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『エンジェル・メイカー』(ニック・ハーカウェイ/ハヤカワポケットミステリ)

*ネタバレ、結末まで触れています。


『エンジェル・メイカー』(ニック・ハーカウェイ/ハヤカワポケットミステリ)


ジョシュア・ジョゼフ・スポークは機械職人。特に儲かりはしない地道な仕事を
している。ジョーの父親は有名なギャングだった。古き良き時代。犯罪者たちの
王だったマシュー・“トミー・ガン”スポークの息子。だが犯罪者となるより
ジョーは祖父の仕事を引き継いだ。時計。ゼンマイ仕掛けの機械の手入れ、修理。
時に面白い仕掛けを目にするのが楽しみだった。
だがある日、祖父から引き継いだ大事なものがあるはずだ、と、追われる身になる。
修理を頼まれていた、謎の機械仕掛けの本が関係あるらしい。
その仕事を紹介してくれたビリー・フレンドは胡散臭い男だが、自分の身に危険が
ふりかかることなどかつてなかった。


そんなこんなで、ティットホイッスルだとかがラスキン主義者だとかが欲しがる
「ハコーテの書」とか、祖父祖母に纏わる過去の偉大な発明だとか、なんだかんだ
盛り沢山にもつれあい、ジョーは巻き込まれ巻き込まれ、反撃に出る。

最初、この舞台はいつなんだ?? と思ったけれど、まあその、本国で発表された
2012年くらいってことらしい。第二次世界大戦で活躍した諜報員イーディスだとか
悪の帝王(?)シェム・シェム・ツィンだとか長老も大活躍な感じ。
でもリアルな世界というわけでもなくて、ちょいちょい超テクノロジーみたいな
のがあって、だいぶファンタジーな感じでもある、かな。スチームパンクとか
こういう感じ? 違うか? SF? ん~。なんかともかく盛り沢山。

基本の大筋としては、ジョーがよくわからず作動させてしまった蜜蜂の動き出す
「理解機関」で世界を滅亡させそうなシェム・シェム・ツィンの企みを止めねば!
ということ。ギャングが世界を救う。
そもそものその機械を発明された世界大戦時代だとかと現代と両方で話が進む。
イーディスばーさん超人だな~。
イーディスの相棒であるこれも年老いたパグ犬のバスチョンもいい働きをしてる。

みっしり二段組の720頁で、ずっしりだけれど、読み出すと勢いついて
終盤に、クレイジー・ジョーと呼んでくれ、ってな感じでギャングになって
反撃だーとなると読んでるこっちもぐわーっとテンション上がる。
ちょっとノスタルジックな、悪い奴がもっと悪い奴を倒したのだ、って感じが
なかなか素敵で面白かった。

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