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映画 「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」

*ネタバレ、結末まで触れています!


映画 「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」


28日(土)に字幕、3D、IMAXで見に行きました。


これまでMCUの世界をちゃんと把握してきたわけではなく、「ドクターストレンジ」をやるってニュース知った頃から見始めた程度。その前はアイアンマンくらいしか見てない知らない状態だったけども、まあ、そこそこは見てきた。今回Dライフで直前スペシャルってことで、振り返り的にいくつか見直して、一応、大体の世界観の把握はできた感じ。「エイジオブウルトロン」を見てなかったのを見て、よかった。あれ見てなかったのダメだったなあ。めちゃめちゃ面白かったしストーリーライン的にも重要だった。

 でもまだ、アントマンは見てないし、全作見たというわけではないのですが。一応、キャラは大体把握した、できてる、はず、多分。という自分の状況ですら、今度のアベンジャーズは10年目の区切りでダークな世界とか全滅とか、なんかいろいろと煽られまくって、どうなるんだろうドキドキ。何人かのキャラはきっと、死ぬのでは。と、思って見に行きました。


 始まってみると、もう、最初っから辛い展開。あああ嘘~~。アズガルドの民が。ソーたちが星を亡くしてもまだ民がいるから、と、旅立った、ところ、そう、なんかヤバそうな船と遭遇してたなってのは、覚えてるけど、けど、それがもう、いきなりの滅亡;;
ロキが。ロキが、ちゃんと兄上を助けよう守ろうとして、でもあっさりとサノスにやられてしまった。。。
 ハルクがなんだかんだアベンジャーズ最強なのかな~って思ってたところの、その、ハルクもサノスには全然かなわず。あれは、えーと、アズガルドの人の最後の力で地球へ送られて、逃れることができたけれども。

 ハルクが落ちたのはNY。ドクター・ストレンジの所だった!
 てことでNYへサノスもやってきちゃってバトルが始まる。
 って、もう、もう、ここでアイアンマンとストレンジが~。可愛い。ご対面可愛い。共闘も可愛い。で。
 ってもう、ほんっと、ダメ無理書ききれない。あのキャラとこのキャラが!とか、戦いの中でもジョークありまくりとか、やあ久しぶりって感じで、観客は知ってるけどキャラ達は知らない離れてた間のなんだかんだがあるんだよなあとか。物凄く濃密に、でも軽やかに、こんなに山盛りなキャラたち、それぞれ主人公格のキャラ達が出会い、見せ場あり、ジョークあり、よくぞ、こんなテンポでうまく見せていく。信じられない。面白い。

 アクションや見せ方がかっこいいのはこれまでにも十分わかってましたが、今回も、ほんと、ほんっと、これでもかとかっこいいっ。
 全部全部かっこいいけど中でもやっぱ、キャプテンの登場なー!暗闇から、すっと、ああああ~キャプテンがきてくれた!!!というかっこよさと安心感ったらもおおおー!それと、ソーだね。新たな武器を手に、あの混乱のさなかに現れて。まさに雷神!文字通り雷神!あああ~そうだよ神なんだもんなーっ。
 ワカンダでの、あの謎の獣みたいなやつとの対決は、あれだ、「グレートウォール」をちょっと思い出した。あの戦闘の感じって、古典的というか、人の集団のぶつかり合い的な、三国志だの指輪物語だのみたいな感じなんだよね。時代物じゃなくてもああいうかっこよさの取り入れ方が可能かあ、と感動した。
 ヒーローたちの共闘もね、いろんな見せ方で感動する。めちゃめちゃかっこいい。スパイダーマンとかスターロードとドクターストレンジの組み合わせとか。くるくる穴からスパイダーマンがぴょんぴょん飛び出しては引っ込んで、マジカルキック!とか言ってるのがめちゃめちゃ可愛かった。ピーターくんってばもう~。それなのにっ。嗚呼~。

 世界で、宇宙で、沢山のヒーローたちが、巨大な敵サノスを食い止めるために戦っている。こんな絶望的な中でも、きっと、きっと彼らはなんとか敵を倒すんだろうって思ってた。どんなに困難な状況でも、莫大な被害があったとしても、それでも敵を倒すのだろうと。
 なのに、失敗。宇宙の半分を滅ぼすサノスの手を止められなかった。仲間が、目の前で、塵となって消えていく。その、その静けさ。撃たれるとか爆発とか血しぶきとかではなく、ただ塵となってさらさらと、消えていく。何が起きたのか理解するまもなく。ピーターが消える時に、トニーに怖い行きたくない、ごめん、って、すがるのがまた殊更残酷だったよ。トニー、辛すぎるでしょ;; ピーターを守ろうとしてた。帰れっていってた。ピーターがついてきちゃって、仕方なく、でもきっと内心とても頼もしく思いながらアベンジャーズの一員だ、ってそっけないふりして認めてた。それでも、まだ少年の彼を巻き込んだことを、あんな形で目の当たりにするなんて。

 サノスが、宇宙の半分を滅ぼすのは宇宙の均衡のために必要だ、と、苦難の決意、尊い犠牲、みたいに、生真面目に自分の信念を貫こうとするのが本当に酷い。ガモーラを娘として愛していたのは本当、とか、むしろ残酷。間違った善良さの地獄。映画の最後、消えてしまった数多のヒーローたちの静けさの後、サノスは満足そうに、寂しそうに、一人腰を下ろす。サノス的にはあれ、宇宙に平穏を取り戻したのだ、みたいな感じなんだろうなあ……。

 映画館で、エンドロールになって、でも観客誰もが、え、終り?? 嘘だろ? ここで終り??? 嘘????? 終り?????????? っていう空気だったのたまんないね。マーベルはおまけがあるから。エンドロールの後にも、もうちょっと。なんか、なんか、なんか、なんか、あるよね??????? って、あんなにもおまけ待ち望んだことないよねえ。
 消えていく長官、だっけ、の、謎の通信相手は、後からいろんなレビューとか見たところのよると、キャプテンマーベルらしい。何それ知らない、ってわかんないんだけど、どうやらすごく強いヒーローがまだいるらしい。何なの~マーベルユニバース~。来年映画があるらしい。で、アベンジャーズ4も、来年。こんなに物凄く、つづく! ってことだとは思ってなくて、ほんっと、見終わった気持ちをどうしていいのかわからなかったよ。続きを、待ちます;; うう~。マジか~。こんなおあずけで来年かああ。うう。

 しかしほんとうに、この10年、積み上げてきたヒーローたちの物語をがっつり組み込んでどのキャラたちも素晴らしく進化し続けて、この集大成な映画、世界、作り上げてるの信じられない。まだ今作に登場しきれていないキャラが、きっと次作で何か成し遂げてくれるはず。そう信用できる。
 マーベルの映画、ヒーローの映画が、こんなにもリアルに地続きに感じられるの凄いし、このヒーローたちの力が、本当に希望の姿を見せてくれる。エンタテイメントの力を、見せてくれる。信じられない面白さだ。次作が待ち遠しいよお。早く見たい。見せてくれ。
 でも、それできっとヒーローたちの世代交代があるんだろうなと思うと、辛いし寂しい気持ちもする。でも、それが健全なんだろうなあとも思う。どうか、次作では希望を。救いを。未来を、見せて欲しいと願う。きっと、きっとそうだと信じてる。待ってるよ。


