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『グラブ街の殺人』(ブルース・アレグザンダー/ハヤカワポケットミステリブック)

*結末まで触れています。


『グラブ街の殺人』(ブルース・アレグザンダー/ハヤカワポケットミステリブック)

ロンドン、グラブ街。印刷屋が並ぶその中の一つ、エゼキエル・クラブの
店舗兼住宅で悲鳴が上がった。駆け付けた人々が発見したのは惨殺された
6つの死体。そして、斧を持っている一人の男。

即座に犯人が捕まったと思いきや。
って、18世紀ロンドンで、盲目の名判事とその助手を務める少年ジェレミー
の活躍っていうお話。
これは二作目だそうで、ほんとは最初の『グットホープ邸の殺人』を先に
読んでたほうがよかったかなあとやや後悔。その事件で、ジェレミーは判事
に助けられ、という感じだったみたい。
今作では、印刷屋へ徒弟に行くところだったその先が殺人事件現場になった
わけで、あと一日違っていたら、ジェレミーもきっと殺されていた、という
ことで、サー・ジョン・フィールディング判事が考え直し、盲目の彼の助手
としてジェレミーは役に立つ、と、フィールディング家の家の者になるんだ
と誇らしく思うジェレミーが可愛い。
ジェレミーの回想という語りで、ジェレミーはその後立派な大人になって
いるんだなあとほんのりわかるので、捜査は朴訥だし事件はけっこうな残虐
だけれども、あまり危機感は感じない。
結局、カルト教団のボスの暴走、って感じで。原稿の出版を断られたから
皆殺しとかどんだけー。怖いわ。
ユダヤ人とキリスト教とか、そういうことを私がもうちょっと知ってれば
もっと面白かっただろうか。

最初に捕まった現場にいた男は多重人格だったり、だんだん明らかになる
黒い服のカルト教団の危険性とか、ちょっと前の現代風、という気がする。
1999年発行なので、ああそういう感じだったかな~と思う。
時代劇だけど味付けにはそういうの使ったって感じなのかな。。

正直、読むのに気分がのらなくて、ものすごく時間がかかった。
読むのやめちゃおうかなと、特に前半は何回も思った。一作目から読んで
世界に馴染んでいるほうがいいのかなあ。
でも18世紀ロンドン、という感じを味わうのは面白かった。私は当時に
ついて何も知らないんだけれども、身寄りをなくした13歳の少年が立派
な家に面倒見てもらうようになり、ロンドンの街を走り回り、というのは
こんな感じかなあと思う。基本的に歩いたり走ったり。手紙を直接届ける
とか嵐で建物が壊れるとか大変ね。石造りの家というのはやはりいいおうち
ということなんだろうか。木造の建築はなんだか危なっかしいというか。
貧しい感じなのかな。火事が見ものだとか。江戸?江戸な感じ?
ストリートキッドのジミー・バンキンズくんとかね。恵まれない子供はいる。

これはシリーズで出ていて、この本時点で本国ではすでに5作目まである
らしい。一作目を読もうかどうしようかなー。あんまり熱心に追いかけ
たいと思うほど私には面白くはなかったけどな~。

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