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『喪国』(五條瑛/双葉文庫)

*ネタバレ、結末まで触れています。


『喪国』(五條瑛/双葉文庫)

革命小説シリーズ、10作。完結。

単行本で2012年刊だったようだ。あの時はうるうるしながら読んだけど、
今回はわりと落ち着いて。ゆっくり。読み終わりたくなかったなあ。

書下ろし掌編ついてた。「Blue and Red,BLOOD」。
それによるとやはりサーシャは王家の血をひくもの、ということになるらしい。
まあな~。なるほどな~。
血の繋がり。血の濃さ。多国籍がいかに生きるか、っていう話だけど、血とか
ルーツとかに拘る作品だったなあ、終わってみればつくづくとそう思う。
血の束縛ってそんなに強いかしら。
でも私は日本にずっといて、自分の生まれとかで特に何事もなくて、他の国の
ことも異国で生きることもほとんど何も知らなくて、自分について思い悩む
ことはあっても、自分の血について考えなくてはならないと思ったことがない
からなあ。多分幸せなことなんだよな。
でも結局は、いかに生き抜くか、とか、その時そばにいて手を繋ぐのは誰か、
という、生きることを強く強く描いたシリーズだったと思う。
この国の無気力さとか崩壊とか、わりとそのまんまな気がしてこわい。

やっぱり鳩が辛いし、亮司は天使だ。大川がしぶとすぎるし、櫂は大丈夫なのか。
まださらに続きを書いて欲しいとも思うけど、世界はまだ続く、ということで
いいのかなあとも思う。
すみれももうちょっとサーシャと話せたらいいのにと思う。
でも亮司がちゃんとずっと、サーシャをつかまえていてね、と、切にそれだけを
願うよ。亮司~。たいへんな男に惚れて惚れられちゃったね。

せっかくなので一気読みしたいなあと思いつつ、最初の方のは実家にあるし
なかなかじっくり読み切る時間が。でも集中して10作、読みたいな。

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