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『破門』(黒川博行/角川書店)

*結末まで触れてます。


『破門』(黒川博行/角川書店)

直木賞受賞なんですよね。おめでとうございます。疫病神シリーズ第5弾。

二宮はカタギだが、建築現場でのヤクザ絡みのサバキを請け負い、ヤクザの桑原
に頼む縁でなんだかんだと桑原のシノギに巻き込まれてきた。
今回は、桑原の兄貴筋の嶋田が映画へ出資する話にのることになる。二宮自身、
嶋田にはなにかと世話になった恩のある相手だ。
だが、出資金を募ったあげくプロデューサーの小清水は消えてしまった。
桑原と共に小清水を追い、途中もめた相手は別の巨大な組のヤクザであり、
ずぶずぶとトラブルにはまり込んでいく。

今回も桑原のイケイケっぷりは相変わらず。かっこいい。
しかしサバキという二宮の仕事も、ヤクザ稼業の桑原も、世の中厳しくなって
景気が悪くて散々、というところ。
小清水を追っかけて、香港マカオでギャンブル、大阪の郊外あちこち、愛媛の
今治やら鈍川温泉やらにも舞台は移り変わり、飽きない。面白い。
上手いこと追っかけるなあと思うけどそう不自然に無理な感じでもなくてさすが。

相変わらず桑原と二宮くんの会話の掛け合いが凄く面白くてたまらん。
なんだかんだいいながら桑原から一円でももらってやろーとする二宮くんと、
それをうっとおしがりながらも金払いのいい桑原かっこいい。
刺されてたなー。強いけどそういうのもたまらん。そんな体で無茶しないで、と
ハラハラする。喧嘩強いけと超人じゃない桑原さんかっこいい。

桑原がボコった相手っていうのが悪くて、なんかこう、暴力団の組織図みたい
なのを図解で書いておいてほしいと思うよ。。。二蝶会の桑原や、ってのの上に
嶋田さんとかいて、親分の森山がいて、そのさらに上に本家?があって、本家
から別れた筋の滝沢ってところの奴をぶちのめしたら、一応同じ身内筋の中で
ごちゃごちゃしてはあかんやろ、みたいなことらしい。
桑原はいまいち森山を尊敬してない跳ねっかえりで勝手に突っ走る。
なんとかまとめようか、と、金も納めて廻ったけど、結局最後には破門に
なってしまった。ショック。桑原さんどうなるんだろう。
このシリーズはまだ続くんだろうね?どうなっちゃうの桑原さん。凄く心配。
桑原がこのまんまで終わるわけないやろーっ、と思う。うーん。

二宮くんは一応無事切り抜けた。カタギだしね。でもなあ。
それでいいのか二宮くん!桑原さんと別れられるのか!?なんだかんだで桑原
さんのこと死ねとか散々毒づきながらも一緒に走り回るのが好きなくせに!
と、私の妄想。
切ない。
暴力団だからなあ。そりゃあハッピーエンドなわけにもいかないよなあ。
次の作品早く書いてほしい。読ませてほしい。最後には桑原は死んじゃって
終りしかないような気がする。でもそれでもいい。それしかないかもだし。
このままで終わりにしないでーっと思う。待ってます。


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