« 映画「風立ちぬ」 | Main | 『冬のフロスト』上下(R・D・ウィングフィールド/創元推理文庫) »

『反撃』上下(リー・チャイルド/講談社文庫)

*具体的内容、結末まで触れています。

『反撃』上下(リー・チャイルド/講談社文庫)

『キリング・フロアー』に続く第二作。ジャック・リーチャー、元軍人。
陸軍憲兵隊。数々の勲章を得たエリートながら、軍縮のおり退役。生まれた
時から軍隊しかしらなかった分、今アメリカを体験中。

シカゴ。クリーニング店から出てきた、片脚に怪我をして杖をついている
若くてうつくしい女性が、荷物を取り落としそうになっていたところを、
リーチャーは助けた。
その瞬間、三人の男に囲まれた。銃をつきつけられて。
ここで騒ぐリスクを計算し、リーチャーは彼女とともに車に乗せられる。
長い移動が始まった。
男たちの狙いは彼女。彼女は何者なのか。

そういえばリーチャーの他の話も読もうかなあと思い立って。
やっぱりすっごく面白い!
彼女、ホリーは、FBI捜査官だった。だが、それだけでなかった。彼女の
父親は軍隊のエリート幹部。将軍。そしてさらに、彼女の名づけ親は大統領。
彼女は政府に多大な影響力を持つと見込まれて、攫われたのだ。
巻き込まれただけのリーチャー。
しかし、凛々しく魅力的なホリーのために、リーチャーはこれは自分の事件
だと決意する。

FBIも身内を攫われたわけで、懸命な捜査。足取りを追っていくうちに、
リーチャーのことを犯人側の男だと勘違いしていく。
ち、違うよ!
読みながら、思わずそう声をかけたい気分。章が短くて、次々展開していって、
ぐいぐいひきこまれる。FBIも決して無能ではない。捜査は進むが、その中に
裏切り者がいる!
誰なんだ。なんなんだ! ハラハラドキドキ~!

リーチャーたちを攫ったのは、民兵組織で、過疎の進んだ村、森の奥地に
基地を構え、そこを独立させるように要求するつもりだった。
アメリカは世界政府(だっけか、なんか、国連とか。なんかそういう)に
すでにのっとられている。恐ろしい陰謀が進んでいる。ボー・ホーケンは
カリスマ的リーダーでありながら、自分がカルト思想にかぶれているとは
認識してない狂気の男だった。
ホリーを、リーチャーを利用しようとするも、徐々に、反撃にあう。

ってことで、後半、基地で捕らわれの身から抜け出し、反撃していく様は
わくわくどきどき~!
面白かった~!
リーチャーかっこいいし、ホリーも魅力的。きゃーきゃーわめくような
ヒロインじゃなくて、脚の怪我さえなければ一人でちゃんと戦える、怪我を
していても、できることをちゃんと考え冷静で有能なFBI捜査官であるのが
読んでてイライラしなくて素晴しい。
いくら有力者の娘であろうが、政府としては軽々しく動けない、という
政治の非情さもいい。将軍の首なんぞ簡単に挿げ替えられる、という組織の
リアル。
それでも助けに向かう少数精鋭な感じもかっこいい。ああでもその中に
裏切り者が!

結局もちろん彼女もリーチャーも助かった。ホリーがリーチャーに心ひかれて、
でも、もう決まった相手がいるの、というのもよかった。リーチャーはまた
流れていくから~。リーチャーもホリーに恋してしまったけれど。その切なさ
もよかったなあ。でもほら、非常事態での恋は長続きしないっていうし(笑)
面白かった~。満足!


|

« 映画「風立ちぬ」 | Main | 『冬のフロスト』上下(R・D・ウィングフィールド/創元推理文庫) »

「書籍・雑誌」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« 映画「風立ちぬ」 | Main | 『冬のフロスト』上下(R・D・ウィングフィールド/創元推理文庫) »