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『サイモンvs人類平等化計画』(ベッキー・アルバータリ/岩波書店)

*ネタバレ、結末まで触れています。


『サイモンvs人類平等化計画』(ベッキー・アルバータリ/岩波書店)


 サイモンはごく普通の高校生。16歳だっけ、17かな。友達のニック、リアとつるんでる。アビーという転校生とも仲良くなってる4人グループ。他にもランチの時同じテーブルになる仲間もいる。
 ある日とんでもないヘマをやらかしてしまった。図書館のパソコンでメールチェックしたあと、ログアウトしてなかったのだ。マーティンはそのメールを見てしまったという。それはお互い匿名でやりとりしてる、ブルーとのメール。ブルーに恋し始めているサイモン。サイモンとブルーはゲイという秘密を共有しているのが、マーティンにバレた。そして、アビーと仲良くなりたいから協力してくれないか、と。それって脅迫されてるんだよな? サイモンは仕方なくマーティンをアビーたちとの遊びに誘うようになる。

 2017年刊。
 これ、映画になってて、その映画「Love, Simon」が今年アメリカ公開になってて、とても評判よさそう。すごく見たい。と思ってた所、この原作がちゃんと翻訳されていることを知って読んでみた。
 
 タイトルの「人類平等化計画」というのは、サイモンが、なんでゲイばっかカミングアウトするかどうか悩まなきゃいけないわけ? 異性愛の人もみんな、自分のセクシャリティ平等に宣言するとかならいいのにね、みたいに言ってた感じ。そうだよな~。ゲイだ、と自覚して、それから、カミングアウトするかどうか、って、またもう一段悩まなくちゃいけないの、たいへん。カミングアウトするかどうかって悩みなくなるといいのに。

 で。これ、も~~~~すっごい!胸きゅん青春物語!
 友達グループが、恋をする年齢になってきてちょっとバランス壊れそうとか、新たな人間関係とか、学校という場とか。
 家族。友達。恋。そんなこんなの青春はそこにゲイであることの悩みが+されてもやっぱ普遍的なんだなあと思う。それでも、やはり今、2017年だとかだからこその描かれ方で、ずっとサイモンのモノローグなんだけど、その喋るような口調の感じとか、タンブラーとかテキストのやりとりとか、ハリーポッターは全員必修みたいな感じとか、ゲイであることそのものは別に珍しくもないけど、でもやっぱ実際カミングアウトってなるとそれぞれ個人としては大問題なわけで、とか。すごく今なんだなあと思う。
 そして今、であってもやっぱり、ゲイ差別というか、からかうバカはいるし、そう、やんわりとした脅迫に使っちゃうマーティンとかなー。ゲイだからっていうか、恋愛ネタって感じくらいに思ってたのかマーティン、って感じだけど、でもやっぱり、勿論まだ完全にフラットなわけにはいかないんだよなあ。

 カミングアウトをするか、しないか。それは極めて個人的な問題で、マーティンがしたことは絶対に酷い悪い最悪なこと。学校裏掲示板的、なんだろうね、タンブラーへ勝手な暴露書き込みして。妹がそれを見て教えてくれるとか、そのせいで、サイモンは家族や友達にもう自分から言うしかないってことに追い込まれる。マーティンがしたことを勿論許せない。でもマーティンにも極悪人ってことじゃなくてやっぱ若くて自分の恋の問題でヤケにもなって、兄がゲイだってことで家族の中でもまあたぶんいろいろあって、な、なんだかんだの面白くないムカつく秘密バラしちゃえ、っていう、その、その、そうしちゃった感じっていうのはわかるんだよなあ。でもそんなの、わかるよって許せることじゃない。
 幸い、サイモンはラブラブを手に入れて両親や兄弟や友達には恵まれてて。いつか、遠いいつかにはマーティンを許せるのかもしれない。

 カミングアウトを受けた両親というものの描写も、なるほど今ってこういう感じ、か。こういう感じが理想というか、望ましいというか、こういう感じならあり、ってことかなあと思いながら読んだ。
 サイモンの家族はかなり仲良し。両親も姉、妹とも。家族だけでのくだらない遊びに一緒に夢中になったりする。でも姉は大学生で家を出てる。両親は子どもたちの成長を喜び見守り、親しみやすい良い親であろうとしている。カミングアウト前には、父親はゲイ絡みでジョークを言ったりしてて。それは悪気ないつもりのもので、サイモンも殊更ひどくそれで傷ついてるわけではないけれども、カミングアウト受けて、父は、悪かったって謝罪する。
物凄く完璧な幸せな家庭というわけではないにせよ、ごくありきたりに、こういうおうち、こういう家族、こういう子どもたち、いそうな感じがするなあという世界なんだよね。
 そういう、ドラマとしては平凡なような、普通っぽさ、の中で、でもとても丁寧に、真摯に、よりよくあるといいなと思える理想が描かれていると思った。

 ブルーとのメールのやりとりの中で、サイモンがどんどんブルーに夢中になって恋しちゃって、もしかしてブルーはカルなんじゃないかなとかドキドキしていくのにつれて読んでるこっちもすっごいドキドキが高まっていく。ああ~~恋~~。恋だねえ。いいねえ。
 ブルーが誰なのか、というのはかなり引っ張られる。私はわかんなかったなあ。ランチ友達でサッカーやってるブラムくんね。途中では全然ひっかからないキャラだったよ。そういう、ブルーは誰か、というちょっとミステリ要素っていう雰囲気も楽しかった。
 そして、無事お互い顔を合わせて。キスをして。ってゆ~~~~おしまいのほうの~~~胸きゅんときめき~~~すっごく可愛くてよかった。幸せになってくれ。10代バカップル誕生素晴らしいよ。
 
