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『混沌の叫び3 人という怪物』下 (パトリック・ネス/東京創元社)


*ネタバレ、結末まで触れています。


『混沌の叫び3 人という怪物』下 (パトリック・ネス/東京創元社)


スパクルと和平を結ぶ話し合いの場に、首長やミストレル・コイルを行かせる
わけにはいかない。と、代表していくのはヴァイオラと、ブラッドリーになった。
それぞれの思惑が入り乱れ、単純にはいかない和平の話し合い。

プレンティスのノイズを操り探る力は増大し、トッドもまたその力を得ていく。
ヴァイオラを思いながらも、改心した、というプレンティスの言葉も信用して
いいように思い始めていた。

和平の手柄をプレンティスに奪われ、ミストレル・コイルはプレンティス諸共
自爆しようとした。間一髪の所、トッドはプレンティスを助けてしまう。
自分でも戸惑うトッド。感染症に苦しみながらも、ヴァイオラはトッドを信じ、
平和の道を探る。

スパクルに助けられていたベンがついにトッドと再会する。一気にベンのもとへ
駆けていくトッドの姿に、トッドを息子と思い自分の良心とも思っていた
プレンティスは、父として息子を奪われたと感じてしまう。
プレンティスの暴走。スパクルへ一人攻撃をしかけるプレンティスは、それでも
トッドとの最後の対決の時には、トッドに殺人を犯させることなく自ら海の怪物に
喰われることを選んだ。

やっと、終わった、と思った瞬間、スパクルの新たなスカイとなっていたリターンの
誤解によって、トッドは撃たれてしまう。
トッドを殺されたと思ったヴァイオラは銃をとるが、ベンの説得に応じてついに
銃を捨てた。そして、死んだと思っていたトッドには僅かに命の兆候があった。
やがて新しい入植者がやってくる。ヴァイオラはトッドが目覚めるのを待っていた。

付記として、ヴァイオラがニューワールドに不時着してくるまでの短いお話が
あった。あんまり気のりしない感じで両親の都合でやってくることになって
しまったんだねーヴァイオラ。希望を託されまくって。

三部作完結。
希望。
希望。
どんな困難にも諦めずに希望を、よりよい世界を求めること。
そういうテーマのお話だったなあ。
しかしその世界の希望を、15歳くらいの子どもに背負わせてんじゃねーよ、と、
結構辛い。
ほんと最初のころはヤングアダルト小説~で、男の子と女の子ががんばって生きる
のね、って思ってたけど、二部、三部とくるともう完全に政治、戦争の世界を
ヴァイオラとトッドの二人だけが希望ってことで描いてて、ほんと辛い。過酷。
まあな~~~。主人公になっちゃうとそうなのかなあ。そうなんだけどさあ。

トッドの母の日記は全部読めはしなくて、プレンティスが言ってたことが本当
ってことでいいのかなあ。ミストレル・コイルとの対立みたいなことがやっぱり
あって、どっちも引かずであの村からは女がいなくなったのか。

ノイズをいずれ誰もが操り、スパクルとも共有して相互理解ができるように
なっていく、という、希望のある終りだった。トッドもきっともうすぐ目覚める。
トッドとヴァイオラは、トッドが望んだように二人で静かに暮らしていけるの
だろうか。やっぱり英雄として担がれてしまうんじゃないだろうか。
まあ新たな入植者はこういうのお話としてしか知らずにやってくる圧倒的多数、
ってことで、伝説の二人も案外あっさり自由になれるのかな。
でも新たな人の中にも、プレンティスみたいにノイズのカオスに飲まれて
暴走しちゃったりしないんだろうか。
平和って、難しい。

三部は上下巻ともにけっこう分厚い感じだけども、もうすっかり慣れてて
さくさく読んだ。それに気になりすぎて、ホントだったらもう全部一気読みしたい
作品でした。一部を乗り越えると面白かったなあ。

プレンティスが~やっぱかっこいいですし。こんなにも酷い男でありながら
トッドを大事に思う気持ちは本物だったのか、という感じが、まあ歪んだ愛情
つーかまあやっぱサイコパスみたっぷりなんだけれども、もえるわ~。
もう私の脳内キャストマッツでずっと読んだから。たまんないね。
映画化はとりあえず第一部?
でも是非とも二部三部もやってほしい。だって一部だけだったらプレンティスの
出番ほとんどないよねー?せっかくマッツをキャスティングしてるのに、
勿体なさすぎるよねー? トムホくんとあんなこんなに絡んでくれなきゃやだ~。
映画でどんな風に描かれるのか。実際公開されるような頃には私は多分いい塩梅に
話も忘れてるだろうから(^^; とても楽しみです。


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映画「ワンダーウーマン」


*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「ワンダーウーマン」

字幕、3D、IMAXで見てきた。

ダイアナのもとへ一枚の写真の原板が届く。それはかつて、ダイアナが戦った
思い出の写真。世界大戦の頃の写真だった。

てことで、ウェインさんが贈ってくれた写真からの回想。かつてアマゾネスの
楽園のような島で育ってきたダイアナ。島の唯一の子ども。女王である母に愛され
守られていたけれども、強い戦士になりたくて、厳しく訓練を積んでいた。
ある時、ドイツ軍に追われたアメリカ人パイロットが島の近くへ墜落してきた。
ダイアナが助け出したパイロット。スティーブ・トレバー。
追って来たドイツ軍とアマゾネスの戦い。
そして、ダイアナは外の世界が戦乱の中にあると知る。それは軍神アレスのせいだ、
アレスを倒し、戦いをとめなくてはならない、と決意したダイアナは、島を出る。


私はワンダーウーマンのことはよく知らなくて、バットマンVSスーパーマンの
時に現れた彼女がかっこいい!って感じで。
この映画も楽しみにしてました。
しかもなんかすっごい評判いいみたいだな~と、いうのをちらほら見かけて
しまって、なんかもっと楽しげなものかと思っていた。
そんでなんかもっとフェミニズムアイコンみたいな描かれ方なのかな~?と
思っていた。余計な思い込み駄目だよねー。

ごく普通にラブリープリンセスな物語らしさもあり、クラシカルなヒーロー譚
という感じと思いました。自分たちだけの狭い暮らし、家、しか知らなかった
お嬢さんが、いわゆる世間ってものに出てびっくりしたりファニーだったり。
戦争の残酷さに苦しんだり、自分の正義感、世界観がこんなはずじゃないって
打ち砕かれたり。
初めて出会ったスティーブが標準以上に素敵な男性で、共に戦い、恋をして、
大事な思い出になる。最後には愛を信じる。もちろん単純に恋愛ってわけじゃなく、
自己犠牲をもいとわない、人間としての愛、信念、ということですね。

