« July 2015 | Main | September 2015 »

映画「彼は秘密の女ともだち」

*ネタバレ、結末まで触れています。
先週の水曜日に見に行ってたのに感想書いてなかった。

映画「彼は秘密の女ともだち」

クレールとローラは、子供の頃からの親友。華やかに女らしいローラと、
地味なクレール。共に成長し、それぞれに結婚し、ローラには娘が生まれた。
だが、ローラは病気であっけなく亡くなってしまう。
哀しむクレールだったが、残された夫、ダビッドの様子を見に行って茫然とした。
ダビッドは女装して、赤ん坊の面倒を見ていたのだ。

てことで、女装男子が秘密の女友達なわけですね。
なんか、ほのぼのするのかと思ったけど、けど、ハートフルドラマっていうより
だいぶビターな感じがしました。
ダビッドはもともと女装が趣味で、ローラもそれは理解していて、でも人前には
出ないで、って注意はしていたそう。ローラとは心から愛し合っていて、結婚
していた間は女装したくもならなかったけど、ローラを亡くして寂しくて、また
女装するようになった。
って、うーん。
まあそれそれでいいけどねえ。

クレールは、平凡な地味な女の子、ってことだけれども、やっぱりほんとは
ずっとローラが好きで、好きで、でもだからどうしようってこともなくて、親友
でいて、それで満足していたけれども。ローラの死によってバランスが崩れて
しまったのね。
クレールの夫、ジル。
ハンサムでねー。かっこいい。優しい。理解もある。けど、よくもわるくも
普通にいい人なだけの夫。何事もなければ殊更悪くはない、いい夫なのに。
ジルが気の毒な気がする~。

女装するのが自分らしい、と感じるダビッド。その彼をヴァルジニアと呼んで
「女友達」として好きになるクレール。
一般的に言えばおかしいのは彼ら二人なんだけれども、でも、それこそが自分
らしい、と気づいて、二人で暮らすようになる。ローラの残した娘を育てて。

いやもう、ほんとに、ジルが気の毒。でも仕方ないんだよなあ。それが恋だと
いうことかなあ。
ジルが平凡ないい人に描かれていたのは、クレールがヴァルジニアを選ぶこと
が何かの逃避とかじゃなくて問題は自分の中にある、ってことなんだとわかる
感じがしてよかった。
ヴァルジニア、始めはぎこちない女装姿が、ラストにはとってもしっくりと、
これが自分なの、ってナチュラルになってて、よかった。
ハートフルってわけじゃないと思うけど、よかった。楽しかった。

|

映画「ナイトクローラー」


*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「ナイトクローラー」


ルーはコソ泥をしている。無職。ある夜、たまたま事故現場に居合わせて、その
映像をとっていくカメラマンを見かけた。スクープ映像をニュースに売る、という
ことに興味を持ったルーは、無線傍受の機械とビデオカメラを手に入れると、
自分でも映像をとって売り込み始めた。
マイナーなテレビ局のディレクターであるニーナに映像を気に入ってもらえて、
もっといいネタを求めてロサンゼルスの夜を車の中で過ごす。
思うようなスクープがなかなか録れない中、ルーは一線を越えていくようになる。


主演のジェイク・ギレンホールは12キロ減量して臨んだとのことで、まず、
その異様な目に釘づけになる。痩せて、目が異様に大きくひかってる。
予告を見た時から、これ、この、この顔。この顔、こわい。ヤバい。絶対ヤバい。
って気になってしまって見に行ってきた。

ルー、ルイスは端的に言えばサイコパスなのかなあ。良心の呵責、みたいなことは
一切ない。嘘をつくこともコソ泥することも、一般常識みないなことも、人の
気持ちも一切おかまいなし。ネットで学んだ、といってむやみやたらと意識高い系。
根拠はないけどポジティブ。行動力は抜群。でもそのやり方が、ちょっとまて、
と、普通だったらそこまでいかないやらないようなところまでぐいぐいいく。
だんだん過激な映像を求めて、ってなるのはまあわかるにしても、そのやり方が、
ほんとうに何の葛藤もなくすいすいぐいぐい行く。コワイ。は?? と見ている
こっちがポカンとしてる間にアクセル目いっぱい踏み込んでいく。怖い。

助手、ってことでいきなりホームレスの若者を雇ってみたり。そのくせ待遇は
最低のまま、言う事聞かなくなると殺されるように仕向けたり。
同業者の誘いを断って、向うに出し抜かれると車に細工して事故らせてみたり。
あれ、死んだよね。。。スクープ映像のためなら、自分のためなら、人の命なんて
気にしない。
カメラを向ける、ということってなんか麻薬的な興奮があるのかなあ。
こわい。

