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映画「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」 (3回目)


*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」


23日(土)にIMAXで。24日(日)には吹替版見てきました。
初日から一週間、私としてはもえる~面白い~と思ってたけど、賛否両論とか
ネタバレデビューのいくつか見たりで、もう一回もう一回と、3回見ました。

前にだーっと長いの書いたので、ただの雑感いくつか。

やはり最初の、爆撃機でつっこんでいくしょっぱなのあの作戦はどう考えても
駄目作戦なのでは。護衛機が全然護衛できてなくて、デカい爆弾搭載部分撃たれ
たら爆発しまくりで、ダメだろーあれはー。ダメロンってば~。
ダメロン、かっこいいしみんなのヒーロー、エースパイロットだけれども、
やっぱダメダメくんでしょー。と思う所多かった。ラストにはちゃんと生き延びろ
って命令出せるようになったけど。
ダメロンの成長を促したかったんですかねえ。でもねえ。秘密の作戦がある、って
ことを、やっぱりホルト、だっけ、ローラ・ダーンね、やっぱもうちょっと
教えてあげないとーって、思うよ。。。反乱軍、指揮系統がダメダメとか、作戦
立案がダメダメ、とか。まあ、反乱軍ってわりとずっとそうだったっけ。
まーSWって大体そうだっけ。戦争っていうよりは宇宙冒険活劇ー!って感じで
どんどんみんな走り出しちゃうもんね。まあ。仕方ない。

ともかくしょっぱなからダメロンくんにからかわれるハックスくんの可愛いとこ
見てもえころげるわ。やっぱ今作ではハックス将軍のキャラ立ちが凄くよかった。
カイロ・レンとのやりとり、終盤の緊張感高まってく中で、レンくんにかぶせて
いく小物っぷりとってもいい~。可愛い。今後もすごいやらかしてくれそうで
めっちゃ期待。はー。かっこいい。可愛い。
吹替えで聞くと、ハックスくんが実にお前悪いやっちゃな~~~って感じが
面白かった。すごく死にそうなキャラだけどなんとか生き延びて欲しいなあ。

レンくんとレイちゃんなー。まあ。対称的な二人で、ぎりぎりするのがいい。
レイちゃん、強いわ。かっこいいわ。
一方レンくんはほんっと迷子の子どもの顔するのがたまらんわ。も~~~~~。
すごい。アダム・ドライバーにメロメロになってしまった。
いくつかの映画見てきて、見るたびになんか不思議で、まるで違う登場人物で、
だんだん好きになってしまって。そしてまたここでこんなに好きになってしまった。
可愛い。すごい。
ぬぼーってでっかい感じなのがたまらん。凄い、いい。

レンくんこそが運命の子。
フォースの使い手が、別に血筋によるものばかりでもなく、万物に宿る、みたいな
ことはもともとそうだよね? だからパダワンとかって、見込みのある子どもを
育ててたわけじゃん? スカイウォーカーの血が、アナキンくんが、
ダースベイダーがあまりにも強力な巨大な力を持っていた、というだけで。
殊更に何者でもないレイにも、最後、あの小さな子どもにもフォースの力はある、
という、「ローグ・ワン」からの流れを強くくむ、スカイウォーカー家だけの
問題じゃない、宇宙の、みんなの、あちこちの、誰にもが関わる物語、という
SWの世界の広がりになるんだろうなあという中で。
カイロ・レン。彼こそが最後の運命の子。
ダースベイダーの血をひくもの。スカイウォーカーの血を持つもの。レンくんが、
自分の運命に悩み苦しみ暴走し、光と闇に揺れ動き、愛と絶望に引き裂かれる、
強すぎるフォースの力に苦しむ、そういう、物語の三部作なのかなあと思う。
誰よりも強いフォースを持ちながらあの迷子の子どもの顔してるレンくん。
たまらん。
すごい最高。
ハックスくんと、ファーストオーダー率いていくことが出来るのかなあ。
無理っぽーい。
でも反乱軍も全然ちゃんとしてないからなあ。
次に、どうなるのか、凄く凄く楽しみで仕方ない。どう着地するんだろうなあ。


そしてルーク。レイア。再会の時のうつくしさは本当に素晴らしくて、泣いた。
ルークがなあ、そう、やっぱり彼も悩める青年から悩める老年になってて。
レイアが、ほんと、強くて、将軍としてゆるぎなくて、そんな、双子。
ほんとにさー。彼らが初々しく若く冒険してたのを見たことあって、そして、
今、年を取って、そのまま本人として登場人物として、この映画の中にまた
いるのだ、というミラクル。
ルークの姿が、レイアの姿が、ほんとうにほんとうに、かっこよくって。
映画って凄いねと、実感させてくれるのでした。

ルークが、霊体?分身? 飛ばしてきてるんだっていうの、レンくんとの
ラストの対峙で、実際には剣を交えないとか、足跡つかないとか、細かい演出を
見て納得、満足。
ほんっとにさー、あの、夕暮れの中の四足たちを前に立つルークの姿の画面。
サムライ。
ああいう絵面のかっこよさ、あまりのかっこよさに呼吸が苦しくなってただただ
かっこよくて泣けるというの、ほんっと凄い画面づくりだよね。
白い地表のすぐ下は真っ赤で、という、あの、一面白い塩の表土を切り裂いていく、
真っ赤な土埃。
かっこよくってたまらんわ。

フィンとローズ、ファズマ、裏切り者な泥棒くん。あの辺のエピソードがどうにも
アンバランスでうまくないんだけど。次作にちゃんといかしていけるのかどうか、
わかんないなあ。
やっぱどうしたってローズがいいキャラだなって私が思えるポイントが、ない。
また吹替だとことさらに語尾も「~よ」みたいな、典型的女の子キャラって
感じが強くしちゃって、やっぱなー。どうなのかなあ。今作ではフィンが全く
脇役で、そのさらに脇役のローズな。ん~。
ファズマもかっこいい見栄えなのに、死に方(多分死んだ、よな?どうかな)
があまりにもあっけなく。うーん。勿体ない。


あーうまく書ききれない、まとめられないし考察とかはできないけど。
場面場面で、死ぬほどかっこいい画面になって、かっこよすぎて泣く、ってことが
何度もあった。
映画全体のバランスいまいちかなあとか、エピソードの散らかってる感じとか、
でもこれ3部作の2番目ってまだ次でなんとかなるかもとか思うから、まだ
判断つけられないと思う。けど。うーん。
それでも私はとっても思い入れ持てたし、レンくん大好きになれたし、
三回見に行ってまだ行きたい、と思う。好き。そして本当に、次に期待しちゃう。
すごく楽しみだ~。こんな楽しみが出来て嬉しい。
その前に「ハン・ソロ」かなー。それどーなのかな~。楽しみ楽しみ。

