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映画「パディントン 2」


*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「パディントン 2」


20日(土曜日)に見に行きました。字幕で。
字幕での上映がされてない地域があったりもあるようで。なんでそうなるかなあ。
もちろん吹替えもよいのだけれども、せっかくウィショーくんがパディントン
なのに。それ聞きたいでしょう。素敵なファミリームービーだけど小さい子ども
だけにむけたものではないよー。悪いヤツ、ヒュー・グラントだよ。英国男子
ブーム初期にもえころげたおとながホイホイされていくじゃん~~。勿体ない;;

さて。
始まりはルーシーおばさんに子グマなパディントンが助けられるシーン。
来月にはロンドンへ旅立とうと話していたおばさんとおじさんだったけれど、
濁流の川に流されている子グマを助けて、育てることにしたのね。
パディントンがおばさんっていうのはこういうことだったのかあ。
濁流の川へ、ためらいなくおばさんは身を投げ出すの。ただただ子どもを助け
なくちゃ、という、大人の行動なんだよねえ。

前作ですっかりブラウン一家のうちの子になったパディントン。相変わらず
お隣さんには警戒されてるけど、街のみんなとはすっかり仲良しになっていて、
パディントンの存在が街のみんなの、ささやかだけど大事なものになっている
ということがすっとわかる。
素敵な街。すてきな人達。素敵な暮らし。
ルーシーおばさんがもうすぐ100歳の誕生日を迎えるので、何か特別な贈り物
をしたいと思うパディントン。アンティークショップに持ち込まれた品物の中の
飛び出す絵本を見つける。それはロンドンの名所をめぐる絵本。ロンドンを
いつか見たいと願っていたおばさんへのプレゼントにぴったり!
でもその絵本は世界に一つしかない手づくりのもの。高い。
よーし働いてお金を貯めるからとっておいてください! と、アルバイトを
始めるパディントン~。

も~~ほんっと、パディントの動きの全てが可愛らしくてたまんないんだよね。
そしてしっかりジェントルマン。でもちょいちょい獣なんだよねー。
パディントンはロンドンの理想を抱いていて、でも獣であるという、異質な
存在であることをちゃんと保っているのがとても好き。
大英帝国様であるところ、その中心、ロンドン。世界中からたくさんの人が来て、
沢山の異文化があって、それでも紳士であれという体面みたいなのがあって。
私は外国経験がないので実感なんかはわからないけれども、ああいう大都市、
ああいう異人種間の混沌って、いろんな軋轢をうんで、世界中で問題なんだと
思う。そこで、クマですよ。子グマですよ。礼儀正しく、親切に、イノセントな
存在であるクマが、いて、人を信じているならば、みんなも礼儀正しく親切に、
友達になれるよ、という。ものすごいファンタジーなんですよねえ。
悪い人も信じられない人もいるけど、血のつながりなくても異人種であっても、
友達になれるよ、家族になれるよ。という、ほんっと最高の理想の世界なの。
それをさあ、こんなに可愛く楽しく可笑しく面白く、感動させてくれる映画に
つくりだしているんだよなあ。すっごい!

プレゼントにしたいその絵本は、実は宝の隠し場所へのヒントを記したものだった。
本を作った移動遊園地の創設者はサーカスの花形で、山のように高価な贈り物
もらってたのを、どこかへ隠した、と。
それを知っていたブキャナン、落ち目の俳優、おじいさんがそのサーカスの
マジシャンだったので秘密を知ってたブキャナンが、絵本を奪う。
たまたまその現場を見たパディントンがおっかけるけど、逃げられて、パディントン
が犯人として捕まってしまう。
パディントンの無実をはらそうとブラウンさん一家が駆け回ってくれる。
ブキャナンは宝の秘密を解き明かしていく。

さっすがテンポよくて、めちゃめちゃ楽しい。
パディントンが刑務所の中でやらかしつつも、仲間が増えて刑務所がなんだか
楽しいところになっていくとか。
ヒュー・グラントがさあ~~~。すごいアホ臭く胡散臭く、一人であれこれ
変装してひとり舞台続けてるのも最高。過去の栄光を飾ってる屋根裏部屋に、
若い頃の写真もいっぱいあってちらっとだけ映ったのだけど、ああああもおお~
最高でしょ嗚呼なんて美しいって震えるね。だって~ヒュー・グラントだもの;;

いろいろなドタバタあって、おっかけ追いつめ。
パディントンが列車ごと川に落ちてしまったらママが躊躇なく飛び込んでいくの。
ああ。また助けられるんだね。助けてくれる人がいる。家族なんだよね。
そこで、でも、扉が開かない、って水中で絶望的になる。あーこれって
007のカジノロワイヤルじゃない? まあ、別によくあるシーンではある
けれども。前作でもちょっと007かな~みたいなとこあったりしたよな。雪の
中のおっかけっこだっけ。やっぱ、いろんなパロディ的なウィンクもあるかと
思う。列車の屋根での追っかけっこも。スパイ映画みんな好きだよねえ。うんうん。

一度は裏切られたと思った刑務所友達が、やっぱりきてくれて助かった。
よかったよ~~;;
脱獄した彼らは、戻ったら捕まって前よりもっと大変なことになる。それでも、
パディントンと友達だ、ってところに着地したんだなあ。素晴らしい;;

パディントンが目をさますと、ブラウン家の、ベッド。ホーム。パディントンの
ロンドンのホーム。家族。
ほっとして、でもおばさんへのプレゼントができない、ってしょんぼりする
パディントンに、街のみんなからの親切がある。
ルーシーおばさんにロンドンを見せたかった、今の僕を見せたいな、という
のがパディントンのしたかったプレゼント。だったら、本物のロンドンを見せれば
いいんじゃない?
って、大佐が空軍のコネを使ったよとかって、ルーシーおばさんが、来たの。
パディントンとおばさんとのハグで、終り。
ふあーー
すごいよかった。
ベタだろーとなんだろーとこの可愛さ、愛しさに泣かずにはいられない;;
とってもとってもよかったよお~~;;

映画館の客席全体の一体感がすごかった。これはさすがに。みんながパディントン
可愛い~ってなっちゃってたし、パディントンが裏切られたとか忘れられたら
どうしよう、とか、辛くなってしょんぼりしちゃう姿を見ると、ほんっとに
客席全部が、ああ~大丈夫、大丈夫、かわいそうに、パディントン、大丈夫~
ってみんながパディントン抱きしめるよ、って感じになってるのがわかった。
ほんとこれ映画館で見てしあわせな瞬間だったなあ。すごい映画だ。

エンドロールでは、捕まったブキャナンが刑務所で、ミュージカル演じてたw
さすがwwww
その可愛さも胡散臭さアホ臭さも本当にまたもう最高で、ヒュー・グラント~!
すっごいわ。楽しかった。あの刑務所は新入りに影響されすぎなのでは。あそこ
いい刑務所すぎるでしょ。

ものすごい理想と夢のファンタジー映画だけれども、嫌味なく可愛く楽しく
面白く丁寧に、こんなにテンポよくわかりやすく、ちゃんと作り込んたお話で、
素晴らしい。見終わってすごいしあわせな気分をくれる映画。少しだけいい人に
なろう、なれるかも、って思える映画。よかった。
ウィショーくん可愛すぎる~。とてもとてもよかった。

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