 ヤングアダルト分類なので、実際10代の子がこういう本を読んでときめいたり考えたりできるといいよねえ。映画も見たいなあ。日本にも来ないかなあ。見せてくれ~。
 アメリカの高校生たちってこんななのか? というのを読むのも楽しかった。基本的にはコメディというか、サイモンはあんまり悲観的じゃなくて、ちゃんと楽しむしちゃんといい子だし適度にダメっぽかったりもして。すごく好きになれた。いいもの読みました。

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『泥濘』(黒川博行/文藝春秋)

*ネタバレ、結末まで触れています。


『泥濘』(黒川博行/文藝春秋)


疫病神シリーズ、第7弾、らしい。「ぬかるみ」ね。
たぶん全部読んできてる。けどまあこのシリーズは大体一応の決着はつくので大丈夫と思う。

 建築コンサルタントの二宮企画で、だがほとんど仕事もなくオカメインコのマキちゃんとぼんやりしている二宮の所へ、桑原がやってきた。以前、二宮がサバキを頼んだことがある伝手で、白姚会に案内を頼むという。
 歯医者の診療報酬詐欺、不正受給の新聞記事。老人ホーム。桑原がシノギのネタを嗅ぎつけた所に二宮はまた巻き込まれていく。関わりがあるのはヤクザだけじゃない、警察OBやオレオレ詐欺等、事態はどんどん泥沼に。

 てことで、最初はただ紹介する案内するだけだった白姚会と、桑原はいきなりガツンとやり合い始め二宮くんはとばっちりで怪我、ふらふら。それでも成り行き上、桑原のあがりの一割をもらう、と、とことん付き合う羽目に。
 ってもー、またもう、だから桑原と付き合うのはやめておけと、みんなに散々言われてるのにやっぱりついていっちゃう。桑原さんも、嶋田さんまで担ぎ出して手打ちにするはずが、どんどんイケイケでしつこい。こんとこのコンビの腐れ縁の突っ走りっぷり最高!
 二宮くんと桑原さんさあ、すごい嫌い嫌い言いながら大好きなんだろ、という、この、これ、この感じはどこまで作者の思惑なのかどうか、わかんない。すごいよなあ。キャラの魅力が完全に出来上がってて、この二人の掛け合いってもう作者もなんも考えなくても二人が勝手に喋り出す、みたいな所なんじゃないのかなあ。ほんと二人見てると飽きない。二人だけじゃなくてレギュラーキャラたちもね。中川とか嶋田さんとかユキとかももうそれぞれキャラが勝手に喋ってるんじゃないかって思う。
 あちこち美味しいもの食べに行くのも相変わらずで。これホントにあるお店たちなんだろうか。グルメ案内~。こんなにあちこちでガンガンぶつかって怪我もしまくりなのによく食べるしどんどん動く。すごい面白い。

 表紙ひらいた内側の所に、桑原が心肺停止、ってな文字があっていきなりびっくりしながら読んだ。もしかしてほんとに? シリーズ終りにしようとしてる?? とドキドキしながら読みました。実施桑原さんがどんどん行くので、これ、殺されるやろ……と思うには十分。終りのほうで跳ねっ帰りに勢いで撃たれてしまった。
 危ないところだったけれどもなんとか、一命はとりとめたようでよかった。二宮くんとはまたしばらく会わないみたいだけれども。シリーズは続くのか、どうなるんだろう。
 
 桑原に付き合って、金の収支損得勘定しまくってる二宮くん。なんだかんだボロボロになっちゃうのに呼ばれてついていっちゃう二宮くん。カタギだけれどもヤクザにどうにも惚れちゃってる二宮くん。この、自分はまともなつもりなのに破滅的な感じが桑原さんと相性ええんやろなあ。すごいそそる。二宮くんに最低最悪大嫌い疫病神扱いの、あとは行動と会話のみの、文字の中だけの人物なのに桑原さんにめっちゃめちゃ凄まじい色気感じる。

 この話どこまで広がるんや。桑原さんどこまでいくんやー。と思ってたけどさすがで、これも一応話は一段落ついた。広げた風呂敷強引にでも畳んで見せるのほんと上手い。さすがベテラン。面白かった。桑原さん元気になってね。また続き出るといいなあ。

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『僕が殺した人と僕を殺した人』(東山彰良/文藝春秋)

*ネタバレ、結末まで触れています。


『僕が殺した人と僕を殺した人』(東山彰良/文藝春秋)


 2017年刊。

 1984年。わたしたちは13歳だった。
 過去と、今、2015年ふたつの時間。台湾での少年時代と、少年を7人殺した連続殺人事件。
 犯人は。あの頃は。今、わたしは。

 ツイッターで、これは素晴らしいメリバBL小説!という紹介ツイートが流れてきて、記事はバレがこわくて読まなかったけれども、なんだか興味をとってもそそられる~と思って読んでみました。東山彰良、初めて読む。