ダイアナも神の子、ってことらしく、哀しみと怒りで覚醒してからはもう
すっかり神々の戦い。人間の出る幕はない~。
ダイアナが戦う姿はほんっとに美しくてかっこよくて、ガル・ガドットの姿は
まさに奇跡の誕生って感じがする~!素晴らしかった。

でもやっぱなんだかとっても辛いのは、現実の世界大戦が部隊でヒトラーがとか、
毒ガス開発してるマッドサイエンティストの女とか悪そうな将校とか、そういう
実際現実に即してる舞台なのが、なんとも。
こんなにがっつり戦争ものなのかーというのをあんまり予想してなかった。
せっかく助けた小さな村が、再度殺戮されてしまうとか、辛い。。。
ドイツ軍兵士はアレスに操られてるのよ、みたいな感じではあったけれども、
まあ悪役で。まー悪役にされちゃうのはそうなんだろうけど。けど。ドイツ軍
全員が悪人でもないだろうし、うーん。なんかちょっと現実の戦争への連想を
思ってしまって、難しいと思った。。。
ヒーローが悪い敵をやっつけるぞー!って感じではないんだなあ。
まあそこでの苦悩を経ることがワンダーウーマンとしての成長になるんだろう
けれども。

まあ、ダイアナ、神々ってことだから。スティーブとはいつか死に別れになる
しかないんだろうけれども。そのうつくしい思い出だけでいいのかなあ。ん~。
あー、スティーブ、標準以上の男^^ クリス・パインとってもよかったあ。
あれは理想的彼氏だよなあ。ダイアナには負けるけどいろいろ有能~。初めて
見た男があれって最高ですね。それが一番夢とロマンだったなあ。

ともあれ、これからジャスティスリーグだとかで、かっこよく戦ってくれる
姿を楽しみにしてる。ビギニングって感じの今作をしっかり見てよかった。


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『うた合わせ 北村薫の百人一首』(新潮社/北村薫)

『うた合わせ 北村薫の百人一首』(新潮社/北村薫)

2016年4月刊。

始まりに2首、作者の違う歌をならべ、そのテーマ、読みを綴っていくスタイル。
うた合わせとはいえ、その優劣を決めるものではなく、北村薫の中で響き合う
歌を取り合わせて楽しむ、という感じ。

北村薫の小説は少しは読んだことがある。けれど、あんまり大好きな作家!と
いうわけではもないかなーというところ。詩歌の本もあるみたいとは思ってた
けれども、手に取ってみたことはなかった。
今回読んでみて、取り上げている歌の幅広さとか、読みながらのエッセイという
広がりがすごく面白くて、びっくり。私が無知なんだけども、こんなにも短歌に
ついていろいろたっぷり楽しそうに書いてみせてくれる人なのかあと、初めて
知りました。凄い。

ミステリ関連の興味からの紹介とか、古典的なことも含め、短歌そのものばかり
ではなくて、北村薫の盛り沢山な知識の中から紹介されてる歌たち。
この歌人ならこの歌だろう、ってな定番なところではない歌を出してきてたり、
ほんっとこの人、本、文学、詩歌、大好きなんですね、いやもちろん凄い人だと
わかってたはずだけど、それにしても、すごいな北村薫。。。と、改めて
畏れ入りました。

つくづく、沢山知ることって、沢山楽しめることなんだよなと思う。
私はほんと短歌について圧倒的に知らない。読んでない。それでも紹介されてる
歌人の、名前程度は知ってるとか、ああ~と思えたりすることはあるけど、
でもなー。ほんと私、短歌知らないよなあ。。。
まあ、世の中の本全部読むとかできるわけないんだけれども、もっと沢山、
いっぱい、もっともっと本読んでもっといっぱい楽しみたい~。

短歌もね。。。ほんともうちょっとは勉強して、もっと沢山読んでいかないと。
全然足りてないのに、ぐずぐずしちゃって。。。

言い訳すると、短歌に興味持った最初の頃に、

  男の子なるやさしさは紛れなくかしてごらんぼくが殺してあげる 平井弘

にうたれて、最高に好きで大好きで、ああ、私この歌に出会うために短歌に
興味持ったのかな。私の人生にこの一首だけあればもうそれだけで幸せすぎる。
って思ったんだよね。
その後まあぼちぼち短歌読んでもいるけど、やっぱり、ん~、この一首だけで
いい、って思っちゃってるところある。
私にとってこれ以上の歌はないなあ。でももっともっとせっかくなので楽しめる
ように、やっぱり、もうちょっとは勉強しなくちゃな。。。

後ろに「歌人と語る「うた合わせ」 北村薫・藤原龍一郎・穂村弘 対談」
があって、これもすごく面白かった!
この本について実作する歌人が語るってことで。
仙波龍英と藤原龍一郎の出会いを書いてる所があるのを穂村さんが語ってて、
「<双龍の出会い>! 双龍って、二匹の龍。もう完全に神話的BLの世界(笑)」
(p233)ってねー。
藤原さん本人がもう物語の中の人になってる(笑
この対談もみんなが楽しそうで、いいな~と思いました。
「藤原 これは北村薫っていう人の目で短歌を読みこんだもので、単なる現代
短歌の鑑賞の本ではないですよね」(p243)
とのこと。
ほんと、短歌読んでくの面白いなって思わせてくれる。
読まず嫌いせずに読んでみてよかった。いろいろ反省した(^^;

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映画「ベイビー・ドライバー」

*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「ベイビー・ドライバー」


強盗犯とチームを組み、天才的ドライビングテクニックで逃げ切ることができる
彼の名前はベイビー。まだ若く無口な彼のボスはドク。以前ベイビーが彼の車を
麻薬ごと盗んだ。弁償ということで借金を背負ったベイビーはドライバーとして
盗みを手伝い、分け前をドクに渡している。
あと一回、手伝えば借金返済は終る。
ダイナーの新人ウェイトレス、デボラに恋をしたベイビーは、危ない仕事からは
遠ざかるつもりだった。
だが、ドクはベイビーの腕を離すつもりはなかった。

音楽とカーチェイスのシンクロ!って煽り文句と、予告なんかでみた、ほんっと
音楽ばっちり合ってるカーアクション映画だなあ、と、評判の良さに釣られて
楽しみにしてました。
ほんっと、まずしょっぱなの強盗、逃げ出すシーンがすっごい最高で、かっこいい
楽しい可愛いちょっとバカバカしい、すごい掴まれてしまった。