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『HHhH プラハ、1942年』(ローラン・ビネ/東京創元社)


*ネタバレ、結末まで触れています。


『HHhH プラハ、1942年』(ローラン・ビネ/東京創元社)


今年の8月か、映画「ハイドリヒを撃て!」を見た。その公開時、この本のことを
よく目にしていて、この本刊行時にも結構評判よかったような。と気になり、
ようやく読んでみました。
この本は2013年刊。本国は2010年刊かな。映画「ハイドリヒを撃て!」は2016年製作。

最初、タイトルも読めないしなんの話なのかわからず手を出せないでいた。
プラハ1942年ってことなので、まあ、第二次世界大戦かとは思ったけど。
映画を見たことで、ああ、そういう事件があったのか、そういう人達がいたのか、
ナチスの圧政、暗殺計画、パラシュート部隊、等々のビジュアルを得たので、
その事件の小説なのだろうと思って読み始めた。
ら、小説というか、エッセイ? 作者がこれを書こうとし始めた、書いている、
書き方に悩んでる、関連書籍を読んでみたり感想述べたりする、そういう、小説。
小説?
司馬遼太郎風というか。この作者の姿が書かれていること、も、フィクション?
そこはエッセイって思えばいいのか?
暗殺計画実行する実話に基づいたスパイ小説的なものを勝手に思っていたので、
おお? と、読むチューニング合わせるのにしばらく戸惑った。


ナチスの虐殺とか敵国への圧政というのはざっくりとは知っているつもりだけど
小説とか映画の悪役、というイメージで、私はあまりきちんとしたことを知って
いるわけではない。ものすごく大まかな世界史は知っているけれども、何かを
実感として知っているわけではない。
この作者はこの事件の現場、を、たまたま知ってしまったことから、色々な事を
調べて読んで聞いて書き綴っていく。
論文ではない。
資料の羅列ではない。
この事件の登場人物を描いている、ということはやはりこれは小説なんだろう。
この時に。その場所に、いる。目の当たりにしてる、という感覚に連れて行って
くれる。
映画というフィクションを先に見たので、私の中でのイメージはその映像になる
けれども、この本を読みながら、主人公といえる二人ばかりでなく、そこは人の
暮らす国で土地で今現在と地続きで、ということを深く感じた。

わりと最近「否定と肯定」の映画を見た時こともあって。
フィクションの中の悪い敵役としてのナチス、ではなく、本当にあった歴史の、
今現在と地続きとしての、出来事、ということをちゃんと認識しなくてはと思う。
フィクション、小説、物語は普通に面白く見たい、見るけどね。


この本は標的であるラインハルト・ハイドリヒについても丁寧に書き記されている。
タイトル「HHhH」は「Himmlers Hirn heißt Heydrich」
「ヒムラーの頭脳はハイドリヒと呼ばれる」 というフレーズからだそうで。
(ドイツ語書き写せてるのかわからない)
<第三帝国で最も危険な男> <金髪の野獣> とか恐れられた男だって。
やっぱなんかいちいちかっこよく呼ばれてて、ほんと、ナチスこわい。

人を人と思わない。効率よく殺戮していく。そういうの、ほんと、なんで、そう、
なっちゃうかなあ。まあ、いろいろ麻痺していくとか精神遮断しちゃったりとか、
うーん。なってしまうことがある、というのが、戦争という事実であったわけ
だから。うーん。またならないとも限らないわけで。

命がけで抵抗する、暗殺計画立てる、そういうのも、ほんと、あった、今もある、
わけで。
どうすればいいんだ。

文章は読みやすく、短い断片がさくさく積み上がっていって、そしてその日に
向かっていく。向かいたくなくても向かっていく。
普通の小説とはだいぶ違うなあと思うけれども、本当に、その現場に連れてかれた
感じが凄かった。
どうしていいのかわからなくなるしどんな言葉を感想として書いていいのかも
わからないけど、読んでよかったし面白かったよ。


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映画「探偵はBARにいる 3」


*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「探偵はBARにいる 3」


20日(水)に見にいった。
シリーズ2作目を見た時に、まあそれでも面白く見たし好きだけど、ちょっと、
うーんちょっとなーという感じがしたので、3は見に行くのどうしようかなと
思っていたけれども、やっぱいっとくかなと。
見に行ってよかったわ^^

ススキノ。歓楽街ならではのちょっとした揉め事の解決を引き受ける探偵を
やっている俺は、相棒の高田の後輩くんの頼み、連絡が取れなくなった女子大生の
彼女を探して欲しいという依頼を軽く引き受けた。
だが、その背後にはロシアからの密輸、暴力団のシノギ、麻薬が絡むとんでもない
トラブルが待っていた。


と、そんなこんなのお話。しょっぱなから人が撃たれて死んで、おおー?と思う。
消えた女子大生はちょっとヤバめなバイトで稼いでいて、そのお店をまかされて
いるのが岬マリ。マリは実は昔、探偵がちょっと助けたことのある女の子だった。
かつて生きる気力をなくしていたマリ。
彼女が逞しく金儲けに立ちまわって、大金をせしめようとしているのは何故か。
マリを助ける羽目に陥り、探偵とマリはうまく逃げ切れるのか。

相変わらずの大泉洋だな~、高田くんやってる松田龍平好きだな~。と、コンビの
脱力感を楽しみ、今回結構アクションというか、格闘シーンが長くあったりして
かっこよかったり。
でもスローモーション。かっこよかった、けど、もっさりもしてて。
まー、日本の地方の、って感じがなあ。絶妙にいい。

なんかこう、ほんと、二時間サスペンス的なベタさがありながら、でもきわきわな
バランスで、やっぱこれは映画だしぐっと切なく泣かせられちゃうし、かっこいい。
なんでしょうねえ、ほんと、この、ダサくてダメっぽくてなのに、ちゃんと、
かっこいい、この力加減の塩梅って。
大泉洋がいいんだろうなあ。多分なあ。高田くんのキャラもほんとにいいし。
いいコンビだなあというこの中心が素晴らしくふわっといい感じになってるので、
成立してるのかなあ。
日本のハードボイルド、ややゆるめ、という、いいシリーズになってる。
このまま、時間かけて時間あけて、原作みたいに二人がすっかりおっさんになり、
っていうのもやってくれるといいな。命かけます、みたいなほどでもなくて
小さい事件ちまっと解決していくのでもいい。深夜テレビドラマでもいい。
いいコンビだよねえ。

