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映画 「15時17分、パリ行き」


*ネタバレしています。


映画 「15時17分、パリ行き」


クリント・イーストウッド監督作品。
ッツても別に私監督ファンってわけじゃないんだけどな。でも、なんか、
この老年の俳優にして監督の名前にはもう否応なく迫力がついてるよね。


アメリカ人の若者三人。アンソニー、アレク、スペンサー。三人は幼馴染。
アレクとスペンサーは今は軍人。アンソニーは民間人。
彼らは、パリ行きの列車がテロリストの銃弾にさらされる危機を防いだと
いう勇敢な行動をとったのだ。

そんな彼らの幼馴染時代から、軍人への憧れとか、その後も友情は続き、とか、
ごくごく普通に成長していった姿が描かれる。そして列車での出来事が
時折フラッシュバックのように挟まれる。

子どもの頃のアンソニーとアレクは、ADDだっけ、なんか、落ち着きのない
子どもみたいな、学校生活をきちんとできない、みたいにされてたりした。
シングルマザーということで偏見もあったような。
アンソニーと出会って、三人でサバイバルゲームごっこに熱中していたり。
軍人かっこいい~っていう憧れが子どものころからあったのね、みたいな。
三人ずっと一緒ってわけにはいかなくて、転校や引っ越しがあってそれぞれ
別になる。
そして、大人になって、軍隊に入った二人と、そしてやっぱり仲良しな一人と。

スペンサーくんが多分一番活躍した人で、人を救うパラシュート部隊?
になりたい、って、ぽっちゃり体型を変えるべく頑張ったり体力アップに
励んだりして軍隊へ入るんだけど、視力的な問題っつーか、奥行認知?
に問題があるとかで、希望の部隊には入れない。
人を救う、ってことで、戦闘部隊じゃなくて守備的な訓練をいろいろ受けて、
でもいまいちそれってモチベーション上がらないな~みたいな。

アレクは前線に出るけど、まあ警備員みたいなもんだよ、退屈~って
言ってる感じ。
とはいえ、戦場の緊張感はあるよねえ。

そんな彼らが休暇でヨーロッパ旅行しよ~ぜ~って、イタリア行って、
ドイツ、アムステルダム、って行って。パリはやめとけとかかなり言われて
たけれどもも、まあやっぱせっかくだしパリにも行こうぜ、って、乗った
列車に、テロリストが乗ってきた。という。

この事件そのものは2015年か。その事件のニュースを覚えてる。
映画かよ、映画化決定だな、って感じは聞いた時からあったし、それが
ほんと実際、出演者も本人で、ほんとに映画になったのかーってびっくり
するね。しかもクリント・イーストウッド監督よ。

これが、ほんとに、すごく、淡々と普通の男の子たちの成長の姿だった。
子役こそ使ってるものの、今の彼ら本人が、演じてる、いってみれば再現
ビデオなんだけれど。
子ども時代とか、かつての祈りの言葉とか。
充分にドラマチックに演出はついているし、やっぱこれは映画だなあって
思うけれども、事件の本人がやってて、ほんっとその事件に遭遇するまでは
ただ単に軍人になってる幼馴染みとの休暇旅行っていう、観光~とか
旅先で女の子とご飯食べた~とか、クラブで弾けて二日酔い~~~とか、
ほんっと普通なんだよねえ。

でも、テロリストという異物が乗り込んできて、銃が発射されて。
撃たれた人がいて、それに遭遇した、スペンサーくんたち。

そこで、行動するかどうか。
彼らは、行動できた。

テロリストは一人だった。
でも銃を持ってた。弾薬はたっぷりあった。
たまたまジャムったけど、ほんと、銃持った相手にいくら軍人とはいえ
丸腰でつっこんでいけるかっていうと。
本当に本当に、物凄い勇気だし、彼らはそこで、行動するしかない、って
さくっと、本当にただ、GO!って行ったんだけど。

一人、撃たれてしまって、スペンサーくんも怪我をして、だけれども、
列車丸ごと殺戮の場になっていたかもしれない危機を、防いだんだよねえ。
本当に。

本当に、本当に、これは凄くて、映画かよってニュースを見て思ったことが
映画になって、それがこんな風に描かれる映画になって。
ラストにはフランスから勲章をうけて、地元ではヒーロー的に微笑ましい
パレードがあって。そういう、この、リアル。
この、リアル。

これが、リアルで、映画、な、こういう世界が地続きな所に生きているのか、
わたしたちは。
と思う。

物凄いことじゃない? 観光旅行してたらテロリストが銃持って殺戮しよう
かというところに遭遇するって。
最初になんかおかしい、って気づいた人が撃たれた人なんだけど、それ、
そういう、疑い持つ世界軸って、すごく、凄い、物凄いことじゃない?

ヨーロッパで、テロが起きてた時期なんだよね。パリとか。ロンドンとか。
そういう、危ない、日常にテロが隣接してた時。
そこで、行動できた、彼らの物語。

スペンサーくんが訓練してくれててよかったなっと。

殊更な盛り上げとかなくて、ほんとふつ~に観光旅行しててみたいな、
ほんとうに今、この世界、の、地続き、世界の中、ってう、淡々とした
描き方、でもすっごくドラマチック、な。
こういう映画になったんだなあって、すごかった。
本当に本人たちっていうのもすごい。乗客のみなさんとかもだいぶご本人
たちらしい、って。すごいなあ。

みんなが携帯、スマホのカメラで撮って撮られてみたいな、今、って感じ
があるのかなあ。しょっちゅう自撮り棒で写真撮ってる旅行だったよねえ。
そういうほんと、「今」な感じ、すごい。

これ、今私は実際の事件の一報があった時をリアルに覚えてての、この映画
鑑賞だったけれども。この映画、10年後20年後、50年後に見られる
時にはどういう感慨をよぶんだろう。
こんなことが本当にあったの??? って、びっくりされるような平和の
中なのか。まだまだこんなもんか、っていうような、殺伐としてるのか。
平和な世界で、あって欲しい。。。

あとどーでもいい感想として、あの列車って新幹線みたいなもの?
そんな気軽に席変わっていいの?? っていうのがちょっと気になったわ~。
席変わってまた別料金払ったのかな、一等車。まあいいんだけどw

ともあれこれ、見に行ってよかった。こういう映画になってよかったなあ。

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