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映画 「君の名前で僕を呼んで」


*ネタバレ、結末まで触れています。

映画 「君の名前で僕を呼んで」


27日(金)初日に見に行きました。
原題「CALL ME BY YOUR NAME」あまりよくわからないながらも、ツイッターで流れてくる写真の数々ことごとく美しくて、物凄く見たいっと待ち望んでて、やっと。
アカデミー賞だとかのいろんな賞で主演ノミネートされてたり。脚本が受賞だっけ。
そんなこんなのともかくで、早く公開にならないかなあと待ってました。


舞台はイタリア。1983年の夏。エリオ(17歳)の父はギリシャローマの歴史?美術?研究者らしい。そこへお手伝い?インターンにやってきた大学院生ですか、アメリカ人のオリヴァー(24歳)。6週間の滞在。エリオの部屋を使って、と部屋に案内した途端、ベッドにどかっと倒れ込んで熟睡するオリヴァー。
もうね~最初っからオリヴァーの姿にひきつけられる。まずそもそもアミハマちゃんがでっかくて超ハンサム、で、なんだか行動が予想外という、不躾な侵入者な感じが上手い。エリオがなんだか反発しちゃうのわかるし、でもそうしていきなり心波立たされる感じ~。ほんと最初からつかまれますね。

 そうして、オリヴァーがいる夏、が始まる。エリオが街を案内したりなんでもない毎日の細細したシーンの積み重ね。オリヴァーは両親が出すテスト、なんか、アプリコットの語源がどーのこーのの、優秀さを試す感じの会話もしっかり合格。街を案内したら、なんだかすぐ馴染んでカフェだかバーだかの常連にあっという間に混ざってしまうコミュ力の高さ。映画スターみたいって言われるし(そりゃそうだよね^^)行動が余裕ありそうでマイペースで自信たっぷり。オリヴァー完璧超人かよ~。
エリオがオリヴァーのこと、なんか最初癪に障るって思いつつ、文句つけるにしても「Later」って口癖失礼だよね、ってからかって言うくらいしかなくて。でもどうしてもオリヴァーのことを見てしまう。気になる。気になる。気になる。オリヴァーがいることに気持ちがかき乱されてしまうってなっていくの。セリフではなく二人の存在で、そういう気持ちのぐらんぐらんする感じが伝わってくるのがほんっとに美しくて素晴らしい。

 エリオはちょっと気になる女の子がいて、というかまあ、あんな風に毎日過ごす中で、やりたいさかりのお年頃、で、ま~つきあっちゃうってなるよな~という感じ。って私が下世話な言い方しかできなくてすまない。でも、こう、流れとか勢いみたいな感じも、そうだよな~そ~なるよな~~という感じ。女の子の方がエリオよりもうちょっと真剣なんだけど、エリオは、なー。彼女が好きっていう気持ちはもちろんあってのことだと思うけど、だいぶ勢いって感じがする。女の子はさあ、その辺の男の子より格段に賢そう美少年異邦人なエリオのこと好きな気持ちは本物っぽいんだけどねえ。

エリオ一家はわりと最近この家にきましたという感じだっけ。わりと最近でもないかもですが、まあずっと前からってわけじゃない感じ。
ハイソというんですか教養高いおうちで、リベラル。いろんな言語飛び交う。エリオ17歳なのに、ママの読み聞かせをパパとママとソファでくっつきあって聞くのな~。ドイツ語の恋物語を翻訳してもらいながら。なんなんでしょうこのご家庭。でもこういう理想的別世界な感じが素敵すぎて、だからこそエリオはこんなにも健やかに育って。恋する気持ちにまっすぐになれるんだなあと納得する。
同性愛タブーというのは世の中的にもっとあったと思うのだけれど、イタリアだし。80年代、リベラルならばそういうのもありって感じかなあ。ゲイカップルなお友達がいて食事にきたりもしていたし。エリオもそこに嫌悪感とかない感じ。単純に大人な人付き合いみたいなのめんどくさいよーってティーンなちょっとした反発くらい。

オリヴァーの方が、ちょっとは悩んでいたかも。基本的にエリオ視点なので、オリヴァーはとても大人で完璧なハンサムで、どう思ってるのかわからないという感じなんだけれども。
論文書きに悩んでプールにドボンしちゃうのもエリオの思い通りにはならないように距離置こうとするのも、やっぱ一応、ダメだよなあって随分迷ったんじゃないかと思う。
エリオのママにエリオのことが好き、って言ってたらしいけど何だよいつだよ。何いってるんだ。それなのにエリオにはなかなかオッケー出さないって何なんだよー。
オリヴァー的には最初から、わ、すごい美少年がいる、ってときめいて、あのバレーボールの時か、随分不躾にエリオに触ったりして反応見てみたけど、反発されてるみたいだから反省、距離をおこう、ってしてた、という所かなあ。それでもやっぱりエリオのことが気になってろくな論文も書けない、とかなってたら、エリオがやっぱ好きみたいな感じ言ってきて、どうしようどうしようほんとにいいのか。いいのか?ダメだろ?でも、って感じだったんじゃないかなあ。
プールの脇で寝転びながら論文、あれ多分自分の論文だよな? エリオに一節読み聞かせてみて、何言ってるかわかるか?ってきいて、わかんないみたいな反応されて、ごろんざぶーって水に落ちるのめちゃめちゃ可愛かった。あー書けないって感じと、あーエリオ好きって感じとぐちゃぐちゃになっていたのではないかオリヴァー。オリヴァーもまた気持ちぐらんぐらんになってるんだろうなあ、と、私は思うわけです。ちゃんと普通にふるまうように心がけてるけど。大人だけどほんとはそんなエリオに思われてるほど完璧な大人じゃないよねえ。

二人の距離感が、本当に丁寧に描かれていて、近づいたり離れたり、もどかしくて仕方ない所からついに、ってなる、も~~~ほんっと、見てて胸きゅんしすぎて息をのむことしきり。すごいうつくしい。二人の存在そのものも、イタリアの夏も。夢の世界だった。

「真夜中に会おう」ってメッセージを交わしてから、その日、時計が気になっちゃう二人とか可愛くてたまらない。
そしてようやく、っていう真夜中に。それでもまだほんとうにいい? 緊張してる。キスしていい? って。もおおお~~そんな~二人とも~~~可愛くてたまらない。
で、抱き合って、の、朝。なんか気まずいというか、二人どうしていいかわからないみたいな感じとか、エリオの機嫌がどうなのかハラハラしちゃうオリヴァーとか、すごいもう何もかも可愛くてたまらない。オリヴァーが完璧な大人に見えても、ま~24歳って全然若いものね。
オリヴァーも、多分、モテモテ人生だったに違いない中で、こんなにも恋してしまってどうしよう、みたいになったのは初めてなんじゃないかなあと、想像する。あの見た目であの賢さで、運動神経もよくってって感じで、多分恵まれた人生で。多分エリオもオリヴァーもよく似てる。たっぷり愛されてきてる。そして、初めてこんなに「愛する」ことになって戸惑い、迷い、悩み、どうしても、恋する気持ちをとめられない。そういう、初恋なのだと思う。