今回の犯罪者ヒロイン、北川景子が、すごくよかった。
ピュアさも、痛々しさも。
家族を亡くし、妊娠した子どもも亡くし。自分も病になって。最後に命かけたのは、
たまたま病院で知り合った、自分の子どもの誕生日のはずの、同じ日が誕生日の
子どもの治療費を得ること。
自分の子どもですらないのかよ、と、探偵は泣いたけど、でも、それでも、だからこそ、
というのがとてもよかった。
本当に何にも理由なんかなくて、それでも本当に命かけたんだな、って。
とてもよかった。

今回、高田くんが大学の研究室を離れて、ニュージーランドへ酪農を学びに
旅立つ、らしい。というのがあったんだけど。
エンドロールの後のオチが、隣町の農場に本場ニュージーランドからやってきた
パトリックの下で仕事手伝いながら、ってことで。可笑しい^^
北海道の地理感覚は私にはわかんないんだけども、まあ、探偵がぶーぶーいって
たみたいに、江別と札幌って普通に全然通勤範囲じゃんか!みたいな距離感かw
まあ、もしほんとに海外留学だとしても数年後戻ってきたってなるだろうし
大丈夫だろうと思ってたけど、隣町っすか。可愛いな~高田くん可愛いよ~。

今作は原作小説ではなくてオリジナル脚本ってことだとか。無理にアレンジする
よりも映画的に締めることができてよかったのかな。
またほんと、数年後、ぽつぽつと、続けていってほしい。好きだなあ。


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『フロスト始末』上下(R・D・ウィングフィールド/創元推理文庫)


*ネタバレ、結末まで触れています。


『フロスト始末』上下(R・D・ウィングフィールド/創元推理文庫)


今年出た本だけど、2008年に書かれたフロストシリーズの終り、かな。
ウィングフィールドの訃報を知った時にはもう最終巻出ないのかなと思ってた。
2007年ですか。え。訃報からもう10年すぎたってことなのか。
時の流れって。。。

で、今年これが出て、わああついにー!と思ったものの、これで終わりかと思うと
勿体ない。。。としばらく寝かせてしまい。読むのも少しずつにしました。
電書のせいで集中力が続きづらいという個人的な事情もあり。


お話は。
12歳の女の子が姿を消したこと。人間の足首が犬に咥えられて見つかったこと。
えーとあとスーパーマーケットが脅迫されて振り込めと指定された口座から
少しずつ金が引き出されてしまうこと。妻を殺したと言い出す肉屋の男。
フロストの経費ちょろまかしが証拠つきで見つけられて、デントン署から今度こそ
追い出されそうになっていること。等等。もっといろいろあったかも。
今回も事件盛り沢山で、フロスト警部は大忙し。いよいよ追い出されるとなって
昔を思い出したり死んだ妻を思ったりとかなり感傷的になったりもしている。
相変わらず上司は口先だけのこずるい奴らだし事件は押し付けられる手柄はとられる、
そんなこんなのボロボロな日々なので、フロスト~ちょっとちゃんと休んだ方が
いいよ、休みなよーと言いたい。

しかし、女の子の誘拐、殺害の様子が収められたビデオが送りつけられてきて、
シリアス度が増す。
学校関係者の犯人とか、いろいろ卑劣で辛い。
フロストのふざけた様子とかドタバタでなんとか片付けていく感じ、やっぱ
物凄くすごいうまい。

でもなんか、これで終りって思っちゃうからか、フロスト自身もかなり感傷的に
なっちゃってるしてるせいか、辛い、切ない気分で読んだ。
女の子がスナッフフィルムの犠牲者となってるとか、めちゃくちゃ酷いもんなあ。

フロストが移動になって終わるのかなと思ったら、途中でやな奴が死んじゃうし、
おかげで証拠隠滅することができることになって、フロストはまんまと移動を
断ってやるって所で終わった。
ひとまず、フロストは相変わらずでやってくんだろうなって思える終りで、
よかった。

寂しい気持ち。
でも読み続けて、読めてよかった。

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映画「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」


*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」

15日(金)初日に見に行けた。でも予約に出遅れて、IMAXではいい席がとれず、
昨日は普通の劇場。でも十分大きい劇場だし特に何の不満もなく見ました。


「フォースの覚醒」から二年たったのかあ。まさに直後から続き、なので、
改めて見直してなかった私は、んー?ちょっと忘れてるな~という気がすることも
多少あったけれども、でもでも、ほんっと、もうね、OP、ばーん!ってあの音楽
がきて文字が流れていってる段階でまずひと泣き泣いてしまう。
何故なら「ローグ・ワン」を経ているから。
あの数行の中にどれ程のドラマが秘められていて、この映画メインの中ではない
世界でも計り知れないそれぞれの人生(宇宙人人生?ドロイド人生?いろいろ)が
たっぷりあって、世界が広がってきた繋がってきたと感じるから。
あー。「ローグ・ワン」のこと思うだけで今でも涙じわっとくる。マッツが
ゲイレンパパだったというのが勿論大きいけれど、ほんと、あの外伝的エピソード
を経て見るスターウォーズの新作って、凄い感慨深い。
このさあ、レイとか、カイロ・レンとか、フィンとか。ダメロンとかもさ。
レイアだってさ、ルークだって、よく知らないあの世界の物語を、観客である
私は知ってて、その世界の時間の多くを知ってて、映画見ただけのただの観客の
私が、この世界の誰よりもその世界のことを垣間見てるんだな、という、感慨。
そしてもちろん私が見てない所にもっと、世界が広がっているんだろうなって
思える物語の厚みを感じる。
ほんと凄い。
神話でありもう本当に生きている別世界という感じ。
私、映画とかあんまり続いてくれるより一作で完結してくれよーとも思うんだけど、
このところの、SWにしろマーベルユニバースにしろ、ちゃんと本当に一作一作
作り上げて繋がって複数に渡って別世界を作り上げれることに成功してるんじゃ
ないかなというのが、ほんと凄いことだと思うようになって。好き。
ハリーポッターなんかもそうなってくのか、あれはローリングがいつか原作を書く
ことがなくなっても続くのかどうなのか、どうなんだろうなあ。あれだけ世界観が
出来てれば作られるのか、それともちゃんときっぱり閉じるのか。まー私も
いつまでも見続けることができるわけじゃないけど。
きっと私の死後にもスターウォーズは続きそうとか思えるの、凄い。


と、そんなこんなで話が始まる前からひと泣きするほどの個人的妄想的初回見た
感想覚書メモ。記憶違い勘違い多分多々あり。SW好きだけど詳しくないし。
ちょうど昨日の夜には金曜ロードショーで「フォースの覚醒」やってくれたので
見て、ああ、こうだったこうだったって脳内補完。吹替え版見たの始めてで、
それも新鮮な感じだったなあ。ちょっと印象違うなーと思ったけどまあいい。