 サックマン、と呼ばれる、少年を狙った連続殺人犯の、8番目の犠牲者になりかけたデューイ・コナーはたまたま近くにいた警官に助けられ、犯人は捕まるとあっさり犯行を自白した。2015年。
 1984年。兄が事故というか事件で亡くなってしまい、精神のバランスが壊れてしまった母を、父はしばらくアメリカへ連れて行ってみることにした。ユンは、近所のアホンさんのうちへ預けられることになった。アホンさんの牛麺屋をよく手伝いにいっていた。その家のアガンとは友達。その頃、ご近所づきあいとはそういう、みんなが助け合う大きな家族のようなものだった。

 少年時代の主人公はユン。というか、全体通して主に、ユンの物語かなあ。少年時代の、友達。仲間。喧嘩して競い合って、バカげた遊びに熱中して、大人に叱られる悪い事もして。親がいなくなり、不安で、でもアガンやジェイとつるんで最高の夏休みを過ごした時間。

 途中まで、少年殺害の犯人はジェイだろうと思わされる。それが違った、とわかった瞬間の鮮やかにああ騙されていた、という快感凄かった。
 人形劇を子どもを誘う手口の一つとして使っていたり、二人きりでビデオを見ていた時、唐突にユンにキスをしたりするジェイ。少年愛というか同性愛の傾向? というミスリード。それが、実は犯人はユンの方で、国際弁護士となっているジェイが、アガンに頼まれたこともあってユンのもとを訪ね、弁護してやろうとする。
 かつて、ジェイを殴る義父を3人で殺そうという計画をたてた仲間だった。毒蛇を使って、事故にみせかけて。だが、思いがけず毒蛇はアガンの父、ホアンを死なせてしまう。計画は狂い、3人の仲も壊れる。

 その時、その頃、何があったのか。現在の時間から振り返るように小出しにいろんな展開がにおわされて、そして過去を読む。すごくひきが上手くて面白くて、一気読みしてしまった。少年たちよ……。
 まだ子ども扱いされる。けれどもう子供ではない。大人の支配下にいなくてはならないことにどうしようもなく怒り渦巻き、なんとかしようとする考えはあまりにも視野が狭く愚かだ。でも、大事な友達のため。大事な自分たちのため。計画は現実へとうつされる。
 ユンは、だが、仲間割れの報いで酷い怪我を負って二年、意識不明の状態だったようだ。

 大人になったジェイは、弁護士となり、パートナーも得ている。同性愛者であることの苦悩は乗り越えて、よきパートナーを得て、そう、今、時代としても、同性愛者であることは、まだ勿論平等ってわけではないが、30年前に比べればずっとマシになっている。何よりジェイはもう大人になっている。

 ユンは。
 意識不明で寝たきりになった2年のせいなのか。激しい損傷で脳のダメージが暴力的な方向へ振れ切ったのか。ユンが何故その犯行に踏み切ったのかは、本当にはわからない。
 ジェイに憧れていたらしいユン。ジェイとの不意のキスが嫌だったのかそうではなかったのか。あの頃、の自分たちである、12歳13歳あたりの少年たちを攫って殺す。それは、あの頃の何か、あの頃の自分、あの頃の世界を取り戻したかったのか。あの頃、で、時間が止まったまま、なのか。ユンが漫画を描こうとしていた、ヒーローたち、悪役たち。それが全てユンの中の人格として犯行し続けたのか。
 ユンとジェイ。二人が初めてあった少年だったころ。始まりを思い出し語り直す物語。


 メリバ、の意味が私、ちゃんとわかっているわけではないのです。メリーバッドエンド。末永く幸せに暮らしましためでたしめでたし、という風なハッピーエンドではなくて不幸な、悲しいエンディングだけれども、その二人にとっては幸せだから、メリー、というか、世界に二人だけの二人にとっては幸せみたいなエンディング、って感じかなあ、と、思ってる。
 ユンは少年を殺し続けた最悪の人間だ。
 でも、ジェイと、ユンと、アガンと。少年のころ、確かに仲間だったことを、この物語は描く。もしもユンが怪我をすることなく普通に成長して大人になっていれば。もしもジェイの義父殺害計画がただの空想の計画のままだったら。もしも不慮の事故でアガンの父が亡くなったりしなければ。同性愛者であることがあれほどの嫌悪や憎悪の対象でなかったら。もしも。もしも。もしも。もうどうしようもないもしもの話をいくら思っても仕方ない。
 ユンは死刑にならなくてはならない。
 ジェイには今は理解ある大事なパートナーがいる。
 もしも。
 ユンとジェイが互いの初恋を初恋として育てられていたら。
 ありえなかった世界。でも、最後に二人はたっぷり語り合ったのだろう。その、物語。

 子ども時代と、最悪の現在と。何より子ども時代のやるせなさ切なさ、でも貧しくて不安だけど最高に眩しい夏休みの事と。とてもとてもよかった。『スタンド・バイ・ミー』的な世界であり。もっともっと物狂おしい世界であり。
すごく面白かった。よかった。読んでよかった。よかったです。


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映画 「ジュラシック・ワールド 炎の王国」

*ネタバレ、結末まで触れています。


映画 「ジュラシック・ワールド 炎の王国」


 14日(土)に2D、字幕で見ました。
 クリス・プラット主演になっての2作目。三部作なんだっけ? これ、どうするんだどうなるんだ、という終りだった。どうすんだよ……。

