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映画「ナイトクローラー」


*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「ナイトクローラー」


ルーはコソ泥をしている。無職。ある夜、たまたま事故現場に居合わせて、その
映像をとっていくカメラマンを見かけた。スクープ映像をニュースに売る、という
ことに興味を持ったルーは、無線傍受の機械とビデオカメラを手に入れると、
自分でも映像をとって売り込み始めた。
マイナーなテレビ局のディレクターであるニーナに映像を気に入ってもらえて、
もっといいネタを求めてロサンゼルスの夜を車の中で過ごす。
思うようなスクープがなかなか録れない中、ルーは一線を越えていくようになる。


主演のジェイク・ギレンホールは12キロ減量して臨んだとのことで、まず、
その異様な目に釘づけになる。痩せて、目が異様に大きくひかってる。
予告を見た時から、これ、この、この顔。この顔、こわい。ヤバい。絶対ヤバい。
って気になってしまって見に行ってきた。

ルー、ルイスは端的に言えばサイコパスなのかなあ。良心の呵責、みたいなことは
一切ない。嘘をつくこともコソ泥することも、一般常識みないなことも、人の
気持ちも一切おかまいなし。ネットで学んだ、といってむやみやたらと意識高い系。
根拠はないけどポジティブ。行動力は抜群。でもそのやり方が、ちょっとまて、
と、普通だったらそこまでいかないやらないようなところまでぐいぐいいく。
だんだん過激な映像を求めて、ってなるのはまあわかるにしても、そのやり方が、
ほんとうに何の葛藤もなくすいすいぐいぐい行く。コワイ。は?? と見ている
こっちがポカンとしてる間にアクセル目いっぱい踏み込んでいく。怖い。

助手、ってことでいきなりホームレスの若者を雇ってみたり。そのくせ待遇は
最低のまま、言う事聞かなくなると殺されるように仕向けたり。
同業者の誘いを断って、向うに出し抜かれると車に細工して事故らせてみたり。
あれ、死んだよね。。。スクープ映像のためなら、自分のためなら、人の命なんて
気にしない。
カメラを向ける、ということってなんか麻薬的な興奮があるのかなあ。
こわい。

ニーナも、最初は可愛がってやるつもりくらいだったのが、実際凄い映像を
持ってくるようになったルーに脅されることに。
脅迫しつつ友達、ってしれっと言うルイス。さ、サイコパスか。。。

カーチェイスの迫力も凄かった。
なんかこう、ミッションインポッシブルなんかだと、すっごくドキドキハラハラ
したとしても、まあトムは死なない、っていう安心感がある。けど、これには
ない。どうなるのかわからない。クラッシュして死ぬのかもしれない。無事
逮捕の瞬間を捉えるのかもしれない。わからない。凄い緊張して見てぐったりして
しまった。こわいって。

無茶苦茶で酷いけれども、ルーは結局自分なりの成功を掴み、さらに人を雇って
車をもう一台増やし、ますます事件を求めてロスの夜を彷徨うことになる。
成功譚、なのか~とびっくり。
でも、成功者って、人にどう思われようとも自分が稼ぐことにがむしゃらに
なれること重要かもしれないなあ。なんて、意識高い系な感じに騙されて、
あれ絶対にブラック仕事だけども、でも、なんか、ありなのかも。。。と
思わされてしまうのがこわい。あんなの絶対破綻するだろーと思うけど、映画の
結末としては、一応の成功なところで終わってて、ほんとこわい。ひー。

ルーの、一見穏やかな無表情、口角上がっててなんとなく機嫌よさそう、な
淡淡とした感じが不気味で凄かった。
頭が悪いわけじゃない。本人が言うようにやる気あるし学習能力は高い。でも
良識とかためらいとかが一切なくて周りのことは全然見ない。気にしない。
フレーム。
カメラの捉えたスクープ映像が全て。
狂気だけれども。勿論映画だしフィクションだしってわかってるけど。
なんか。なんか。こういう世界ありなのかも、というのがずっしり重かった。
面白かった~。

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