ニーナも、最初は可愛がってやるつもりくらいだったのが、実際凄い映像を
持ってくるようになったルーに脅されることに。
脅迫しつつ友達、ってしれっと言うルイス。さ、サイコパスか。。。

カーチェイスの迫力も凄かった。
なんかこう、ミッションインポッシブルなんかだと、すっごくドキドキハラハラ
したとしても、まあトムは死なない、っていう安心感がある。けど、これには
ない。どうなるのかわからない。クラッシュして死ぬのかもしれない。無事
逮捕の瞬間を捉えるのかもしれない。わからない。凄い緊張して見てぐったりして
しまった。こわいって。

無茶苦茶で酷いけれども、ルーは結局自分なりの成功を掴み、さらに人を雇って
車をもう一台増やし、ますます事件を求めてロスの夜を彷徨うことになる。
成功譚、なのか~とびっくり。
でも、成功者って、人にどう思われようとも自分が稼ぐことにがむしゃらに
なれること重要かもしれないなあ。なんて、意識高い系な感じに騙されて、
あれ絶対にブラック仕事だけども、でも、なんか、ありなのかも。。。と
思わされてしまうのがこわい。あんなの絶対破綻するだろーと思うけど、映画の
結末としては、一応の成功なところで終わってて、ほんとこわい。ひー。

ルーの、一見穏やかな無表情、口角上がっててなんとなく機嫌よさそう、な
淡淡とした感じが不気味で凄かった。
頭が悪いわけじゃない。本人が言うようにやる気あるし学習能力は高い。でも
良識とかためらいとかが一切なくて周りのことは全然見ない。気にしない。
フレーム。
カメラの捉えたスクープ映像が全て。
狂気だけれども。勿論映画だしフィクションだしってわかってるけど。
なんか。なんか。こういう世界ありなのかも、というのがずっしり重かった。
面白かった~。

|

映画「ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション」


*具体的内容に触れています。


映画「ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション」


IMFの独自の動きは目に余る、として、CIAから組織解体の提言がなされた。
イーサンが追う、「シンジケート」と呼ぶテロ組織は架空のものだというのだ。
だが、イーサンはロンドンで襲われる。捕まったところを謎の美女に助けられ、
IMF解体の知らせを無視して一人、シンジケートを追いつめようとした。


散々宣伝で出ていた、飛び立つ飛行機のドアのところに掴まってむき出し状態
のままのアクションシーンを自ら演じるトム、というシーンが、始まっていきなり
のすぐ!のシーンでびっくり。そしてそこからあのテーマ曲!!!もーっ!!!
最高にかっこよくってきゃああああ~~!!!ってなってテンション上がりまくり
でずーっとクライマックスで、めっちゃめちゃ面白かった!
評判がよくて、シリーズ最高傑作みたいに言われてて、んー、そうなの? でも
あんまり期待しちゃいけないよねこういう宣伝文句、って思ってたけど、見たら
ホントだった!!!ってなったよ。かっこいい可愛い楽しい素敵面白い。
しかもあらゆる方向から。凄いわ~~~。

とにかくアクションアクション、ちょこちょこ笑い、なのだけれども、お話も
結構しっかりしてる。冷戦後の諜報部組織とは。というテーマがあるなあと。
シンジケートは、「ならず者国家」だそうで、いろんな組織から行方不明に
なったようなはぐれ者なスパイや殺し屋を集めたものらしい。敵は国家、では
なく、こういうテロ組織、アメーバ的にあちこりうねうね、見えない感じに
なっているのは現代だなあと思う。

んで、元をたどれば英国諜報部が企画した案が、裏切りによって本物の犯罪組織
になった、って感じで、ううわ~MI6!? 英国諜報部!? 酷い。何やってんの。
最初にイーサンを助けた美女イルサは、英国の潜入捜査官なわけね。
かなり最後まで敵か味方か、って感じがハラハラわくわくした。かっこよかった。
強くて優秀で、でも現場下っ端に使い捨てられそうな悲哀もあって。
そーやって使い捨てにしかける英国諜報部酷い。酷い~~と震えるんだけど、
そこがもう最高に大好き。やだもー。アトリー長官だったかな、なんかちょっと
見た目スマイリーぽいような気がした。イメージしてるのかなあ。

世界各国飛び回ってたけどロンドンロケいっぱいでそれもステキだった。

カーチェイスもバイクチェイスも、ほんっと最高!かっこいい!