桃のシーンのドキドキは最高だった;; 結構前から桃がどーのこーの的なツイートを見かけてたりしてたので、んん? 桃で自慰かな~と思ってたものの、ほんとに、そうで。で。で。最初は桃ちょっと食べる的に指つっこんで種取り出して、してるとエリオの肌に果汁が当然零れたりしちゃうんだよね。あ~ベタベタになっちゃうよーも~とか見てると、思い出しなのか、多分最初からやるつもりでもないと思うんだけど、でも、その、桃をそっちにもってって、っていう。きゃ~~~。で、多分僕なにやってんだよ、って自己嫌悪。そこにオリヴァーがきちゃうんだな~。で~、オリヴァーってばエリオにキスして身体も、フェラもしちゃって、あれは桃の味がしたんだろう~。わあああ。
で、その桃をとって食べようとしちゃう。エリオがやめてなんでそんなことするの、って泣いちゃうのが最高に可愛くて参った。恥ずかしくてしんじゃうって感じなんだなあ。オリヴァーがちょっとしたからかいで、でもムラムラ~って感じもあっての、ちょっと意地悪のつもりなのがエリオには泣くほど恥ずかしいっていうの、そんでまたオリヴァーがごめん、っておろおろしちゃうの、ほんっとに、二人とも可愛すぎて見ててこっちがしんじゃう気がした。最高。

深読みするなら、二人は同性愛で、どんなに愛し合っても実りを得ることはない、という感じかなとも思う。したたる甘い果実、果汁を味わうことはできても、種は捨てるしかない。
まーでもそんな深読みは変かな。極上の甘美なシーンとして胸に刻みましょう。食べ物とエロスは親密な関係だよね。桃最高。
そういや、オリヴァーは食欲旺盛で、最初の食事シーンでも卵を上手く割れなくて、でもお代わりもらったりしてぱくぱく食べてた。あれは長旅でそのまま何も食べず一晩たっぷり眠って、という所で、そりゃお腹減ってるね、というシーンだけど。まともにエリオを見たのもあの朝からだよねえ。あ~。えろす。

80年代らしく、夜、パーティで、音楽で、ノリノリで踊るオリヴァーやエリオたち。しっかしそれが絶妙にダサくて可愛かった~!アホ可愛い。あ~思い返すどのシーンもすべてうつくしくて可愛くて困る。
オリヴァーとエリオと二人での旅の夜にも、なんか音楽につられてオリヴァーがはしゃいで踊るシーンがあった。エリオはややひいてたな。吐いちゃったり。オリヴァー、浮かれてエリオにもがんがんお酒を飲ませたのではないかと。オリヴァーお前な~。ちゃんとしろよ、と、あそこはダメオリヴァーな感じだった。大体ずっと、エリオの気持ち最優先に、エリオを傷つけたくない、後悔して欲しくない、ってエリオを大事にしてるオリヴァー。
でも、アメリカへ帰っちゃうオリヴァー。

エリオの家から別の場所でもうちょっと調査かなんか? して、ミラノから帰国するオリヴァーに、一緒にいけばって言ってくれる両親。すごいわ。かくて数日の二人の旅の時間がある。
そんな行き届いた夢のようなシュチュエーションある~? でも二人のいちゃいちゃをもっともっともっと見たかったよ;; 出発、二人並んでバスに座った時の見交わす笑顔のなんて幸せそうなことか;;
そして、別れはやってくる。オリヴァーを駅で見送って、エリオはママに電話するんだよ~。迎えにきてくれる?って。泣いちゃって。
ママの車で戻ってきたところで、彼女に会う。彼女ほんといい子。悲しそうな時にごめんね。ずっと友達って。エリオに対してもっと怒っていいのに~。善人しかいない世界なのか;;

おかえり、ってパパはエリオに話しかける。別れは辛いだろうけれど、オリヴァーと特別な友情を得たこと、友情以上、そのかけがえのないひとときを持ったことを、大事にしなさい、というようなことを言ってあげる。こんな理解ある父親ってあるーー?
でも、パパの秘密を打ち明けられると納得なんだよね。パパもかつて友達以上に思った相手がいて、でも、踏み出すことができなかった、と。
私の勝手な連想だけれども、パパは「モーリス」のクライブと同じなのではないかと思う。世間体だとか何より自分自身の臆病さに負けて、踏み出すことができなくて、後悔を抱えて年を取ってしまった。もちろん今、妻を、家族を愛している暮らしは幸せそうで素晴らしいんだけれども。胸に抱えた後悔を消すことはできないんだなあ。青春なんだろうなあ。この苦い思いを、息子はしなくていい、と。二人の想いは素晴らしいものなのだよ、と、別れの哀しみのあまりエリオ自身が自分を否定したりしないように、ちゃんと息子を丸ごと愛してるんだよ。ほんとに、エリオがこんなにも健やかに、自分の気持ちに素直なままに育ってきたのはこの家庭だからこそ。理想的愛のある家庭。


夏は終り、冬の景色。クリスマスの頃ですね。オリヴァーから電話がある。エリオは、多分ちょっと怯えながら、でも軽い冗談のように、結婚でもするの? と聞く。実は、そうなんだ、婚約した、という知らせの電話だった。うう~~;;
オリヴァーがエリオと恋した時間は本物だし気持ちも嘘じゃないけれど、夢のようなイタリアから帰国して、なんとなく続いている彼女がいて、という、現実の中で、エリオとの将来だとかは考えられないだろうなあというのもすごく、わかる。時代。それでも精一杯の真実として「何一つ忘れない」と言うオリヴァー。

「エリオ、エリオエリオエリオ」と、電話口でエリオは呟いて囁いてオリヴァーを呼ぶ。
君の名前で僕を呼んで、僕の名前で君を呼ぶよ、と言ったのはオリヴァーの方なんだよね。オリヴァーのほうがエリオが思うよりずっとエリオを好きみたいと言ったのはママだったけど、多分それは本当で、オリヴァーの恋もほんとうにどうしようもなく焦がれてて、そんなことを言っちゃうんだと思う。セックスをしても互いを隔てる互いの肌すら邪魔、という感じのことよくあるけど、そういうことなんだろうなあと思う。二人で一つになりたい。二人で溶け合いたい。同じになりたい君になりたい僕になってというくらいどうしようもなく好きで好きで仕方ないんだと思う。だけど、どうしようもなく、夏は終わる。
あの電話抱えてエリオってオリヴァーを呼ぶシャラメくんの演技には胸締め付けられた;;
あんな切ない囁き。

電話を終えて、暖炉の前でじっとうずくまるエリオのアップをずっとうつしだすエンドロール。夏、無防備な裸さらけだしていたエリオは、冬、もちろん服を着ている。自分を抱いてうずくまる。涙が滲み、多分見つめているのは自分の中。二人の夏。過ぎた季節。
でもきっとエリオは沢山悲しんだ後、思い出を大切にできるだろうと思う。大事な大事な恋。本当に、本当に、恋だった。何よりも輝く思い出になるだろうって、思える。なんて美しい世界だったんだろう;;

もともと、アーミー・ハマーは好きだ。かなり好き。この映画からティモシー・シャラメを覚えました。凄い。
アカデミー賞だとかいろいろと、主演ノミネートされたりしてるのでどういうことなだろうと思ってましたが。ガンガン写真だとか流れてくるたびに、信じられないすっごい美少年って思ってたけど、映画見て、ほんっと、ほんっとこれ、演技も凄い。
というかもうほんとに、エリオがそこに生きてる。
撮影前にイタリア入りして監督とかみんなで合宿っぽく準備期間があったらしい。シャラメたんとアミハマちゃんが仲良しだなあというのもわかるし、スタジオ入りしてはいカット、みたいな感じとは違う特別なひと時を過ごしたんだろうなあというのもわかる。
エリオ。
ほんと、少年期の、あの、儚い美がこの映画の中に残された本当によかった。ありがとう。こういうのって奇跡のタイミングなんだよねえ。実際シャラメたんは22歳、この映画の時はどうなんだろ、二十歳か二十一か知らないけど。でもほんと、ひょろっとした身体でさー。猫背っぽくナイーブでくるくる癖毛で。目が、潤んだり。じっと見つめてたり。
キスしそう、したい、する、っていうときに口ひらいていくんだよねーっ。何だよもううううっ。エリオ。なんて無防備に自分をひらいちゃうんだ。たまんね~~。ああいうの演出?演出だけなわけないと、たぶん、うーん、わかんないけど、けど、ほんと、エリオが、シャラメたんが、キスしたいっていう口するのすっごい最高に可愛くてセクシーでたまんないね。アミハマちゃんにすっぽり包まれてしまう、身長差、体格差、ね。
でもシャラメくんも背高いほうだと思うんだけど。182らしい。けどアミハマちゃんがでっかいもんな。196らしいな。うん。でっかい。でっかいのに繊細で可愛い顔とかもしちゃうからなあ~~~。ほんと、この二人のキャストで見られて幸せだった。どこまでも美しい世界だった。