ベイビーを演じてるアンセル・エルゴート。まだ若いね~つるっと初々しい。
1994年生まれらしい。23歳? ま~可愛いわ。すごい。
コーヒー買いに街を歩く最初の方のシーン、ミュージカルってわけじゃないけど
ダンスしてるみたいでしなやか、動ききれいでよかったなあ。好き~になる。
デボラを演じるリリー・ジェームズは1989年生まれか。まーこれも可愛い可愛い。
「ダウントン・アビー」のローズなのね。なんかそのイメージが私の中にある
ので、ますます無垢なるお嬢さんって感じがしてしまう。
可愛い若者カップル、いいねえ。

で、脇のおっさんたちが実に濃ゆい渋い感じでよかったー。
ボスはケビン・スペイシー。最後にはベイビーを逃がそうとしてくれて、
わしの若い頃を思い出す、とか、なんかなんだよやっぱ実はいいやつっぽく
なるのかよでもいいよ好きだよ。

借金返済後誘われた仕事で、荒っぽいバッツのやり方にベイビーは嫌気がさす。
逃げ出そうとするがうまくいかない。
ってことで裏切って逃避行になるわけだけど、バディだっけかな、恋人を
殺されてしまった彼が最後の敵ってことになる。

途中さあ、ベイビーがいろいろと会話の断片録音してミックスして曲作ってた、
ってのを暴かれるシーンとか、これ、結構クソ恥ずかしいやつか、黒歴史って
感じになるのか? とか思ってしまうのはいいのか悪いのか。
大事なママの声のテープだけは取り戻したいとか。

ベイビーがいつも音楽を聞いているのは子供の頃の事故で、両親を亡くし、
自分には耳鳴りという後遺症があって、でも音楽を聞いているとそれが気に
ならなくて集中できる、って感じなんだよね。
ベイビーに合わせて劇中ではずっと音楽が流れている。イヤホン半分にしたり
すると音響も変わる。
耳鳴りのきーん、てなる時もある。

劇中でベイビーは何歳の設定なんだかわかんないけど、けど、ほんと、若者が
一人で頑張ろうとしてて、なんかもう、その若さだけでぐっときてしまう
お年頃だわ私。
アホみたいな子どもは無理だけど、自分なりの精一杯やってるの、凄い可愛い。
スパイダーマンのホームカミングでもそーだったけどさ。
若者よ、えらいね;;って思う。

ベイビーは里親として世話になってきた親代わりのジョー(だっけ?)は
耳が聞こえないから、二人は手話で会話する。唇も読めるけど。
音楽は、スピーカーに手で触って感じて楽しむ。
そんなつつましい二人の暮らしのシーンもよかったなあ。

でもそういう、ベイビーの世界は壊されてしまった。

逃げて戦って逃げて逃げて。でも追いつめられて。
デボラは一緒に逃げるっていうけど、でも、駄目だ、と、ベイビーは投降する。

模範囚としてがんばったんだろーね。出所したところには、デボラが待ってる。
可愛いハッピーエンドでした。

まー正直物語としてはなるほどねという感じだけれども、ちょっとした細部が
好きな感じがあったりして楽しめた。
何より! 車ぶっとばして音楽ガンガンで、すっごい凄すぎるミュージック
ビデオだよなーっと。

イヤホンを半分こして音楽聞くの、デボラとするのはいいとして、バディとも
してるのときめくやろ。可愛すぎるやろー。クィーンが好き、って気が合っちゃう
のも、ちょっと嬉しくて、でも後の対決は厳しくて。

車とか全く詳しくないしこだわりもなんもないけど、どかっと映画館音響で
聞いて見て満足した。

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映画「ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦」

*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦」


原題「Anthropoid」
1942年。プラハ。ハイドリヒはレジスタンスを残虐に殺し続けているナチの高官。
その暗殺の密命を帯びて、夜陰に紛れパラシュート部隊がチェコに潜入。
ヨゼフとヤンはなんとか街へたどり着き、同士に匿われながら、ハイドリヒの
動向を探り、機会をうかがう。


実話に基づく物語、とのこと。ヒトラー暗殺ものの話はいくつかある気がする
けれども、私は浅学にしてハイドリヒ暗殺っていうの知らなかった。なので、
これ、計画どうなるの。彼らはどうなるの、って、苦しく思いながら見ました。

偵察行為で街を歩くために、女性づれのほうが目立たない、って仲間内の女性と
連れだっているうちに、愛し合うようになったり。
暗殺目前にしてパニック起こしてしまうヤンとか、結局怖気づいて裏切りものに
なるものとか、もう、ことごとく胸が痛い。

ナチスドイツに抵抗はしたい。とはいえ、一応は生活している中で、レジスタンス
活動がいざ本当に暗殺実行ってなると怯えるとか、まさか、とか、密告されて
拷問うけるとか、自殺するしかないとか。
もう、ほんと、辛い。

いざハイドリヒの車の前へ飛び出して、マシンガン? 構えたのに、そんな、
このいざ本番になって銃が撃てないとかっ。あれは、何? いろいろ改造とか
してる感じだったから動作不安定になっちゃうものなのか。ヨゼフの鬼気迫る
顔素晴らしかった。

ハイドリヒをやれなかった、と思ってたけれども、重症を負わせることは
できていて、結局病院で死亡した、というニュースが届く。
でも一層厳戒態勢でプラハから逃亡が無理、となって教会の地下に隠れる
ことになるパラシュート部隊の7人、だっけかな。
でも拷問の果てに喋られてしまって、追いつめられる彼ら。
逃げ道はない。
6時間立てこもったらしい。

しかし、銃弾は尽きる。レジスタンスが軍隊に囲まれたら、もう、時間の問題
なんだよね。。。
最後、地下に水を注ぎこまれる中、びしょ濡れになりながら光を仰いだヨゼフ
の青い瞳のうつくしさが、素晴らしかった。
キリアン・マーフィのあの青い瞳はほんと、宝石だよね。うつくしい。

戦争って、やっぱり狂気で。拷問とか密告とか、本当に酷くて。
逃げ込んだという噂のあった村は16歳以上の男子皆殺し、女子供は収容所送り、
とか、見つからなければプラハ市民3万人殺す、って脅しかけてきたり。
プラハが、チェコが、世界から潰される、という恐怖がリアルにあったのか、
本当にそんな大量虐殺を、するつもりだったのか。やったんだよな、ナチスは。
本当に、ほんとうにほんとうに、戦争、駄目、絶対。。。
やっぱり、人が社会秩序持って生きる中で、人を殺すな、って最も基本的な
ルールだと思う。そこを、戦争は、殺せ、殺していい、ってやってしまう。
日常が、非日常になり、狂気のさなかに陥り、判断能力とか狂いまくっていって、
そんなことまで、やってしまうのか。

プラハの街がとてもうつくしかった。
ずっと暗く、セピアな色合いなのがとてつもなく暗澹たる世界で、でも、そんな
中でも人は生きて、暮らして、いて。
見られてよかった。