んで、ヒロイン、イルサは自分で戦える、イーサンと対等なライバル的な、
相棒的な、かっこいいヒロインで。イーサンに守ってもらわなくちゃ!な
お姫様ポジションはベンジーだった。可愛い。めっちゃ可愛い。攫われて
爆弾巻かれて。ああこれはジョン。って感じもまた可愛い。も~~~オジサン
可愛いいいいい!!!

中間管理職としてがんばって、でもチームであり仲間であるブラントも
かっこよかった。いいなあ。ルーサーも頼もしいし。
とってもチームだなって感じがあってよかった。国家組織の後ろ盾を持たない。
でも友達だから仲間だから守る助け合う。

スパイ合戦が、クラシカルなシンプルなところに戻ってくるのか。
今度の007も、謎の犯罪組織スペクターってやつなんだよね? 詳しくは
まだわかんないけど。
国家同士というよりは、巻き込まれる市民をほっとけない、犯罪組織は潰さ
なくては、仲間で助け合って! という、なんかこうレトロな、素直なところで、
でも迫力満点で面白い。
んで、ブラントがちゃんと頑張ってそれなりに国家組織としてうまいところへ
おさめていく感じが上手かった。チームだよー。かっこよかった~。

いろんな無茶ぶりにがんばっちゃうイーサンかっこいいし。でも水の中に行く
のは、んーやだなーという感じの微妙さがあって、でもベンジーに期待され
ちゃって、無理、って言い出せない感じがめっちゃ可愛い。凄い。トム素敵。
あと、お約束、マスクで変装も面白かった。いろいろパターン考えるねえ。
ばっかもーん!そいつがルパンだ!
と、心の中で銭形警部が叫んだよw あー楽しい。
期待して見に行って、ほんとに期待以上に面白かった。満足。大満足!

|

『ハンニバル・ライジング』上下(トマス・ハリス/新潮文庫)

*ネタバレ、結末まで触れています。


『ハンニバル・ライジング』上下(トマス・ハリス/新潮文庫)


1941年。リトアニア。レクター城に暮らすハンニバルの一家はドイツ軍を
避けて森のロッジに避難する。8歳だったハンニバル。幼い妹ミーシャを
守るのがつとめだった。
3年半、隠れて暮らしたが、ソ連軍とドイツ軍との戦闘に巻き込まれた。
家族を失い、下っ端協力者たちに捕まるハンニバルとミーシャ。凍りつく
冬の飢えの中、男たちは手に入るあらゆるものを食糧とした。

ハンニバルの若き日々。ってことで、これも再読。
リトアニアの貴族の少年が、過酷な戦争被害の中生き抜いて、復讐を遂げる、
という話としてはすんなり面白い。
けど、レクター博士なのに~と思うと、すんなりわかりやすすぎてテンション
下がる気がする。
あと、孤児になったハンニバルを引き取る叔父夫妻、妻の紫夫人ね。
この辺の日本趣味の感じが、やっぱどーしても違和感というか笑っちゃうと
いうか。いいんだけど。凄いいろいろよくやってるなあと思うんだけど。
なんで伊達政宗。いいけど。紫。源氏。ハンニバル光るの君なわけ?? えー。

妹を食べたからカニバリズムに目覚めた、って単純なわけではない感じかなと
思ったけど、それにしてもなんかもうちょっと。わりとあっさりしてて、それは
まあそれでいいんだけど、それにしてもなんかもうちょっと、と思ってしまう。
すんなり読みやすすぎるのかなあ。新しいから。んー。

映画も見たなあ。素晴らしくうつくしくかっこいい若ハンニバルで、それは
好きだった。
マッツハンニバルをイメージしてみると。ん~。なんかちょっとやんちゃな
感じがしてきそうで、それも楽しい。

千代、って、紫夫人のお付きの娘で、あ~、そういう子だいたんだった、と
思い出した。
超絶賢い子どもだったハンニバルと、家庭教師ヤコフ先生っていうあたりは
かなりもえる。
復讐は。なんか。そんな感じに行き当たりばったりに都合よく上手くいくのか?
という気がしてしまうのが物足りないのかも。緻密さに欠ける。
でもまあ、わりと博士って行き当たりばったりな、なんかとにかくやってみる
って感じの適当さはずっとそんな感じだったっけなーと、思った。
うまいことクラリスに助けられたり。
超絶悪運のいい男、ハンニバル・レクター。