 ジュラシック・ワールドの島での事故、事件? から三年。クレアは恐竜保護の活動をしている。島の火山活動が活発になり、恐竜たちは再び絶滅の危機にあった。
 恐竜たちを保護して、安全に暮らせる土地を提供したいと、ロックウッド財閥から申し出があり、クレアはその話に乗る。ブルーを是非とも保護したい、という要望に応えるため、クレアはオーウェンに島へ来るよう頼んだ。
 トレーラーで暮らし、自分でキャビンを建てようとしているオーウェン。始めは拒否するものの、やはりブルーのことを持ち出されると無視できなかった。
 島へ向かうと、すでに恐竜保護、恐竜の捕獲の用意が整っている。ブルーを見つけ出すことができたものの、オーウェンの制止をきかず、麻酔銃を容赦なく打ち込む傭兵たち。
 恐竜の保護、というのは名目で、ロックウッド財団を密かに牛耳ろうとしているベンジャミン・ロックウェルの目的は、恐竜を競売にかけて大儲けしようとすることだった。
 そして、ブルーの遺伝子を使って軍事利用のための新たな恐竜を生み出そうとしていた。

 しょっぱなから、雨の島、よくわかってない下っ端が恐竜に食い殺されるとか、モササウルスが海へ~逃げちゃった~とか、ほんと全編クライマックス! いきなりもうタイヘン。大変だよどうするんだよーということの連続でずっと面白い。
 
 恐竜映画で、ホラー映画。怪物映画、かなあ。フランケンシュタイン的なテーマでもある。
 森の奥の石造りのお屋敷。地下の秘密設備。病身の老人。孫娘。メイジーちゃんが、可愛くてよかった。しかし彼女も実はまたクローンなのだ、とかどさくさに紛れて明かされてて、マジか??? と思う。メイジーちゃんもまたなんか自分に疑いを持ってた感じで、クローン、私と同じ、って、ラスト、連れてきてしまった恐竜を死滅させるか、解放するかの選択で恐竜たちを解き放ってしまう。そこ、それ、そんなあっさり恐竜ちゃんと同化するかな??と、まあ、まあ、話のご都合かなーと、それだけは気になった。

 相変わらず人間ときたら。恐竜の遺伝子ハイブリットしたってろくなことにならないでしょ~~。いつも手に負えなくなって大惨事でしょーがーーっ、と同じ過ちを繰り返してる。特にウー博士、か、お前、お前な~。いつもいろいろ遺伝子混ぜて最強の恐竜生み出そうとするんじゃないよ~。
 前作ではインドミナス・レックス。今作ではインドラプトル。ラプトルちゃんメインで、手が器用とかより凶暴とか訓練でターゲット定めるようにできるとか。
 でもインドラプトル、いつから作ってた? ブルーの遺伝子が必要だ、とかいってて捕獲してきて、その後なんてわけはないし。プロトタイプだっていってたから、いろいろ試作はすでにやってて、あとブルーの遺伝子もってきてもっといいやつ作るぞ、ってことだったのかな。ひどいぞ。

 今回もオーウェン大活躍! すっごいかっこいいよステキだよ~クリス・プラット~!!!
 オーウェンがラプトルたちを躾けた、訓練できた、ということがかなり重いテーマなんだなあ。赤ちゃんラプトル姉妹を育てて訓練しようとしてる所とか、そんな中ブルーがちゃんとオーウェンのいう事きくようになって他の姉妹も従わせるとか、そういう過去のビデオ記録があった。ブルーたち可愛い~! オーウェンも可愛い~! パパ~!むしろママ~!ってすごくほんわかシーンのようでもあり、でも、それで軍事利用ができるぞ、ってなってくのが実に、辛い。前作でもそういう感じだったけれども、今回もブルーが狙われてラプトルで新種を、ってなったのって、オーウェンが訓練を成功させたからなんだよなあ。辛い……。ブルーとの信頼関係が、周りによって奪われていく。
 それでも、ブルーはオーウェンを覚えてるし、オーウェンと通じ合うことができる。
 ラスト、オーウェンがブルーに一緒にいこう、っていうと、ブルーは檻を見て、首を振る。前作とは逆なんだな。前作ではブルーはオーウェンに従っていきたい、という風だったのをオーウェンがダメだ、自由に生きろ、って島の奥へ放す感じだったけれど。今回はオーウェンが一緒に、っていうけど、オーウェンはともかく人間を信用なんかできない、と、ブルーは去ってしまう。
 こんなに、恐竜と人間との絆に泣かされるとは~。

 今作では、これまでパニックであり襲い来る脅威であった恐竜という「自然」が、キャラクターという風になってたと思う。前から、Tレックスとか、そのラプトル姉妹とかはキャラ立ちしていたけれど、今回はもっと、いろいろと恐竜たちがキャラクターとして描かれていたなあと思う。
 島に残される首長竜?とか、切ない。モササウルスは最後にもまた悠然としててこわいしサメ映画と競合しちゃうのでは。
 
