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映画 「メリー・ポピンズ リターンズ」

 映画 「メリー・ポピンズ リターンズ」


 IMAX、字幕2Dで見ました。
 1964年の映画、から20年後という設定らしい。もとの映画は見ていないので、何か機会あれば見たいなあ。傘に掴まって下りてくる、魔法使いのナニー、というメリー・ポピンズの姿は知ってる、かな、くらい。
 
 舞台は1930年くらい、ロンドン。世界恐慌の頃。かつてメリー・ポピンズに教育してもらってたマイケル、ジェーンの姉弟はすっかり大人になり、マイケルには3人の子どもがいる。妻を亡くして一年。景気が悪く、妻の病気のためになのかな、借金をしていて、その返済が遅れて家を抵当としてとられることになる警告を受ける。
 父も務めていた銀行で、臨時出納係りとして働いているマイケル。本当は画家なんだ、って。ともあれ、父は銀行の株主でもあったはず、と、マイケルは荒れた家の中を探し回るけれど証券を見つけられない。
 妻を亡くし、家までなくしてしまうのか。混乱の中のバンクス家に、メリー・ポピンズが凧につかまってやってきた。マイケルの子供たちの世話が必要でしょう、と、かつてと変わりない厳しく優雅な彼女の助けで、子供たちは沢山の夢で楽しみ、家族の危機に立ち向かう。


 パパになったマイケルを演じているのがベン・ウィショーくんでさあ。めっちゃ可愛いっ。妻に家の事は任せていたらしく、彼女がいてくれれば、という風に思わず涙ぐんでしまったりする、可愛げのあるパパ。子供たちを愛してる家族が大事だからこそ、しかりつけたり心配のあまり大声を出してしまったりする。でも子供たちに慰められちゃったりしてさー。可愛い。こんな可愛いパパと、可愛い可愛い子どもたちを残して亡くなったなんて、妻の心残りが偲ばれる;;

 姉のジェーンが労働者のための集会を頑張るぞ!みたいな活動家だったりするのね。不況だし家がとられちゃいそうとかエレン、家政婦さん、が年とっていてちょっと心配なんだ、とか、楽しいミュージカルだよ~とはいえ、背景はかなり厳しくて辛い。
 でも、そんな中だからこそ、メリー・ポピンズがやってきて、毎日の生活の中で楽しみましょう!って夢を見せてくれるのが救いなんだなあ。お風呂に入りましょうっていうのが眩しい海への大冒険になってたり。ママが大事にしていた陶器の絵の中に入り込んだらミュージックショーが繰り広げられたり。霧の街で迷子になったら、ガス灯点火人があかりをともして助けてくれるとか。

 ガス灯の灯りつけたり消したりする人、点火人、ね。ジャックという、マイケルたちと同じくらいの年で。子どもの頃やっぱりメリー・ポピンズに会っていて、戻ってきた彼女に当たり前のように、やあ、って迎え入れる最初の人。ジェーンのことが好き、って仲良くなっていくちょっぴりのロマンスも可愛かった。歌って踊って、自転車で子供たち送ってくれるとか、時間を戻すわよ!っていうのに協力してくれたり。メリー・ポピンズは魔法使いって感じだけど、ジャックは普通にロンドンの住人なのでは?? けど子供たちとメリー・ポピンズと一緒に夢の世界に紛れたりもする。彼もトリックスター的な感じか。

 普通の大人、である所のマイケルは寂しいしあんま生活能力もないしで、しょんぼりなんだけど、最後には愛する家族がいるんだ、ってことで子供たちをぎゅっと抱きしめる。そして問題解決~で、風船を持って空を飛べる、歌えるの。ウィショーくんの歌も~すっごくよかった。

 夢の中の悪い狼だった、銀行家ウィリー。不況理由に、担保、抵当取り立てまくりで、むしろ儲けていますという悪い奴。叔父さんがぼけてるから、って感じで銀行経営を好き勝手にしている。コリン・ファースが演じていて、ま~もちろんとってもジェントルマンな見た目で一見いい人そうにしてたりするの、最高です~~。素敵うっとり。
 でも叔父さんにクビにされちゃって、最後、彼だけは風船を持っても風船浮かばない。空を飛べない、残念な男。君の人生それでいいのか寂しい男だねえ、と、ほろりとしてしまう、だってコリン・ファースだから。素敵すぎるから~。

 借金返済をぎりぎりまで待ってやろう、という期限のビックベンの鐘の時を遅らせる、本当の正しい時間に戻す? の時、ジャックたちが懸命に梯子かけてなんとか鐘の所にたどり着いて。時計の針を戻そうとするのね。んでも手が届かないよー。ってなったら、メリー・ポピンズ、傘を開いてふわふわと飛んでいって、時計の針を動かして戻す。
 ちょっと。それ、最初からメリー・ポピンズが飛んでいけば、ジャックたちあんな危険そうなことしなくてもよかったんじゃん! とツッコミたい~。けどまあ、うーん、人間たちが助け合って頑張らないとねってことなのか。ま~~~見せ場の盛り上がりシーンではあるけれども~~。

 ダンス、点火人たちの、自転車や梯子使っての群舞すっごいかっこよかった。ああいうのはちょっと現代的な気がする。まあもちろん今現在作られてる映画なわけですから。今最高にかっこいい~っていうのを見せてくれてすごくよかった。
 歌も楽しいし。
 衣装もね、すっごくカラフルで可愛い。クラシカルなスタイルだけど、アニメで描いたみたいになってたりもあって、すっごくすっごく可愛い。みんな素敵だった~!
 アニメとの共演も、おお~なんかディズニーって感じ~~って思わせてくれて楽しい。すごい楽しい。
 大変で辛い中ではあるけれど、最後には桜が咲き、春の公園のしあわせな空で、すごくハッピーエンドだった。風船もったみんなが空にふわふわいくの、なんだっけ、絵のような。マグリットか。空にたくさんの人が浮かんでる感じ、あれを連想したなあ。あの絵よりもっとカラフルで楽しそうなんだけどね。

 メリル・ストリープも出てるってよ。メリー・ポピンズの従弟だって。トプシーといって、第二水曜日は世界があべこべになっちゃうの、というなんでも修理できる人。水曜日はダメなんだーって歌、世界があべこべの亀みたいになっちゃう、っていうシーンもとっても楽しかった。へろへろになる心がダメになる日のことはひっくりかえったカメ、っていうことにしたい。見方を変えるんだ。

 元のファンだったらどうなのかなあというのはわからないけれども、私としてはこれ初見で、それでもとってもとっても楽しく見られて、あ~夢~楽しい~という気分をたっぷり味わえて、見に行けてよかったです。メリー・ポピンズがしっかりちゃっかり、私はすべて完璧、みたいに自己肯定してる感じも、クール^^ 社会背景なんかもあって、ちゃんと、楽しい夢物語でありそれでも今作られてよかったなって感じがあって、すごく好きになった。メリー・ポピンズは最後には空の彼方へ帰っていくけど、大事なこと、ちゃんと楽しむことを教えていくんだよね。ほーんとカラフルでビューティフルで楽しめた~!^^

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