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映画「デビルズ・ノット」

*結末まで触れています。


映画「デビルズ・ノット」


1993年、アーカンソー州ウェスト・メンフィス。3人の男の子が消えた。
捜索の後、無残な遺体が発見される。
その町で悪魔崇拝者だとみなされる少年が犯人として捕まる。だが、曖昧な自供、
確たる証拠はなく、重要な証言や証拠を無視した警察の捜査が明らかになるに
つけ、本当に少年たちが犯人なのかはっきりしない。
本当に起こったことはなんなのか。
事件を知った調査会社のロン・ラックスは、被告の弁護士に協力をして少年たち
を救おうと奔走する。

実話をもとにして。と、最初に出る。1993年なんて最近じゃないの、と
思ってしまう私である。そーは思っても20年昔、かあ。
それにしても、警察の捜査が杜撰すぎてびっくりする。レストランにきた謎の
血まみれの男は今にいたるも発見はなく、サンプルの血液はミスでなくしたとか。
どうしてそんなことに? と、疑問がいっぱい。
そう、事件の犯人とされる少年が捕まって有罪になっているものの、冤罪なの
ではないかという疑いは消えず、殺された少年の義父が怪しい、ってなっても
それについてもまだ解明はされておらず。
モヤっとしたまま終わる。
事件は終わっているはずなのに、終わってない。
ヒーローはいない。法廷での弁護合戦みたいな盛り上がる見せ場もない。
ただただ疑わしさがつのり、どうしてこんなことになっているのか、答えはない。
上映館が凄い少ないなあと思ったけど、なるほどこう、もやっとするばかりで
答えがなくて、うーんー、となっちゃう感じが受けなさそうと判断されたのか
なあと思う。

しかしコリン・ファースですよ。ちょこっと、ほんと少しだけどデイン・デハーン
くんも出てるよ。それ目当てで見に行った。事件の謎みたいなのにもひかれた。

悪魔崇拝者、とみなされる。って、ヘヴィ・メタル好きとか、次は人間を生贄に
するって言ってた、とか、中二病全開の少年をただそれで犯人扱いって。
なんで? 
警察はなんでこんなことしてるんだろう?
まあもちろん映画だし、この通りだったってわけじゃないんだろうけれども。
けれども。でも。まともに捜査してるようには見えない。

ロンは、テレビでニュースを知った、ほんと部外者の探偵。
リッチで正義感あり、ってことなのかな。死刑反対の立場、ということで。
誰かが冤罪かもしれないこの事件を助けなくては、という感じかなあ。
でも、別に熱血漢っていう風でもなくて、コリン・ファースの佇まいが、外から
きたもの、町とも事件とも馴染まない異質なもの、という感じがしてすごく好き
だった。
最初にいきなりオークションシーンで、競り落としてて。あーリッチマンって
感じ。シャツ姿だったりダークスーツだったり。バリバリに決めてるわけじゃ
ないけど、かっこよかった。コリン・ファースってなんだかでっかいよね。
惚れる。
デハーンくんは、ちょっとあやしげだった容疑者の一人、で、出番少ない。
でもうそ発見器にかけられたりしてるのはちょっともえた。彼はなあ。なんだろう
なあ。危うい青年って感じがすごくするなあ。不思議だ。

ごく普通の毎日。なんでもない暮らしが、ある日突然変わってしまうかも
しれない。ある時突然事件がふりかかるかもしれない。事件の当事者になって
しまうかもしれない。自分たちのごく普通と思っている暮らしが、外から見る
と異常な世界に見えるかもしれない。森の奥には悪魔がいるかもしれない。
殺された男の子がとても可愛くて。子どもならではの生意気そうだったりの
可愛さがすごくきれいで。哀しかった。
いつか本当のことがわかる時がくるんだろうか。。。

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