 マルコム博士がまた登場するんだって。ということでどんな風に? と楽しみにしてたのです。出番そのものは少ない。最初と最後に議会だか評議会だか、なんか、そういう場で意見を申し述べるという感じ。座って喋ってるだけ~。でも、最初からシリーズに登場しているキャラの重みでありこの時間経過を眺めてきた男というか。人間の過ちを目の当たりにして生き延びてきた男というか。ほんと、渋くてやっぱいい。
 マルコム博士の演説はもともとの原作の小説から半分くらいもってきたものだよ、みたいなインタビューがあった。遺伝子操作、キメラ、神の領域に手を出して、手に負えなくなった人間、ということで。
 街に、人間の世界に恐竜はいる、もう、生きている。パークに閉じ込めておくことはできなかった。愚かな人間。自らの脅威を自ら呼び込んでしまった。共存の道を探るしかない。
WELCOME、ジュラシック・ワールド、と締められるのよ。恐竜がいる「世界」になったんだということかー。
 これ、次回作もあるとのことで、で、で、どうするんだろう。恐竜たちと生きる世界の道はあるのか、どうか、って感じになるのかなあ。

 監督はJ.A.バヨナ。私は他の作品見たことないのだけれども、ホラー、サスペンス演出がさえわたる、みたいな評判の方らしい。
 実際、お屋敷でメイジーちゃんとか、オーウェンたち、恐竜から逃げる、おっかけられる、隠れる、ああ~後ろうしろーっ、とか、とってもホラーだった。
 第一作目へのオマージュは当然あるわけで、恐竜から隠れながら逃げる、あの緊張感、恐怖、ほんっと、ほんっっっとに、私も一作目見た時にはすっごい怖くて震えたの思い出した。そうだよ圧倒的で怖いんだよ恐竜映画。
 面白くって大満足! 次も早く見たいよ~。

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映画 「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」

*ネタバレ、結末まで触れています。


映画 「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」


 11日(水)見に行きました。原題「Battle of the Sexes(性差を超えた戦い)」だそうで。セクシ~じゃないよ。性差の問題。

 1973年に、実際行われたテニスの試合なんですね。知らなかった。
 女子テニスのトップ、ビリー・ジーン・キング。彼女は男子に比べて女子の賞金が少なすぎることに抗議して、女子テニス協会を立ち上げる。なんとかスポンサーを見つけ、ツアーを行い、女子プロの地位向上を目指す。

 という、プロテニスのお話であり。ウーマンリブのお話であり恋のお話であり、それぞれみんな、ひとりひとりの人生。でも軽やかで面白かった~。
 
 ビリー・ジーンに勝負を挑むのは、かつての名プレーヤー、ボビー・リッグス。テニスの殿堂入りしてる、でも今はギャンブル依存でカウンセリングにかかり、妻に愛想をつかされそうな55歳の冴えないおっさん。
 ボビーは、お騒がせ男としてマスコミに登場しては人気者みたい。というか、ビリー・ジーンのこととかボビーのこととか、この試合のこととか、有名でみんなわかってることなのかな。あんまり説明するつくりではなかった。でもちゃんと、なんかこういう人、なんかこの、こういう人生なんだろうなあというのはすごく伝わってくる。
 ボビーは、女子テニスや女の権利とかをバカにした言説で煽りまくって、試合をしようとする。最初はそんな見世物みたいな試合に応じないビリー・ジーンだけれども、恋のことで調子崩しちゃって決戦に負けて。で、女子トップのマーガレットとボビーが試合をしたら、ボビーが圧勝。
 女子は女子の中でならいいけど、所詮男にはかなわない、という風に兆発されまくる。

 ボビーもヒドイやつなんだけど、憎み切れない感じはあるんだよねえ。ギャンブル依存から抜け出せない。注目されたいし勝ちたい。自分はたいしたやつだと思われたいし自分でも思いたい。そういうおっさんの悲哀みたいなのも感じるし。悪人ではないよな、という感じ。息子の父であるし。前妻との息子なのかな? ラリーと一緒にテニスやるぞ!とか、まだ小さい息子とは本気で遊ぶ。でも金持ちの妻に頭があがらず、冴えない毎日が辛い、という感じ。人気も実力もあるビリー・ジーンと男女テニス対決を思いついて、また注目を浴びたくて、ってことなんだろうなあと思う。

 ビリー・ジーンはボビーと対決することになるけど、本当に厄介なのはジャック。ジャック、は、テニス協会のお偉いさん。上品そうな紳士然としてて、でも女性の権利だとか首長に耳を貸す気は一切ない。32年間夫婦円満だよ、というけれど、寝室と台所にいる女が好きなだけ、という、ナチュラルに無自覚に当然のこととして女を同じ人間とは思いもしないで見下している権力者、なんだよねえ。そしてこういう男は今も当たり前のようにいる。
 もう40年?50年前の出来事の話なのに、今も解決にはいたっていない問題。

 ビリー・ジーンは、勝負を受ける時、どっちが上という問題じゃない、ただ同じように敬意を払ってほしいだけ、という。
 本当に、だって、男子の試合も女子の試合もチケットのセールスは変わりない、ならば受け取る賞金額も同じにしよう、って、その考えの何が悪いってゆーんだか。

 ビリー・ジーンは結婚してて、その夫がパッと見はただ見た目がその当時のマッチョイケメン風ってだけの男かと思ったら、実はちゃんと有能でしかも本当に優しさのある夫だった、という感じなのね。テニスにかけてる彼女を支えるいい人だった。
 ビリー・ジーンが美容師のマリリンと恋におちて、という時にも、彼女の本命はテニスだから、僕たちはライバルってわけじゃないといったりする。ちょっと悲しそうで。いい人だな……。