原作小説が翻訳もされてるみたいだから、読もうかな。小説だともうちょっと続きがあるらしい。二人は再会するとか? マジかー。どうなるんだろう。うう。
このままこの世界だけで終わってくれていいし素晴らしいけれども、続きがあるなら知りたい、気も。
見たいなあと思ってからずっと待って、期待して、そして期待よりもっともっとうつくしくて素晴らしくて。大好きな映画だった。これからもすっと、エリオ、オリヴァーと、二人の名前が私の中で巡り続けるだろう。見にいけてよかった。永遠に見つめていたかった。
大好きだ。


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『機龍警察 狼眼殺手』(月村了衛/早川書房)


*ネタバレ、結末まで触れています。


『機龍警察 狼眼殺手』(月村了衛/早川書房)


機龍警察シリーズ第五弾。

国を挙げての新プロジェクト、「クイアコン」。これまでの通信インフラ、
人々の生活を一新する新たなビジョン。
だが、そこには利権をめぐる争いが蠢き、中国企業、ヤクザ絡みの闇の中、
連続殺人が起きてしまった。


今回も、死神ライザの過去の因縁が大きく関与してくることになって、
鈴石主任にも危機が迫る。
機龍でのロボットバトルみたいなのはなかったな。警察小説、という面が
強かった。
前々から引っ張っている警察内部、というか政治内部? にあるらしき謎の
<敵>。その圧力がいよいよ露骨になってきている感じ。今回もしかしその
正体を突き止めるには至らず。誰がどっちなのか。特捜のメインキャラ以外
私はあんまり記憶できてないので、あんまりその辺を追及したい気持ちはない。

今回登場の、財務捜査官、仁礼草介はちょっと覚えた。金の流れ、数字の
声を聴く、ね。ベンアフの映画の会計士みたい。キャラは全然違うけど。
仁礼くんはひょうひょうとした研究者めいた感じかなあ。
あと国税庁の魚住希郎か。脱税方向からの追求。悪いやつから税金徴収して
国庫が潤うのが大好き!って感じかな~。出番少ないけど面白かった。
この二人は沖津部長の覚えめでたくって感じで味方になる、多分今後も、
と、思うけど、どうかなあ。多分、今後も出番ありそうかも。

連続殺人の実行犯が、実はライザの過去、かつてIRFにいた時を知っている
死んだと思われていたテロリストエンダ。彼女のあだ名が「狼眼殺手」。
からっぽな彼女が依頼殺人以外でライザを狙って、鈴石主任も巻き込まれ。
ってそんなこんなの因縁も大きなストーリー。
しかし正直私個人的には、ライザとか鈴石さんとかの諸々はあんま興味ない。
もう一回一冊分やったんだから、今回もこの辺の話か、とわかってちょっと
テンション下がった。まーいいんだけど。作者的にはこのキャラへの思い入れ
があるのかなあ。最初に設定もりもりにしちゃって、それがどんどん思いが
強くなったのかなあ。ん~。
次はもうちょっとチガウ話が進んでくれるといいな。

というか、続く、ですよね。<敵>とか警察組織、政治、どういう風に
話を作っていくんだろう。シリーズ何作まで続けるんだろうか。
5作目まで読んで、きて、だがまだ私はこのキャラ、人物が好き、って
思い入れ持つにはいたってないなあ。一応、多分、次が出れば読むとは
思うけれども、そろそろ終局に向かってほしい。風呂敷畳むんでしょうね、と
それが心配になってきたよ。硬派というか、ハードで面白いのは面白い、
けど、私個人の好みの問題として熱中はできない。色気が足りない気がする。
エロシーン書けとかいうわけじゃなくて、ん~。色気。色気。なんていうか、
うーん、色気、としか言えないか。ほんと、別にエロシーンとかいうことじゃ
なくて、魅力としての色気があるのが私は好きなんだ。うーん。

それと勿体ぶり方が信用できない感じがする。ちゃんと着地するんだろうか。
そしてそれは面白いだろうか。ちゃんと終わらせてほしいなと願う。


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映画 「レディ・プレイヤー1」


*ネタバレ、結末まで触れています。


映画 「レディ・プレイヤー1」


21日(土)に、字幕、3D、IMAXで見てきた。


2045年。ウェイド・ワッツはトレーラーが積み上がったような集合住宅地に
おばさんと住んでいた。荒廃した世界。人々はVRの世界に逃げ込み、現実から
目をそむけようとしていた。
ウェイドもそんな一人。ジェームズ・ハリデーが開発した「OASIS(オアシス)」
の世界ではパーシヴァルというアバターで友達に会い、ゲームやレースに
参加して、コインさえうまく稼げばなんでもできる自由を楽しんでいた。

ハリデーが亡くなり、彼が隠したイースターエッグを見つけて三つの鍵を
集めれば、彼の遺産、このオアシスの世界を引き継ぐことができる。
オアシスを利益獲得のために手に入れようとしている企業IOIのメンバーに
負けずに自分たちの世界を守らなくては。
パーシヴァルはハリデーの考え、心に寄り添って、ゲームのヒントを得て、
隠された鍵を手に入れていく。

つまらない現実。わくわくするゲームの世界。ゲームの中でなら超人にだって
なれる。誰よりも早くクリアして、大金を、世界を手に入れろ!
という、この映画自体がゲームみたいなことなんだけれども、そこで仲間を
得て、恋人も得て、子どもたちが未来を受け継ぐ。という、実にクラシカルな
成長物語だった。
世界やアイテムが懐かしい80年代ポップサブカルなのが、優しいよね。
スピルバーグ監督の、というか多分今の中高年のノスタルジーに優しい。
それでいてテクニックは最先端で、今のサブカル好きとかにも優しい、と思う。

利益目的の悪い大人から僕らの世界を守るんだ!
基本的にはそんな所で、ただただスクリーンの中に入り込んで、小ネタの
数々や、すっごい華麗な映像世界や、謎解きのわくわくや、そうだったのか!
という納得を味わってとっても楽しい。

ネタの全部がわかるわけじゃないけれども、すごくいろいろとたくさんある
ので一つや二つは必ずわかるし、ちょっとでもわかると楽しいし、わからなく
ても全然楽しい。
なんといっても最終決戦、メカゴジラかよー!ってびっくりしたし、そこに
参戦する日本人くんが「俺はガンダムでいく!」って、ここだけは日本語で
呟いて、ガンダムが~!メカゴジラと戦ってるのは胸アツにならざるを得ない!

