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NODA・MAP「MIWA」

*ネタバレかもしれない。


NODA・MAP「MIWA」

美輪明宏。生きているのにすでに伝説。
野田秀樹が美輪明宏を舞台化する。単なる半生を描く伝記なわけないだろう。
野田秀樹の描く「MIWA」。そそられないわけなーい。
てことで、16日に見に行ってきました。

天上界で、ペニスの絵を踏み絵に、これから生まれてくる子どもたちの性が
決定されている。しかし、踏めない、選べない子どももいる。そこに怪物、
アンドロギュニュスがやってきて、ためらっていた子どもと一緒に下界へ下りる。
一つの体に入った二人。見た目は美しい、心の中に暴れるアンドロギュヌスを持つ
少年の誕生だった。

野田さんの舞台はあまりたくさん見ているわけではない。けれど、言葉遊びの数々、
同じ役者がめまぐるしく入れ替わる展開の速さ、やっぱりすごく面白い。
セリフ、もっと、たたたたたたっと早いイメージがあったけれども、結構しっかり聞こえた。
役者さんが上手かったのか言葉が多少はゆったりなのか。
バケモノ、怪物。家族愛が同性愛者を殺す。突き刺さる言葉がいくつもあった。

少年美輪が、モン・パリでデビューしてシスターボーイがお客さんに回想を語る感じ
で前半。それから時間は流れ、一気に加速する。初恋。原爆。恋人。死。
波乱の人生。
歌、ショー! なにもかも忘れたわ、と言い放つ迫力。

宮沢りえがMIWA。古田新太がアンドロギュヌス。あんどう牛乳~。
でもずっと側にいた誰か、って、あんどう牛乳、って、いたのかしら。どうなんだろう。
古田新太は登場からあの金髪の強烈な美輪さま的スタイル。宮沢りえは少年から大人へ
育つ変化も可愛くきれいで可憐。二人がひとつで、独り言が多くて。歌は古田新太が
歌うってことで、重なってポーズする「あ~~!」というのがすごく好きだった。
さすが演出上手いなあ。美輪さまを表現するのにああいう風になるんだねえ。

母マリア、などなどを井上真央。意外と、そんなにも迫力あるのね、と思った。わりと
可憐な少女ってイメージだったけど、彼女も素晴しい女優なんだ。
瑛太が、運命の相手。なんかこう、可愛かったりからっぽなハンサムだったりの感じが
素敵でうっとり。いい声だ。
通訳などなどの小出恵介。知ってる声だなと思って見てる間考えちゃった。うんうん。
青木さやかは、青木さやか役なのかしらw 堂々としたもんでよかったなあ。

オスカワアイドル、って、芸術家作家? もちろんモデルは三島ですねー。
ワイルドもですかねー。肖像画をしょって現れるので笑う。

原爆のシーンの演出見蕩れた。
黒い薄い布がふわりと、やさしく。あれが死。蠢く死体。怖かった。静かに見せる、
あの死の残虐を観客は知ってる。

海の底に変わるシーンも素敵。ゆっくりになる動きがきれいです。役者さんて凄い。

恋人の死のシーンも素晴しかった。花束の動きがとてもきれいだった。

ドタバタもいっぱいで笑わせられたし、悲しみの過酷さにボタボタ泣いた。
上演時間二時間あまりかな。ぐいぐいもっていかれた。不思議な感じ。美輪さまのことを
多少なりとも知っていて、これはフィクションだけれども、重ねて思うこともいっぱい。
美輪さまの音楽会やお芝居を見たことを思い出して重ねても見て、今見てる舞台の奥行が
物凄く遠くまで広がる。
美輪明宏。生きている伝説。

これは期待しちゃいけないんだろうけど、ショータイムみたいな、そのー、タカラヅカ的
レビューを一瞬期待しちゃった。音楽はガッとカットされるのね。そのハズされ方が
もどかしくて、むむ、これもひきつけられるテクニックなんでしょうか。ずるいわ。
歌は美輪さま本人ので、あーほんとの美輪さまのコンサートに行きたい、という気に
させられる。
生きているフィクション、美輪明宏。
面白かった。
うつくしかった。
見にいけてよかった。

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Comments

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Posted by: define polygamy | March 16, 2014 at 11:53 AM

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