で。
どこからメモったらいいのだ。思いつくままごっちゃごちゃにしか書けない。
今回もBB8めっちゃ可愛くってお役立ちですっばらしかった!可愛いキャラ
可愛いドロイド可愛いやつらの便利さ可愛さちょっと皮肉、みたいなのほんと
上手いよなあ。あざといほどに可愛さつっこんでくるよなあSWって。

今作ではレイ、フィン、ダメロン、それぞれが別行動で複数の物語が同時進行で
描かれるスタイル、かな。上映時間152分のようですがまだ足りないって思う。
話の展開はどんどん早い。今ドキの映画はこうかなあと思う。あっちもこっちも
タイヘンなことになってて、ああ~タイヘン~~ってずっとドキドキハラハラよ。
どこが、ゴールなのかわからないっ。多分、きっと、助かるはずだけれども、
どうやって助かるのかわからないっ、ってほんと映画が終わる瞬間まで一生懸命
見ちゃった。ぐったり。めちゃめちゃ面白くてすごいよかった。

最初は、ダメロンが単機でファーストオーダーの艦隊に対峙してる所から。
ハックス将軍と話したい、と通信するんだけど、ハックスくんがはりきって
偉そうに会話しようとするのをことごとくかわす。からかう。ふざけるwそもそも
名前をハグス将軍、だとかちょっと間違えて呼びかけててハックスくんイラッと
しちゃうんだね。部下にからかわれてます、とかたしなめられちゃうんだね。
もーーーっ。ハックスくんの可愛さ全開から始まるなんて~~っ。と、しょっぱな
から萌え萌えに萌え転がされてもうダメだという気分になる。

で、ダメロンは、仲間を逃がすために時間稼ぎをしてたわけなのですが。
今だ!爆弾落とせ、ってなったら、爆撃機ばんばんやられちゃって。おいおい~、
あんな爆弾搭載部分でっかい爆撃機?密集して組んでゆっくり近づいていくとか、
そりゃやられちゃうよーって思う。あの作戦そのものが割とダメなんじゃないの。
まあともあれ、そんな中でも残った艦は爆弾落として敵にもダメージを与える
ことは出来ました、と。ワープで逃げたけど、何故だか逃げた先にも敵が追って
きちゃう。トレーサーがつけられていたのだ、みたいなことなんだけど、
ちょっと私には、その、トレーサーがどうこうのあたりはいまいちちゃんと
理解はできませんでしたよ……。ともあれ、燃料もヤバい。けど逃げろ。って
燃料尽きるまで逃げる、逃げ切るにはどうすれば。みたいなことが反乱軍側の
課題。
どんどんやられていく。
レイアたちがいた所もやられて。これ、予告で、もしかしてカイロレンがレイアを
撃つのかなあと煽られてた所ですが。レンくんは撃てませんでした。父も母も、
両方は無理だよね;; でも艦橋やられちゃって、指導者的な人達が死亡。
と、思いきや、レイアが宇宙空間に投げ出された感じなのに、フォースの力??
目覚めて戻ってきて、超人だった。れ、レイアもそんなだっけ??まあいいけど。
なんてったってスカイウォーカーの血だもんね。

後任についた上官が気に入らないダメロンくん。あれローラ・ダーンが演じてた
よね。ローラ・ダーンもステキよー。なんかこう、ダメロンくんの反発があったり
で、最初はダメ上官かなって思わせておいて、最後には。最後にはね、わが身を
仲間のために犠牲にする。ファーストオーダーに突っ込んで自爆してダメージ
与えるのね。彼女もまたレイアの、反乱軍の意志を継ぐ戦士なんだよ。
でも、ダメ;; こういう、犠牲;; もうほんと何度も言うけど「ローグ・ワン」
を経た私としては、今作はこう、自らを犠牲にしてでも、というのがいくつか
描かれるたびに、もう、ほんともう辛くて泣いちゃって困る。


前作で重傷負ったフィンは無事目を覚まして、レイを探しに行こうとする。
逃げるのか、と、整備士のローズという子に見とがめられて、でも、ローズは
フィンの活躍を知ってて、英雄よね憧れてます~って感じ。ローズが、フィンと
コンビになって動き回る。ファーストオーダーのシールドのコードを破る凄腕の
ハッカー的な?泥棒?探しに、なんかカジノやってる惑星みたいな所へ行ったり。
この辺は、まあ、SWのお約束的な、胡散臭い雑多な生き物の集まりの酒場、
ちょっと豪華版みたいな感じかなあ。この華麗な金持ちたちの遊び場の下には
搾取され虐げられている貧しい人達がいる、という所。
こんな街、壊したやりたい、と、ローズ言う。ローズも貧しい所の出身なのね。
冒頭の爆撃機に姉が乗ってて亡くなったのね。おねーさんとの形見のペンダント
を大事に持っている。
で、まあ、なんだかんだあって、街を壊したりやさぐれた感じの泥棒つれて
きたりするけど、彼はあっさり金で裏切って、というか最初からスパイだった?
あんまりよくわかんなかったけど、まあ、そんなこんなで、フィンくんたちは
いまいち役にたったんだかたたなかったんだか。でも、あの街を壊してやった
意味はあった、みたいなことローズは言ってたし、そこで助けた子どもが未来の
反乱軍への希望みたいなラストカットもあったりして、まあ、多分、よかった
のかな。
最後の戦いでは自爆でつっこんでいきかけるフィンをローズが助けて唐突に
キスがあって、がっくり、みたいなことで。まあ、もともと憧れのフィンとの
一緒に冒険した~って感じでラブになったのかもしれないけど。それにローズは
姉を亡くしているのでフィンを見過ごすことは出来なかったんだろう。
今回、このフィンとローズのことは個人的にはあんまり好きなエピソードとは
思えなくて、この辺一番気ぬいて見てた。今後の展開に生きてくるのかどうか
続きを楽しみにしとこう。


そして、レイ。
前作の終りに、ついにルークの元にたどり着いた彼女だったけれども、ルークは
随分そっけない。差し出されたライトセーバーを一度は手にするものの、ポイって
投げだしちゃう。えっ(゚Д゚) 感動シーンかと予告では思わされてたけど、
かなりコメディだった。今作のちょいちょい入るコミカル描写、楽しかった。
全体的にはヘヴィーだからなあ。

