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『妖琦庵夜話 魔女の鳥籠』(榎田ユウリ/角川ホラー文庫)

*結末まで触れています。


『妖琦庵夜話 魔女の鳥籠』(榎田ユウリ/角川ホラー文庫)


ユキさんとカオリ。二人は同じ悩みを持つ者同士として出会った。母に依存され
依存していることに苦しむ娘。すでに大人なのに、母親の呪縛から逃れられない
娘。その悩み、苦しみに、小さな後押しが加わる。

シリーズの4作目。
母と娘ね。。。嫌なテーマです。自分も見に覚えのあるだけに。
でもそこはやはりさすがのエンタテイメント。丁寧ながらもすっきり描かれていて
最初にやだな、と思ったよりはすんなり読み終わった。

事件は、その母と娘の苦しみにつけこんだ青目が陰で糸ひいてました、と。
伊織と青目の少年時代の出会いが描かれていて、青目の不憫な過去がわかる。
彼も母の妄執に囚われていた身だったところを、伊織とその母に救い出された、
ってことか。それ故の異常な伊織への執着ってことになりましたという感じか。
終りのほうでは、青目がついに妖琦庵へ手を出しかけた、今回は無事だったけど、
ってところで、次回からは青目絡みで話の根本が動くのかなあ。楽しみ。

もうほんとに、読み易いしキャラもたってて語り口はテンポいいし、主にスイーツ
刑事脇坂くんの調子いい感じでさくさく読めちゃって申し分ないんだけど、
申し分なさすぎて物足りない、という我儘欲張りになってしまう。
妖人、っていう設定も別にそんな活かされてる感じでもないしなあ。まあちょっと
超能力ありますよ、っぽい感じが特に青目なんかには必要なのかもだけど、
事件そのものは別に、って感じだしなー。まあなー。妖人がいるのがフツウ、
という世界観の中なわけで、それはそれで普通な感じとしてさらっとしておけば
いいのかなー。
ちょっとこのままだと私は退屈。次回話がどう動くかは読もうと思う。

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