キリアン・マーフィすごく素敵~で。あの時代感の服装もえるよー。好き。

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穂村弘と米倉誠一郎の対談。言葉の力


8/5日(土)にトークセッションというか、なんていうかイベントに行きました。

もうだいぶ時間がたっちゃったけど、なんとなくの自分のための覚書メモ。
発言を私の勝手な主観で勘違いとかしてるかもしれません。

穂村弘と米倉誠一郎の対談。言葉の力について考える。


30名ほどの参加。事前に短歌を提出してもよし。テーマは「夏」。
私は歌は出せなかった。

始めに穂村さんの短歌トーク。提出された20首ほどの歌の中からいくつか、
あるいは歌人の歌からいくつかひいて、改悪例をつけて、もとの歌のポイントを
解説。
短歌の言葉、詩の言葉って、意味内容が明確にフラットに伝わるものとは
位相が違う。言葉の語順だとか遠回りな表現とか、単純なひとつではない含みの
ある言葉、詩になっていく、って感じかな。
実例を見ながらの解説は毎度の事ほんととってもよくわかって面白かった。

雑談的な所で、年をとってきてヤキが回ったな、って話を面白く聞く。
ステンレスに桃のしずくがこぼれる、のは、今はいいな、って思うけど、でも
なんかもうちょっと循環、生命の循環に入りたくなってしまうから、縁側とか
庭の土とかにこぼれて欲しくなっちゃうかも、って。
木って綺麗だな、と思ってしまった30代。
このごろは猫が好きになってしまって、絶望してしまう、って~。

ヤキがまわったな、っていうのはすごくわかる。けど、私はもっと前から猫大好き
だし、自然を綺麗だなと思ったりもしてて、あはーすまんねーと思う。
でもまだ、観光旅行に行って名物を食べねばとかは、あんまり、は、思わないな。
まあ、行ったらそれなりにそういうの食べたいとか思うけど、あんまり下調べとか
してないぞー。まあ、どこがどのように、ヤキがまわって年寄りになっていくか、
いろいろと個人差なのだろう。

米倉穂村対談は、どういう話するんだろう?? と、興味津々でした。
米倉先生という方は、いかにもパワフル。ポジティブ。がっつり経営、
ビジネス系の方のようなんだけれども、やっぱトップクラスだと逆に詩歌の
言葉通じちゃうのか、という感じが面白かったなあ。さすが。
穂村さん解説の短歌にとても感心してらして、提出の歌をこれは? これは?
って全部聞き出していってた。すごい。
怖いものとか聞かれても、ん~?って感じで、あ~そんな考えないと思いつかない
ほどに怖いものないんだなあと。すごい。

会場からの質問で、CMのコピーでいいのってありますか? とか。おお。さすが
ビジネス系。
あと一番インパクトがあったのが、公務員の方でお役所文書しか書けなくて、
文章を書くときには意味がわかりやすく、でも言質をとられないように書く、
みたいな感じのことをおっしゃったこと。
言質をとられないように、か~~~~。これはすごい。そういうリアル線な世界
なんだなあ。面白かった。

私は懇親会には参加せず。一体その二人の対談でどういう話の場になるのか、
すごく不思議だったのだけれども聞きにいけてよかった。ありがとうございました。

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映画「スパイダーマン ホームカミング」

*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「スパイダーマン ホームカミング」

昨日、字幕3D、IMAXで見てきた。


スパイダーマンはこれまでの映画、トビー・マグワイヤのもアメイジングな
アンドリュー・ガーフィールドのも映画見にいってきました。とはいえ、毎度私は
詳しくなったわけでもなく強い深い思い入れがあるでもなくコミックも読んでない。
ただNYのビル街をびよーんと飛び回るスパイダーマンかっこいい~!って感じ。
ピーターと、友達で敵なハリーとの関係とかもえる~って好きだったりくらい。


さて、今作は、アベンジャーズ、あ、アベンジャーズじゃなくてキャプテン・
アメリカか、シビルウォーのチーム合戦の続きとしての始まりで、
トニー・スタークにスカウトされて、っていうあの辺を自撮りしてたりする動画で
ちら見せしてきてて、あ~楽しい~!って思った^^
今時のティーンエイジャーだね~って思わせてくれる。今の世界と地続き、と
思えて、でもそこはアベンジャーズが実在する世界。
学校で居残りの時にはキャプテン・アメリカが説教してくるビデオ見せられたり、
体力テストの啓蒙?してたり。キャプテン・アメリカ、なんか、アメリカの
青少年教育にめっちゃ使われてるなw 軍人、という立場がアメリカ社会では
たぶん私にはわからないけれどもかなり重要なんだろうなあと思うので、
そういう教育的配慮みたいなのにキャプテン・アメリカ実在だったらそりゃあ
使われるよね、と納得してしまった。

で。
シビルウォーでスカウトしてもらったものの、アベンジャーズに参加できた
わけではない。きみはまだ高校生だ、ご近所さんのためにがんばれ、って感じで、
スーツはもらったしハッピーと連絡はとれるようになったものの、その後呼ばれる
こともなく地味に車泥棒捕まえようとしたり、困ってるご婦人の道案内したり
してる日々。
僕はもっとやれるよ! って、スタークさんに認められたいピーターだけど、
高校生活もそれなりになんとかやってかなくちゃいけないし。

青春ムービーって評判を聞いてました。ほんっと青春ムービー!男の子~!!

トム・ホランドくんの身体能力の高さとかすっごい期待してて、実際ほんと
凄くて、もちろんスタントマンがやっててもたっぷりなんだろうけれども、
まだヒーローであることに不慣れな若者が、ドタバタしてるみっともなさが
めちゃめちゃ可愛かった!

ピーターは天才少年っというか、あの学校が優秀な学校って感じなのかなあ。
授業の感じとか自由そうで、生徒が自主的に学んでるように見えた。
学力テストクラブ?か、なんか、あれ、クイズ大会ってよりはもうちょっと
勉学クイズみたいな感じで競い合う大会? その全国大会に出るためにD.Cに行く
だとか、ちょっとアメリカの高校生活とかわからんなーと思いながら見てた。
仲良しのネッド君共々、ギークって感じ。意地悪言ってくるノリノリ男子たち
にはちょっと馬鹿にされてるような。それでも頭いいとはみんな認めてるみたい。
憧れのリズという先輩がいて、好きって隠してるつもりがバレバレとか。
ホームカミング、というのは学校のパーティの名前なのね。
あ~パーティ文化~そして誘い誘われみたいなのも、ああ~~学園もの~って
たいへん甘酸っぱい。

