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映画「アメリカン・ハッスル」

*結末まで触れています。

映画「アメリカン・ハッスル」

クリーニング店を経営しているアーヴィン。パーティでシドニーと出会う。
アーヴィンはでっぷりしたお腹、可哀想な髪の毛は9:1分けで禿を隠す
いじましい努力の冴えない男なのに、余裕の態度、雰囲気があっていい、と
シドニーはひきつけられる。アーヴィンにとってもシドニーは他の誰とも
違う女だ、と、一目ぼれだった。
アーヴィンの裏の仕事は、贋作の絵や詐欺。シドニーも積極的に手伝った。
だがFBIのリッチーにバレて、他の詐欺師を捕まえる協力をさせられる。
リッチーの要求はエスカレートし、政治家の汚職にまで手を伸ばす。

てことで、詐欺師を使うFBI捜査官のほうがクレイジーになっていく様は
狂気で怖い~ってなってしまった。政治家、本物のマフィア。そんな相手
に関わりたくないアーヴィンの気持ちがよくわかるっ。
でも、アーヴィンに妻がいることに苛立ち、リッチーとも恋にし、女の
戦いが始まっちゃったり、嵌めるつもりだった市長の人柄にほれ込んで
いったり、なんとか、リッチーの裏をかいてこの件を終わらせないと殺さ
れそうなところまで追い込まれて、アーヴィンは閃いた。
FBIに乗りながら密かに200万ドルを消す。それをかたに、自分たちと
市長の身の安全を図る。

どんどんリッチーが突っ走って、FBIの上司の上司みたいな人も絡んで、
アーヴィンは乗り気じゃなかったのに~~と深みにはまっていくのにかなり
ドキドキした。
寂しいのとか人が苦手なのとか何もできないのといいながらもヒステリー
と減らず口で完全に相手を振り回し自己中な妻、ロザリンには最高にイラっ
とした!
シドニーもさ、いや、今女の戦いやらなくていいんじゃない?って諭したか
った。みんな、みんなそんなにハイテンションに突っ走らずに、ちょっと、
落ち着いてみようか、と、言いたかった(笑)
みんな芸達者ですねえ。

70年代。音楽もいっぱいよかったし。ファッションも過剰になんだか
どうかしてる感じが凄い。みんな髪の毛になんかしてるし。
しょっぱなのシーンが、アーヴィンがカツラっつーか、淡々と丁寧に、残り
少ない髪の毛をふんわりさせて、バーコードの中に増毛?入れて、糊?で
はって、禿隠しがんばってて、もーーーっ。それなのにその髪をリッチーが
オラ!って乱して、あああああっ。なんてことを! 大丈夫じゃねーよー!
と、ものすごくハラハラドキドキに始まったわ。
クリスチャン・ベールって英国男子だったのか、と最近認識しなおしたの
だけど、かっこいいってわかってるのに、見事にでっぷりもっさり太ってて
哀しい頭髪で、びっくりしちゃった。
天才的詐欺師!ってほどでもなくてなんか冴えない、なんか悲しいおっさん、
そんな姿が素晴らしい。
最後のひっかけは見事な大逆転だったけどねえ。なんか情けない。

女優二人も、お見事で。女優っ!!! 当然きれいなんだけど、それより
強烈な演技、キャラの個性見せつけられた。
暴走するFBI捜査官リッチーも。自分の策に夢中で、反対する上司殴るとか
ヒドイ。あげくに最後にははしご外されて可哀想。ブラッドリー・クーパー
もかっこいいのに、クレイジーな感じよかったなあ。
ところで殴られた上司の、氷上釣りの話のオチはなんなんだよ(笑)オチ
が聞けないというオチなのか。

一番可哀想というか、とばっちりは市長だったと思う。デビッド・リンチに
似てるな? と思ってしまって、これも髪ばっかり見てしまったけど。

これも実話をもとにした映画。もちろん面白く作り上げているとは思うけど、
かなりの無茶苦茶をFBIもしてたりしたのかなあ。やり始めると冷静じゃいら
れなくなるのかなあ。こわいこわい。面白かった。

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