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『水時計』(ジム・ケリー/創元推理文庫)

*結末まで触れています。


『水時計』(ジム・ケリー/創元推理文庫)

イギリス。沼沢地。川に沈んだ自動車が引き上げられる。当初無人と思われた
車だったが、そのトランクに、男の死体があった。

フィリップ・ドライデンは地方新聞の記者。いつもタクシーで移動している。
運転手はハンフ。いろんな言語をマスターするのが趣味。
二年前事故にあい、妻はその時のショックで眠り続けたまま。
小さな町で発見された死体。続いて大聖堂の屋根で発見された古い死体。
ふたつの死につながりはあるのか。

「現代英国本格ミステリの傑作」だそうですが。
読みにくかった~。時間の感覚がつかみづらかった。。。明るさがわからない。
なかなか集中して読めなかったからな。

タクシー運転手のハンフがなんかいいキャラな感じ。
ドライデンは自分たちの事故の真相を探りたくてスタッブズ刑事に取引を
持ちかけ、今の事件を探り犯人にせまる。
新聞記者として淡々とこまごました事件の取材に出かけて行ったりして、
それが事件解決につながっていくのが最後にはわかる。けど、途中はなんだか
よくわからないなーとひっぱりまわされる感じがする。私の理解力が足りない
んだと思う。途中でいろんな出来事があるけど、そういう日常につきあう
感じがなんだかよくわからない感じがした。けど、読み終わると無駄ってわけ
じゃないのね、と納得はする。
ドライデンに実は危機が迫るとか、ハリウッド映画なら大いにハラハラを
煽りそうなことがあるなーと思うんだけど、読んでいる印象としてはわりと
淡淡としてる。撃たれたりするけどアクションシーンだ、って感じじゃない。
これも私のが集中力なく読んでたせいかなあ。んー。でもたぶん英国の冬、
って感じのトーンなんだと思う。

この本のリアルタイムとしては11月の一週間。しかし30年ほど昔の
未解決だった強盗事件と、ドライデンの二年前の事故のことと、ドライデン
の子供時代のトラウマがあったりして、重厚な時間がある。
ずっと冷たい湿気、凍える水の中、曇り空、という世界にいる感じで読んだ。
陰々鬱々としてしまうんだよー。寒い。
そして洪水。
水に浸かる感じが怖い。私が体験したことがあるわけじゃないけど。。。

つまりは30年前の事件が今になって、ということかー。建築会社のネネが
犯人の一人で今回の犯人。悪いことすると後々まで大変ですね。せっかく
名士として認められそうなだったのに。
ドライデンの事故の原因になったのはかつての警察副署長。酷い。。。
ローラが目覚めるときはくるのかな。
ドライデンは最後には冷たい水の中から救われた。
いつか救いがあるといいな。

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