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映画「ヒメアノ~ル」

*結末まで触れています。


映画「ヒメアノ~ル」


岡田くんはビル清掃のバイト。先輩の安藤の恋の相談にのるうちに、実は
ユカちゃんは岡田くんがタイプで一目ぼれ、と打ち明けられて、内緒で付き合う
ようになる。
ユカちゃんのスト―カーらしき男、森田くんは、実は岡田くんと高校の同級生
だった。ユカちゃんと付き合い始め、森田くんや安藤から岡田くんはユカちゃん
を守りきれるのか!?

って、こう、ラブコメみたいなベタなきゃぴっとした感じと、実は森田は
高校の頃のいじめで心を壊されていて、いじめてきた川崎を、同じくいじめ
られていたワクサと二人して殺して埋めた、という過去を持っていた。
どうせ底辺の人間だ、人生いいことなんかない、と心が死んでいる森田は、
他人の命だってどうでもいい。
強請りたかっていたワクサが逆ギレして森田を襲うが、殺されてしまう。
そして、森田はユカと岡田を探して殺そうとしていた。

漫画原作で、たぶん原作とは違ってきてるらしい、けど、漫画は読んだことない。
予告を何度も見ていて、ラブコメ風な、きゃぴっとした感じと、サイコ殺人鬼
どろ~っとした感じと、一つの映画なの? って不思議だった。
実際見てみると、うん、ほんと、ラブコメのアホくささとか笑っちゃう感じ
ありつつ、すごく不気味な怖さがじわーーっとはりついてきて、凄かった。

ユカちゃんがなあ。典型的に可愛い、でも実はビッチ、みたいな感じで、
なんか馬鹿かな? とも思うんだけど、まーでも概ね女キャラは馬鹿アホな
感じだったなあ。

キャストみんなが凄くて。
森田くんやってた森田剛くんはほんと凄い迫力だった。
ほんとは最初は岡田くんとちょっと仲良くて、でも岡田くんがいじめから
逃げるように距離置いたという因縁がある。もともとサイコな子じゃなくて
ほんとは普通に生きられたかもしれない森田くん。
心を壊されてしまった。
いじめによって。いじめというか、川崎ってやつこそ狂ってたところがある
んじゃないかなあ。酷いやつだった。
でも、それを殺していいってことにはならない。。。(泣
森田くんは、普通に友達づきあいできたかもしれない。
飼ってる犬のこと大事にしてたんだろうと思う。
何のためらいもなくガンガン人を殺してきた森田が、散歩中の白い犬を避けよう
として、ラスト逃亡できずに事故って捕まることになる。
犬が可愛くて大事にしてたんだろうなあ。
もしかして川崎を殺したのって、犬が死んじゃったかなんかで、何かキレちゃった
のではないだろうかと、勝手な憶測。
邪魔、イラっとする、ってだけでガンガン人を殺す。
その淡淡とした暴力がめっちゃ怖かった。
殺した人んちで平然とカレー食べたりするのね。つまんなさそうに。別に
美味しくもなんともなさそうに。
心死んでるんだな、ってテンションの低さのまま他人殺すからね。すごい。

気弱で小粒な岡田くんは、実に冴えない童貞で、なんだかこういう損する
タイプっているような気がするなあ、と思わせる普通さの存在感。
ユカちゃんになんで惚れられてるんだよ~まったくも~~

安藤先輩ムロツヨシもさすがで。真面目そうだけどズレてる。

普通ってそれぞれ違うよな、と改めて思ったり。
安藤さん、なんか結局とってもいい人で終わったか。

森田くんは、車事故ったあと大怪我してて。でも高校時代に戻ったみたいに
岡田くん、て呼びかけていた。精神が崩壊して記憶がずれてくのかなあ。
不明。。。

麦茶のこと。白い犬のこと。
実は、っていう説明はいらん。と思うけど、まあわかりやすくてよい。
森田くん、あの大怪我な感じからすると、死んじゃうのかなあ。そうで
なくても、死んじゃうかなあ。