友達に秘密でスパイダーマンとして活躍しようとしてたり、友達の危機をちゃんと
救うことができたけどそれはやっぱり秘密にしなくちゃだったり。
個人部活的なスパイダーマン活動してる中での葛藤、みたいなのも可愛くて。
ネッドには早々にバレて、なんだかんだごちゃごちゃ言い合ってるの可愛い。
友達いてよかったね~。


今作の敵は、解体作業員会社のみなさんです。
冒頭、アベンジャーズたちの戦いの後、壊れた街の現場に残されていた宇宙物質
だとか廃棄物だとかを処理する作業を請け負ったらしい作業員たちの所へ、
この現場はもう君たちには任せない、って、トニー・スタークの関連会社?
えっと、まあ、たぶんそういう、たぶん宇宙物質とか危なっかしいから普通の
作業現場扱う普通の人間には任せられないって感じで仕切る組織がやってくる。
仕事を奪われ、金持ちは自分たちが壊して自分たちがまた儲ける、と、トニーに
恨みを持ったバルチャーたち。
すでに回収していた宇宙物質から武器を作り始めて、ひっそりと闇でさばいて
稼ぐことにしたのだった。

ってことで、この作業員さんたちが、アベンジャーズたちやFBIに見つからない
ようにひっそりやってたのが、ATM強盗しようとしてた所をご近所警備してた
スパイダーマンに見つかって、って大筋が動き出す。

見たこともない強力な武器持ってる奴ら! って勢い込んでピーターはハッピーに
連絡するんだけど、それまでにもなんかやたらめったら僕はいつ呼ばれるの??
ってメッセージしまくってたピーターにハッピーはうんざりしてるようであんまり
まともにとりあってくれない。
僕がやらなきゃ!って頑張っちゃうピーターだけど、やりすぎてしまう。

予告でさんざん見てた、フェリーが真っ二つになってヤバいヤバいってシーン、
武器取引現場を押さえようとしたスパイダーマンが、なんだかんだで武器を暴走
させてしまって、結果フェリーが真っ二つにってシーンだった。
ピーター、お前のせいなのかよw
その現場にはちゃんとFBIが張ってて、アイアンマンが来てくれて、まあ一応
無事に死人なしで乗り切れたんだけれども、ピーターはスタークさんに叱られる
よね。スーツを着る資格はない、ってとりあげられちゃう。

この、若僧が頑張って空回りして、認めて欲しかった大人に叱られてって、
まったくもって可愛くて胸が痛む。
スタークさんもさ~、何かと気にかけて君の事をちゃんと見てるぞ、っていうのを
ピーターにちゃんと知らせててあげてよ~。まあ社長は忙しいけどさあ。

さて、まともな高校生活をしなくちゃと、生活を改めてるピーター。ホーム
カミングにリズを誘うことに成功して、メイおばさんにアドバイスしてもらって
ちゃんとコサージュ持ってリズの家へ迎えに行くと、ドアを開けたのはリズの
父親。その男はバルチャーだった。

バルチャーには家族がいて、家族を路頭に迷わすわけにはいかないよ、ってな
感じで作業員みんなとコツコツ武器作ったりしてたんだけど、その家族って、
リズなのかよ! びっくりした。
ピーターもびっくりだし、おかしな態度と、リズがピーターってばすぐいなく
なっちゃうみたいな他愛ないおしゃべりしたことで、こいつ、いつも邪魔してくる
スパイダーマンだと気付かれてしまう。
リズのよき父であるバルチャー。
でも一度だけは見逃してやる、と、脅しをかけてくるバルチャー。

マイケル・キートンが演じてる。私は彼のバットマンはあんまりピンとこない
けれど、「バードマン」は見たし好きだったしで、翼男ってバードマンだと
いう評判見てたの、とても納得した。
仕事奪われる前にはちゃんとそれなりに真面目に人生やってたんだと思う。
でも、圧倒的な何かに大事なものを損なわれてしまって、自分なりに執念燃やして
生き続けてきたんだよなあ。
選んだのは悪事だったんだけど。

リズとのパーティを後に、ピーターはバルチャーの企みを阻止しに駆け出す。
スタークさんにもらったかっこいいスーツじゃなくていかにもお手製のマスクで。

瓦礫に埋まって、助けて誰か!って泣き言いっちゃう、高校生男子なピーター。
それでも、自分が何者かを自分で決めるように、スーツなしでも強い男になる
ために、ピーターは力をふり絞る。
かっこいいよピーター;;

なんとか翼男の企みは阻止して、飛行機とか墜落させちゃったけど。でも彼を
捕らえることは出来て、スパイダーマン、ひとり立ちって感じでした。
最後、アベンジャーズの一員として迎えよう、というトニー・スタークの誘いを
喜びながらも断って。ちゃんと自分の場所でがんばるって感じ。NYの、ご近所
さんのヒーロー、スパイダーマンだよね~。

でもこれテストでしょ? ってピーターはいまいち本気にしてなかったけど、
そうだもちろんだ合格だ、って言いながら、トニーは実は本気で、記者会見
準備万端で、重大発表するっていってるのにどうすんのよ!?って、ペッパーに
叱られちゃって。うーんそうだプロポーズの指輪あるか?ってハッピーに言って、
あれはあのまま婚約発表だかなんだかするのかな~。
スタークさんがちゃんとペッパーと仲良くしててほっとする。社長さあ、
アベンジャーズではいろいろと大変だしシビルウォーではすごい辛かったし。
ピーターを見守る親みたいなことしてたり、ペッパーに叱られたりしながら
元気に暮らして欲しい;;

3Dでのびよ~~んぎゅい~~って飛び回ったりぶっ壊れたりの映像もやっぱ
すっごく楽しいし、男子高校生なピーターは、今回は一人じゃないって思えて、
すごくよかった。友達いるし。見守ってくれる人いるし。
あ、リズとは悲しい別れになったけど、変人仲間っぽい女の子が実はMJなのか?
とか、リズの父が敵だったとかは、ハリーとの関係の感じ? とか、これまでの
スパイダーマン要素をシャッフルして再配置してる感じなのかなあと思う。
2も製作は決まってるようで、今度はどうなるのかはわからないけれども、
今作は辛い悲しい要素は控え目で、楽しめるのとてもよかった。
ほんとにほんとに、トム・ホランドくん、周り中の大人に可愛がられる新人
スパイダーマンぴったりって思わせてくれる~。可愛い~。しなやかで強い。
これからももっと成長していく姿を見せてほしい。大好きになったよ。満足~!