最後の鍵をハリデーから受け取って。結局ハリデーは、現実には生きづらくて、
ただゲームを楽しみたかったし楽しんでほしいんだ、ってこと。
それでも、現実には現実にしかないことがあるから、現実も大事、ってこと。
いろいろと全方向に優しいなあと思う。
ハリデーを演じてるマーク・ライランスね、あのぼそっととぼけたような、
ぶっきらぼうな、しかしなんともチャーミングな、喋り方たまんないね。
もじゃもじゃ頭のおっさんよ。生きづらい。でも、愛してるものが世界に
あったんだね。
恋。友情~~~。

ハリデーライブラリの管理人が親友、で。それがサイモン・ペグがやってて、
その声の演じ分けもステキだった。

で、何より、悪いヤツ代表なノーラン・ソレント。ベン・メンデルソーンが
演じててすごく可愛さがあってたまらん。パスワードを紙に書いて貼ってるの
ダメですよw 巨悪の大ボスって感じじゃなくて、大企業の中間管理職的な
立場なわけで、そういうのもなあ。もうすっかりいいオトナな方である私は
若者たちよ、がんばれ、と思いつつも、ノーランもがんばれ、って思う。
まあダメなんだけど。

3Dメガネをかけて、クリアにリアルなスクリーンに入り込む感じがあって、
これは3Dで見てよかったなあ。
音楽も好きなのいっぱいあったし。楽しかった^^


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蜷川幸雄シアター2「身毒丸 ファイナル」


*ネタバレかな?


蜷川幸雄シアター2「身毒丸 ファイナル」


19日の木曜日に見に行きました。
「2016年に他界した日本を代表する舞台演出家・蜷川幸雄の三回忌追悼企画として、
数々の名作舞台から厳選した作品をスクリーンで上映する「蜷川幸雄シアター2」
の第2弾。」
ってことでした。

2002年の舞台なんですね。藤原竜也と白石加代子。
藤原竜也、二十歳かな。ヤング~。ほんと、少年。身体つきがひょろぺらい。

お話は、よく知らず、なんとなく、この感じは寺山修司かと思ったらやっぱり。
作、寺山修司と岸田理生。いや、なんか有名だし話題だったし大体な感じは
どっかで見聞きしてたのかなあ。
でもまともにちゃんと見るのは初めてだと思う。

実の母を亡くした身毒は、父が新しいお母さんを買ってきたことに反発する。
母の連れ子、せんさくとはともかく、継母、撫子には二年たっても心を開かない。
お父さんは、お母さんがいて息子がいて、お父さんがいて、それが正しい家、
という考えを変えない。器としての家、家族。そこに生きる人の心、という
ものは気にかけない、お父さん。

実は身毒は、一目見た時から撫子に心惹かれて、でも、それを自分で認める
ことができなくて。
撫子は本当は子どもが欲しいけれどお父さんはもう年だから実の子、という
のはもう無理で。身毒にはうとまれて。家では家事に追われ、お母さんという
役割ばかりで。身毒とも仲良くしたいのに。
愛憎。
愛憎、どろどろに、愛憎。


仮面売りとか、なんか奇妙な一団とか。舞台の雰囲気はなるほど寺山~っ。
っていうほど私がわかってるわけじゃないけれども。まあ、雰囲気として。

何より、藤原竜也のテンションのぶち上げっぷりが凄い。すっごい。
しょっぱなからかなり凄いけど、終盤はもうほんと。ほんと。別世界を
見てる目をしてる。スクリーンだから結構アップで顔も見られて、ああ~
身毒だ。舞台という別世界にいる別の生き物だという感じ。凄いなあ。

白石加代子ももちろん。般若になるよねえ凄い。
圧倒される。

舞台は生で見てこそ、とは思うものの、スクリーンで見ても物凄い熱量だった。
見に行けてよかった。凄いわあ。私じゃ全然読み解いたりできない。
見るしかない。言葉に出来ないよ。凄いしか言えない。凄かったね。

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映画 「パシフィック・リム アップライジング」


*ネタバレ、結末まで触れています。


映画 「パシフィック・リム アップライジング」


15日の日曜日に見に行きました。2D字幕。

前作から10年後。時空の裂け目は閉じられ、怪獣の恐怖は遠くなりつつ
あるとはいえ、まだ復興途中の街。
復興は進んでいるところもあれば、後回しに取り残されている所もある。
破壊された街の残骸の中、巨大な怪獣の骨がごろりと放置されていたりする。

イェーガーの残骸は部品泥棒のねらい目となっている。
ジェイクは、かつての戦いで英雄的な父を亡くした。自分も兵士となって
いたが、今は脱隊し、チンピラまがいにパーツ泥棒をしたりしている。
ある時、まだ少女であるアマーラが自分で作り上げた小さなイェーガーを
見つけ、成り行きで助けようとする。
結局は二人は部隊に捕まる。罪に問われる代わりに、数少ないイェーガー
パイロットとして、二人は軍に入ることになった。


とまあ、そんなこんなで、しっかり続編だなあという始まりでした。
マコが今は軍の偉い人になって登場してた。しかし突如現れた謎のイェーガー
によって死亡。
怪獣はもういないはず。イェーガー同士の戦い!? だがそのコックピット
にいたのは、小さな怪獣だった。何故!?
って何故っていえば、怪獣博士の一人が、こっそり怪獣アリスちゃんを
匿っていて、心をのっとられていたのだー!タイヘン!

中国企業が、無人で動く量産型イェーガーを売り込み始めていたけど、
案の定暴走しますわね。タイヘン。

結構お話盛り沢山で、どんどん展開が早くて、面白かったんだけれども、
なんか勢いだけで突っ走ってて、リアリティラインがどの辺なんだか、私には
うまくつかみきれないままに終わった~。登場人物もいっぱいなんだけど、
訓練生くんたちとかさ、まあなんか、ざっくりキャラ分類はされている感じ
で、なんかこう感情移入するにはテンプレ書き割り過ぎる感じかなあ。

ジョン・ボイエガが一応主人公か。偉大な父と確執抱えたまま、父は自ら
犠牲になり。俺は父とは違うぜ、ってチンピラしてるけど、地球の危機には
また戦うぜ~。って。まあ、これもすごいテンプレ感。でもちょいやさぐれ
なボイエガくん可愛くてよかった。

ハンサムでセクシーなネイト。スコット・イーストウッドか。ほんっと
ハンサムでセクシーで真面目だけどいいヤツで、とってもよかった。
しかしこれもライバル的ないいやつテンプレな感じ。
でも二人で基地のキッチン的な所? でアイスクリームもりもりに作って
食べるジェイクと、なんだかんだいいつつ、アイス上だよとか教えてやる
ネイト、そういう二人なのか~という感じはよかったなあ。好き。
しかしあのあとちゃんとアイスを冷蔵庫に戻したんだろうな。溶けちゃうぞ。
ってそういうのが気になったりw

んで。
まあ、お話はともかく。
イェーガーいっぱい~!戦うぞ~! 昼間のバトルたっぷりで、凄い、
さすが。ハリウッド~!かっこいい~!どっかんどっかん街が壊れる~!
巨大ロボット同士のバトルも、怪獣とのバトルも、たっぷり堪能!
やっぱかっこいいよね!

物凄くエヴァみたいな感じが多々。無人量産型みたいな白いイェーガーが
暴走しちゃうとか。
あのオレンジですらっとしたやつとか走るの早くてすごい。
というか最終決戦、日本で目標は富士山!
しかし君たち、東京経由で富士山に行こうとしないでくれ、って、ちょっと
笑っちゃいました。まあ、いいんだけど。近未来SFなわけで、今の日本と
地理感覚が違うんだってことだとしても、まあ、そっか、そうかもしれない
けれども、でもさ~。静岡あたりから行くべきなのでは。

ま、そんなこんな、いろいろと、話がざっくりしてるなあとは思ったけど、
まあ、それはいっか!いいよね!イェーガーバトルかっこいい!