  彼は一人で食事をし、いささかの孤独も覚えなかった。
  ハンニバルは心の長い冬に踏み込んでいたのだ。ベッドでは熟睡し、人間
 と違って悪夢に襲われることもなかった。


と、人間じゃないっぽく締められている。ミーシャを思って悪夢に叫ぶことは
なくなった、と。
でもでもっ。この孤独を忘れたハンニバルに孤独を思い出させるのが、ウィル
なんだー。ドラマハンニバルでは。うるる。一人で食事をするより、ウィルと
食事をしたいって思うようになるんだー。うるる。ドラマ凄いなあ。


|

『ハンニバル』上下(トマス・ハリス/新潮文庫)

*ネタバレ、結末まで触れています。


『ハンニバル』上下(トマス・ハリス/新潮文庫)


『羊たちの沈黙』の時から7年。クラリスは32歳。ベテラン、有能な捜査官と
して、様々な現場へ出向いていた。
麻薬取締捜査で、イヴェルダという悪女を捉える際、予想外の銃撃戦となり
捜査官側にも死者が出てイヴェルダをクラリスは射殺した。赤ん坊を抱える
彼女から赤ん坊を助けたが、ゴシップ紙に叩かれることになる。
FBI内部では因縁あるクレンドラーが何かと彼女の昇進の邪魔をし、今回もまた
彼女を追い落すチャンスと見ていた。
苦境に陥るクラリスに、見覚えのある手紙が届く。レクターからの手紙だった。

そんなこんなで、7年たってもクラリスに新聞広告で返事してよ、って言っちゃう
博士可愛い。執着。クラリスを励ましながらコントロールしようとしている。
博士はフィレンツェで学究生活を送り中世に思いをはせる優雅な逃亡生活中。
そのポストを得るために邪魔な前任者は、もちろんひっそり殺されてるんだよね。
博士の邪魔をするもの正体を知ったものは速やかに楽しげに殺す。

かつて博士の前で首絞め自慰を演じながら薬もらって自分の顔の皮をはいで
喰った、っていう強烈な大金持ち、メイスン・ヴァージャー。
レクターに恨みを持ち、彼を生きたまま豚に喰わせてやる、という妄執だけで
生きながらえている男。メイスンの復讐と執念が、レクターをイタリアの逃亡
生活からアメリカへ戻るきっかけとなる。
クラリスは結局メイスンから博士を助ける。
メイスンは妹のマーゴに復讐されて。ってことで、博士の存在によって自滅
しちゃって、なんかメイスンは最悪だけど愚かでどうしようもないなあ。
絶対的存在であるレクター博士に匹敵するものはいない、ってことか。
そして結局、彼を魅了したクラリスこそが並び立つ超越的存在になる、か。

メイスンのところから二人で逃げた後、ある程度薬使いながら? 催眠状態で
クラリスの心を暴き支配していったレクター博士。
ミーシャの存在、かつて目の前で死なせてしまった妹ミーシャを呼び戻す場所。
とかなんとか。ホーキング博士のなんとかかんとかとか、エントロピーがとか
時間を戻す、とか、そういう思いにとりつかれてる、のか、博士。
なんかクレイジー。
あー、変態紳士だった。そうだった。クラリスの車に忍び込んだら、クラリスが
いつも握っているだろうハンドルの場所をこっそり舐めちゃう変態紳士な博士
であった。つい紳士なほうに目を向けてしまうけど、変態だった。博士ーっ。

ちょいちょい出てくる趣味嗜好ががメジャーすぎて俗っぽいように思うけど、
書かれた当時としては知る人ぞ知るって感じなのかなあ。フェルメールだの
バルデュスが博士といとこってさらっと書いてたり。車はジャガー。
まあ正直私にはよくわからない世界だけれども。

落ちて割れるティーカップとか、クラリスの父へのこだわりとか、何かと
ドラマでのネタにすでにいろいろ使われているんだなと感じた。
私はまだS2も3も見てないからー、ちょこちょこTwitterなんかで垣間見る
程度だけど。メイスンに捕まってどーのこーのは3でやってるんだっけ。
フィレンツェでの逃亡とか。ベデリア先生との暮らしはこのラストのクラリス
との感じのイメージなのか。
ベデリア先生見た時には、クラリスの完成形、という感じがすごくした。
S1で最初に見た時には、彼女との関係があって、だから後に、クラリスと
出会った時にお気に入りになるのかな、って思ってたけど。ドラマではクラリス
の出番はなく(大人の事情的に版権がどーのこーのだったりするらしいけど)
博士とウィルとで世界の全てっていう計り知れない逃れられない愛っっ、
なんだよね。
S4がつくられるとしたら、クラリスなしで? クラリス出すのならウィルは?
物凄くわからなくてすごく見たくて、打ち切りなんかやだーって改めて思う。
見たいよ。。。その前に私早く2と3を見たいよー。

