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『007 サンダーボール作戦』(イアン・フレミング/ハヤカワ文庫)

*結末まで触れています。
*映画「スペクター」に多少触れています。


『007 サンダーボール作戦』(イアン・フレミング/ハヤカワ文庫)


ボンドはMの勧めで自然治療院でしばらく療養することになる。
そこで偶然居合わせたいけすかない男の素性を調べさせると、リッペ伯爵と
いうその男は中国の犯罪組織の一員であることがわかった。
リッペ伯爵を痛めつけたボンドは、MI6に戻ると、重大な事件が起きたこと
を知る。原子爆弾が盗まれ、それをたてに政府が金を払うよう要求されていた。
その対応に当たる作戦名はサンダーボール作戦。
ボンドはMの命を受けてあやふやな情報を確かめるべく、密かにバハマへ飛ぶ。
そこでCIAのライターと共に原子爆弾を隠したと思われるヨットの持ち主に
狙いを定めた。


映画の「スペクター」の前に読んでおこうかと思ったんだけど読み終わらない
うちに映画に気をとられちゃって。
これはなんかいろいろ問題ありな本らしいけど(版権がどーのこーの)
悪の組織スペクターが出てくる最初の作品ってことで。シリーズえは8作目か。

今回の映画「スペクター」とはもちろん全然違う話だけれども、スペクターの
集会のところの感じなんかは雰囲気あるなーと思った。これまでの007の
映画をあまり見てないしこの作品の映画化のも見てないんで、単にいつもそういう
雰囲気なのかもしれない。

この前までの、ロシアの秘密組織スメルシュに変わって、より幅広い悪の組織
ということらしい。

エルンスト・スタウロ・ブロフェルドという人物も。
戦前戦中に情報握ってスパイ活動みたいなこともして富を得て、密かに仲間を
集め、さらにどんどん金儲けしていこう、って感じ。悪のカリスマって感じ。
映画「スペクター」とは全然人物設定違う。別にボンドと縁もゆかりもない。
そこら辺はまあ仕方ないか。でもヴァルツさんのオーベルハウザー最高だから
映画は映画でまた続いて欲しいなあ。

で、ボンドはバハマで、海に潜ったり女たらしたりして爆弾仕掛けるのを阻止
して世界を救う。といっても、アメリカの原子力潜水艦の後ろ盾があり、たった
一人のスーパーヒーローってわけじゃないよね。
そーだボンド海軍中佐だし。潜水艦から泳いで行って水中格闘戦、かっこいい。
小説読むと、結構ちゃんとボンドって組織の一員だなって思う。
んで最終的には病院運び込まれて女の無事を確かめる、みたいな。
超人じゃないよねえという感じが原作は好きだな。まあ十分超人的大活躍では
あると思うけどね。

この本の最初のほう、自然療法にMがはまって、ボンドにおすすめしちゃって
嫌々ながらもそこで自然療法受けて、終わる頃にはボンドもハマった、というの
可笑しかった。
1961年の作品で、こう、デトックスだとかスローフードとか、白い砂糖はダメ
とか、そいういうのってそんな前から流行ってたんだね。そして胡散臭く思われ
でもいいものとしてはまる人ははまってしまうと。
まあその前に酒浸りみたいな生活してたボンドが規則正しい毎日、マッサージ
健康的な食事、ってなったら、おおなんだか調子がいい!ってなっちゃうのは
当然かな。
ボンドの生活、みたいなのがちらほら見えるのが原作小説面白い。

ダニクレボンドとウィショーくんQもMに勧められて強制休暇だ!って一緒に
自然療法行っちゃえばいいのに。
映画の中で、マドレーヌ博士のところへ最初に行った時、あその治療院?は
ちょっと金持ちのための自然療法院っぽいよーな感じがしないでもないから、
この作品踏まえてたりするのかなあ。関係ないか。
Qが注文してあげてた消化酵素シェイク、それをトイレへ流しとけってボンド、
ああいうやりとり好きだった。りありぃりありぃへいとゆー、だよ!可愛かった。
ああ。
ついダニクレボンドとウィショーくんQだと妄想してしまう。。。
そんな妄想の種になるこの本も読んでよかった。

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