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映画「華麗なるギャッツビー」

*具体的内容、結末まで触れています。


映画「華麗なるギャッツビー」

1920年代、アメリカ。ウォール街は好景気に沸きたち、貧しいものは貧しく、
富めるものは際限なく金を得て、ばらまいていた。
一時作家をめざしたものの、今は証券マンとなっているニック。豪華な屋敷の
隣の小さな家を借りた。
いとこのデイジーは、億万長者と結婚しているものの、夫の女癖の悪さには
悩まされていた。
ニックの隣人、城といったほうがふさわしい豪邸で夜毎繰り広げられる豪華な
パーティ。住人はギャッツビー。怪しい噂ばかりで誰もその招待を知らない。
ある日、ニックにパーティの招待状が届く。ギャッツビーからの招待状。
それを受け取ったのはニックただ一人。他の客は勝手に集まってバカ騒ぎを
繰り広げていたのだった。初めて対面したギャッツビーは、ニックに特別な
親しみを見せるのだった。
 
2Dで見てきた。3Dで見る意味あるのかなあ?と疑問で。雪や活字や
豪華な城やパーティのシーンは3Dで奥行き入り込んでいくといいんだろう
なと思ったけど、個人的には2Dで十分満足。(できるだけ3Dで映画見たく
はないんだよー。眼鏡に眼鏡とか頭痛くなるし)

タイトルは前々から知っているものの、なんか今更~な気分で読んだことが
ない名作という感じだった。派手な退廃って感じかな、程度しか知らず、
初めて、こういうお話だったのかと知りびっくり。
純情恋物語ですか。

ディカプリオのギャッツビーにニックが初めて出会うシーン。ゴージャスな
パーティの最中、派手に花火が打ちあがり、ラプソディ・イン・ブルーの
音楽の盛り上がりとともにディカプリオが振り返って、アイムギャッツビー、
と笑顔で名乗られると。ああ。ニックの胸が打ちぬかれた音が聞こえた気がする!
私もときめいた! ま、ディカプリオもおっさんだよなああ、と思ったものの、
あれは打ち抜かれる!きゅん~。

んで、何故そんなにも大金持ちなのか謎のギャッツビーですが、実は、
ずっとニックのいとこのデイジーに恋していて、この豪華な城もバカ騒ぎの
パーティも、何もかも今は人妻となってしまったデイジーのため!戦争で
別れてしまった彼女を今も愛していて、彼女を取り戻すため、わざわざ彼女の
屋敷の対岸の城を買い、夜毎彼女のうちの桟橋の緑の灯りを眺めていたのだ。
な、なんだってー!
ニックにお茶会のセッティングを頼み、好意だよ、といわれて動揺し、そして
ニックのしょぼいおうちの周りを急遽整えさせ花を山盛り運び込み、お菓子も
持ち込み、と、めいっぱい準備してお茶会しよーってのに、デイジーが
やってきたとたん、豪雨の表に逃げ出し、びしょ濡れになってもどって、
緊張のあまり口もきけない。とかっ。中学生でももっとましだぜ!!!と
いうような純情ぶりを見せるギャッツビー!!可愛い!!!笑った。

ギャッツビーの運命の女、デイジーが、どうにもこうにも。とっても可愛い
けれど、頭からっぽ、というか、からっぽでいようという良家の子女でねー。
今の夫、億万長者のトムとの間に女の子ができてるんだけど、女の子で
ほっとしたわ。バカに育て、って。というような台詞があって。
あー。良家の娘のよさってそれなの???と、ギャッツビーの執着がちょっと
よくわからないんだけど、でも、そういうからっぽな美人にメロメロになる
っていうのも、なーんか、その、貧しさからの成り上がりなギャッツビーには
新鮮すぎたのかなあ、と、不思議なような、納得してしまうような。
ギャッツビーといっしょにいたいわ、とか、逃げ出したい、とか、さんざん
いちゃついておきながら、やっぱりトムとは別れられない。
まあ、5年の時間をなかったことにはできないってのはいいとしても、
でも、ほんと、デイジーあんたはいったい何なんだ~!という気がするねえ。
でもそういう女がいいんだろうねえ。

トムと話をつけようとして、お前はそもそも育ちが違う、てなことを
あげつらわれて、逆上して殴りかかりそうになるギャッツビー。迫力あった。
そこで殴らず止まったことも凄かった。でもそれで怯えて心が離れてしまう
デイジーとかってもー。デイジー。デイジー。所詮お金持ちに庇護される
ことでしか生きられないお嬢様のままのデイジー。なんか、わかるけど、
ギャッツビー可哀相~~~。
適当にギャッツビーに濡れ衣きせるトム酷い~~。

結局、ギャッツビーの友達はニックだけ、ね。
その後の大恐慌の前に誤解濡れ衣とはいえ殺されてしまったのはギャッツビー
には幸せだったのかも。希望もった瞬間の死だし。でもギャッツビーの才覚
があれば、大恐慌もなんとか乗り越えたりできたのかなあ。
やるせない。
誰もこないお葬式。階段で一人で泣いて眠るニック。取り残されたニックが切ない。
ニックはギャッツビーを愛してただろー。ギャッツビーも、誰かに語りたい、と
いう願いを叶えてくれたニックを大事に思っただろう。初めて、友達という存在
を得ることに不慣れな感じのギャッツビー可愛かった。

ディカプリオは迫力ありつつもなんか可愛い、なんか甘い、なんか純情な
おっさんでいいなあと思った。
ニックのトビー・マグワイアは、スパイダーマンの頃より今の感じのが
私はだいぶ好きだった。ちょっとげっそりしてる感じがいい。
デイジーのキャリー・マリガンはきれいで、愛されるだけの女、というの納得
だった。
衣装。ドレスやジュエリー、ほんっときれいでステキで華麗でうっとり~。
ティファニーはじめ、いろんなハイブランドが衣装提供してるらしい。
パーティシーンではこれでもかと華美に装った人々がわさわさしててクレイジー。
素晴しい。
バカバカしい祝祭感と、パーティのあとの虚無と、スクリーンいっぱいの絢爛を
楽しみました。

本も読んでみようかなあ。

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