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映画 「くるみ割り人形と秘密の王国」

*ネタバレ、結末まで触れています。


映画 「くるみ割り人形と秘密の王国」


 クララは母を亡くして悲しみの中にいた。父や姉や弟、家族の慰めにも耳をかさない。クリスマス・イブ。母が残してくれたプレゼントを受け取った。クララには細やかな細工の卵型のケース。鍵がかかっていて開かない。このケースを作ったのはおじ様だ、と気づいて、気の進まないパーティへ出かける。秘密の鍵がプレゼントとして隠されている先には、不思議な国が広がっていた。母はその王女だったのだ。
 クララはプリンセスとして歓迎される。そして、四つの王国のうちの一つ、この国を壊そうとしているという第四の国との戦争から助けて欲しいと頼まれる。

 くるみ割り人形、って、バレエだっけ、名前は聞いたことある、と思ってたけどそもそも物語を私は知らないなあと思いつつ、特に何にも予習なく見に行きました。
 とっても綺麗、ゴージャスな衣装やお屋敷、王国。登場人物たちもみんなお人形さんのよう。この不思議な国を作ったのは母で、みんながクララと共に悲しんでくれる。第四の国は他の三つの国と仲良くなくて、荒廃している。なんとかして、と頼まれて、あの秘密の鍵はこの王国の、命を生み出す機械の鍵でもあると知るクララ。

 ってことで、賢く勇敢な戦うプリンセスですねえ。母は偉大な発明家で、クララも機械とか物理とかが得意というかなんていうか、エンジニア的? そういうキャラ設定は今時だなあと思う。王国に迷い込んで最初に出会うくるみ割り人形の兵士、大尉に協力は求めるものの、王子様に助けてっていって守ってもらうプリンセスではないんだよね。自分が動く。クララ自身が頭脳で、技術で、戦い守る王女になれるという。

 クララ役のマッケンジー・フォイですか。とっても、すっごい、美少女。本当に絵に描いたよりも綺麗で可愛くて、悲しみに目を伏せるときの憂いとか、きりっとした時の凛々しさとか、ほんっと綺麗。彼女の姿をこんなにも華麗に留めるってだけでもう十分に素晴らしい価値がある~と思う。映画の中でこの美少女姿は永遠ですね……。

 しかし~。クララ以外って、まあその、個性あるキャストだったけど、別に、正直誰がやってもいいっていうか一緒っていうか、威厳とお茶目あるおじ様とか、一見チャーミングな味方と思ってたスイーツの王女様が実は本当は王国を支配しようとしていたとか、恐ろしい敵と思っていたジンジャーの方が王国を憂いていたとか。過剰なメイク衣装で、キャラ的にも、なんかああそういう感じねあるある、という風で、ま~、ほんと玩具のお人形たちだなあと思う。お話の展開としても、特にびっくりとかはないよねえ。沢山兵士が欲しいのとか、ヤバいねって最初から感じるでしょー。まあ。ん~。まあ。気楽に、とっても綺麗なクリスマス映画、やっぱり家族の愛が大事、みたいな肩の凝らない感じで、ふんわりしてて、そういうものかな~と思う。

 バレエシーンに力入ってるのかしら、って期待していったのだけれども。確かにバレエシーンあって、綺麗で、映画マジカルで、とっても素敵だったけれども、物足りなーい~もっと踊ってるところもっともっと見たかった。
 けど、バレエ映画じゃないんだし、私が期待して行ったのが間違いかー。セルゲイ・ポルーニンも出てるってよ、って見るぞ!と思ったけど、ど、どれ、誰なの?? と、あんまりわからなかった。。。。予習していくべきだった。ええっと~。スイーツの人らしい。いっぱいジャンプしてた、あれ? しかしよくわからない。。。ん~。反省。

 くるみ割り人形大尉とは共に戦う同士、って感じで、王子様はいなかったですねえ。王国に平和を取り戻し、クララは家へ帰っていく。家族愛の物語。
 しかし、母が、あまりにもすっごい発明家すぎるのでは。魔法も使える発明家、って、すごいね。家族にも王国のみんなにも愛されまくりの素晴らしい母上。というかもう、発明家とかじゃなくて魔女だったのでは。良い魔女ね。母上の物語を妄想するとものすごく楽しそう。始まった時には亡くなっているのに、存在感ある母上でした。

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