だくみしようったって、世界大戦起きて握る権力なんてなんもよくねーわ。って思うんだけどまあ、まあ、そこがないと話が始まらないですから、まあ、いいのか。不思議。

 でさー、実は最初に沈んだと思ってたロシアの潜水艦に艦長と合わせて3人の生きのこりがいて、救助されて、そして同じ船乗りだろう、みたいな、なんかまあそういう感じで世界の危機をとめなければ、と協力して。機雷、センサーのフィヨルドの中を抜けていく、とか。すごい、ゲーム感。
 静かにしてなくちゃ、ってところで危うくねじ回し落っことしそうになって、あああっ、とか、ヒヤヒヤハラハラドキドキ!
 
 特殊部隊は、大統領奪還に向かう途中で、殺されたと思った大統領のSP? が実は生きていたのを助けて、やはり協力して大統領を救い出そう!とか一緒に向かうことになったり。新入りくんが怪我して足手まといかよと思ったら、離れたところから狙撃!凄腕! とかなんかもう、みんなすごい!

 ガンガン話進むんだよねー。プロだ~。かっこいい~! なんか、通信とかちゃんとできてない感じなのに、特殊部隊の救出作戦と潜水艦迎えに行くのと、待ち合わせどう決めたんだろう??? まあいいっか、出会えましたし!

 そこをさらに追撃してくる戦艦が、実は助けた艦長がかつて鍛錬したクルーたちのフネなんだ、ってことで、通信、呼びかけ、一人ひとり名前を呼び掛けての、攻撃するな、とかさー。そーするんだろうな~~って思ってたけどやっぱ素敵だ!そうこなくちゃ!!!
 ロシアの海兵さんはセーラー服の軍服だったよ。可愛い^^

 米軍、ロシア、ともに海軍展開して緊迫感~とかの絵面のかっこいいこと! ぎゃ~も~こわい!たいへん!だけどフィクションだから!かっこいい!!!!!

 潜水艦という、密室で、浸水~火災~、音だけを頼りにとか、魚雷が! とか、ほんっとドキドキですっごい面白かった。深海のままならなさ、恐怖。それでも次々決断をし、進まなくてはならない。ジェラルド・バトラーかっこよかったよ~。なんもアクションしてないけど、その決断が!かっこいい!度胸!
 
 原子力潜水艦とか空母とか戦艦とかばーんと映画にしたいなあ! って思うと、そりゃやっぱ米ロの迫力じゃないとね! って感じなのだろうと思うんだけど、(たぶん他の国じゃあんな軍備のばーんとした展開にもっていけないだろう)かといってまともに米ロ対決ってのもどうかという中、一人の国防大臣の狂ったクーデター計画、で、実は米ロ共闘。悪いのは米国でもロシアでもなくあいつだ、って話にまとめてるの、うまいと思う。そしてめでたく世界の危機は回避されました。

 ガチの戦闘で死んでいく兵士やSP。そういうヒロイズムもかっこよかったですし~。見応えあったー。面白かったー。巨大な戦艦がぎゅーんとUターンする、あの傾きとかすっげーかっこいい~~~~!!! 最高でした。楽しかった。見に行ってよかった。贅沢言うとちょっと小さいスクリーンだったの残念。IMAXで最大スクリーンで見たかった。はー。めっちゃかっこよかった。大満足!

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『シスターズ・ブラザーズ』 (パトリック・デウィット/創元推理文庫)

*ネタバレしています。


『シスターズ・ブラザーズ』 (パトリック・デウィット/創元推理文庫)


 舞台は1851年、アメリカ。西海岸へ向かって。
 シスターズ・ブラザーズというタイトル自体がなんか面白いことになってるけど、シスターズというのは苗字ってことで。チャーリー(兄)とイーライ(弟)のシスターズ兄弟が主人公。二人は殺し屋として名をはせていて、提督という男の仕事を請け負っている。
 今回指示されたのは、オレゴンからカリフォルニアまで出張し、ハーマン・カーミット・ウォームという山師を消すこと。
 前回の仕事でしくじりがあって、チャーリーが指揮官ということになり、馬も駄馬しかなくて気乗りしないイーライ。イーライ視点の語りで話は進む。

 兄がキレやすく酒飲みでひどい。が、弟もカッとなると見境なくなってしまう質らしい。
 ゴールドラッシュに沸く中、夢破れてボロボロな人たち、という中、旅していく兄弟。半分くらいは、目的地へ向かう旅で、なんだかたいへんな道のりだなあと思いながら読み進む。私にはちょっとのりきれない感じがして、半分くらいはつまんないなあと思ってた。旅の途中出会う泣いてばかりいる男とか、娼婦とか家族に取り残された男の子とか、なんか、こう、どうなの? 何か深いものを読み取らなくちゃいけないの? 私が読み切れなくてごめん。