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『混沌の叫び3 人という怪物』上(パトリック・ネス/東京創元社)

*ネタバレ注意


『混沌の叫び3 人という怪物』上(パトリック・ネス/東京創元社)


三部作、最終。まずは上巻。

スパクルの大軍が攻めてきた。プレンティスを捕らえていたものの、突然の事態
にどうしていいのかわからず、「戦争」を経験し、勝った男であるプレンティスに
指揮を任せるしかなかった。

自軍を操りスパクルをなんとか食い止めようとする人。戦争の混乱、惨劇に
愕然となるトッド。馬のアングラハットはすっかり怯えてしまう。
トッドの側、ヴァイオラの側からも描かれていて、スパクルの側からも描かれて
いて、なんにせよどこも地獄だよ。辛い。
偵察機のブラッドリーとシモーヌは、ヴァイオラの味方だけれども、この星の
争いに巻き込まれるわけにはいかない、と、中立でいようとする。

この世界で秘密兵器のように登場したのは大砲で、プレンティス首長が密かに
作らせていたようなんだけども、最初こそスパクルたちを蹴散らすことができた
ものの、スパクルたちがゲリラ戦に出てくるとどうしようもなく。

偵察機が持つ武器、ミサイルとかがこの世界では最強かなあ。
中立でいようとしたものの、トッドの危機の瞬間、ヴァイオラは武器を使って
しまう。
結局、こういう辛い目にあうのがヴァイオラなのがなあ。アーロンを殺したのも
彼女の方だったし。人を殺せないことこそがトッドの特別さ、汚れなき強さ、
みたいになってて、まあ、それはそれで、うーん。いいんだけど。マンチーを
見殺しにしてしまったり、偶然出会ったスパクルを結果的に殺してしまったけれど
人は殺してない、というスペシャルさ。でもヴァイオラにはそうさせてるんだよ
ねえ。辛い。
この世界の特別さではあるんだけど、女と男の対立で、まあわりとどっちも
どっちに酷いんだけれども。トッドが救世主になるのかなあ。ヴァイオラという
運命の女神を得て、って感じになるのかなあ。どーなんだろう。

上巻では、アスク部隊、ミストレル・コイルとプレンティスがスパクルに
対抗すべく一旦手を組もう、という風に少し落ち着く。
スパクルによって水を断たれてどうしようもなく。

しかしスパクルの情報源として、死んだと思われていたベンが、トッドの父
がわりだったベンが、スパクルに助けられていた、と。あんま意識ないみたい
だけれども。今後トッドへの取引材料になるのか、スパクルのリターンの怒り
恨みのとばっちりで殺されちゃうのか。ああ~。
と、すごく気になるところで続く。
下巻は帰省後じゃないと無理だ。早く読みたい。どーなるんだ。どう決着する
んだろう。あまりに状況は過酷じゃないか。
ヴァイオラの感染症からの病も重くなるばかりだし。
トッドはプレンティスにだんだん感化されてくし。人を操る能力まで持ちつつ
ある。ヴァイオラといつまでもほんとに心通じ合うことができるの?
思春期ならではっつーか、恋心、エロさの芽生えみたいなのもくすぐったいし、
トッド~お前しっかりしろよ~~と言いたくなる。うーん。

ここで行われていることはかつてプレンティスタウンであったことの反復なのか
どうか。こんな風に男女の対立から一方を皆殺しみたいなことになったのか、
違うのか。母の日記を読める時は、きっと終わるまでにはあると思うけど、
日記に真実が書かれているのかどーなのか。
プレンティス首長が、トッドをかなり本気で可愛がってるのも気になる所だし。
個人的にはプレンティスに思い入れ持って読んじゃうからな~。どうなるんだろう。
楽しみ。


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映画「トランスフォーマー 最後の騎士王」

*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「トランスフォーマー 最後の騎士王」


アーサー王伝説。魔術師マーリンが密かに助けを求めたのはオートボットだった。
魔法の杖を授けられ、ドラゴンの姿となった竜を味方につける。
魔法の杖はマーリンの死と共に葬られた。
それから1600年。
オプティマスは地球を去り、地球に残っているオートボットたちは隔離され
人類と対立している。
サイバトロン星の再生のため、地球のエネルギーを吸い取ればいい、という
魔女の囁きに操られ、オプティマスは地球の敵となって帰ってきた。


たぶん前作の続き、って感じかなと、思うんだけど。ロスの街が壊滅しかけて
たよなあ、と。メガトロンを倒してオプティマスは宇宙へ去ったんだっけ。
あんまり、覚えてないな。私、全部映画館へ見に行ってるはずなんだけど、
とにかくどわーっとトランスフォームするぎゅいぎゅいぎゅいぎゅいー!!って
かっこいい~! オプティマスー! ビー!可愛い~! くらいしか、あんまり。
1、2くらいは結構話も覚えてるけど、どっかんと壮大になってからはちょっと
覚えてないような。

で、主人公、ケイド。正直、誰だっけきみ。。。と思った。。。ごめん。
私の個人的好みで好きではないんだな。。。
レノックス大佐がいた。彼が主人公のが見たいなあ~。主人公たちより彼の
ほうがいつも好きな気がする。

で、なんか、ホームレスになっちゃってるちっちゃいロボットと友達の少女が
家族だ、って仲間になったり、まあ、そういうのも、まあ、いっか。
潜水艦~っ、海の底にエイリアンの船が~とか。
軍隊もそれなりにがんばってくれてるし。
オプティマスの裏切りとビーとのバトル。そして、ビーが自分の声で喋った!
オプティマスのこと大好きなんだよね、ビー;; そのことでオプティマスは
正気を取り戻すのであった。
っておい、オプティマス~。頼むよー。
まあでもやっぱオプティマスたちの戦いはすっごいかっこいいので、きゃ~~って
楽しく見て満足した。

まあなんか、10周年ってことらしく、いろいろ盛り沢山にたっぷりあれこれ
詰め込んだぞ!かっこいい! って、ぎゅぎゅっとしてたなあ。
アーサー王伝説っていろいろ便利なアレンジきいて素晴らしい、よくできた
いい伝説だな~と、思う。
なんかまあ、物語に関しては、まあいっか、って思う。トランスフォームが
かっこよければオッケーだ。

アンソニー・ホプキンスが、伝説の謎を守り続けている一族の末裔って感じで、
謎めいた英国紳士、ちょっと強引、けっこうお茶目、な役どころで、ステキだった。
執事ロボがいて、こいつもクレイジー。かけあいが結構コミカルで、なんか、
コミカル風味のアンソニー・ホプキンスって私は見たことなくて、すごいいっぱい
喋ってくれる~わ~って感激だったし、笑ってたりカーチェイスもどきで
はしゃいでたり、爆風にふっとばされてたり。いろんなアンソニー・ホプキンス
を見られて、これは思いがけずご褒美だった。かっこよかった。ときめいた。
執事ロボに看取られて死ぬシーン。さすがの迫力。あなたは最もクールでした、
って見送られるの、とてもよかった。