レイは助けが必要だ、師が必要だ、とルークを求めるのに、ルークは隠者生活で
相手にしない。
チューバッカやR2D2とのふれあいで、やっと、ちょっと、心を開く感じ。
R2D2がさあ、最初の時のレイア姫の「助けてオビワンケノービ」ってホログラム
メッセージ映すの。うっ。ほんとずるいぞ;;見てるこっちが泣くわ;;だって
「ローグ・ワン」の、あの、あの直後の所やんね;;
まあねえ。
ルークってさ、ES4の、ほんと最初の登場の時、田舎で叔父さんちで農作業手伝え
っていわれててそんな暮らしが厭で都会に行きたいよ~とか思ってたただの普通の
冴えない田舎男子として思春期成長してきてたわけでしょう。
いきなりお姫様助けに行くぞとか自分には秘められていた不思議な力があるとか
父は宇宙の悪人だったとか、もうすっごいことになって、英雄になって伝説に
なって、っていうの、凄いことなんだけど、やっぱさー、三つ子の魂百までって
いうか、ほんとに、普通にただの男の子だった感じっていうのはどこかにあって、
英雄とか伝説とか俺無理!ってなっても、そうだよねえ。大変だよねルーク、って、
もう随分年寄りサイドになっている私は思ってしまう。
ジェダイマスターとしてベン・ソロ始め12人?パダワンを指導しようと寺院で
指導していたけれど、ベンの力が強く、スノークっつーダークサイドの誘いに
傾きつつあるのが恐ろしく、一瞬今のうちに、ってなってしまった、ルーク。
あれ、12人の弟子とか一人の裏切り者とかやっぱこれはキリスト教的な数字かな。
しかしそりゃまあベン・ソロは傷ついちゃうし闇堕ちしちゃうかなあ。うーん。
カイロレン視点だと、師と仰いでいた、しかも血のつながりある伝説の英雄の
ルークが自分を殺そうとした、っていうのは凄い絶望になるだろう。まだ10代
だったのだろうし。そりゃあねえ。カイロレンになっちゃうかなあ。自分に手を
やいて見放したように思う両親より殺そうとしてきたおじさんより、すがるのは
おじーちゃん、すげえ強えダークでかっちょいいおじーちゃん!ってなっちゃう、
なっちゃうかなあ。スノークの誘いだか洗脳だかすごい効いたのね。
仕方ない、かなあ。うーん。スノークにいつからどう誘惑されてたのか。気になる。
すごい妄想してしまううう、ううっ。

強すぎる力は闇を呼んでしまう。
そこを、ジェダイマスターたちは、指導に失敗し続けてるよねえ。もー。辛い。

レイはルークに指導を受けるようになる。レイの力に気づいて、ルークは驚き、
それでも導こうとしてて。でもまたわかんなくなっちゃいそうだったりもして。
レイちゃんも突然大冒険に巻き込まれたなりに、彼女本来の強さみたいな所が
うまく作用して生き抜いてきてるけど、両親に捨てられた、売られた、という
過去があることが今作でわかる。レイのフォースの強さからして実はルークが
父なのではみたいな感じだったけど、別に両親は何者でもなくて、借金のカタに
娘売るようなむしろダメ人間、ってことらしくて、それを受け入れられずに、
レイはいつかきっと迎えがくるって信じてるふりして一人生きてきたのかな、と、
思うと、切なすぎる。
でも「フォースの覚醒」登場時から彼女の能力ってすごくって、フォース発揮して
なくてもその辺のならず者には負けない戦闘力あるし、多言語バリバリわかるし、
宇宙船の操縦のみならず修理や問題点の改善とかできちゃう。彼女に生きる術を
教えた誰かは、多分複数いたのだろうし、そういう人達とまた別れて生きて、
きてるのだ、と、思うと、ほんと、レイはどれほどの強さを持って生き抜いて
きたのかと、ほんっと凄いキャラだよなあ。
そんな中で無邪気に自分を心配し気遣ってくれるフィンとの出会いが貴重なのね。
ハン・ソロを父のようにレイアを母のように慕いたくもなるのなー。

彼女の両親が何者でもなくて、彼女のフォースの強さって突然変異みたいなこと
なのかな。でも実は、3作目でなんかまたさらに秘密が明かされるってことが
あるかもしれないなーないかなあ、まああってもなくてもいいか、と思う。
「ローグ・ワン」を経ているわけで、特に何者でもない人も戦いに身を投じ、
みたいなことあるよね強いよね、ってまた思って泣いちゃったりする。

そして修行の中で、ダークサイドの穴を覗きこんでしまうレイ。
何故だかカイロレンくんと時々心が通じあってしまい、対話するレイとレンくん。
運命の二人、って感じが。して。彼らも実は双子なのでは?ってミスリード。
終盤には、実はスノークが二人の心を繋いでいたのじゃよ~レイ、お前も私の
手下になれ~みたいな真相だったのだー。なんだってー。ってまあ、それは
いいんだけど。
レイとレンくんと、共にフォースは強く、でも方や身寄りなく本当に孤独の中で
生き抜いてきた強さ、で。レンはもちろん本人的には孤独だったのだろうけど、
エリート育ちの中の闇堕ちで。対になる二人、としてすごいよかった。
レンが、スノークを殺し、自分が頂点に立とうとした時に、レイを求める感じは
なんかわかる。なんか凄い必要なんだろうって思う。レイの眩しさと強さと
孤独の深さ、欲しいんだろうって思う。

レイやってるデイジー・リドリーも、レンのアダム・ドライバーもすっごく凄く
よかった。
アダム・ドライバーの半身ヌードサービスもあるよw結構胸板しっかりで、でも
つるんと白くて可愛かった~。
前作ではマスク姿が大部分だったけれども、今回はがっつり顔出しで、凄い、
もう、かっこよくって。私、前作では、なんか顔のインパクトすごい、って
くらいで別に好きってわけじゃなかったのに(知らなかったし)あれからいくつか
映画を見て、見るたびに違う感じで、見るたびになんか好きになってしまう、
どうしようアダム・ドライバーどんどんステキ、どんどん好き、ってなってきて、
今回はもうかっこよくて可愛くて身悶えしてしまう。

「フォースの覚醒」今見たらさあ、2年前なのにヤングなみんなすごいつるっと
若いわねえって感じなのね。それが今作ではちゃんとまたいい顔してすごい演技
見せてくれてるわけで。素晴らしい。
2年後9が出て、また今作見直したら、みんな若いわ~ってなるかなあ。
ほんと、こう、時間かけて映画作られていくって、キャストの成長をキャラの
成長と重ねて見て行けるという、すごい贅沢だよなあ。リアルタイムの有難さを
思う。ちゃんと成長、キャリアを重ねていく俳優さんたち、ほんと凄い。