 イーライが、タブというちょっととろくさい馬に乗って、そいつにだんだん愛着もってくるのはよかった。私も好きになってくる。けれど、途中で目にけがをして、ダメになった目を抉り出す、その目の穴にアルコールじゃばじゃば注ぐとかいう荒っぽすぎる治療。あげく、タブは崖から落ちて死んじゃう、と。つ、つらい……。けれど、その昔の西部って、そんなもんなのかなあ。生きるのに、動物はもちろん人間にも過酷……。

 マッツの映画「悪党に粛清を」の時にも、西部で生きるのって、あまりにも無秩序つか法なんてあってなきがごとし。力で解決、ガンガン殺されれる、みたいなんだよなー。生き続けるだけで偉業……。

 そして、殺しの標的ウォームは、山師というか科学者みたいなものらしく。水に流せば底に沈む黄金が光輝いて見えるようになるという薬を開発していたのだ。
 ちょっと魔法めいた、西部劇っつーか謎のミステリっつーかファンタジーめいたというか、何その魔法の薬? と思うんだけど、一応、科学って感じ。
 カリフォルニアで先にウォームを見つけて兄弟を案内する係だったモリスという男が、ウォームの口車に乗せられて、提督を裏切ってウォームとともに川へ行き、黄金を手に入れようとしている、とわかる。
 旅の間に、もう殺し屋をやめたくなってしまったイーライは、川で本当に黄金を手に入れている二人を見つけると、一緒に組もう、ってことになる。
 薬品が劇薬で、それを流した水につかったら皮膚がただれてひどいことになり。

 そんなこんなで二人は殺すまでもなく死んじゃうし。ええ~~。あっけない。ウォームの半生のおしゃべりとか面白かった。
 死んだ彼らを生真面目に葬ってやるとか、片手をなくす羽目になるチャーリーが弱気になっていくのも、兄弟の変化が面白かった。
 せっかく手に入れた黄金はインディアンにとられちゃうし。
 途中で隠しておいたカネは火事でなくなっちゃってたし。

 結局、兄弟は母の家へ帰る。イーライが提督をひそかに始末し、殺し屋はやめると決めて。結構お母さんが真面目に優しくて、ほっとした。もう、生きて帰っただけで、すごいよ。

 後半はすごく面白く読んだ。ウォームたちに出会ってからはぐいぐい読めた。だからなんかあっさり死んでしまうことになって残念。というか、ほんと、容赦ないというか、西部劇、過酷……。

 これ、映画になると知って読んでみたのでした。邦題は「ゴールデン・リバー」。映画はだいぶアレンジしてるのかな? そもそも兄と弟が逆になってるみたい。ジェイク・ギレンホールとリズ・アーメットが出てて、リズくんがウォーム役らしく、それはすごくイメージ合うな~と思った。7月に日本公開らしい。すごく見たい。楽しみだ。

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シネマ歌舞伎 「野田版 桜の森の満開の下」

シネマ歌舞伎 「野田版 桜の森の満開の下」


 2017年8月の舞台の上映だそうです。去年、「贋作 桜の森の満開の下」を見た。ので、舞台はもうわかってるはずだけれども、すごい、やっぱ迫力で、スクリーンとはいえ最後には涙が止まらなくって、マスクしていたけどべしょべしょに濡れて帰りには捨てるはめに。歌舞伎すごいなあ。

 中村勘九郎:耳男、市川染五郎:オオアマ、中村七之助:夜長姫、中村梅枝:早寝姫
 市川猿弥:マナコ、中村扇雀:ヒダの王

 という感じのキャスト。勘九郎さんを、この頃私は大河ドラマ「いだてん」で見てるので、なんとなく、四三さん~水かぶってる、きゃーっ、とか心の中で思っちゃったり。
 なんとなく、ピュアだな~ピュアピュアだな~と感じ入ってしまうのは私の中で四三さんがちょっと重なっているのかもしれない。なんか、流されていくような、でも信念もあるような。

 で。やっぱり夜長姫が素晴らしくすさまじく。ピュアでとてつもない業を背負ってる感じが凄かった。清らかに残酷な姫は鬼である、という凄味が、本当に本当に、すごかった。七之助かー。そうかー。
 兄、勘九郎さんがピュアピュアな耳男で、清らかに業の深い姫が弟って、なんて素晴らしいキャスティング。兄弟もえしてしまうじゃないか中村屋~~っすごいなあ。
 鬼たちが粛々と歩むさまとか、音とか音楽とか、歌舞伎の様式(?)で、私は歌舞伎のこと全然詳しくなくてなんとなくなんだけれども、嗚呼~歌舞伎だ、という感じの典雅な空気や勢いや、たぶん小ネタがちりばめられてるんだろうなとか、舞台のノリの笑いとか、すごく面白かった。美形色男オオアマ素敵だったよ~。