うっかりまた時空の裂け目が開きかけたけど阻止できたし。
怪獣に精神のっとられてた博士も確保したし。
今度は俺達が行く、みたいに言って終わったので、時空の裂け目越えて
人間が怪獣の世界に乗り込んでいっちゃうぞみたいなことが、ひょっとして
もしかして続編とか考えてるとしたら、ある、のかなあ。わかんないけど。

怪獣博士はコンビで可愛いので、なんとかまた二人仲良くやっていける
ようになってほしいなあ。

ツッコミどころというかお話はものすごくざっくり感!って思ったけれども、
さっすがすっごいな~と、楽しかったです。

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鈴木美紀子歌集『風のアンダースタディ』を語る会


14日の土曜日、行きました。

鈴木美紀子歌集『風のアンダースタディ』を語る会 @中野サンプラザ。

(あくまで単なる参加者の個人的主観の日記感想メモです。私が発言や様子を
勘違いしているかも)

受付後会場に入ると、資料が置いてありました。レジュメだけでなく、
「風のアンダースタディ以降のわたし」という、印象的な赤いスカートや靴の
ちょっとこわい写真の小冊子「迷宮へ」があって、短歌だけでなく、詩もあり。
ますます表現の世界を広げてらっしゃるんですねえ。


第一部:対談 穂村弘×文月悠光

穂村さんは鈴木さんの歌を早くから天才と見出して推してる、という感じ、
文月さんは詩人で、鈴木さんは文月さんの詩の講座に参加されてるそうです。
そんなお二人の対談楽しみでした。

レジュメに歌集からの10首選があり、それにそったりそわなかったりで
対談が進む。二人が選んでるので重なってるのは2首かな。評価受けて
代表歌っていえそうなのがちゃんとある歌集って素晴らしいなあと思う。

一首で成立してる歌が多い、というのも納得。、新聞とか雑誌に投稿してる
からかなあと思う。そこで勝負して勝ってきてるんですよね鈴木さん。凄いな。

「成仏できない魂」というフレーズで語られてた。タイトルの「アンダースタディ」
のように、今ここ、ではないどこか、「あなた」は決して手の届かない人、
身近にいる「あなた」はこれじゃない感が凄い、みたいなこと。
無力感がとてもあるけれども諦念ではないバランス、アンバランス。
強烈な相聞のようにも、相聞と限らず、パラレルワールド的な、ありえた
かもしれない別世界への希求のようにも、とれる「あなた」。

この歌集を読んで、うんうんわかる気がする、と思っていた感じ、でも
私はさらっと読んでいた歌の奥の奥底の怖さみたいなことを、お二人の
対談で深く広くひらいてもらったなあと思いました。面白かったです。


休憩後、パネルディスカッション。

天野慶、伊波真人、岡崎裕美子、司会:朽木祐

最初に伊波さん。
・メタ視点 ・「役者」である作中主体 ・夢というモチーフ 
・生活の中で目にするフレーズの引用 ・句読点の多用
と歌をひいてきてのコメント。私、個人的にはそのメタ視点って把握は
なんかチガウんじゃないのかと思ったけれども、他はまあなるほどと
聞きました。

次、岡崎さん。(だったと思う)
自己愛、という点からの読み解き、だったと思う。自己愛、がある、自分を
愛したい、けれども否定してる、でも、という、せめぎ合いのバランスが
歌をよくしているという感じ。
「アンダースタディ」というと、裏方っぽいようでもあるけれど、でも、
出番がある方なんだ、というのは、あ~そうだなってとってもはっとした
指摘でした。

天野さん。
演劇経験があるそうで、そういう面からもこの歌集の関心ポイントを見て
読まれたようです。「本当の私」はまるでもうこの世にいないみたい、な
魂の距離感。「切ない」ことの距離感が独特な歌集だと。死との断絶が
ないみたいな。

一通りそれぞれの発表のあとディスカッション。
ちょっとなかなかかみ合わない感じが見ててハラハラしたけど、まあそれぞれ
いろいろに、歌を読んでいる感じが面白かったです。上手い、こわい、
言葉や距離感のバランスのよさなど改めて確認できた感じでした。


それから会場発言。
みなさまのあれこれ、なるほどと聞きました。

やっぱり批評会に行くと、自分の読みは全然浅かったなあとか、そういう
読み方があるのか、するのか、とか。自分とは違うなあとか、いろんな
見方を知ることができて面白いです。
参加させてもらってよかった。
鈴木さんこれからもますますのご活躍を。
スタッフ皆様ありがとうございました。


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映画 「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」


*ネタバレしてます。


映画 「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」


4/11(水)に見てきた。
原題「Darkest Hour」
そういう感じ。ヒトラーから世界を救った男とゆー副題はなんなの。

ゲイリー・オールドマン主演。アカデミー賞とった。そっくりさんメイク
も凄くてこれもアカデミー賞とったの納得。

1940年、5月。
チャーチルは国王ジョージ6世に任命され戦時下に首相となり内閣をつくる。
ヒトラーのドイツ軍はフランス、ベルギーを侵略。
英国の陸軍ははダンケルクで包囲されている。
ドイツとの和平の道を探る外相。だが、チャーチルは降伏しないことを選ぶ。

という感じの歴史の物語。
だけども、この、地続き感。第二次世界大戦。辛い。。。
「英国王のスピーチ」と「ダンケルク」と、続けてこの時代、この時期の
映画をみてきてて、これ、が、政治側って感じか。

渋いし上手い。確実に。しかもチャーミング、可愛いなって魅力も出して
きてるのずるいわ。チャーチル、そっくり具合とか、裏ピースとか、
多分もっと歴史や人物知ってるとああ、あるある、ってなるんだろうな。
あんまり知らなくても十分面白くみられた。

ジョージ6世って愛されてた国王なんだろうか。今回演じてたのは
ベン・メンデルソーン。可愛くて素敵王様だった~!
チャーチルのこと怖いとか嫌いとかなのに、ちょっと仲良くなっていく感じが
すごくよかった。

画面全体が物凄く絵画。完璧。光と影。
議会とかさー、家庭でも街角でも、素晴らしくかっこいいの。特に宮殿。
国王とチャーチルのシーンはほんっとに豪華さも最高で素晴らしい。
美術館で眺めてるかのような気分。ああいう重厚さがあるのほんと凄いなあ。

チャーチルのタイピストとして雇われ、最初は泣いちゃう感じだったレイトン嬢
が可愛いなと思ったらリリー・ジェームズだった。可愛いわ。
彼女とチャーチルのシーンは可愛さいっぱいだった。
ゲイリー・オールドマンの目がねえ、やっぱり、すごい、語れるし可愛い。

映画で描かれるシーンは就任して一ヵ月くらいのピンポイントで、
ネバー!って盛り上がってしまうし、ダンケルクの撤退が奇跡的に成功
して盛り上がりがあるんだけど、でもこのあと終戦まであと5年。地獄だろ。
ダンケルクから敵を離すためにカレーの部隊4千人には、死ね、と、
いくら激励の電報送った所で、お前ら見殺し、っていう。ほんと、そういう。
戦争なんだ。