岡田くんは助かった。よかった。ユカちゃんと続くのかどうかは不明。ユカちゃん
のほうからふる可能性が高いと思う。うーん。ユカちゃんこわい。可愛いのに。

見逃さなくてよかった。
森田くん見応えありまくりだったよ。

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映画「シング・ストリート 未来へのうた」

*具体的内容、結末まで触れています。


映画「シング・ストリート 未来へのうた」


16日に見に行ってきた。

1980年代、ダブリン。
コナーは三人兄弟の末っ子。両親は不仲。父は職を失っている。兄のブレンダン
は大学をやめている。ブレンダンと一緒に音楽番組を見るのが大好きな高校生。
教育資金を見直す、という両親の決定によって、規則の厳しい、だが荒れた高校
へ転校したコナーはさっそくいじめにあう。
だが、学校の前で見かける美少女に思い切って声をかけると彼女はモデルだという。
僕たちのバンドのミュージックビデオに出てくれない? 
なりゆきでそう話をして、コナーはバンドを組むことにした。


監督ジョン・カーニーは「はじまりのうた」「ONCE ダブリンの街角で」という
作品が評判よい、らしい、けど私は見たことがなくて、これは80年代の音楽
とかよさそうと単純に思って見に行った。監督の半自伝的作品らしい。

ダブリンという地方にあって、ロンドンという世界の中心みたいな街が海の
向うにあって、10代で音楽が好きで、女の子に恋をして、って、もう完璧に
青春映画だった。とってもとっても切なく甘酸っぱく。

ミュージックビデオが流行ってて、ビジュアル系バンドとかに憧れちゃうとか。
お兄ちゃんがロック、音楽に詳しくてその受け売りみたいなコメントを友達に
言っちゃうとか。お兄ちゃんにアドバイスもらって一生懸命頑張るとか。
すごくすごくコナーくんが可愛い。よわっちいけどだんだん自信もっていく、
成長していくのがすっごくいい。
恋って、すごい力だよねえとしみじみきゅんとしてしまう。

でも背景にはどうにもならない問題も山積み。一方的な学校での締めつけや
いじめ。家庭で両親の喧嘩。別居。貧しさは10代の子どもにはどうにも
できない。
お兄ちゃんがさあ。
すっごくいいんだよ。
お兄ちゃんはなんだかぼやっとしてるし大学辞めてかといって真面目に働く
でもなさそうでダメダメっぽいんだけども、コナーにとっては大好きなお兄ちゃん
で、頼りにしているの。
お兄ちゃんはダメダメっぽいけど、コナーと妹、アンだっけ?まあその下の子
たちをちゃんと守ってるんだよね。まあ家庭内暴力を振るうような父ではなく
母でもなく、そう最悪の家庭ってわけでもないんだけども、でも、兄弟の中で
お兄ちゃんはお兄ちゃんしてるんだよねえ。
バンドをやるぞ、ってなって、コナーくんがどんどん成長していくのを、
ついちょっと自分の鬱屈爆発させちゃったりもしたけど。
でも、それはそうだよ、と、ほんと泣かされた。
そしてちゃんとコナーの味方でいてくれるんだよ。コナーが行く、って決めたら
ちゃんと送っていってくれるんだよ。
も~。
ブレンダン最高。
お兄ちゃんほんと偉い子。だってお兄ちゃんだってまだ21とかなんだよね?
お兄ちゃんだって悲しいほど若いんだよー。思い返してもじわじわ泣いてしまう。

コナーは学校の中でいまいち冴えない感じの仲間を得てバンドやり始める。
エイモンは父がバンドマンで、自宅に楽器いっぱいあって演奏バッチリ。
コナーと一緒に曲を作る。
コナーくんがラフィーナへの恋心や学校への反抗を詞に書いて、それを二人で
曲に仕上げて行って。
お兄ちゃんのアドバイスによって最初からオリジナルでやろーとするのが
すごくかっこいい。
オリジナル楽曲が、ほんっとよくって、青春だ~って切なくなるしきゅんと
くるし。素晴らしい。

