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『ドクター・スリープ』 (スティーヴン・キング/文藝春秋)

*ネタバレ、結末まで触れています。


『ドクター・スリープ』 (スティーヴン・キング/文藝春秋)


 ダン・トランスは“かがやき”を持つ少年だった。閉ざされた冬のホテルでの恐ろしい出来事から30年。大人になったダニーは放浪していた。だが小さな町でようやく落ち着く。自身のアルコール中毒に向き合い、ホスピスで眠りにつく人の助けをしていた。
 アブラ・ストーンもまた“かがやき”を持つ少女だった。しかもとびっきり強い力を。ダンと実際に出会う前、アブラが赤ん坊の頃から、ダンとの心の接触はあった。
 <真結族(トゥルーノット)>は“かがやき”を持つ人間の「命気(スチーム」」生命力のようなもの?を吸ってはるばるとした長寿を得ている者たち。そのリーダーであるローズは、衰えゆく<真結族>のためにも強い「命気」を持つアブラを知り、狙う。ダンはアブラのよき教師となり守ることができるのか。


 ユアン・マクレガー主演で映画化になるらしい、というのを知って、え、『シャイニング』の続編か、というのを知って、読んでみた。2015年刊ですね。
 『シャイニング』多分映画を見たことが、ある、多分。で、本を読んだ。読んだな、かなり昔に、と思う。キングも一時すごくハマって読んでいたけれども、だいぶ遠ざかっていて、物凄く久しぶりに読んでみた。キングの世界観は実は繋がっていてとか、なんかそういうのはうっすら聞いたことはあるけど、あんまりもう、そういうのおっかけたりは私は出来ない。最近映画で「IT」や「ダーク・タワー」見たけど、ん~、まあ、もう私はあんまりそこを求めないというか。
 で。ともあれ、久しぶりに読んでみた。

 あんまり、ホラーではないですね。そもそもホラーではないんだっけ、シャイニング。。。わからない。。。最初の頃の、ダンがまだ子どもで、あのホテルのお化けが追ってくる、って感じはホラーっぽい感じだけれども、それを金庫に封じる、という方法を教わってなんとか対処。生き延びていく。
 でもアルコールでボロボロになり、“かがやき”もかつてほどはなくなり。それはいいことかもしれないけど。普通にまっとうに、生きるということが難しい中年となったダンが、まだ幼い少女を守って、<真結族>と戦い、滅ぼす、という。冒険活劇?
 
 二段組上下巻でたっぷりなんだけれども、さすが面白くて読み易くて、なんかいろいろ荒唐無稽な超能力な感じと、現実感と、うまいよなあと思う。
 まだ子どものアブラを守ろうとするまともな大人、の話でよかった。アブラは誰よりも強い力を持っているけれども、12歳くらいなので、あぶなっかしい。親とか助けになってくれる同僚なんかが普通に良い人で助け合って、という感じの中での超能力戦っていう、すごいバランス。
 <真結族>はでも全滅したわけじゃなくて、ローズから離れてひっそり逃げた面々もいるわけで、こう、世界の展開の余地も残している感じはさすがベテランなのかなあ。書きたくなったら書くのかな。そもそも『シャイニング』からはるばる時間がたって、続編書いたのも凄いことで。

 あ、ル・カレもだったな。
 作家生命を長く長く続けているという、凄味、強み、かなあ。

 面白く読んだ、けれども、まあ、そりゃ最後にはローズに勝つだろう、勝ってくれなきゃ困る、という安心の結末で。アブラも成長し。ダンも心の重荷をなんとかおろし、断酒の積み重ねは続く。めでたしめでたしな所かな。
 気が向けばまたアブラの物語も書けるだろうし、世界は広がっていく。

 私個人の好みでいうと、まー、面白かったけど、面白さ、そこそこ。正直あまりアブラやローズたちに興味持てず。ダンがぼろぼろだったところからなんとか立ち直り、働き、というのを一番面白く読んだ。それにしても、実はアブラの母ルーシーと腹違いの兄妹ですよとか、実際アブラのおじさんなんだよとか、それ、そういう設定はいるのか?? “かがやき”は必ずしも遺伝ではないってことだと思うんだけど。殊更強い力の二人だから、実は、ってことにしたのかなあ。でもなー。それはどうかと私は思った。
ダンを脳内キャスティング、ユアンくんで読めてすごくよかったけど。映画で見るの楽しみだなあ。どんな映画になるのかなあ。多分、映画では派手めになるのではないかな~。映画にほんとになって、日本で公開、公開になるよねきっと。その頃には多分いい塩梅に忘れてるかなあ。楽しみです。

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