 マリリンと出会って、ああ好きになってしまった、という感じはとっても初々しくて可愛かった~。エマ・ストーンだもの。眼鏡を外したらなんて綺麗な目、と見とれるしかない。自由にふるまって人生切り開いていくような彼女でも、同性愛のタブーにはまだ抵抗できない、という時代も切なかった。

 プロなんだよねえ。テレビや写真に写る時にはしっかり笑顔を作るんだよ。プロスポーツの世界、というのも垣間見えて面白かった。
 女子テニス協会作る、っていうの時に啖呵切った時にはノープランだったけど、ちゃんとスポンサー見つけてきたりで成立させたあのー、お友達?仲間?の彼女すごいやり手なのでは。そしてそのスポンサーがフィリップモリスだっけ。みんな~うつる時には煙草吸って~吸って~って感じなのも、ああ時代が違う、という感じ。面白い。

 テニスウェアのデザインをして、テニスウェアに色をもたらした彼とか。アラン・カミングが実にチャーミングな味方だった。ゲイなのね~。テニスウェアが白だけ、という時代だったみたいなんだけども、この時から変わったってことみたい。今、ウィンブルドンだけはウェアは白ってまだ厳格に決まってるみたいだけど。オシャレカラフルなウェアでみんなが楽しめばいいじゃない、って感じ、いいじゃないの。

 多分世界は、少しずつ、良くなってきている。きていると、思う。願う。でも、まだまだ変わってないことも多い。まだまだ、絶望。でも、希望。ちゃんと立ち上がって戦った人がいること。
 
 最後の試合シーンはかっこよかったし感動した。最初、ろくに練習もせず、栄養剤だかなんだか飲みまくりで、ふざけた調子でスポンサーのご機嫌うかがいのボビーが、だんだんまともな試合をしようとしてきた。馬鹿にしようとしてた女子の実力が思っていたよりずっと凄いということ。そして互いに本気で試合したこと。
 それでもあんなぼさっとした感じでいた55歳のボビーが試合したというだけでもかなり凄いねえと思うけど。
 試合後、ボビーも、勝ったビリー・ジーンも、それぞれロッカールームでひとりになる。アスリートは孤独だ、という感じがした。プロで。有名人で。戦う人。とてもよかった。
 
 見終わってちょっとぐぐってみたりした。ビリー・ジーン・キング、ほんとに凄い成績残しているし、いろんな活動をしていて素晴らしい。
 それぞれみんな、それぞれの人生。抱えているものもみんな違う。ただ、お互いに敬意を払って。本当に必要なのはそれだけのことなんだよ。男と女どっちが上か、という戦いなんか必要ない。上でも下でもない。ひとりひとり、人間。同じように敬意を払って。
 面白かった。見に行ってよかった。
 


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『IQ』(ジョー・イデ/ハヤカワ文庫)

*ネタバレ、結末まで触れています。


『IQ』(ジョー・イデ/ハヤカワ文庫)


 最初はツイッターで流れてきた紹介で、相棒ものが好きな方、疫病神シリーズとか、と、いくつか挙げられていた中で疫病神シリーズがあって、そういう感じ? と興味をそそられてしまいました。で、他にもさらに評判よさそうで、読んでみよう~と。

 アイゼイア・クインターベイ。通称「IQ」という、名前がタイトルなのかとまず納得。ふざけた呼び名だぜ、みたいな。まだ若い私立探偵。2013年の舞台で20代終りくらいなのかな。ロサンゼルスの黒人社会。ラッパーとかなんだかんだいろいろ。
 プロローグとして、少女誘拐の常習犯の男、それをたまたま見かけたアイゼイアが助ける、という派手めなオープニングがあって、あ~なんかこういう感じ、映画だな。映画化されるかなされるといいな見たいなと思う。

 で、本筋の事件は、超売れっ子大物ラッパー、だった、カル・ライトが命を狙われているらしい。きっと犯人は元妻だ。なんとかしてくれ、という依頼。
 ドッドソンは、レコード関係の実業家、かな。なんかよくわからない胡散臭さ。アイゼイアとは高校生の頃に知り合った。かつてはルームシェアをしていた。ドッドソンは知り合った時から下っ端の薬の売人でいろいろヤバいことにアイゼイアを誘い込んでいった。
 アイゼイアは、兄と暮らしていたのだけれど、たった一人の家族、大好きな兄マーカスが交通事故で目の前で死亡。それから、まだ高校生のアイゼイアはなんとか一人で生きていかざるをえない、と思いこむ。

 時間軸として2013年の今、と、2005年の過去とがある。街の人々のためにタダ同然で便利屋的な探偵をやってるアイゼイア。まだ高校生のアイゼイア。天才少年。
 
 無茶苦茶になってる大物ラッパーカルを狙っているのは誰か。雇われた殺し屋、巨大な犬を使うその男をどう追いつめるか。アイゼイアの天才性、推理。過去の出来事と、いろいろと複雑でよくわからないまま読み進めていって、結末できれいにまとまって感動した。
 ロサンゼルスのシャーロックホームズ、みたいな宣伝文句も見かけた気がするけど、そういう、小さなことから推理を積み重ねて真相にたどり着くみたいな所かなあ。化け物みたいな巨大な犬が出てきたりするから? 私は別にそんなシャーロックホームズっぽいって感じは思わなかったけれども。