ラフィーナも事情はあって、両親いなくて児童施設で暮らしてるのね。
ロンドンへ行ってモデルになる、って夢を持ってて。でも一度は挫折する。
コナーくんより一つ年上、といってもたった16歳の女の子。
コナーの曲を気に入ってミュージックビデオ撮影に参加して、ちゃんとやり遂げ
てくれる。
見よう見まねのむちゃくちゃな衣装やメイクでつくるミュージックビデオづくり
も、ああも~青春じゃねーかっ。

そんなこんなの全てのシーンが愛しくなる映画だった。
ラストはおじーちゃんの小舟で海を渡っていく。雨は降りだすし波は荒いし
大丈夫なのか、って心配になるけど、コナーもラフィーナも笑ってる。
前を向いていく。
大丈夫かようまくいく保証なんか何もないよ、って、これはやっぱり映画の
おとぎ話、という気もしちゃうけど、でも、全然いいよ。青春映画だよ。
恋と友情と、兄弟愛だよ。

エンドロールの時、レコーディング中かな? みたいな音声がちょっと流れる。
あれはコナーたちが最初に作った曲、「モデルの謎」だよね。
これは、コナーがちゃんとうまくやって、レコーディング契約とってきて
バンドデビューするぞ、っていうことなのかなあ。
若者たちよ。しあわせになれ。
素直にそう願う作品だった。音楽っていいね。恋っていいね。

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映画「レジェンド 狂気の美学」

*具体的内容、結末まで触れています。


映画「レジェンド 狂気の美学」


13日に見に行った。

クレイ兄弟はロンドンのイーストエンドで悪名高い双子の兄弟。
ロンのほうはかなりイカれていて、精神安定剤なしではキレすぎてヤバい。
レジ―は比較的まっとうに、悪事だけではくナイトクラブオーナーとしても
成功を収めつつあった。部下の妹、フランシスに出会い、恋をする。
次第に勢力を伸ばし、邪魔な敵を潰し、イタリアンマフィアやアメリカの
ギャングとも手を組み、ロンドンの裏社会でますます力をつけてゆく。
だが、レジ―のやり方が気に入らないロンは勝手な行動に出て危機を招く。

そんなこんなの、1960年代、ロンドン、ギャング映画。
でも視点というか語り手はフランシス。女子目線ギャング映画ってちょっと
不思議な感じ。裏社会のヒドイことみたいなのは控え目で、レジ―との恋とか
結婚とか、ロンや部下たち、人間関係、人間味ということを丁寧にでもおとぎ話
のように描いている映画だと思う。

トム・ハーディが一人二役の双子兄弟。スーツでビシッと決めててすっごい
かっこいい!! ロンのほうは眼鏡なので、眼鏡トムハも堪能~!かっこいい!
双子なのに同じ顔なのに、ロンはレジ―のほうがハンサムで自分はゴリラみたい
だろう、って、そういうなんだかコンプレックスみたいなのがある感じだった。
ロンは精神的に病気抱えてるし、同性愛者だ、ってことで、そこは堂々としてる
けど、やっぱなんかヤバいような感じで。ロンの愛人兼部下のテディっていう子
がタロンくんで、も~実にアホな子って感じでめっちゃ可愛かった!

レジ―と恋するフランシスのファッションも可愛くて。
ロンドン素敵~っていうオシャレ映画。

トムハの演技、二役っぷりはとってもよくって見応えある。
喧嘩しても結局ハグして仲直り。クレイジーなロンを切り捨てられないレジ―の
愛憎とってもいい。病院に放り込んでおけばいいのに、ブチ切れながらもロンと
兄弟なんだよなあ。

フランシスは結局レジ―とやってくことはできなくて、自殺してしまう。
付き合っている時にはちょっと悪くて素敵な王子様だったレジ―も、だんだん
恋に浮かれてばかりもいられなくなって。
フランシスもまあ、そんなギャングの妻としてやってくようなタイプの女の子
ではなくて。そうなっちゃうかなあと思った。

