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『人はなぜ物語を求めるのか』(千野帽子/ちくまプリマ―新書)


『人はなぜ物語を求めるのか』(千野帽子/ちくまプリマ―新書)

2017年3月刊

もとはwebちくまに18回連載した「人生につける薬 人間は物語る動物である」
で、加筆修正したものだそうです。
連載は読んでなかったけれど、なるほど、このすごく優しく語りかけるような
スタイルって、広く一般へ、みたいなことなのでしょうか。中学生や高校生へ
向けての語り下ろしみたいな感じかなあと読みながら思ったのだけれども。
なんだろうこの、優し気な感じが居心地悪い感じ、と、思う、私のよろしくない
心根って感じなんだろうか。

物凄い読書ガイドって感じでもあるので、これ高校生くらいで読んで、よーし
あれもこれも読んでみるか、ってガツガツいけるといいなって思う。この頃
全然まともに本を読んでない自分を反省。。。いやでもここにあるようなのを
こんなには読めないな、若かったとしても。

人間は物語る動物である、ということらしい。物語を求める。因果関係を求める。
物語化して「わかる」「わかった」と思いたがるものなのだ。それは感情だ。
わかる、納得する、というのは快感。わからないことは不安。
変えられるのは自分の側のことだけだ。

そんなこんなをいろんな文献や時事ネタ盛り込みながら解いている。表現は
優しく時に皮肉めいた一言を入れたりもして。
すごく、わかりやすく優し気であるがゆえに、ええと~、つまりこれに納得しちゃ
駄目だろ、って不安になる。
最初の連載のタイトルに「人生につける薬」って、ちょっと説教臭さがある通り、
なるほどそうかそうなのですねと教わる気持ちになりながらも、そう、そうですか、
でもそれでうんうんってなっちゃダメなんでしょ???って、でもそう思うのも、
どうなの??? って、なるねー。
人はなぜ物語を求めるかという答えは、いろんなことストーリー化して
わかるって快感を得る動物だからということなのか。
何の答えでもないような。

ほんと優しく読める、し、ここからもっと追及していける読書ガイドでもある
と思ったので、読んでみたのはよかった。


 目次

 はじめに
 第1章 あなたはだれ? そして、僕はだれ?
 第2章 どこまでも、わけが知りたい
 第3章 作り話がほんとうらしいってどういうこと?
 第4章 「~すべき」は「動物としての人間」の特徴である
 第5章 僕たちは「自分がなにを知らないか」を知らない
 あとがき

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