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『ヴァイオリン職人と天才演奏家の秘密』(ポール・アダム/創元推理文庫)

*結末まで触れています。


『ヴァイオリン職人と天才演奏家の秘密』(ポール・アダム/創元推理文庫)

ヴァイオリン職人兼修復師であるジャンニ。物々しい警備で持ち込まれたのは、
パガニーニの愛器のグァルネリ・“デル・ジェス”だった。“イル・カノーネ”、
大砲という意味の名をつけられた貴重なヴァイオリン。エフゲニー・イヴァノフ
という、コンクール優勝者へのご褒美として年に一度弾くことを許される名器。
だが、エフゲニーが楽器の違和を訴え、ジャンニに修理の依頼がきたのだった。

で、コンサートがあって、エフゲニーとジャンニたちで音楽を楽しみ、そして
殺人が起こる。同じ主人公で二作目だけど、別にヴァイオリン職人シリーズ
というほどでもないのかな。まだ二作なんだろうか。
相変わらずじーさまであるはずのジャンニの大人、じーさまの余裕ってか魅力
が素敵。それと四重奏仲間で刑事のグァスタフェステ。ハンサムだけど草臥れた
中年男。なーんかグァスタフェステがセクシーで好きなんだよねえ。
ジャンニは前作で出会ったマルゲリータといい関係が続いているようでなにより。
んでもグァスタフェステがなんとなく甘えてたり世話やいたりやかれたりしてる
のがとってもいい。セクシー。と思うのは私が腐ってるからだろうか。なんか、
なんだろう。文体? 翻訳の感触? なんか、二人のシーンはほんと仲良し親子
風な相棒的なことだけなんだけど、なんかセクシーなんだよ。大好き。

エフゲニーの素晴らしいコンサートのあと。殺された男の持ち物らしいアンティーク
の金の箱の鍵が文字を組み合わせるもので、グァスタフェステがジャンニに助け
を求めることから、だんだんジャンニが深く関わっていくことになる。
パガニーニにまつわる歴史とか愛の物語とかに関わる宝物探しというところ。
200年前の伝説が今になって、という感じがとても面白かった。
私はパガニーニは名前知ってる程度だけど、いろいろ無理なく読ませられて
楽しい。
宝探しが、本当に宝発見!になるのはすっきりしてよかったなあ。
そして殺人事件もほどよく解決。
犯人と対峙することになって、ジャンニが「アントニオ!」っつって
グァスタフェステに助けを求めるのがもえる。
ジャンニはあくまでヴァイオリン職人。音楽を愛するじーさん。無理な格闘
始めちゃったりしないのがいい。ちょっと好奇心は強いけどね。
すごく好きなのでまだ続刊が出るなら読みたいなあ。

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