実話ベースってことで、最後にクレイ兄弟の最期について簡単に出る。
人は結局最後には寂しく死ぬのだと思う。
面白かった。

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映画「インデペンデンス・デイ リサージェンス」

*具体的内容、結末まで触れています。


映画「インデペンデンス・デイ リサージェンス」


9日に見に行った。3D、IMAXで。

かつての危機から20年。やっつけたエイリアンのテクノロジーを得て月面基地や
武器の進歩は著しく、地球は立ち直っていた。
だが、遙かかなたへ、墜落した宇宙船からSOSが送られていたのだ。
さらに巨大な宇宙船が再び地球へ襲いかかる。

って感じで、20年前の、あわ~いんでぃぺんすでぃ!!! って見に行ったな~
と思うけど、まあその、あんまりきちんとちゃんと覚えてなかったものの、
まさに続編、前作を踏まえて、みたいな映画だった。
前作から20年、というのは作中も動揺なので、続投人物たちが20年年を
とっていてもいいんですよね。こういう長いスパンでの映画作りとかいいなあと
思う。最初から考えてのことではなくたまたま運よく、ってことなんだろうけど、
いいよねえ。
んで、私は前作を見直して行ったわけじゃないので、えーと、まあ、こういう
キャラいたっけ、と記憶は定かではなかったものの。
まあそんなのあんまり気にしなくても大丈夫。
英雄や大統領の息子娘たち世代がメインの主役、だったのかなあ。
いや、一番の主役はやっぱりジェフ・ゴールドブラムなのかな。
いや、地球のみなさんみんな頑張ってるからね。群像劇というものかな。

若い世代ってことで、ちょっとやんちゃなパイロット、ジェイクや、ライバルの
ヒラーくんも頑張ってるな~と。
ジェイクになんか懐いてるチャーリーも可愛かった。
博士コンビも可愛かった。
いろんなキャラがそれなりに典型的に造形されていて、かなりコミカル風味でも
ありで、楽しかった。

そして! なんといっても! でっかいのが! どおおおおーーーーっと来る!
大変だー!!!
 
というのを堪能できてまあ当然凄い迫力で、ううわあ~って楽しめてよかった。

蜂になぞらえてのエイリアンたち。女王蜂がくるぞ、って、なんか特攻かけて
くるエイリアン。あれは、エヴァに乗り込んでるって感じがしたなあ。

それと人類に味方してくれるエネルギー体? な、丸い機械のやつとか。
戦いに勝てば高次な知識が手に入って、これからは人類も辺境の原始人じゃなく
恒星間旅行に行くぞ、とか。

こ、これは。
この後はスタートレックに続く! みたいな感じかな~って、なんか楽しかった。
ほんとは前作見直せばよかったなあと思ったけど、まあ大体楽しめると思う。
満足~。

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映画「ディストラクション・ベイビーズ」

*具体的内容、結末まで触れています。


映画「ディストラクション・ベイビーズ」


芦原泰良は三津浜でも喧嘩が絶えず、面倒みてもらっている近藤さんからも
勝手にしろと言われる。
弟を置いて姿を消した彼は、大街道や銀天街の裏通りで目についたチンピラと
片っ端から喧嘩ふっかけ続けていた。
高校生の北原裕也は最初は友達とつるんで泰良と揉めるが、あまりにも無茶な
泰良の喧嘩っぷりに魅せられて二人で暴れてやるぞ!と暴走する。
たまたま車を奪った時その車に乗っていた那菜も連れ去り、郊外へと走りだして
ゆく。行く先々であてのない暴力をふるって回り、ネットや警察で騒ぎになって
いることを知った裕也は次第に捕まったら終りのゲームに焦り始めた。