 「この先毎日のようにきみの姿を見ることになったとしても、いまの瞬間は
 忘れられんな」彼の黒い目はクラリスを呑み込もうとするかのように、見ひ
 らかれていた。               (下巻、P420)


クラリスにドレスをあげて、彼女がそれでドレスアップしてディナーに
現れた時の博士可愛い。でもこれ、ウィルに言うセリフなんじゃないかなあ。
やはり原作だとクラリスと博士と末永く幸せに暮らしました、というめでたし
めでたしで。
映画だとクラリスとは決別することになってたと思う。博士ラブとしては、
この本の感じでいてほしかった。ウィルと。。。
再読、面白かったです。

|

映画「ジュラシック・ワールド」

*ネタバレ、結末まで触れています。


映画「ジュラシック・ワールド」


「ジュラシック・パーク」から20年。新たにオープンしている「ジュラシック・ワールド」
は大人気テーマパークとして順調に客を集めていた。
さらなる目玉として新種の恐竜の育成をしていた。より大きくより凶暴に、さらに
知能も高い恐竜、インドミナス・レックス。ある時それが囲いを破って逃げ出す。


てことで、やっぱりほらー。いろんな遺伝子全部のせ、みたいなハイブリッドで
恐竜つくっちゃうから大変なことになるじゃない! と、もう最初から不穏な気配
満点で、わくわくの期待を裏切らない面白さだった! パークの時からの繋がりも
楽しいし、それを知らなくてもこれだけでも十分楽しいと思う。くるぞくるぞー、
のドキドキハラハラもなんとか切り抜けたっていう安堵も、テンポよくて楽しい。

今回のメインは、ワールドの運営責任者かなんかのクレアの甥っ子兄弟、ザックと
グレイ。二人だけでワールドに遊びに行くんだけど、両親が実は離婚の危機にある
微妙な時期らしく。恐竜大好き弟グレイくんは、ワールドでわくわくするけど、
不安で寂しい。おにーちゃんは綺麗な女の子見てばっかりだけど、ピンチになる
と、弟を守らなきゃ、俺たち兄弟だ、助け合うんだ、ってしっかりお兄ちゃんに
なっていく。この二人が可愛くてかっこよくてすごくよかった。

クレア。ビジネスとしてワールドを運営しなくちゃ、って頑張ってる。けど、
こんな事態になって初めて恐竜を生き物として実感し、家族を思い、逞しく
戦い、って、すげーかっこよくなる。最初真っ白スーツだったのがどんどん汚れて
いくわけだけど、最後までヒール靴のままでしっかり駆け抜けていってて、凄い。

オーウェン。クリス・プラットがやっててかっこよかった~。
元海軍で、今はラプトルっていう小型の恐竜の飼育係り? ラプトルと絆を持ち
信頼を得るようつとめていて、ラプトルたちのボスである。ラプトル、凶暴な
猟犬みたいな感じで、チームワークで動きボスのいう事を聞く。んが、ボスを
求める特徴ゆえにかなんか、終盤ではラプトルの遺伝子も持っていたらしい
インドミナス・レックスと会話して一時は敵に。しかしやっぱりオーウェンを
大事にする、って感じになって、おお~ラプトルさんかっけーっす!恐竜との
バディもの!? わくわくでした。

クレアとオーウェンの共闘もだんだん息があってくるとか、お約束をやりつつ
お約束をちょいちょい外す、みたいな軽さがうまくて面白かった。
オーウェンの危機をクレアが助けて、助けられて、キス、とか。えっ、今?
って思うじゃん。それラストシーンな感じでしょ。ってことでちょっと笑っちゃう。
そしてほんとのラストシーンでは、キスシーンのシルエット、ってならないのね。
えっ、今でしょキスするんだったら~、と思ってちょっと笑っちゃって。
エンターテイメントとしてがっつり王道な展開でくるぞくるぞーきゃーキター!
ってドキドキと満足があり、でもちょくちょく外してくる軽さもよくって、
楽しかった~。

そして何より恐竜プロレスだ!
私は普通ので見たけど3Dの迫力はもっと凄いんだよねえ。わかっててもビクっと
してしまう。こわい。面白い。満足!

