『ジュリアス・シーザー』(シェイクスピア/光文社古典新訳文庫)
*ネタバレ、結末まで触れています。
『ジュリアス・シーザー』(シェイクスピア/光文社古典新訳文庫)
先日舞台の映画館上映を見たので、本も読んでみた。
新訳、2007年刊の文庫。訳者で解題も書いてる安西徹雄さんという方、実際上演も手掛ける方らしい。自分で上演した時は、みたいな解題つき。シェイクスピアの年譜つき。しかしさすがというか、研究が詳しいのねという感触。
読みながら舞台が甦る。やっぱりあの舞台、演出はばりばり現在って感じだけれどもセリフとか場面、ほんとシェイクスピアまんまなんだ。群衆とかメイン以外のキャストとか多少違う感じがあるとは思ったけど、けど、物凄く原作まんま。そうだろうとは思いました。読みながらほんっと舞台がまざまざと見える。セリフが。セリフ凄いもんね。モノローグの長さ、演説。文庫数ページみっしりとかあったりするよ。たいへん。
生身のキャストが演じ切るんだもんなあ。これ。「ジュリアス・シーザー」年譜によると1599年の作品みたい。こんなクラッシック。400年以上昔? その作品が今も新作として舞台にかかるの、すっごいな。
あ、キャスト、やはり原作は妻以外は男性ばっかり。んでも女性がやってても別に問題感じなかった。なんかやっぱ、ぎりぎりとテンション上げていく人間の悲劇、か。こわい。正義というかなんというか。大儀? 何だろうなあ。
ほんとは予習というか、本読んでから見にいったほうがよかったのかな。でも見てから読んでまた舞台蘇るっていうのすごいよかった。本も読んでみてよかったー。面白かった。
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