愛媛、松山が舞台ということで、おお~めっちゃふるさとだ、と知って見に
いってきた。
遠く横浜の映画館で地元の街並みをスクリーンの中に見る不思議さ。

お話は、よくわからない。というか、物語はあまりない。とにかく暴力。
主演柳楽優弥くんで、裕也は菅田将暉くん。池松くんとかもちょい役で出てた。
若手俳優たち、すごいよかった。
那菜の小松菜奈も、たんに可愛い子じゃなくて、万引き癖のあるしたたかな
女の子で、自分の暴力性も発揮してしまうキレる感じもすごくよかった。
柳楽くんのセリフってほとんどないし、なんか言ったけどわからん、って感じ
だった。もうとにかく暴力。エネルギー持て余してる感じ。クレイジー。凄い。
菅田くんは、普通にアホ馬鹿な高校生で、目の前の暴力に魅入られてつい自分も
ううわああ~!って調子にのっちゃって、でもだんだんついていけなくなって
後悔しまくり。
そしてキレたナナちゃんのせいで死亡。ああ。でもそうなるしかないかー。

三津浜で高浜の連中と喧嘩ばっか、とか。
そこから出てって、でもたかだか大街道あたりで暴れてるとか。
その狭さを実感できるだけにぐっと切なかった。
地方都市の鬱屈、どうしようもなく持て余す暴力。

親がいない。まともに世話されてない。子どもじゃないけど大人でもない。
自分を持て余しても衝動は暴力でしか表せない。
三津の神輿は喧嘩神輿なんだっけか。
そういうローカルな感じ、その祭りの日に帰ってきちゃうとか。
切ない。。。

お兄ちゃんにおいていかれた弟くん。しかも兄はあんな騒動起こして。
友達だとつるんでたはずのみんなは友達じゃない。
弟くんにとって過酷すぎるんじゃねーか。もー。切ない。

行き場のない、生き場のないローカルな鬱屈。若くてどうしようもなくて
ほんと辛い。どうしたらいいんだよ。なんの解決も示されないまま映画は
終わる。
つ、辛い。
すごい役者がみんなよくて迫力の映画だった。

監督と共同脚本の喜安浩平という人が愛媛出身だった。三津出身なのかなあ?
わかんないけど。
松山知ってる感じがした。
ローカル感がすごくあると感じた。
わかんない映画だけどなんだかわかる、とわからないのに共感覚える映画だった。
見に行けてよかった。

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映画「アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅」

*結末まで触れています。


映画「アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅」


2日(土)に見に行きました。3D、IMAXで。

前作から3年後。アリスは父の残した船の船長となり、長い航海へ出てやっと
戻ってきた。
だが、母は家を売り渡すサインをしようとしているところ。
途方に暮れつつあるアリスは、蝶に誘われて鏡を通り抜け、ワンダーランドへ
おちてゆく。マッドハッターが亡くしたはずの家族を思ってすっかり気力を
なくしていた。彼を助ける方法は唯一つ。時間の旅をしてハッターの家族が
亡くなったのかどうか確かめて助けなくては。


さっすが~!の華やかカラフル細部に至るまでゴージャス、変で可愛いの山盛り!
マッドハッターは落ち込んでるので、ややおとなしめ。
アリスがめいっぱいあちこち駆け回ります。
お話はともかく、衣装の数々、キャラそれぞれに凝りまくった華麗さ、全部
過剰ですごくて、ものすごい映像体験!よかった。

お話はともかく。と書いちゃったけど、まあその。
お話は私個人的には感心するところはひとつもなくて、まあ、お話はともかく、
と、早々にその辺は考えなくなってしまった。
白の女王よ。妹のわがままよ。お前のせいか(´ー`) なるほど。

予告で、アンスコくんが出るんだ!ってびっくりしてて、でもまあ、予想通りの
出番の少なさ。まあ、そうだと思った。あの一瞬ですよね。まあね。
でもそのわずかな登場でも可愛くて好き~ってなって、見てよかったわと思う。
アンスコくんの贅沢使いだ。

時間の旅をするために、時間からくろのすふぃあ、だっけ、なんだっけ、なんか
時間を超える宝物みたいなやつをアリスがちょっと借りるねーって感じで
盗んで、世界が崩壊しかけちゃう。
でもそれ借りていけばいい、って言ったのも白の女王なのよね。
全部お前のせいか(´ー`)

まあそんなこんなでアリスはちょっと大人になり、でもなんかそしたら母上の
心も変わって、二人してまた船旅へ!って感じで終わって、ええと。
まあめでたしめでたしか。まあお話はともかく。。。

