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映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」


*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」


6日水曜日に見に行きました。時間の都合で吹替えで。
私は出演者のこと誰も知らなくて特に何の違和感もなく見て(聞いて)きました。


邦題が決まった時、ダジャレかよみたいなツッコミが盛大になされてた気がする。
なんかすごく面白いらしいという評判をちらほら見かけていて、ゾンビかあ。
ゾンビなら大丈夫かなあ。と、ホラーはちょっと苦手ながらも興味そそられて
見に行きました。

ファンドマネージャーのソグ。だが自分のことしか考えないようなソグは、妻に
愛想をつかされ、一人娘のスアンにもちょっと見放されているような男。
娘に誕生日プレゼントを買ってみるものの、自分じゃわからなくて、子どもが好き
そうなものは何だ、と部下に聞いてみて、Willとか買ってやるものの、それは
すでに子供の日のプレゼントにあげていたものだった。
なんかこう、こういうちょっとした1シーンで、この親子関係をぱんっと見せる
のすごく上手い。
映画ならではっていうのかなあ。
説明とか余計なものなしに、その状況のその1シーンで、登場人物の関係や人柄
まで見せてくるのね。

誕生日、ママに会いたい、という娘を釜山へ列車で送るソグ。
韓国は、デモの暴動騒ぎがニュースになっている。
そして、ホームで一瞬見える、不気味な人間の、人間じゃない、姿。

冒頭、口蹄疫じゃないけど、なんかどっかで感染の恐れがある事故が起きた、
みたいな描写があって。
ゾンビになる生き物、というのは、ゾンビウィルス的なものなのか、パンデミック
な雰囲気。

列車に紛れ込んだゾンビの少女。
倒れていた彼女を乗務員の女性が助けようとした所、噛まれて、感染してしまう。
次々とゾンビ化する乗客。
時速300キロで走る列車の中、ゾンビと、そうでない人間と、いかに戦い、
生き延びることが出来るか。

展開としてはベタ、って感じ。
父親失格だったソグは極限状況の中で、娘を愛してる気持ちを取り戻し、娘も
また父を頼りにする。でも、非情なことに、最後の最期で、ソグは娘たちを
守って自分は感染し、娘たちが乗る列車から身を投げて未来を守る。
最初は反発しあいながらも仲間になっていくちょっとヤクザっぽい男と妊婦とか、
高校生部活男子女子とか、老女、とかね。
生き延びていくほうの人間ドラマが、この状況の勢いのぐわーっとくる中だと
ベタであればあるほどいい!って感じ。
多少粗野でも漢として仲間を守った彼とか。
年老いた姉妹の、醜い人間に嫌気がさしての、行動とか。
その、そう、生き延びた人間にはまた凄い恐怖とエゴがあって、列車の中で
単純に生きてることを喜びあったりできない、感染を疑いあってしまう、という。
これ、あれだ、デビルマンなやつ。恐怖と疑いに囚われた人間は残酷になって
しまうという。

娘ちゃんがふつうにいい子で、両親の離婚で心傷めながらも、ママも、実はパパも
好きで、学芸会ではパパに歌を聞いて欲しかったの。という、その、歌が、
最後の最後、人間だぞーって助けてもらうきっかけになるのね。
ほんと、脚本の丁寧さに感動した。

列車だから、ゾンビと戦うのが基本的に一対一っぽくなる、とか。
ゾンビは見えるもの、聞こえる音に反応するからそーーーっと裏をかくとか、
新幹線のドアを開けるのがゾンビには難しくて無理、とか。
走っておっかけてくるのはめっちゃ速い。
ブラピやってたワールドウォーZのゾンビの感じに近いのかな~と思いながら見た。
細菌とかがキーになってるっぽいのとか。
ゾンビの弱点見つけて、それをうまくついて戦ったり出し抜いたりする感じも、
一般人の戦いとしては最上だろうって感じとかよかったなあ。
いやあ、怖いでしょ無理でしょ、って思うけど、それはそれでアドレナリンとか
出ちゃっていけるのかもしれないけどなー。

でもやっぱヤダ。私は百万が一あんな状況に遭遇したとしたら、真っ先に喰われて
死にたい。ゾンビになって知性ゼロになりたい。サバイバル、無理(^^;

やっぱ主役親子は生き延びるんだろう、大変そうだけど妊婦もきっと、と、
思ってたんですけどね。さすが容赦ない。ソグも生き延びることが出来なかったわ。

それでも、釜山は安全だ、という希望があったり、実際妊婦さんと娘ちゃんは
助かったってことだと思うから、いい、ラストだったと思う。
列車に乗ってゾンビ?ってなるまでがちょっと退屈、と、ちょっと思ったけど、
ほんと、この状況設定キャラ設定の上手さとか、やっぱ映像のインパクトとか、
楽しみました。
妊婦さん、娘ちゃん、強く生き延びていってね。

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