ともあれ、改心したオプティマスたちの戦いや、マーリンの末裔なのかな?
魔法の杖を取り扱える女とか人間たちもがんばって、地球の危機はなんとか
乗り越えた。また被害は甚大っぽいけどな。大丈夫ですかイギリス。ストーン
ヘンジはあれで壊れちゃったかなあ。

地球にはいっぱい秘密があるんだね。。。というか、ありすぎ。これからも
まだまだなんかありそうで、楽しみですな。

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『混沌の叫び2 問う者、答える者』上下(パトリック・ネス/東京創元社)

*ネタバレ、結末まで触れています。

『混沌の叫び2 問う者、答える者』上下(パトリック・ネス/東京創元社)


三部作の二作目。

ヘイヴンを支配し始めるプレンティス首長。
傷を負ったヴァイオラと引き離されたトッドは首長の元で与えられた仕事につく
しかなかった。
ヴァイオラは治療院で回復したものの、やはり自由はなく、トッドに会えない
日々が続く。
一見平和的に新たな統治者となろうとしているプレンティス。だが、男と女を
引き離し、女たちは自由を奪われたことに抵抗しようとしていた。


一部の終りでどうなるんだーっと思った所で、今度は二人が引き離された中で、
互いを本当に信じあえるか、という試練になるのねえ。
プレンティス首長が一見穏やかで、でもがっつり抑圧的で酷い。

ヘイヴンはニュー・プレンティスタウンと名前を変えられる。ここにはノイズを
抑制?除去?できる薬が開発されてあったんだけど、その薬を取り上げて管理
することで男たちへの支配を強め、そもそも薬関係ない女たちは隔離していって。
スパクルが奴隷として、でもまあそこそこ友好的に?奴隷として町にいたよう
なんだけど、スパクルも隔離して酷い環境で肉体労働させたりして。
その管理をトッドと、首長の息子であるデイヴィとにやらせて。
いろいろと試すんだよなー。
出来の悪い息子より、トッドのほうに素質があるとみて、首長はトッドを自分に
取り込もうとする。

二部ではヴァイオラは離れてるので、トッドの一人称だけじゃなくてヴァイオラ
視点の話も交互に描かれる。
酷い目に合わされている女たちの中、ヴァイオラは、なんとか入植を待っている
はずの宇宙船へ通信を送りたい。トッドに会いたい。

女たちはテロを起こして、プレンティス首長たちの軍隊へダメージを与え、
囚われている女たちを救い、街を自分たちで取り戻そうとする。

この、平和的にただただしたがってなんとかやり過ごしたい、という住民たちと、
そんな支配下の平和は平和じゃない、って自由を求めてテロを繰り返すアスク隊と。
何が正義か。何が正解か、ものすごい、わからない。

トッドとヴァイオラも、離れて別の立場に身を置いて。互いを信じるのか、
信じていいのか、何故、って苦しむことになる。
過酷。。。

スパクルの大量虐殺でトッドは心閉ざしてしまうんだけれども、でもこれは
多分首長の仕業、なん、だよな?? ちょっと私はっきりしない。
ヴァイオラをも利用するアスク隊のやり方はキツイなと思うけど、かといって
首長のいいなりになってていいわけないし。

物凄く大変だったけどヘイヴンという希望目指してトッドとヴァイオラ、二人で
逃げてくだけだった一部がまだ平和だったな、って思っちゃう。政治というか
支配と自由というか、なんかもう、ほんと、正解が単純に出る話じゃない。
でもとにかく、トッドとヴァイオラは二人で戦うぞ、プレンティス首長とも
アスク隊とも妥協しない、って感じか。

空から入植者がくる、というタイムリミットみたいなのがありながらの緊迫感も
あって、二部はぐっと面白く読んだ。
で、ついに首長を追いつめた、って所で新たな脅威がやってくる。
人間とは距離をおいていたはずのスパクルの大軍が攻めてくる。
それに勝てるのはプレンティス首長しかない。って感じで、「戦争だ」
って所で終わる。

ええーっ。どうなるのーっ。と、ここでもひっぱられて、三部をすぐに読まねば、
ってなるよねー。

プレンティス首長の出番がいっぱいで、すごい悪の魅力って感じでいい~。
ノイズを武器のように操れる、とか、外連味もたっぷり。でも主人公たちには
負けるか~って所で、いやまだだ、って感じで、三部ではどうなんだろうって
すっごく気になる。
面白い。
三部はまだ順番待ち。

映画化だと、どうなるのかなあ。三部作まとめて一本の映画?一部だけ??
でもそれだけだとちょっとつまんなくないかなあ?ノイズとかどうするんだろう。
映画出来たらぜひ見たい。


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『混沌の叫び1 心のナイフ』上下(パトリック・ネス/東京創元社)

*ネタバレ、結末まで触れています。

『混沌の叫び1 心のナイフ』上下(パトリック・ネス/東京創元社)


混沌の叫びは3部作だそうで、その1。
映画化されるようで、気になって読んでみることにした。

トッド・ヒューイット。プレンティスタウンに住む少年。もうすぐ大人になる。
大人になるのは13歳。ぼくはこの町の最後の子ども。あと30日で大人になれば
この町に子どもはいなくなる。


SFというか、異世界ものっていうか。ヤングアダルトにあたる小説ですね。
基本的にトッドの一人称。
ニューワールド新世界では一年は13カ月。新天地を求めて植民してきた人々。
でもこの星には先住民スパクルがいて、戦争が起きて、今はスパクルはいない。
この星独特の細菌があって、それに感染して、男たちは心の中、声がノイズと
して隠せなくなり、女たちはみんな死んでしまった。
男だけの世界。
心の声が全部きこえる。
なんか萩尾望都の「マージナル」みたいな感じ? と読む前は思ってたけど違う。

沼地で謎のノイズの穴を知ってしまった時からトッドの運命が変わる。
それまで育ててくれていたベンとキリアンが、今すぐこの町から逃げろ、と言う。
この日がくるのをわかって怖れていたようで、すぐに旅立つ荷物を渡されて、
でも何にも説明してくれないまま、町の人に追われてトッドは犬のマンチーと
一緒に逃げ出す。

謎のノイズの穴というのが、実は女の子だった。女の子の心の声は聞こえない。
見えない。ノイズだらけのこの世界で、無音であるのは女の子だけ。
成り行き上一緒に逃げ始める二人。
世界はプレンティスタウンだけ、女は全員死んだ、と聞かされて育ってきたのに、
別の町がある、プレンティスタウンの外では女が生きている。
出会った女の子はでも、別の入植者の偵察の一員だった、とか。
トッドが町を出ると次々にいろんなことがわかってくる。