アン・ハサウェイがやっぱりすっばらしく綺麗で、でもヘンでおかしくて、
白の女王ヘンだ~ヤバい~というのがとっても素敵で好きだなあ。
アリスの世界って女王さまたちの喧嘩騒ぎで脆く崩れちゃうんだよねえ。
まあ女王だからか。困ったものだ。
このワンダーランドはアリスの心の中、ってなんだか最初に配られる
リーフレットみたいなのに書いてあって、う、うん、まあ、そうなんだろうけど
そこはちょっとふわっとさせといてよ? って思った。
まあ、やっぱ、お話はともかく。映像を楽しめてよかった。

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『キム・フィルビー ―かくも親密な裏切り』(ベン・マッキンタイアー/中央公論新社)

*こういうのもネタバレ注意っていうのかな?
ノンフィクションものだけど。具体的内容について触れて感想書いてます。


『キム・フィルビー ―かくも親密な裏切り』(ベン・マッキンタイアー/中央公論新社)


A SPY AMONG FRIENDS:Kim Philby and the Great Betrayal

という原題みたいで、「かくも親密な裏切り」となっているのがもうたまんないです。
英国よ。なんて素晴らしい。

「あとがき」ジョン・ル・カレ とあってびっくりした。著者じゃないよね?
それでも「あとがき」なのか?
ル・カレはニコラス・エリオットと実際知り合いだったようで二人で交わした
会話の覚書なんかがあった。というか。その、ほんとにMI6にいて知り合いで、
って、あー。なんかもうそれだけでドラマチックすぎる。けど、MI6も公務員
なんだよねえ。まあねえ。そうなんだけど。すごい。
TTSSはこのキム・フィルビーとか、ケンブリッジ5とかだっけ、その紳士たちの
裏切り、スパイをモデルに書かれたわけで。凄い。

キム・フィルビーはケンブリッジ大学在学時からひそかに共産主義を信奉して、
MI6に入り込み、戦時下、冷戦時、30年以上にわたって二重スパイだった。
エリート紳士として出世を重ね、同じような経歴のニコラス・エリオットと
強い友情を結び、誰からも気持ちよい愛すべき男として社交をそつなくこなし、
どの地へ赴任しても親しみやすいイギリス紳士としてふるまい、多くの友人を
もてなしもてなされ、仕事の成果をあげ、それ以上にせっせとソ連へ情報を流した。
妻子を持ち、パーティ三昧。
愛される男でありながら、もう一人の自分の姿を誰にも見せず裏切り続ける。

一体何者なんだろう。
ノンフィクションスタイルなので、様々な情報、フィルビーの各地での仕事、
暮らしぶり、友情の数々が丁寧に紹介されていて、すごく面白いんだけれども、
その心情なんかは控え目に推しはかるばかりで、それはやっぱりわからない。
誰にもわからない。
フィルビー自身にだってわからないことになってしまっているのかもしれない。
スパイは嘘をつく。
何かがバレたら、それを押し隠すために言いつくろうために、自分すら騙して
嘘をつくものなのだろう。

二重生活。
秘密。
自分の中だけの信仰。共産主義への傾倒とはいえ、冷静でいたならこうまで
いかないんじゃないの、と思うもんね。フィルビー自身の中だけで完結している
静かな狂信だからこそ終わりのない盲信だったのだろう。

本当にほんとうのことなんて、当人たちにもわからなくなってしまう。
後から、実はあやしいと思っていた、って、もうほんっと、誰でもそういう
嘘、思い込みは後からならいくらでも語ってしまうんだろう
どうしてそんなに、って、今からいくら探ってもわからないんだろうなあ。
時代の空気とか肌感覚とか、すぎてしまえばわからないもんねえ。

この中で知るスパイたちの様子が、もーほんとドラマかよ映画かよって感じで
ほんとすごい。パーティ三昧。
社交。
食事。
そしてもちろん大量に飲み続けること。
ジェントルマンの暮らしってこんなだったの? こんなだったのかなあ。
ダウントン・アビーでも上流階級の人の主な仕事は社交って感じだもんなあ。
まああれもドラマだけど~。でも~。嗚呼英国紳士って。素晴らしい。