全体的にとても抑制してるし、渋い。決して屈しない、っていうのは
かっこいいし盛り上がるけど、そういうヒロイズムはダメ、って劇中で
いうし、和平交渉を、っていう話もある。
今、私はヒトラー最悪ってわかるしアウシュビッツとか知ってるから、あの
ドイツ軍と和平とかありえないって思うけど、まだその現場では、そこまで
ではないんだけど。けど、でも、ドイツ軍最悪感はあるよなあ。うーん。辛い。

とにかく映画として凄い上手い、しかもかっこいい面白い可愛い、って
なるんだけど、なんかこう、今の現実とか実際の歴史とか、いろいろと
思う事多くて、すごく、見ている最中も見終わってからも、ううわ~
めちゃくちゃよかったから逆に辛い、という、心めちゃくちゃにされる。

「ダンケルク」のあの撤退とか見たしなあ。
まあ、それもこれも映画だけれども。
映画で、ドラマで、かっこいいんだよ。よく出来てるお話なのだ。
だけど、凄い、リアルに迫ってくるものもあって。

見応えあって、よくて面白くて可愛くて素敵だった。けどとても苦しかった。
すごいなあ。

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映画 「レッド・スパロー」


*ネタバレしてます。


映画 「レッド・スパロー」


4/7(土)に見に行った。

ドミニカはバレリーナ。だが嫉妬からのアクシデントで足にひどい怪我を負い、
生活が一転するしかなくなる。病気の母の治療、住居もバレエ団に頼って
いた彼女に、叔父が助けたいと申し出て、仕事を頼む。
ロシアの諜報活動に協力することになったドミニカ。
「スパロー」というプロになるための訓練学校で優秀さを発揮するドミニカ。
内部の裏切り者を探すため抜擢され、CIAの諜報員に接近する。


そんなこんなの、スパイもの。ハニートラップに利用される悲しき女スパイ、
みたいなことかと思わせられるような感じだけど、裏切りにつぐ裏切り、
復讐というか自分が生き残りのし上がるために使えるものは全部使う、利用
して陥れる。ほんと彼女は叔父さんに似て、叔父さんよりも優秀。

女スパイか~。と、それほど見るつもりではなかったんだけど、バレエダンサー
である彼女と踊るのがセルゲイ・ポルーニンだとう!?と知って見に行った。
出番、って、でも一瞬かなあと思ってたのだけれど、一瞬っていうよりは
もうちょっと出てたね! 踊るシーン、まあ勿論ほぼドミニカの引き立て役、
一回だけジャンプがあったわ~!
しかしそれ、彼女を怪我させて陥れるっつー。ダメ男だった。ドミニカに
嫉妬した女とデキてるダメダンサーよ。きゃ~。ダメ男ポルーニン~。
綺麗だった。眼福。満足。

ドミニカちゃんは強くてクール。最初こそ利用されてしまい、だけど
くじけない。さすが自分を怪我させた相手いきなりボコるプリマ。
でもやっぱ最初は弱気なところあったけれども、どんどん覚悟決めて
いって、ママの可愛い娘でありながら叔父さんのことも陥れて、利用して
自分がのし上がる。

裏切り者は誰だ。って、まーやっぱジェレミー・アイアンズですよね。
妻を愛する男だね。さすが。

CIA側の男が、アメリカのハンサム男みたいに言われてて、それが、ちょっと、
えっと、そんないうほどハンサム男??? と。でもまあそういうジョーク
なのかな~私が好みじゃないってだけかな~。

う、裏切り? いや違う? やっぱ裏切り?? と、終盤どこからどこまで、
どうなのってテンションあがる。面白かった。まあ、そこそこに、かなあ。
何かとゴージャスで見応えあったし拷問とかもけっこう凝ってるな~と
いう感じだったし。見に行ってよかった。

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「ヌード NUDE-英国テート・コレクションより」 「談ス/NUDE」


*ネタバレしてます。


4/5日(木)横浜美術館「ヌード NUDE-英国テート・コレクションより」

「談ス/NUDE」19:00開演

見に行ってきました。
「ヌード展」は、始まるよって予告の時から、ロダンの「接吻」のポスター
がすごくきれいでそそられてた所、このダンスパフォーマンス? が、
ある、と知りまして。

それは何? って、ほんとこの企画で初めて知って見たのでした。
大植真太郎、森山未來、平原慎太郎の三人。ダンサー、と、いう枠のみならぬ
ご活躍、なんだろうか。森山未來は知ってる、ドラマや映画見た。
けど、何があるのかわからないなあって、そんなぼんやりで見に行ったら。

横浜美術館は木曜日が休館日。なのでこの企画のための特別な日なんですね。
入場開始は17:30から。並ぶのは17時以降にしてください、とのことで、
私は17:15すぎくらいに美術館到着。並ぶのかな? どのくらい? って
わからなかったんだけど、まあ、ほどほどに、並んでて、大体時間通りの
開場でした。

まずは展示見に行きました。ほんとは場所取りとかするべき?とちょっと
迷ったけれども、ステージ、ほぼ正方形で、ロビーにあって、四面全部
囲んでの立ち見、って感じ。一人で行ったしやっぱまずは展示見たいので、
まっさきにロダンの「接吻」見に行った。

人がまだほとんどいない中で、真っ白な像を舐めるように眺めたおす。
綺麗。
うっとり。
等身大よりだいぶ大きい。大きな、足。手。背中。滑らかな肌。キス。
最高。
うつくしい。
ものすごく触ってみたい滑らかさに見える。けどもちろん触ってはダメ。
フラッシュなしなら写真オッケーなのか、ってことでスマホでとりました。
どの角度でもどんな風でも、素晴らしく美しい。すごい。ううあ~、と
何度も何度も眺めまくって、人も増えてきたので、改めて、他の展示も
見に回りました。

ジャコメッティのブロンズ一つあった。
フランシス・ベーコンのスケッチ、大き目の油彩二点。楽しい。
メイプルソープの写真いくつか。ベルメールの人形もあったわ。楽しい。
でもいろいろと、じっくり、落ち着いて、という気分にはなれなくて、
この後の談スってなんだろうどんなのだろうと気もそぞろ。
展示はまたもう一回見に行きたいなあ。
ひとしきり眺めて二周くらい、ロダンは3,4回見に行って、ロビーへ
降りました。あ、グッズ売り場も素敵で、英国土産的なのもあって、
あれまた買いにいきたいわ。マーマレード買いたい。昨日は重いと思って
見送った。

で。
18時半すぎくらいからステージの側で立ち尽くす。すでに人が取り囲んで
いるので、その隙間から見られる、二列目くらいな感じの所に立つ。
ステージといっても、高さは50センチもないくらいかな?
床に、ここから入らないでね的なラインはあるものの、ほんと、近い。
この間近で見られるのか、と、ドキドキする。
真っ白な場。丸い、高さのあるテーブル。それと、床にも何か、丸いもの。
あれ、最初わからなかったけれど、なんか、スライム? ぺろーん、
べちょーって、伸びてくっついて流れてでもくっつかない。金色のスライム?