レイはレンの手をとることはなく、レジスタンスたちを助けに戻る。
あの、どうやってミレニアムファルコンに合流したんだっけ。わかんない。
やっぱもう一回見にいって落ち着いて見たいなあ。
ほんとにね、いろんな話があちこちでガンガン展開して、おお、おっおっ、これ、
どこがどうゴールするんだ?どこに着地できるんだ??ってずっとドキドキして
私のとろくさい脳の処理が追い付いてない。

レイのフォースは強くて、しかも自分で操れるようになった、のが、成長なのかな。
最後の方、空洞を塞ぐどっさりの落石岩石を浮かせてみんなを助けることができた。
最後のジェダイになるのはレイ、ってことかなあ。

ルークのもとに霊体の?ヨーダが現れて、失敗をこそ伝えねばならん、みたいに
言ったりして、そこでルークは今作で死ぬ、というかあっちの世界に行くことに
なるのかなと察する。
そして、その旅立ちの前に。
レイアを助けにきて、ミレニアムファルコンで見つけてた、金色のサイコロ二つ
みたいな、アクセサリー?キーチェーン?みたいなのをレイアに手渡してた。
あれは何だろう。ハン・ソロが残したか何かなのかな?なんだっけ?って思って
「フォースの覚醒」でも気を付けて見たつもりだったけれど、あれは登場して
なかったと思うなあ。次作への伏線なのかなあ。

そして、カイロ・レンとの対峙。俺一人で行く、みたいにやっぱり孤高の男
レンくんはルークと戦うわけよ。師弟対決かっこいい~!しかし、刺した、と
思ったルークの姿は霊体だったのだね。レンくん、師を倒すこともできず、か。
でもあれレンくんが一応は勝ったってことなのかどうかな、わからん……。
レンくん、そんな、そんな風に残されてもやっぱ気持ちのやり場がないよねえ。
辛い。次作でレンくんにはどんな決着がつくのだろう;;

ハックスくんがさー、カイロ・レンとライバルだぜ、俺が上に行くぜ行くぜって
感じだったのか、今作ではちょっと前よりコミカルキャラになってて、そして
カイロ・レンにあっさり従いますハイ、みたいになってたのがまたもうめっちゃ
萌え転がる。内心ではムカつきまくり、でもカイロ・レンすげーわ~~強え~
みたいにもびびりながら思ってたりするのかな~も~可愛いなあああ~~。
卑屈な小物っぽさがあるんだけど、でも可愛げになってるのがすごくいい。
ハックスも次作ではどうなるのかなあ。死にそうなキャラだけどなんとか
したたかに生き抜いて欲しい。彼もまた若者組のほうだもんねえ。

そーだ、カイロ・レンが俺の船って、乗ってる、あの、翼を大きく折りたたんで
地表に降りてくあれ、あれ、クレニックが乗ってたやつ~と思って見るたびに
泣けてしまう困る。うう。

最後の石の星(?)での戦い、白い地表のすぐ下は真っ赤という絵面がほんっと
すごく印象的で。予告でさんざん見ていたけれども、やっぱ実際スクリーンで
見て、ほんと最後の最後の戦いで、あああ~~ってなりながら見ると、ほんと、
星全体が、反乱軍が観客の私の心が、えぐられて血を流すようで、素晴らしい。
デス・スターの名前が出るたびに声あげて泣きたくなるので困る。
でもあの最後の時に、ダメロンは無謀な突撃はやめて撤退しろって命令出すし、
突っ込みかけるフィンをローズはとめて助ける。
生き残れ。生き延びろ。
宇宙へ助けを求めた信号はキャッチされたっていってた。今作の中ではまだ助けは
こなかったけれど、次作では、きっと、くる。くるはず。こなかったら困る。

希望、という言葉が出るたびに、泣きそうになって困る。
希望。
「ローグ・ワン」で人々の手から手へ、つなげられて託された「希望」だから。
ああ~ゲイレン~~;;ジン~~;;名もなき全ての人から、世界へ。未来へ。
Hope.
次も本当に楽しみだ。せめてもう一回くらいは今作も見なくちゃ。

Hope.
May the Force be with you.

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映画「否定と肯定」


*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「否定と肯定」


13日(水)に見てきました。


デボラ・E・リップシュタットは歴史学者。自著の中で、デイヴィッド・アーヴィング
というイギリスの歴史学者がヒトラーを擁護しホロコーストはなかったと言って
いることを非難した。
アーヴィングにイギリスで名誉棄損の訴えを起こされたデボラは、裁判をする決意
をした。ホロコースト否定論者との示談に応じるわけにはいかない。

ということで、アメリカからイギリスでの裁判にやってきたデボラが、何かと
様子の違う英国の裁判、弁護士たちの弁護方針などにも立ち向かう映画。
彼女もユダヤ人である。ホロコースト否定論とかネオナチの台頭とか、この映画の
舞台は1994年から2000年くらい。実話ベースとのことなんだけど、私は覚えて
なかった。ネオナチとか問題になってた頃があるなあとうっすらとは思うものの、
知らなかった。

アンドリュー・スコットが弁護士を演じていて、クールなインテリ眼鏡でまたもう
すごく素敵だった~。
英国の裁判の様子とかなんか複雑そうだった。弁護士一人じゃなくて、調べる
専門みたいな人と、実際法廷で弁論述べる人と別々にいるのね。
裁判は陪審員を入れるかどうか事前に合意とって選べるのかあ。
法廷劇らしいなと思ってて、イメージとしてはアメリカの、陪審員に激しく
情感訴えて味方につけて、っていう弁護士の熱演みたいなのを思っていたけれど、
だいぶ違った。

うんざりするほど時間かかってるし物凄い地道な下調べめっちゃしてるんだなあ。
アーヴィングの日記、20年分も、あれ全部読んだのか。著作も。ちょっとした
講演なんかの資料も全部。全部。凄い精査したんだろうなあっていうのが、
伝わってきて、愚かな間違いに絶対負けないっていう弁護士団の意地を見た。
でも、仕事ですから、って、クールなんだよな~。かっこいい。映画でもその
作業現場が映し出されるわけじゃないけど、膨大な積み重ねやってきたんだろうと
わかるので、若手の子たちも実に頼もしく見える。

ホロコーストを問う裁判で、ホロコーストの生き残りである証人をたてよう、
自分も証言したい、というデボラに、アンソニーたちはいつもNOを言う。
感情的になっては相手のつまらない揚げ足とりに巻き込まれるだけ。何より
サバイバーである人を侮辱しあげつらうような言葉を浴びせるに決まってる
アーヴィングと対峙させるべきではない、というきっぱりとした姿勢が素晴らしい。

アーヴィングというおっさんが実にナチュラルに差別主義者で、まったく無自覚に
見える感じで人種差別女性差別発言をまき散らす。インタビューに答えて、
そのアホ臭い答えに記者がドン引きしてるのに平然としてる。図太いやつ、
という以上に、こいつホントに思考のアップデートがゼロなのかという感じ。
だからって許されるもんじゃないんだよ。悪気はないよ、ちょっとしたジョーク
だろ?っていうその、当たり前なつもりの軽いジョークが、人種を、女性を、
笑いものにし虐げてきた歴史を強調し強化していく。
それはもうやめろ。
と、この映画の時点、2000年でも認識されてるのに。
今現在の日本でもまだまだ依然としてあるよね。じじい市長が不適切な発言やら
行為やらしでかしたりしてるよね。セクハラパワハラ差別発言は本人はちょっとした
ジョークのつもりで言うんだよね。周囲にドン引きされてることに無自覚に。
ああいうのさあ、本当に無自覚なわけ? 許されると思ってるわけ???

