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『ROMES 06 まどろみの月桃』(五條瑛/徳間文庫)

*結末まで触れています。


『ROMES 06 まどろみの月桃』(五條瑛/徳間文庫)

西日本国際空港。海の上の埋め立て地にできたひとつの島の空港。
そこの警備システム、ROMESで、税関の仕事にも協力できないか。そんな要請
を受けて、主に薬物の水際摘発のための作業が始まる。
始めは単純な下っ端運び屋を次々見つけることができたが、その簡単さに
成嶋は不審を抱く。背後にもっと大きなものが隠されているのではないか。

文庫になったーというわけでまた買う。書下ろしのおまけはなかった。
単行本が出たのは2011年の7月だったようだ。始めに、震災を受けた人々へ
力強いメッセージが書かれている。五條さんのメッセージは強く、熱く、胸
に響く。
この物語も、チベットから逃れてきた男が、民族の復讐を長年胸に秘め、
強い思いを、執念を、成就させる話。国を、民族を、語る五條さんの文章は
強い。八角浪夫の果てしないトラップ。空港では標的を守ったけれども、
最後までというわけにはいかなかった。空港の中では八角の計画に勝った
けれど、八角に勝ったわけではない。成嶋さんが警備システム至上主義から
人間へと目がむいた変化にときめく。より完璧なシステムにしたいという事
なんだと思うけど、システムだけでは対峙しえない人間の強い思想、信念。
かつての恩師を今なら少しは理解できるのかもしれないという変化。
成嶋さんの物語なのかなあ。
成嶋さんの変化を見てやっとそんな気がしてきた。

相変わらずのワンコな砂村くんはやっぱり健気でなかなかの不憫でとても
可愛い。探偵してる友人、堤のほうが成嶋さんに重宝されてるみたいだと
不機嫌な感じになったりしてめちゃめちゃ可愛い。大丈夫だよ、成嶋さん
になにかとこき使われて信頼されてるじゃないか!と励ましてあげたい^^

月桃のお茶、というのにひかれたけれど、そーいやまだ飲んでないなあ。
ネットでさくっと探して買ってみることもできるのかもしれないけど、
でも、沖縄に行けたらなあと思う。

ところで。脳内キャスト、成嶋さんは松田龍平になってる。いいよなー。
やってくれないかなー。あの中途半端なドラマはもうとにかくおいといて。
土曜ドラマくらいでやらないかなー。NHKさん。松田龍平で!

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