人の心の声のノイズだらけの世界、ってことで、普通の本文のページの活字が
いろんな書体になってたり、がーーっとでっかい落書きみたいな文字いっぱいの
ページがあったりして、へーがんばって表現しているなあと感心する。
でもまあとにかく、トッドは何にもわからない中逃げる、女の子も最初は全然
喋ってくれなくて何にもわからなくて。
イライラしたりもどかしかったりで、最初はなかなか読みづらかった。
別の町に到着して、逃げる二人以外の人物が出てくるようになると、ちょっと
面白くなったかなあ。
犬のマンチーも心の声喋れるので、といってもわんちゃんなので単純で可愛くて
でも困ったちゃんだったりもして、あ~マンチーが癒しだわあ。って読んでると、
終盤、引き離された女の子、ヴァイオラを助けに行って、マンチーを見殺しに
せざるをえないことになって。あああああーーーっ、と、愕然。

これはかなり容赦ないんだな、って、ヤングアダルトだからって話じゃないと、
ぐっときた。
でもさあ。マンチー。マンチーにはなんとか助かって欲しかったよぉ。。。

最初は数人に追われてるだけだったのに、いつの間にかトッドたちを追ってくる
のは軍隊、って規模になり。
プレンティスタウンは何故隔絶されているのか。何故女がいないのか。
いろいろと謎がわかりかけると、深刻にキツイ感じになってくる。
プテンティスタウンの歴史。トッドが信じてきていた歴史は嘘なのか。

心の声が聞こえない女とノイズだだ漏れの男との対立。戦争。プレンティスタウン
の女は皆殺しにされた、のか。

トッドは学校教育とかなかったようで、文字が読めない。ベンたちが教えて
くれたこともあったみたいだけど、ちゃんと読めるようにはなるほど学んで
なかった。
トッドの母が残してくれた日記をベンに託されたけれども、自分じゃ読めなくて。
そういうのも切なくて、でも重要なポイントにもなってて。

ヘイヴンという大きな町へ行けば、助かるはずだ、と信じて、トッドとヴァイオラ
は逃げ続ける。ついに辿り着いたヘイヴン。撃たれて重傷を負っているヴァイオラ。
静かに敵に備えているかのように見えた希望の町で、でもトッドたちを迎えた
のは、必死で逃げてきたプレンティスタウンの首長だった。

ええーっ。どうなるのーっ。
って所でおしまい。2部へ続く、っと。

二人で逃げる。最初の最悪の出会いから互いにかけがえのない相手となる。
大人になる直前。ナイフを持っていても人を殺せない少年。偵察機の墜落で
両親を亡くしたけれど、生きる強さを持っている少女。
基本的にはボーイミーツガールで、成長物語であって、でも追い込まれる状況が
思ってたよりずっと過酷で大変だった。大人たちよ、もうちょっと説明して
やってから旅立たせてやってくれ。まあそうはいかなかったんだけれども。

別世界のお話とはいえ、植民地時代って感じで差別や偏見の物語なのは現実世界
を引き写してる所多々って感じですかっと楽しいわけじゃないねえ。

最初の読みづらさを乗り越えてからはかなり引き込まれて、すぐに第二部
読み始めました。

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『スパイは楽園に戯れる』(五條瑛/双葉社)

*ネタバレ、結末まで触れています。

『スパイは楽園に戯れる』(五條瑛/双葉社)


プロローグ、少年の日。父と母に連れられて港へ来ていた。わけはわからないが
特別に学校も休んで、姉や弟とではなく、一人だけ連れられて。
そこで出会った大人の男の人。将来の夢は、と問われる。これといって答えの
ない少年に、男は言った。誰かの役に立つ人になりなさい。誰にでもじゃない、
誰かの役にたつ。国の役に立つ人間ということだ。少年の心にその言葉はずっと
響き続けた。

葉山隆はマカオのカジノでかつて羽振りの良かったヨハンという人物に関する
情報収集にあたっていた。どうやら北の重要人物の息子、らしい。亡命させる
ことができれば、いい情報源になる可能性が、あるかもしれない。
曖昧であまり重要度の高くない情報の確認作業を回される米国の情報部員の下っ端、
である隆は、そんな作業の中から気になることを見つけだす。
そして、まるで無関係なはずの小さな頼み事や人間関係が繋がって、当初思って
いたよりずっと、大きな過去の物語が広がっていた。


雑誌連載時は「パーフェクト・クォーツ」というタイトルだったそうです。
2016年6月刊行。わ~~!!新刊出た!買って眺めてたもの。読み終わるのが
惜しいような気がして。久しぶりにエディとタカシを眺められる~。

ヨハンは、北の後継者、にはならない息子の一人ってことらしく。
モデルの人、でも、この前謎の死を遂げたよねえ。そのうちそんな話も五條さん
書いてくれるだろうか。ドキドキ。

そして湧井というステキな政治家。スパイ防止法を成立させるべく努力している
人気政治家。しかし、彼が実は、本人が意図せぬうちに、スパイのバックアップを
受けて、夢物語の期待をかけられていて。
って、この辺の感じは革命シリーズでもあったな。密かに日本の一般家庭の
養子となった、大陸の血を持つ子ども。
火蛇、サラマンダーって、ええ~と~~革命シリーズにも出てきてたんだっけ。
ちょっと、記憶がない。。。うーん。なんか、あったっけ、って気がしつつ
覚えてないな。
でもサーシャの知り合い的な感じなので、うーん。もう記憶力駄目駄目だ。

そう。サーシャの名前がほんと一瞬出てくすぐられる~~~。
でもこの話は時間軸どーなんだろ。革命シリーズの終わった後のことなのか
どーなのか、ん~~。わかんないけど。

日本の現状とか、なんかこううっすらとこわい感じになっていて、そういう背景
を感じながら、こういう小説を読むリアルタイムな感じ贅沢だ。でも、こんな
楽しんで読んじゃっていいのか、って、すごく考えてしまうことにもなって、
結構辛い。

革命シリーズの方では、自分たちのルーツを知ったかつての子どもたちは
革命に向かって動いたけれども、湧井は自殺という道を選んでしまった。
スパイとは。
大陸をもし断ち切ったとしても、米国のほうも手を伸ばそうとしていたし、
それは知らなかったとしても、自分の理想に影がある、あった、これからも
付き纏うことを、断ち切るためには、自分を終りにするしかない、という、
真っ直ぐさが、魅力であり弱さだよなあ。難しい。


今回も、エディに屈折しまくりながら褒めてもらいたいタカシが~も~~っ。
可愛い。しっかり有能。エディ相変わらずかっこいい。楽しい。妄想広がる~。
最高大好き。また読みたいすぐ読みたいもっと読みたいよ~~。
堪能しました。

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