本人が、本気で悪意ないつもりでヒトラー信奉しているのなら罪に問えるのか
どうか、という疑問が裁判長から出たりして。

思想信条の自由というのは確かに誰もが持ちうる権利。
でも、嘘やでっちあげを主張するのはダメ。自分の意見への説明責任を果たさない
のはダメ。
デボラたちが勝利をおさめたけれども、アーヴィングの考えを変えることは
できないんだよね。裁判に負けたのに、負けたと認めないままな感じ。
この裁判そのものは20年ほど昔の出来事だけれども、今現在の問題として
見応えのある映画だった。


最初は弁護士団の方針にや英国スタイルともいうべき遠回りな感じに納得できない
という風だったデボラが、少しずつ理解しあっていく様も見事でした。
クールだけど、熱い。とてもかっこよかった。

私は英語にまったく詳しくなくてわからないんだけれども、それぞれの個性、
役者のキャラづくりとして、多分喋り方とかニュアンスをすごくくっきりさせて
いたのではないかなあ。みんなの喋る様がすごくよくってうっとり聞きほれた。

現実から遠くない、手堅い作品だと思うけど、ちゃんと面白くて、見てよかった。
そしてすごく、今、現在社会についても、考えさせられた。なんも変わってない
ようで暗澹たる気分にもなったけど、でもよい方に変わってきてることもある、
あるはずだ。世界がよりよくなると、よりよくしていこうと、強く思った。


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『喪失』(モー・ヘイダー/ハヤカワポケットミステリ)


*ネタバレ、結末まで触れています。


『喪失』(モー・ヘイダー/ハヤカワポケットミステリ)


街角で車が奪われる。単純に行きずりのカージャック事件と当初思われていたが、
後部座席には子どもがいた。
攫われて、だが、やっかいをおそれる犯人は子どもはすぐにどこかで置き去りにする
はずと見込み、キャフェリー警部はマーサの両親にもそう請け合った。
だが、マーサは戻ってこない。
犯人の狙いは最初から女の子だったのでは? 連続誘拐犯の可能性が出てきて、
さらに次の事件が起きて。
キャフェリー警部は重大犯罪捜査班のチームと共に懸命な捜査にあたる。


2012年刊行。しかしこれ、シリーズの途中の作品なのね。あれ、やっぱ、これ、
シリーズか。。。、時々その、多分シリーズ通してのキャラの関係とか背景が
わかんないなあと思いながら読み終えた。
読み終わってから訳者あとがきを読んで、キャフェリー警部の兄が小児性愛者に
攫われた過去があるとか、本書はシリーズの5作目らしいな、って確認。
しかし日本での翻訳出てるのは全部ってわけでもないらしく、出版社も違うらしく、
まー気にしないことにする。

で。
子ども誘拐は実は狙いは親を苦しめるためだ、とか、犯人にせまっていってる、
と思ったらそれは真犯人ではなく。実は警察内部にいたのだーって、その、
プロディ刑事が、警部にちょっと八つ当たり的なのされたりする、でも被害者に
親身になったりする、いいやつっぽいけど、けど、お前かーっっていうハラハラ
はとっても面白かった。
かなり最後の方まで、こいつ、いいやつ?ミスリード?でもやっぱり?って
決めかねて読んだワタシ。
水辺のトンネルの中に閉じ込められる潜水捜索隊のフリーの行動が、なーんか
ちょっと、うーん。どうにも思い入れの出来ないキャラで、お前なーって気が、
どうしてもしてしまって。
弟の交通事故を庇って隠して女性の死体を隠したらしいな?というのがあって、
多分前の方の作品で描かれてるんだろうけど、それを隠し続けてるのか
キャフェリーと仲良くやってたっぽいけどキャフェリーがそれに気づきながら
やっぱ黙ってるみたいだとか、その辺のモヤモヤがどうにも腑に落ちずに、
フリー、大丈夫、がんばれ、って感じには思えず、フリーのシーン大体において
ふーん、って低いテンションでしか読めなかった。シリーズちゃんと読み続けて
いたらもっとフリーにもいい印象持てるのかなあ。んー。

しかし、一応いろいろ疑問持ちつつ今作での事件は面白く読み終えたものの、
でも、この作者の他の、シリーズの続きとか前とかにはあんまり読みたい気持ちが
起きない。多分文体とかが好みじゃない。一作だけ、途中の一作だけ読んで
決めるのもどうかとは思うけど、なんかな~~~。
精神力が通じてひらめきが訪れるみたいな、刑事の勘とか以上にスピリチュアル
っぽいようなのが決め手となって攫われた女の子たちの発見にいたるのは、
ちょっと私は、えー、そんなのありか~ありな作者なのか~という気がして
しまって、だいぶ冷めた。
シーンが細切れすぎて、読者を焦らしていく感じも、なんか、もうちょっと
じっくり描いてくれるほうが私は好きで、多分作者とあわないんじゃないかな~
と思ってしまう。
いずれ気が向いたら何か読むかな。うーん。でも久しぶりにミステリ読んで
面白かった。よかった。

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映画「オリエント急行殺人事件」


*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「オリエント急行殺人事件」


8日(金)に見に行きました。字幕。

ケネス・ブラナーの製作・監督・主演、さらに豪華オールスターキャストってことで。
すごく楽しみに待ってました。

私はクリスティをほとんど読んできてない。古い映画も見てない。テレビドラマ
では見たかなあ。さすがに有名すぎて犯人のネタは知ってしまっていました。
でもそこはあんまり気にならない。この有名作品、古典的作品を今どういう映画に
するんだろう。予告の感じめっちゃかっこよさそう~。

始まりは嘆きの壁。それもまたタイムリーでびびる。トランプ大統領のせいで
今また最も危険なことになってる感じだよね。こういう、狙って得られるわけじゃ
ないタイミングを得るっていうのは強いなあ。