 何より、青春小説じゃん、と、読み終わった時には感動した。ドッドソンは実に困ったやつで、悪いんだけど、子どもの頃犬に襲われたトラウマがあって、今も犬が怖くてないちゃうとか、ちょろちょろ金目当てだけみたいにしてるけど本当の根っからの悪人ではないという、魅力。
 兄を失って、ほとんど狂気の域で思いつめているアイゼイアと、てきとーにふらふらしてるだけな感じのドッドソン。そんな10代の少年たちの泥棒稼業が、ついには取り返しのつかない事態を引き起こしてしまう。
 泥棒だけではすまなくなったドッドソンが薬の売人の上の方から金を奪おうとして、人が死ぬ事態になって。子どもも犠牲になった。
 
 アイゼイアとドッドソンで、少しの間はなんだか上手く暮らしていけそうだったんだよね。ドッドソンは部屋をきちんと綺麗に使って掃除をして、素晴らしく料理の才能があってアイゼイアにガンボというご飯作ってふるまったりする。
 ガンボって私は知らなかったんだけれども、アメリカ南部の料理みたい。ピリ辛スープ的な感じで、ライスにかけて食べる感じ? レシピぐぐったらいろいろあった。多分家庭料理とか郷土料理みたい。ともあれ、ドッドソンはそれをちゃんと丁寧に作って、揚げたオクラをそえて、というのすごくおいしそうでよかったなあ。最初の時、アイゼイアは兄を亡くしたショックの中、味はわからない、って感じだったりして、それがまた切ない。二回目食べさせてあげる時にはうまい、って言ったけど、でも、最初の時のことを覚えてないみたいなのがドッドソンはショック、みたいな。
 ドッドソンは昔付き合った相手に料理習ったってことで、テレビで料理の鉄人を見るのが大好きだったり。すごく魅力あるキャラだった。アイゼイアももちろん、ナイーヴな天才で。このコンビの魅力っていうのがまず大成功だと思う。すごく好きになった。
 
 どっちかというと私は、カルの事件より、過去の二人の出会いとか最悪に転がっていってしまうとかの方を熱心に読んだ。こんなことやってられない、って感じでアイゼイアはドッドソンとは距離置いて、高校中退しちゃって、いろんなバイトしまくって知識技術を増やしていって、大人になってこんな風なのかあとわかる。
 ドッドソンの方がまだあんまりわからないかな。ちょっとは語られてたけど、基本アイゼイア主人公なので。でもいっぺんに何もかもって書かれても読む方も困る。次作もあるみたいだからシリーズになっていってくれるといいなあ。で、ドッドソンのことももっといろいろ描かれるといいな。
 ドッドソンは自分が引き起こしたことのとばっちりで関係ない人が死ぬことになって子供が犠牲になって、ってことをまるで気にしてないように忘れてるかのようにしてるのに、最後の最後、その巻き添えで怪我した子、フラーコが、もうじき18歳になるから、ということで、グループホームを出なくちゃいけなくて、その彼の暮らしを支えたいってアイゼイアがお金必要ってことでこのカルの事件を引き受けたのがそもそもなんだけど。ドッドソンが、ほんとはフラーコのこと忘れてなんかなくて、彼のために資金ためて増やして、ってやってきてて、それを、アイゼイアにさり気なく差し出すんだよ。
 泣かされた。

 全体的にぶっきらぼうな文体で、そっけなくて、私はとても好きな文だった。それで、ほんと、この締め方には参った。

 アイゼイアは本当に兄、マーカスが大好きで、彼を目の前で失って、傷付いたなんてもんじゃなくて、どうしようもなくて。めちゃくちゃだった時期の最後に、フラーコのために何か、助けられないか、としたことで、自分自身も意図せず癒していったんだよなあ。苦しくて苦しくてどうしようもなくて、酷いことして酷いことになって。フラーコにとってもとてつもなく酷い事なんだけど。それでも生きる。うっかりすればあまりにも陳腐なお淚頂戴になることだけど、それをこんな風に読ませる作品凄い。とても深く私には刺さってきた。読んでよかった。

 エピローグでは、アイゼイアが一時マーカスをひき逃げした車として探そうとしていた車が廃車になって置かれてるのに気が付いた所で終わってた。これ、アイゼイアはまた犯人探ししちゃうのか、この廃車のようにただ葬るしかないという感じなのか、ちょっと、わからない。次作あるらしい。続きなのかなあ? 読みたい~~翻訳早く欲しい~。お願いしますお待ちしてます。

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映画 「パンク侍、斬られて候」

*ネタバレ、結末まで触れています。


映画 「パンク侍、斬られて候」


1日(日)に見に行きました。


 「芥川賞作家・町田康が2004年に発表した異色時代小説」が原作ですね。監督、石井岳龍って石井聰亙なのか~~と、後から認識した。そうだっけ。そういえば。

 主演、綾野剛始め、全キャストが物凄い、振りきれてるやりきってる、すっごいな!
 予告見てるうちに、どうにも気になってしまって見に行って、見終わって、何この映画???ってなって、でも見に行っておいてよかった、という満足感。

