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『スパイは楽園に戯れる』(五條瑛/双葉社)

*ネタバレ、結末まで触れています。

『スパイは楽園に戯れる』(五條瑛/双葉社)


プロローグ、少年の日。父と母に連れられて港へ来ていた。わけはわからないが
特別に学校も休んで、姉や弟とではなく、一人だけ連れられて。
そこで出会った大人の男の人。将来の夢は、と問われる。これといって答えの
ない少年に、男は言った。誰かの役に立つ人になりなさい。誰にでもじゃない、
誰かの役にたつ。国の役に立つ人間ということだ。少年の心にその言葉はずっと
響き続けた。

葉山隆はマカオのカジノでかつて羽振りの良かったヨハンという人物に関する
情報収集にあたっていた。どうやら北の重要人物の息子、らしい。亡命させる
ことができれば、いい情報源になる可能性が、あるかもしれない。
曖昧であまり重要度の高くない情報の確認作業を回される米国の情報部員の下っ端、
である隆は、そんな作業の中から気になることを見つけだす。
そして、まるで無関係なはずの小さな頼み事や人間関係が繋がって、当初思って
いたよりずっと、大きな過去の物語が広がっていた。


雑誌連載時は「パーフェクト・クォーツ」というタイトルだったそうです。
2016年6月刊行。わ~~!!新刊出た!買って眺めてたもの。読み終わるのが
惜しいような気がして。久しぶりにエディとタカシを眺められる~。

ヨハンは、北の後継者、にはならない息子の一人ってことらしく。
モデルの人、でも、この前謎の死を遂げたよねえ。そのうちそんな話も五條さん
書いてくれるだろうか。ドキドキ。

そして湧井というステキな政治家。スパイ防止法を成立させるべく努力している
人気政治家。しかし、彼が実は、本人が意図せぬうちに、スパイのバックアップを
受けて、夢物語の期待をかけられていて。
って、この辺の感じは革命シリーズでもあったな。密かに日本の一般家庭の
養子となった、大陸の血を持つ子ども。
火蛇、サラマンダーって、ええ~と~~革命シリーズにも出てきてたんだっけ。
ちょっと、記憶がない。。。うーん。なんか、あったっけ、って気がしつつ
覚えてないな。
でもサーシャの知り合い的な感じなので、うーん。もう記憶力駄目駄目だ。

そう。サーシャの名前がほんと一瞬出てくすぐられる~~~。
でもこの話は時間軸どーなんだろ。革命シリーズの終わった後のことなのか
どーなのか、ん~~。わかんないけど。

日本の現状とか、なんかこううっすらとこわい感じになっていて、そういう背景
を感じながら、こういう小説を読むリアルタイムな感じ贅沢だ。でも、こんな
楽しんで読んじゃっていいのか、って、すごく考えてしまうことにもなって、
結構辛い。

革命シリーズの方では、自分たちのルーツを知ったかつての子どもたちは
革命に向かって動いたけれども、湧井は自殺という道を選んでしまった。
スパイとは。
大陸をもし断ち切ったとしても、米国のほうも手を伸ばそうとしていたし、
それは知らなかったとしても、自分の理想に影がある、あった、これからも
付き纏うことを、断ち切るためには、自分を終りにするしかない、という、
真っ直ぐさが、魅力であり弱さだよなあ。難しい。


今回も、エディに屈折しまくりながら褒めてもらいたいタカシが~も~~っ。
可愛い。しっかり有能。エディ相変わらずかっこいい。楽しい。妄想広がる~。
最高大好き。また読みたいすぐ読みたいもっと読みたいよ~~。
堪能しました。

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