ポワロの口髭が、テレビドラマで馴染んでるデヴィッド・スーシェよりもずっと、
古い映画よりもずっと大きくていっそ滑稽なほどなのに、見てるとちゃんと馴染む
ので凄い。
バランスにこだわり、正義には白か黒かしかなく、美食家。ディケンズを読んで
大笑いしちゃったりするケネス・ブラナーのポワロは変人だということを強く
印象付ける。始まりからなんか先読みして事件解決する、ポワロという人物を
紹介し押し通す始まりで、結構コミカルだなあと思った。

そしてオリエント急行へ乗り込むことになったポワロ。シーズンオフなのに満室です、
とはいえ、なんか鉄道関係の偉い人の口利きで列車に乗り込むポワロ。
それぞれ乗客たちの紹介というか、人間模様を映し出しつつ列車は動き出す。


あらすじで言えば、かつて幼い女の子を殺した男が逃げて正体を隠していたのを
見つかって、その被害者一家に関わりある人々に復讐され殺される。完全犯罪と
なるはずだった、一見バラバラ無関係に見える乗客全員による犯行。
たまたま居合わせてしまった名探偵ポワロ。
雪で立ち往生となった豪華列車の中で、推理に苦しみ、乗客の素性を知るに至り、
殺された男が殺されて当然の男だったという事実と、しかし殺人という犯罪、
に板挟みになるポワロ。
善と悪二つしかなく、その中間はない、と冒頭断言していたポワロ。
警察に適当な見通しを話して乗客たちを見逃すか、告発するか。
その、苦悩。

基本的には密室劇でしょうと思っていたのだけれども、カメラワークとかすごい
凝ってるし、豪華列車が動き出し、街並みや壮大な雪山の中とロケーションも次々
変わる。ケネス・ブラナーポワロはちょっとしたアクションもこなす。
それでいて、乗客それぞれと対峙する会話劇でもある。
飽きさせない工夫とか今の映画であるテンポとか、とても面白かった。

セルゲイ・ポルーニンが出てる、って知って楽しみに見にいった。
妻を愛する喧嘩っぱやい伯爵なのね~。出番は多くないけど、登場が派手だった!
すごい華麗な飛び回し蹴りっつーの、あれ、すごいよね~。さすがジャンプが
得意なダンサー!かっこい~美しい~!きゃ~^^

容疑者乗客ずらり、と集まった画面の見栄えが物凄くて、ああ、この豪華さ、
豪華列車、それでもただただ愚かで深い悲しみの人間、という画面の圧が凄い。
豪華キャストでよかったね、と思う。
過剰さもこの作品ならではと思う。

翌日に、テレビで1974年の映画をやってて、それも見た。同じ話でも違うなあ、
と見比べられてよかったな。そのうち本も読もう。

ケネス・ブラナーポワロはまだ続くようで、次は「ナイルに死す」らしい。
そこへ続くのね、って感じの終りだったので、最初から複数やるぞーってこと
だったのかね。クラシカルに正統派、かつ現代風味、監督の個性で蘇るクリスティ、
って感じなのか。多分次作の方が紹介的なもの済ませたってことでもっと面白く
なるんじゃないかなあと期待する。


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映画「婚約者の友人」


*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「婚約者の友人」


6日(水)に見に行きました。これ2016年の映画かな。でも日本公開は
どーなんだろうと思ってた所。今月やっと近くの映画館でやってくれてるので
見に行けました。ありがとー。

監督フランソワ・オゾン。製作国フランス・ドイツ合作。原題「Frantz」

舞台は1919年。アンナは婚約者フランツを戦争で亡くしていた。フランツの
両親と暮らしていて、墓参りに行く毎日。まだ戦争が終わってまもなくらしい。
ある日、フランツの花に薔薇の花が供えられていた。フランス人の青年がきていた
らしい。後日その青年の姿をみかけた。
彼は一度フランツのうちへ訪ねてきたが、最愛の息子を奪ったフランス人を憎む
父によって追い返されてしまう。
だが、フランツの戦前にパリで知り合った友人かもしれない、ということで、
招き、フランツとの思い出話を聞かせてもらうことで、アンナたちに久しぶりの
安らぎのひと時が訪れた。
アドリアンという、フランツと同じ24歳の青年と親しくなるうちに、アンナにも
笑顔が戻る。
だが、アドリアンは秘密を抱えていた。
彼は、本当はフランツの友人ではなく、戦場でフランツと対峙し殺した兵士だった。


と、そんなこんなで、戦争という時代背景。ドイツとフランスという国の違い。
最愛の人を亡くした恋人、家族。
モノクロで始まって、ドイツの小さな町での様子はいかにも寂しかった。
それが、アドリアンがやってきて、フランツの思い出を語り描かれる時には
カラーになるのね。そのうつくしい世界。モノクロの世界もとっても美しいの
だけれども、カラーにふわりと変化する様はほんとうに、ああ、哀しみにくれる
家族の中に少し明るい優しい感情が動くんだなあとほっとするうつくしい演出。
あと音楽が流れる時と。
アドリアンはヴァイオリン奏者だったし、アンナはピアノが得意。
終盤、アドリアンを探してアンナがフランスへいって、アドリアンのお屋敷に行くと
今夜はうちでミニコンサートなの、とかね。
あー。
戦争の哀しみとはいえ、フランツんちはお医者さんだし、アドリアンんちは
お屋敷だし、上流階級って感じです。
とてもとてもメロドラマだと思う。
アンナの物語なんだね。

戦争で婚約者を亡くして沈みこんでいた彼女が、新たな出会いを得て、小さな町、
家を出て、フランスへの旅に出て。
互いに惹かれていたけれどアドリアンには実は幼馴染の婚約者がいて。
家族が望むままにその娘と結婚するという。アンナは、身をひくしかなくて、
でも、パリでしばらくは暮らしていくんだろうなあという感じのラスト。
しかしねえ。
これまた暫くしたら第二次世界大戦始まっちゃうんでは。と、ツライ気分になる。

とても美しい世界の中でのゆれる女性の自立、という感じ。
結局しかし、一番のヒロインは、メンタルよわよわなアドリアンくんで、愛されて
しまう美貌の青年で、まあねえ。こういう坊やもいるんだろうねと。

アドリアンを演じているピエール・ニネくんが、もうほんと、モノクロでも
カラーでも素晴らしく美しくて、可愛くて、儚げで、仕方ないな。こんなに
綺麗な子だもの、って、素晴らしい納得感。

ニネくんのTwitterで何度も見かけるたびにずっといいなあ綺麗だなあ見たいなあと
思っていたので、身に行けてよかった。フランス語、ドイツ語の響きも堪能。
満足しました。

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