パブリックスクールから名門大学へ。その経歴、人脈だけですべておっけーな
感じも最高。紳士たちだけのクラブ。名門クラブに入ることが信用の全て。
ああ、知り合いだよ、彼の父上も知り合いだよ。という口コミ世界。嗚呼~
上流階級~~。
ほんとすごいなあ。小説とか映画で見たわ、みたいなことが概ね事実なわけで、
ノンフィクションを読んでいるはずなのにドラマチックすぎてくらくらする。

イアン・フレミングの名前も出てくるし。007の世界にも事実は紛れてると
いうことがすごすぎてくらくらする。英国よ。。。すごいなあ。

ってもう大体凄いなとしか言えないんだけれども。かっこよすぎるわ。

ニコラス・エリオットが、フィルビーを信じてかばって、だけど最後に
尋問にいくのはエリオットで、フィルビーもそうだろうと思っていたよ、とか
最高でしょ。30年来親友と信じてきた男が裏切り者だったと。く~~~。

尋問して、だけど亡命できるように自由に泳がせる数日をつくっていたとか。
それは明確には断言できないけれど、英国で裁判沙汰になるより亡命して消えて
くれたほうが上層部にとって都合がいいんだ、とかってね~~。ドラマだろ。。。
そしてその後のフィルビーにインタビューとかあったわけでしょう。
映画だろ。。。。
すごい。

CIAのアングルトンは1987年没。
フィルビーは1988年、モスクワで没。
エリオットは1994年に没。

私の感覚では最近、ま、最近でもないけどでも、自分も生きて知ってる時代よ。
彼らが生きていて、それは映画とかドラマの中のことではなくて、スパイで、
裏切り者で。そして友情の中にあった、ということがとてつもなく不思議で
凄いと思う。
本の始めにはたっぷり写真があって、本人たち、かっこいいし。
そう。こう写真がたっぷり残っている、近い世界なんだよねえ。凄い。
読めてよかった。

 「エリオットがフィルビーの友となり、彼から騙されるようになったのは、
 ちょうどバジル・フィッシャーの死を悲しんでいた二四歳のときだった。
 以来彼は成人期の大半を、フィルビーを信頼し、尊敬し、支持して過ごして
 きた。二人の人生は、パブリック・スクールからケンブリッジを経てMI6に
 至るまで、仕事においても教養においても、また住む所においても、互いに
 重なり合いながら相前後して進んでいるように見えた」
 「二人の関係は、二〇世紀半ばの上流階級出身で同性愛者ではないイギリス人
 男性二名としては、これ以上ないほど親密だった」  (p351)

 「一月一二日の四時、フィルビーはまだ頭に包帯を巻いた姿で、やや
 覚束なげな足取りで階段を上がり、アパートのドアをノックした。
  ドアを開けたのはニコラス・エリオットだったが、フィルビーはなぜか
 驚いた様子を見せず、ただ一言、こう言った。「きっと君だろうと思って
 いたよ」」                     (p360)

 「私はいつも、個人的レベルと政治的レベルという二つのレベルで活動して
 いた。この二つが衝突したとき、私は政治を優先させなくてはならなかった。
 その衝突が非常につらいこともある。人を騙すのは好きではないし、それが
 友人となればなおさらで、私は皆が考えているのとは違い、それについて
 ひどくすまないと思っている」。しかし、すまなく思っているからといって
 騙すのをやめたわけではなかった」           (p403)

 「エリオットが一九九四年に亡くなったとき、彼は短い回顧録を残していた。
 内容は下品な話が多いが、この本には何かを悔やむような自嘲的なタイトルが
 付けられていた。いわく、『人を持っている傘で判断してはいけない
(Never Judge a Man by his Umbrella)』。
  このタイトルは内輪ジョークで、その真意を完全に理解できる者は二人
 しかいなかった。一人はニコラス・エリオット。そしてもう一人は
 キム・フィルビーであった」              
                              (p414)

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