 オオアマ皇子が謀反、国づくり、の話なんだよなあ。
 舞台の桜もうつくしかった。

 今日は4月にしてはとっても寒くて、この辺は雨だったけれども、関東でも雪、積雪、桜に雪というニュースになった一日。
 この桜のころに、見られてよかった。そして平成が終わるまであと二十日ほど? この世の終わりの時に見られてよかった。大満足。
 

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映画 「バイス」


*結末まで触れています。


映画 「バイス」


 クリスチャン・ベールがまた肉体改造でたぷたぷになってディック・チェイニー副大統領そっくりになって主演。いやほんとそっくり。というか、キャストみんなそれぞれに、そっくり。まー私はそんなアメリカ政権のみなさんを見知っているわけじゃないけど、ニュース画像が出て、それはホントのニュース画像なのか演じてるものなのか、ちょっとわかんないって思っちゃうくらい。

 9.11ののち、イラクとの戦争に踏み出すアメリカ。ブッシュ大統領のもとで、本来なら飾りもの的な副大統領の地位にあったチェイニーが、ひそかに実験を握っていたのだ。というようなことを、私はあまり知らなかったし、当時ニュースはそこそこ見ていたとはいえ、何が起きているのかなんてわかっちゃいなかったし。チェイニーが、ラムズフェルド国防長官が。情報を都合よく捻じ曲げて戦争引き起こす、って、って、なんか、ほんとうにそんなことが?? と、わからなくなる。

 先日みた「記者たちー衝撃と畏怖の真実」も合わせて考えてしまう。そんな風に戦争が始まって、兵士に、民間人に、多大な犠牲を出して。なんのために? 
 本当に合理的な理由なんてつけられないのかな。9.11の衝撃はひどかった。あのニュースをリアルタイムで見ながら、戦争が始まる、と、私はその時部屋に一人で、心底怖くて震えていたのを覚えている。誰がやったのかとかまだ全然わからなくても、このままアメリカがだまってるわけないっていうのははっきりわかるし、そして、正しい犯人捜しというよりはとにかく、敵を見出して戦う、ヒステリックな世界的パニックに陥っていたのではないか、と、思う。
 でもその戦争、何故。どこまで。

 ひどい出来事だった。けど、それをこういう映画にして見せるのが、また、すごいことで。なんかアメリカの近現代史についての映画を見てる気がする。そして、考えこんでしまう。で、日本は? と思う。日本もイラク派兵に参加したんじゃないっけ。。。あー。もーわからん。

 「ビリーブ」のことも連想した。チェイニーが若いころに酒飲みでダメ人間で、けど恋人で妻になるリン績優秀で、チェイニーを叱咤激励、するんだよね。60年代か。彼女は自分が女だから、どんなに優秀でもどうにもならない。何にもなれない。あなたがしっかりしてくれることが必要なの!このままなら別れる! って。
 ギンズバーグも、どんなにか優秀でも、弁護士になれなくて、けれど彼女は地道にがんばってついには夢をかなえた。夫はもちろんよき理解者で協力者で。でも、夫に出世してもらって自分の手柄のように思うっていう風にはならなかった。
 リンは? 彼女も本を出したりしてたけど、夫の成功こそが自分の成功って思っていたのかなあ。どうなんだろう。もちろん、飲んだくれのダメ夫をあんなふうに変え、やる気出させて、応援するのは素晴らしい。だけど、どーなの。女だから何者にもなれない、という呪縛に自分自身がとらわれていたのかなあ。

 娘二人いて、一人が同性愛なの、と打ちあけて、失恋に泣いちゃってるとき、チェイニーは娘にちゃんと愛してるよ、と言って、選挙のほうを諦めた。選挙になると中傷が彼女を攻撃するってことで。
 しかしそーゆー選挙戦っていうのもどーなの。でもそーゆーのあるんだよなあ。選挙戦、汚い。。。

 そんなこんな。あんなこんな。結構時系列も複雑に見せてくるし、ナレーションしてる誰かが、実は最後の方で、チェイニーに心臓移植することになった哀れな男、って感じだったり。ぐにゃぐにゃと、ぬらりとした感触の映画。権力、こわい。シンプルに正義感的なものは全然通用しない感じ。
 このところ、実話ベース、っていう映画が多いけど、本当にシリアスな問題を扱いながら、でもエンタメ映画に仕上げてて、面白い。面白くて、しっかりこっちに考えさせてくるんだよなあ。アメリカよ。。。こわい。すごい。

