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ナショナル・シアター・ライヴ 2014 「フランケンシュタイン」

*ネタバレ、結末まで触れています。


ナショナル・シアター・ライヴ 2014 「フランケンシュタイン」


映画館で見る演劇。私はこういうの初めてです。
「フランケンシュタイン」は小説読んでいるし映画も見たと思う。
舞台でどういう風にするのかなあと思ってました。
短期間あちこちで上映しているみたいで、今回は行けそうな所だったので、
念願かなっていってきました。お値段3000円。映画よりは高いけど舞台
よりはずっと安いってところですね。
始まる前のナショナル・シアターの宣伝がなが~~いい~~~。あれはちょっと
勘弁してほしかった。。。まあ仕方ないのか。

見に行ったのはベネたんが怪物を演じているバージョン。
W主演ということで、ジョニー・リー・ミラーと二人が交互に、博士と怪物を
演じたそうです。
クリーチャーが生まれるところから始まり、博士に見捨てられ、人に会うと
嫌われ追われ、人里離れたところで暮らす盲目の老教授に教育を受けて、やっと
言葉を覚え人と理解しあおうとしたところでまた息子夫婦に追われ。
そんなクリーチャーの姿を見続けるので、どうしたってクリーチャーに同情する
気持ちが大きくなる。人間のほうが酷い。
博士のほうが酷い。こじらせて困ったちゃんなのは博士なんだよねえ。そもそも
自分がしでかしたことが恐ろしくなって逃げた、って。酷い~~。
博士がちゃんと保護して育ててやればそもそも怪物にはならなかったろうに。
うるうる。

唯一つの願い、伴侶が欲しい、というクリーチャーの願いを一度はききながら、
やっぱり女を壊してしまう博士。
クリーチャーは報復に唯一クリーチャーを見ても嫌おうとしなかった博士の許嫁
エリザベスを、殺してしまう。嘘を覚えた怪物。
女とやれば男だ、ってそんな短絡的な~と思ったけど、怪物は怪物、という
ことなのかなあ。本を読み知識を得て愛を欲しても単純な表層的なこと、と。
でもなあ。酷い。エリザベス可哀想。

北極の果てまで追いかけあおう、と、互いを求める博士と怪物。
クリーチャーが可哀想で、博士も可哀想で、愛し合うかわりに憎み合うしか
できない二人が切なくて、うるうるしながら見た。大満足。
さっすがうまいこと話つくりあげているなあ。

生まれた時には全裸、なクリーチャーだけど、さすがに映像とるってことで
大事な所はパンツ的布巻いてた。実際の舞台じゃほんとに全裸だったそうで
丸見えどころじゃないなあ、なんて思ってしまうワタシ。
でもほんと、クリーチャーを演じるのは凄いなと思った。体、筋肉をうまく
使えなくて、生まれたこともわけがわからなくて、ひきつりながらぐるぐる
バタバタ、ぐねぐねしながら唸り這い回り、立ち上がってはよろけて倒れ。
大変だ。
W主演とはいえ、怪物メインな感じ。ベネたんが怪物のを見られてよかった。
少しずつ言葉を覚え、学んでいくのが可愛い。それでも動きはぎこちなく、
不自然にひきつりながらの舞台。めちゃくちゃキツイだろうなあ。
すごく見応えあった。

博士は童貞こじらせちゃったのか? 怪物に対しても婚約者にたいしても
態度がひどいじゃないのー。天才といってもそんなんじゃ、生き物を作っちゃ
いけなかったんだよー。愛を知らない博士だから怪物は怪物になってしまう
しかなかったのか。そもそももっときれいに縫合して作っていれば!見た目で
怯えられなくてすんだのに。
でも博士も母を無くしてこじらせちゃったんだったっけ。小説の細かい所は
忘れちゃってるんだけど。
う~んそれにしても。元凶たる博士がやっぱり困ったちゃんだった。

北極で博士と二人きり、博士の愛が欲しかったというシーンは切なくて
うつくしくてうっとり。愛し合えれば、よかったのに。

見に行けてよかった。面白かった。生で見てたらもっと迫力なんだろうなあ。
映像は、真上から写したのが多くて、舞台では見られない角度から、という
配慮だったのかね。舞台と両方見られればいいのにな。

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