ラプトルを兵器として利用しよう、とか、逃げ出す時にハイブリッド恐竜の胚を
しっかり持ちだしたりもしてたし、続編やる気だなっていうのはわかって、
楽しみ。またきっと大変なことになるよー。
わくわく楽しみながらツッコミまくりしながら見たい。うんざりダメ出しじゃ
なくて楽しくツッコミいっぱいしたい、ってすごくいい映画だと思う。
これは当たりな続編だと思う。楽しみにしてて、張り切って朝いちで見に行って
しっかり大満足でした。

|

『羊たちの沈黙』(トマス・ハリス/新潮文庫)

*ネタバレ、結末まで触れています。


『羊たちの沈黙』(トマス・ハリス/新潮文庫)


FBIアカデミィで優秀な成績をおさめているクラリス・スターリングは、行動科学課
のジャック・クローフォドに呼び出された。
頼まれた用件は使い走りのようなもの。連続殺人鬼レクター博士に心理学的
アンケートに協力するよう求めてくること。きっと失敗するだろうが、その失敗
の様子をレポートにして出すこと。正規の職員はバッファロウ・ビルと呼ばれる
連続殺人の捜査で手いっぱいなのだ。
クラリスはレクター博士と面会する。


再読、で、大昔に読んだっきりだけれども、わりと覚えてる気がした。新訳では
ないからかな。新訳になるとやっぱり感じが違うのかな。
あと、名前が多少違っててびっくり。これは記憶になかったな。クローフォド
とかハニバルとか。クロフォードだしハンニバルとしか思ってなかった。

クラリスは健気で懸命で初々しくてこれは可愛がりたくなるわ~。
チルトンはひでー奴だしバーニイ以外の職員はダメダメだし。
ジャックの妻、ベラはこの時に病で、亡くなる。

性倒錯者なバッファロウ・ビルの強烈さは映画で見るより本のほうが酷い気が
するなあ。これ、もしドラマの「ハンニバル」が続いたら、やる予定なのかなあ。
あのドラマの雰囲気で見たい。見たいよー。
でもクラリスとかどうするんだろう。ウィルはここでは伝説の存在として名前が
出るだけ。酒浸りだとか。ウィル。大丈夫なのかウィル。しくしく。

バッファロウ・ビルの事件捜査と、その鍵を握るとみなされるレクター博士の
処遇、逃亡。
ほんと面白い。
私はやっぱり映画が大好きだから、本を読んでもあのキャスティングで映像が
浮かんでくる。けど、ドラマ大好きにもなってるから、マッツなビジュアルの
レクター博士でも浮かんできてすごくときめく。ああああ~かっこいい。うっとり。
チルトンめ。いろいろ酷い扱いされてるマッツレクターを思うと、もえる。。。

レクター博士の手紙。藤色のノート。ジャックにもうつくしい手紙送ってる。
これはドラマでもう出たやつかな。シーズン3見たい。。。

 「どんな火がこの世界を焼き払うか
  論争を続ける諸学派は
  次の事について考えるだけの知恵がない
  彼女のこの熱がその火ではあるまいか、と

 ベラのことは心から同情申し上げるよ、ジャック。

                   ハニバル・レクター 」

最後にはクラリスにも手紙を送ってる。

 「どうだね、クラリス、子羊の悲鳴は止んだかね?」

返事を新聞広告に出せってねだってる。博士は好奇心旺盛^^
というか、気に入った人間のことはどんどんぐいぐい知りたがるんだよなあ。
人が好きなんだよなあ。
ドラマでもそうだけども、社交的で人当りよく人付き合いもよく、人生を
楽しんでる、っていってたもんね、マッツ。人生を楽しむサイコパスこわい。
最高。

 「私には窓がある。
  今、地平線上にオリオン座があって、二〇〇〇年までは二度と見られない
 明るさの木星がそばにある(時間と木星の高さをきみに告げる気はない)。
 しかし、きみにも見えると思う。私たちの星の一部は同じなのだ。
   クラリス
                       ハニバル・レクター 」

博士、ロマンティック~。
同じ星とかいっちゃって。
でもウィルは。ウィルからクラリスに乗り換えちゃやだー。
そんなこんなの妄想も楽しめる再読でした。レクター博士最高。

|

« July 2015 | Main | September 2015 »