ちょっと楽しい開始アナウンスがあって、始まり。
すーっと始まるのね。三人入ってきて、上がって、最初はポーズきめて
みたりウォーミングアップ的に体くきくきしたり。

音楽も何もない。

ただそこに三人がいて、距離が近づいたり離れたり。なんかちょっと喋ったり
ただ呼吸あわせたり。
二人で、一人で、三人で、動いて、絡み合って、組み合わさってもたれあって
動いて動いて動いて動いて。
すごい。
なんだかわからない。
けっこう笑わせてくれる。
でも物凄い圧倒される。

スライム使って、というか、置いたり持ったりちぎったり。あの流れ、あの
感じに一体化して動いたりしてる、のか。

にんげんの身体、って思う。
人の身体ってこんなにも動くのか。
人が三人。別々の人だけどひとつになったり。
信頼してあずけて、受け止めて、という、その、わかんないけどその感じに
感動してしまう。そんなにできるものなのか。

私はでも物語が欲しいしないとわかんないって思うしない中に無理にでも
見出そうとしてしまうなあ。
けども、そこにあるのは断片、って感じ。
でも絡み合う三人の身体、という圧倒的な力がすごくて。
ヌード、ヌード展。
にんげんのからだ。

最後の終りで、ヌードになるかな~ってところでならずにおしまい。
面白かったなあ。
スライムがテーブルから流れるのものすごく綺麗だった。

何が行われてるのかわからない~と思いながらひたすらひたすら見つめた。
すごいよなあ。
あんなに三人絡み合えるものなのか。にんげん……。
うー。全然言葉に出来ない。
見に行けてよかった。
なんか、公演(?)はまだあちこちであるようで、これから、というか、
たぶん毎度変化するんだろうなあ。大まかな流れはあるにしても。不思議。

茫然として帰りの電車の前にコーヒーを飲む。絵を見て回り、ステージ、
大体60分、だけどそれよりもうちょっと長かったな。じっと立ち尽くして
いたので、足痛い。腰も。さっきまで見ていた身体とは全然違って私の
身体は動かない。やれやれ。ふー。って、少し別世界から戻る感じに休んで、
帰宅。
すごかったなあ。

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映画 「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」


*ネタバレしてます。


映画 「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」


4/4(水曜日)昨日見に行きました。


宇宙ステーションアルファ。巨大な構造物となったそれは地球の重力圏を
離れ、人類のみならず、宇宙人との交流の場となっている。
美しい星、海。真珠を採って暮らしている平和なミュール人たちの空に、
戦艦が落ちてくる。星が壊滅するほどの惨事が起きた。

時は流れ、様々な星、種族の集う場所となったアルファ。その政府エージェント
であるヴァレリアンとローレリーヌは変換器と呼ばれる生き物を密売人から
取り戻す任務についた。
報告に戻ると、アルファの中心部に観測不能な危険地帯ができていた。
謎の攻撃を受けるアルファ。最高司令官が攫われて、警護のヴァレリアンは
後を追った。


リュック・ベッソン監督でクラシカルなSFっぽくて、主演にデイン・デハーン!
わくわく!

と見に行ったわけですが。
始まりにBowieの「スペース・オディティ」が流れ、それはとてもかっこよく。
素晴らしい始まりですが。
ですが。
シンプルに楽しかったですが。ですが~。

お話が、なんていうか、あるあるすぎるというか。
なんか名作コミックが原作らしい?
それでかなあ。多分そのものとしてはオリジナルな感じがあったのだろう
けれども、今となっては同様なものがごまんとあって、なんかこれ、まあ、
そうだね、って既視感が募る。

それでもビジュアルはとっても綺麗でさすがだし。
デハーンくんがチャラいわ~~ってだけで楽しかったけど。
うーん。
私が今12歳くらいで、SF始めて見る!映画館で映画見るの2回目!とか
だったら、すっごいもっともっとすっごい楽しい!!!面白い!!!
ってなるのにな~と、残念で勿体ない気分どっさり。
うーんしかし。
せっかくのデハーンくんを。もうちょっとなんとか、うーん。
お話もぎゅぎゅっと詰め込まれ過ぎというか。テレビシリーズ全24話
くらいで見たい感じ。う~ん。
結局黒幕は最高司令官だろ、とか、爆破までタイムリミットがーって
ハラハラ!とはいえ、ぎりぎりなんとか間に合うんだろ?って思うし。
ローレリーヌとヴァレリアンはくっつくんだろ?ってまあ、何かと思った
とおりになるんだよなあ。キャラの魅力に入り込むにはやっぱこれだけ
では足りないと思うし。うーん。

見に行ってよかったし楽しんだけど、どーもなんか、勿体ないなあという
気持ちが残ってしまいました。

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映画 「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」


*ネタバレしてます。


映画 「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」


3/31(土曜日)に見に行きました。

1971年。
ワシントン・ポスト紙は株式上場しようとしている所。社主のキャサリンは
経営者一族。夫の死後仕事を引き継いだものの、周りからは軽く扱われていた。
編集長のベン・ブラッドリーは報道と正義、特種を求める男。

NYタイムズがベトナム戦争に関して長年政府が嘘をついている、という
大スクープを掲載した朝、ワシントン・ポストは大統領の娘の結婚式が
トップ記事だった。
遅れをとってはならないと、記者たちに葉っぱかけるベン。
そして、政府からの圧力でNYタイムズが発行差し止めになった時、機密文書の
コピーが手に入る。
この秘密を、記事にして発行するのか、どうか。
国家機密を漏らす、法廷侮辱になる、さまざまな罪に問われる可能性が高い
そのリスクに、キャサリンの決断が問われる。


スピルバーグ監督。主演はメリル・ストリープにトム・ハンクス。
報道の自由。権力の乱用、告発。
んもう絶対上手い、すごい、渋いかっこいい面白いに決まってる。と思って
見に行って、ほんっとにやっぱり上手くて凄くて感動した。手堅いわ。

ベトナム戦争に勝ち目がない、戦果が上がらないということがわかって
いながら、アメリカが負ける撤退するという不名誉を認められない政府が、
大統領たちが戦争を長引かせ泥沼になっている。ということをジャーナリスト
が暴く。

家族経営のポスト、ローカル新聞って感じだったらしいポスト、が一気に
名を上げるってことで、実話ベース、で、アメリカだったらもっといろいろ
わかる~みたいな話かなと思う。私はすみません、あんまりよく知らない。
けど、この映画の最後の、あらあらあれなんだっけ、ウォーターゲート事件?
ってそれもちゃんとは知らないけど、みたいな感じが。
アメリカにもっと詳しければもっとぐいぐいくるんだろうなあと思う。

それでも、メリル・ストリープがねえ、演じる、キャサリン、ケイがほんと、
ほんっと単に生真面目に普通に上流階級の奥様、って感じがすごくて。
株公開のための準備したりスピーチしたり。
ダークスーツ着たおっさんたちの中へ一人で入っていく感じ、すごい。
ほんっと、ああいうおっさんたちの世界の中に、ひとりふわっと入って
いかなくちゃいけない感じ。

それでも、家族の、自分の「新聞社」を大事にしている。
それでも、その全てを失うかもしれない決断を、する。
素晴らしかった。

結果、ポストもNYタイムズも勝つし、他の報道も続くし、権力を見張る
ジャーナリズム、っていう構造があって、かっこいい。
でもほんと、よくそんな決断したよなあと、リアルタイムでそんな場に
立つことを思うと震えるしかない。すごいよねえ。

過去であり実話ベースでも映画であり、でもこれ、今の現実のアメリカ、
へと突きつける映画なんだよなー。
こういうのほんっとさすが。
メリル・ストリープがスピーチしてたこととか、ハリウッドのいろいろな
反応とかそれぞれの主張とか、なんか、いろいろとあるけど。
作品としてこういうの作り上げてる、ほんと凄いなと、圧倒される。

これは今見てももちろん凄いけど、10年後20年後、50年後とかに、
社会情勢と合わせて語られる映画になるんだろうなあ。
ほんとにほんとに、さすがです。

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