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映画 「記者たち 衝撃と畏怖の真実」

 あ、4月1日だ~。別に何も嘘はないです。
 新元号の発表が昼にありました。来月には「令和」になるんだって。典拠は万葉集だそうです。ほほー。そんなこんなの新年度、今日は映画が安い日、という認識で映画を見て、お昼をサイゼリヤで食べながら、元号発表、11時半から遅れてるじゃないの、なんてツイッターを眺めていました。穏やかな良き年になるといいねえ。


*ネタバレしてます。


映画 「記者たち 衝撃と畏怖の真実」


 2017年製作ですね。公開遅いというかまあそんなもんか。
 監督、ロブ・ライナー。出演もしている。「スタント・バイ・ミー」の!というのが私の中での印象。
 今作は9.11ののち、犯人捜し、イラクに大量破壊兵器がある、世界の平和のために、と、アメリカが踏み込んだ戦争が、まともな情報からの判断ではなく、戦争する、と決めてからの、都合のいい情報、なんなら嘘の情報をもとにして、始めた戦争なのだ。それを追い、真実を伝えようとしていたのに孤軍奮闘となった小さな新聞社の記者たちの物語。

 ドキュメンタリーではない。実話、事実、実在の記者たちをモデルにしつつ、これは映画として、みっしりぎっきり面白く見せてくれる作品だった。上映時間91分。ぎゅっと詰まった、でも時々、彼らの日常という風な笑える感じもありつつの、ほんっとうまい、すごい、すっごい面白い映画だった。

 9.11の衝撃。ビルに突っ込む飛行機、崩壊のニュースも、その後のテロへの糾弾やイラクが危険、って戦争になっていくのを、ニュースで垣間見る程度だけどリアルタイムに見ていた記憶は私にもある。その、砂漠に大量破壊兵器を隠している、という戦争への根拠が、嘘であるって。嘘? 嘘やろ? という、あの辺のよくわからない感じがもう、すごい、ドラマチックというにはバカバカしいような、なんか、何それ?? ジャーナリズムとは?
 
 なんて思うわけだけれども、正しい情報とは何なのか。何を、どう、判断するのか。
 本当はそれ国民一人一人が考えなくちゃいけない。そしてそれは、まさに今現在も問われ続ける問題である。けど、私、なんかただぼーっと生きてるな……。


 ウディ・ハレルソン演じるランデーと、ジェームズ・マースデン演じるストロベルという二人の記者がメインかな。ナイト・リッダー社というのは、タイムズやポストのような大手ではなく、記事を小さな新聞共同で使っていいよーみたいなところみたい。
 そこで、二人は様々な情報筋から話を聞き、裏をとり、という地道な作業を続ける。確信のないスクープはうてない、っていううちに別のところが追ってたネタのスクープ出したり。政府広報みたいになり下がってる大手を人々は信じて、ストロベルの主張は信用してもらえない。
 憤る若い二人に、まあ若いっていっても中堅だろうけれども、もっと渋いベテランボスが冷静に赤ペンいれてくのなー。かっこいい。ロブ・ライナーが演じているジョン・ウォルコット。最初予定のキャストが下りたので、監督がじゃあ自分がやるかってことになったらしい。可愛いな。
 記者の日常って感じが面白かったし、家族を不安にさせちゃったり、なんとか新しい恋を始めようとしていたり、それぞれのドラマにちょっとふふってなったりできるのがよかった。ミラ・ジョボビッチが隣人で恋人でっていうごく普通の人やってて、なんか新鮮だった。当たり前だけど当たり前に普通の女優さんで普通の人もやるよねえ。そりゃそうだ。

 ボーイズ、なんて呼ばれちゃうランデーとストロベルは向き合うデスクで仕事していて、やりとりが面白くてかわいくてよかった~。普通に働く人で、でも、しっかりジャーナリストであろうとしている。かっこいい。

 随所に、実際のニュース映像なんかもあって、こんな現実が、こんな? 馬鹿な。という苦々しさがこみ上げる。
 
 若い兵士、志願兵になって任地に赴き、爆撃にあい半身不随になった兵士の質問がある。「なぜこの戦争が?」 
 戦争を始めるのは他人の子供を戦地に送り出す奴。ナイト・リッダーは自分の子供を戦地に送り出す人のために真実を伝えるという、理念。

 最後には、記者たち本人のインタビュー番組かなんかの映像も出た。ジャーナリズムとは。事実を、真実を、つきとめるとは。民主主義、自由のためには、事実が必要だ。自由な報道が必要だ。

 今、まさに今も、問題は続いている。


 で、これ、もうじき公開の、クリスチャン・ベールがやる「バイス」が同じ問題扱ってるよね? ブッシュ大統領、の、副大統領の話だよね? アメリカ……すごいな。「バイス」見るのが一層楽しみだよ。テイストはずいぶん違うような感じだけど、どう、どうなの。あっちも「全部本当!」って予告うってるよねえ。こわい。すごい見たい楽しみ。

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