 えーと。私は原作を読んでいないので、どの程度原作通りなのかわからないです。なんか、ええと、とにかく。一応は時代劇。藩が基本って感じなので江戸時代くらい? 
 主人公は掛十之進。凄腕の剣客、かな。腕は立つ浪人。小さな藩に新興宗教の腹ふり党がもうすぐやってくるぞ、藩が無茶苦茶になるぞ、対策をした方がいいぞ、と、自分を売り込みます。が、家老の対立、権力闘争に巻き込まれ、実は腹ふり党なんてもう消滅してたとか、なんだかんだで、やらせを行ったら手に負えなくなり、猿の大将が助けてくれるけど、結局復讐で十之進は殺されるのであった。
 みたいな。

 あらすじなんかもまとめられない。なんか、何がどうとか、あんまり、気にしない、というか理解はできないので、ただただスクリーンで事態が転がっていくのを眺めてきました。
 キャストがさー、みんなすっごくよくて惚れるしかない。可愛い。かっこいい。可笑しい。クレイジー。みんな、よくやりきってるなあ。俳優って凄い。
 映画、も、映画、映画って。一体。こんなテンションでよく一本完成しましたって作るなあ。凄い。

 時代劇だけれどもがっつり現代の風刺。というか猿とか。宇宙? んんん?? まあ……まあいっか。いろいろとほんと見応えはあった。満足した。けどわかんないよ。楽しみました。
 本を、読もうかなあ。ついにこれ読む時がきたかなあと思った。

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映画 「ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー」

*ネタバレ、結末まで触れています。


映画 「ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー」


 6/30(土)に、IMAX、2D、字幕で見てきた。

 銀河のどこか。ギャングたちが勢力争いしている中、まだ若いハンは下っ端として働かされていた。それでも、キーラという少女と共にここを抜け出そうとチャンスをつかむ。
 だが、ぎりぎりの瀬戸際でキーラは捕まり、ハンは一人、帝国軍へ志願する形で脱出に成功した。志願する時の名前として、身寄りがない彼を受付の男はソロという名前を付けて登録した。ハン・ソロ。パイロットになって銀河を駆け巡る夢をもった青年。
 帝国軍の戦場でベケットという男の一味と知り合い、軍から脱走する。ドライデンというギャングにエネルギーコアを引き渡す約束をしていたが、列車強盗は失敗。代わりに、別の星で今度こそ、と約束して旅立つ。ドライデンはかつて離れてしまったキーラを愛人にしていた。お目付け役、といしてキーラも同行。
 ギャンブルでミレニアムファルコンを手に入れ、捕らえられた牢獄でチューバッカと出会う。
 エネルギーコアを奪い合ったのは帝国に反乱する一味だった。ハンは彼らの仲間にはならず、一人、アウトローの道を行く。

 えーと、なんか本国では評判よくないらしいとかなんとか聞こえてくるけれども、見れば全然普通に面白くてクラシカルなギャング映画というか西部劇というかの、しっかり面白かったです。
 まーそりゃね~、ハリソン・フォードのハン・ソロが大好きなので、なんか、やっぱ、なんか、違う、という気はする。けれども、なんか、まあ、こんな感じかな、なるほど~っとも思う。勢いと成り行きでひょいひょい行動していく感じはとってもいい。可愛い。チャライ~w 
 チューバッカとは殴り合いからの一緒に脱出、とか、ギャンブルで船をゲット、とか、まあなんていうか、さもありなんというお約束の定番っぽい。
 キーラとの別れと再会とか。ドロイドがキャラ立ちしてて面白かったなとか。何かと、意外性でびっくりってことはないかなあ。
 けど、ベケットとの裏切り対決は面白かった。よかった。

 わりとお気楽に見るつもりだったけれども、結構シリアスで辛い所もあり。ドロイドちゃん、壊れちゃった。けど、システムそのものはミレニアムファルコンと同化した、ってことでいいのかな。ランドと恋? って感じの所はいいのか。ランドとは別れちゃうことになるじゃーん。まあ、いいか。後に再会は出来るものね。

 そう。今作は、ハン・ソロとチューイはピンチになっても絶対大丈夫、ミレニアムファルコンも大丈夫、という結末への安心感がある。後の物語に続いていくんだもの。
 最後の最後、キーラがもっと親玉がいるっていってた相手に連絡すると、ダースモールとホログラム通信だった~!そこが、SW世界らしさ、かな。ハン・ソロたち別にフォースの使い手とかではないからね。
 反乱軍の資金源がハン・ソロのおかげでもあるのか~とか、またいろいろ歴史の流れつきあわせて考えていくのも面白いかも。
 キーラは、そんで、どうなったんだろう。どうなるんだろう。そこがなんか、まだ続くって感じがしたけれども。まあ、ダースモールの下でまた何か働かされるのかなあ、と、悲しい余韻。ハン・ソロは後にレイア姫とくっつくわけだしなあ。

 退屈する暇なんてなくて、次々話進んで、面白かった~。単発で娯楽大作として見て十分大満足だと思う。むしろあんまり I know とか言わなくていいのにと思う。サイコロのお守りみたいなやつ? こんな最初から持ってるよってことなのね。でもほんと、別に無理につながりを作らなくてもな~、という気は、する。けどまあそうもいかないか。SW世界がまた一つ増えた広がった繋がった、楽しいねー。

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