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映画「ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦」

*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦」


原題「Anthropoid」
1942年。プラハ。ハイドリヒはレジスタンスを残虐に殺し続けているナチの高官。
その暗殺の密命を帯びて、夜陰に紛れパラシュート部隊がチェコに潜入。
ヨゼフとヤンはなんとか街へたどり着き、同士に匿われながら、ハイドリヒの
動向を探り、機会をうかがう。


実話に基づく物語、とのこと。ヒトラー暗殺ものの話はいくつかある気がする
けれども、私は浅学にしてハイドリヒ暗殺っていうの知らなかった。なので、
これ、計画どうなるの。彼らはどうなるの、って、苦しく思いながら見ました。

偵察行為で街を歩くために、女性づれのほうが目立たない、って仲間内の女性と
連れだっているうちに、愛し合うようになったり。
暗殺目前にしてパニック起こしてしまうヤンとか、結局怖気づいて裏切りものに
なるものとか、もう、ことごとく胸が痛い。

ナチスドイツに抵抗はしたい。とはいえ、一応は生活している中で、レジスタンス
活動がいざ本当に暗殺実行ってなると怯えるとか、まさか、とか、密告されて
拷問うけるとか、自殺するしかないとか。
もう、ほんと、辛い。

いざハイドリヒの車の前へ飛び出して、マシンガン? 構えたのに、そんな、
このいざ本番になって銃が撃てないとかっ。あれは、何? いろいろ改造とか
してる感じだったから動作不安定になっちゃうものなのか。ヨゼフの鬼気迫る
顔素晴らしかった。

ハイドリヒをやれなかった、と思ってたけれども、重症を負わせることは
できていて、結局病院で死亡した、というニュースが届く。
でも一層厳戒態勢でプラハから逃亡が無理、となって教会の地下に隠れる
ことになるパラシュート部隊の7人、だっけかな。
でも拷問の果てに喋られてしまって、追いつめられる彼ら。
逃げ道はない。
6時間立てこもったらしい。

しかし、銃弾は尽きる。レジスタンスが軍隊に囲まれたら、もう、時間の問題
なんだよね。。。
最後、地下に水を注ぎこまれる中、びしょ濡れになりながら光を仰いだヨゼフ
の青い瞳のうつくしさが、素晴らしかった。
キリアン・マーフィのあの青い瞳はほんと、宝石だよね。うつくしい。

戦争って、やっぱり狂気で。拷問とか密告とか、本当に酷くて。
逃げ込んだという噂のあった村は16歳以上の男子皆殺し、女子供は収容所送り、
とか、見つからなければプラハ市民3万人殺す、って脅しかけてきたり。
プラハが、チェコが、世界から潰される、という恐怖がリアルにあったのか、
本当にそんな大量虐殺を、するつもりだったのか。やったんだよな、ナチスは。
本当に、ほんとうにほんとうに、戦争、駄目、絶対。。。
やっぱり、人が社会秩序持って生きる中で、人を殺すな、って最も基本的な
ルールだと思う。そこを、戦争は、殺せ、殺していい、ってやってしまう。
日常が、非日常になり、狂気のさなかに陥り、判断能力とか狂いまくっていって、
そんなことまで、やってしまうのか。

プラハの街がとてもうつくしかった。
ずっと暗く、セピアな色合いなのがとてつもなく暗澹たる世界で、でも、そんな
中でも人は生きて、暮らして、いて。
見られてよかった。

キリアン・マーフィすごく素敵~で。あの時代感の服装もえるよー。好き。

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