映画 「2001年宇宙の旅」 IMAX上映
*ネタバレ、結末まで触れています。
映画 「2001年宇宙の旅」
22日(月)に見に行きました。IMAX上映、期間限定2週間とのことで。製作50周年記念だそうですね。1968年。50年前の映画かあ。凄い。
人類の夜明け。まだ類人猿とも言えないくらい、猿の群れがサバンナにいる。少ない食べ物や水場を奪い合う毎日。ある時、黒い巨大な石板のようなものが現れた。それに触れた猿は、物を持つ、手を使うことを覚え、骨を拾って武器とし、敵を打倒す。
投げ上げられた骨。そして宇宙空間を進むシャトルへと転換する。
昔々にレンタルビデオで見たことある気がするけれども、その時の記憶は曖昧。眠くなった寝たかもと思う。それでも、あーそうだ猿から始まって、あれ???とか思ったのだったとか、いろいろ見てると多分見たことあるよなあ、と思う。
しかし今回IMAX。70ミリ、ニュープリント版というなんか凄いらしいものが国立映画アーカイブとかで上映されたのは見に行けなかったけど、IMAXだってすごく鮮やかだし音響もいい、と、思う。んで、その鮮やかさ、巨大なスクリーン、映画館で集中して見ると、断然面白かった。正直、気持ちよくなって眠気が……って思ったりもしたけど、でも、今見るからこそ、って面白さを感じられた。コンピューターは本当に身近にあり、人工知能の研究がどんどん進んでるらしいな、とか。HALに話しかけてあれこれやってもらうのって、スマートスピーカーの感じが近いのではないか。ま、私はスマートスピーカー使ったことないし、イメージだけど。
原始時代に始まって、宇宙開発時代に飛んで、そして月の地中でも謎の物体が掘り出される。それはあの黒い石板のようなもの。強力な磁力を発している。宇宙評議会のメンバーはその存在を極秘扱いとして、調べようとしているところ。高温が鳴り響き、ハレーションが起こる。
と、木製探査の船が出発している。乗組員は6名。半分はコールドスリープ状態。木星に実際に近づくまで仕事のない科学者たち。起きている二名は人間。もう一人、として乗組員扱いされているのは船内の全てを制御し、会話もゲームも楽しめる人工知能、コンピューター、HAL。ある時、HALはこの航海、任務に疑問がある、とデイブに語りかける。
故障個所を発見、という報告をしたHAL。だか取り外し、交換したユニットは故障していない。HALが間違えたのか。これまで一度もミスのないコンピューターが。
デイブたちが、もし故障しているのがHALだとしたら、電源切るしかない、とこっそり相談しているのを、HALは見ていた。そして、自分を守るため、人間のほうを抹殺しようとする。眠っているクルーはそのまま生存機能停止され、船外活動中のクルーを殺す。
一人残ったデイブはなんとか、HALを停止させる。
この、自我に目覚めたというのかなんているのかHALの暴走と停止、つまり殺されるシークエンスは一番わかり易くてドキドキする。デイジー、デイジー、という人工知能が最初に覚えた歌、かな? を、歌う声が歪み、消されるHAL。ここ、泣く……。
そして木星へたどり着いたディスカバリー号。この探査の本当の目的はそこから呼んでいるもの? か、なんかに? 会いに行くこと、だっけか。なんか、その、サイケな光を超えていくと超次元みたいな感じか、デイブが一気に年取ってるのか、転生してるのか。
わかんないけど。
なんか、謎の胎児として地球を見つめる、みたいな感じで終り。
なんとなく、その、あの、知恵を授けるっていうかの黒い四角がモノリスだ~とか、最後の胎児はスターチャイルドだっけ、とか、なんとなくの、説明ないところの知識、まー知識っていえるほどのものじゃないけど、まあ、なんとな~く、知ってるというか、ああ、こんなだっけという感じを思いつつも、やはり実際映画館で見る体験というのは凄くて、圧倒された。
客入れ、客出しの音楽かあ、と思ったり、「インターミッション 休憩」が入るんだ、ってびっくりしたし。
とにかく画面の隅々までことごとく美しく、優雅。クラシック音楽が鳴り響くっていうのもあるけど、なんかあのゆったりとした宇宙空間のテンポなー。ワルツのリズムでシャトルは舞う。
宇宙船とかほとんど白。宇宙の闇。星の光。月面のグレイ。遠い地球の青。宇宙服が赤や黄色や緑で不思議な感じがした。あれは、見やすさのため? 人間に関するものはカラフルなのかな。
特に、赤い色が不安になる。白の中に鮮やかだし。
何より、HALの目。目というかね。カメラ。ただの赤いランプ。なのにあの赤いランプに感情があるように見えてくるし、じっと何度もアップになるただの赤いランプが、ほんとうに怖くなる。凄いよなあ。どうして。
50年を経て、今見てなお圧倒的に凄いと思えるし、多分より面白く見られると思う。CGが実用じゃない時代になんであんな映画が撮れるんだか。わからない……。いろいろ解説みたいなのを読んだことはある気がするけど、説明されてもわからないし、成立させてるのがまず信じられないほど凄い。
後続のSFとか宇宙関連の作品に影響与えまくってみんなこういうのやってみたいって思ったのだろうなあという感じがひしひしとわかる。何が凄いか私には何も説明できないけれども、圧倒的、というのはどうしたってわかる。凄いねえ。
今見に行けてよかった。映画館で見る経験が出来て良かった。満足です。
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 映画 「ワンダーウーマン1984」(2021.01.17)
- 映画 「燃ゆる女の肖像」(2020.12.09)
- 映画 「魔女がいっぱい」(2020.12.07)
- 映画 「羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来」(2020.12.02)
- 映画 「ウルフウォーカー」(2020.11.25)
Recent Comments