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『この胸をどうしよう』 『甘い運命』 『純情不埒』  高遠琉加

*結末まで触れています。

『この胸をどうしよう』(高遠琉加/イースト・プレス AZノベルズ)
 
架(かける)と耀一(よういち)は小学生からの幼馴染。
モデルとしてデビューした耀一、大学進学の架。二人は東京で同居して
いた。人見知りで他人が苦手な架を耀一はいつも守ってきた。

幼馴染ものー。2004年刊。ちょっとテンプレすぎじゃないのか、と
いう気がした。二人の過去エピソードは説明ばっかりな感じだし、架も
実はかっこいい、と、見た目変身~とか。でもその分安定安心でさくさく
読んだ。「くちづけしてくれ」は笑ってしまったけど。架くんがその時
突然男になった(笑) 俺、と僕、と、混ざってる。キャラ的には「僕」
って感じだけどなあ。ま、男の子同士ですね。可愛かった。
北見さんと桜庭さん、ショートショートがついてたけど、んー。まあ、
おまけとしてはありでしょうか。私個人的にはあんまりそそられません。
 
『甘い運命』(高遠琉加/二見書房 シャレード文庫)
 
樫崎一(かしざきいち)は高校生ながら小さなアパートで一人暮らしを
していた。幼児期母からの虐待を受けていた。担任の湯原広和は進学を
勧めるが、一は感情を殺して一日も早く自立しようとしていた。
 
「愛と混乱のレストラン」というシリーズの番外編ってことらしい。
2010年刊行。
まだシリーズ読んでないのだけど、これ一冊で読んでもさほど困らない、
と、思う。私はこの一冊で十分感動した。
すごく重いテーマを扱っている。虐待の連鎖に不安を抱き心を殺していた
一くん。それでも、ある日限界を超えてしまった感情。傷害事件で少年院。
行き場のない一くん。
湯原先生も、両親と姉を事故で一度に亡くしてしまう。冬空の中、あまり
にも孤独だった二人が一緒に暮らすようになる。
たったひとり残された姉の子どもの赤ん坊を、助け合いながら育てるために。
赤ちゃんかよーずるいなあ、と思ったんだけど、この深い孤独と絶望の
救いになるには赤ん坊くらいのパワーがないと、生命力がないと、おさまら
ないよなあ。海ちゃんのキャラは素直にいい子すぎる気はするけど。
湯原先生と一くんに大事に育てられればいい子になっちゃうか~。
チョコレートのキスもとっても色気あって素敵でした。可愛い。
一くん超素敵。惚れた。

『純情不埒』(高遠琉加/アスキー・メディアワークス Bプリンス文庫)
 
ユイジはなかなかの売れっ子ホスト。お得意様の多香子から、旦那を誘惑
して欲しい、と頼まれる。歯科医のセレブ妻として暮らすための結婚だった
が、あまりにも真面目でつまらない夫に、ゲイなのではないかという疑いを
持ち、うまく慰謝料もらって別れたいというのだ。
真面目な大学生として佐倉と出会ったユイジ。金のため、うまく誘惑する
つもりが、いつの間にか本気で恋をしてしまった。
 
2011年刊行。これは単発かな。
騙すつもりがいつの間にか本気に、てまあこれもベタなパターンだとは
思いつつ、とっても楽しめた。ユイジくんかっこいい。年下攻、甘え上手
な攻いいな~。
雑誌掲載と、書き下ろし続編。続編では5年ほど一緒に暮らして、ユイジ
くんはちゃんと弁護士になって、というところ。歯医者と弁護士か。ユイジ
くんちゃんとつりあういい男になっててすばらしい。
すれ違いながらもちゃんとらぶらぶ。
いつか終わりがくるのが怖い。と、イケメンもとノンケの年下くんとの恋に
臆病になり、自分から終わらせようとする佐倉さん。イライラする(笑)
でも可愛かった。ユイジくんがやっぱりいい男すぎるー。可愛い甘え上手で
いい男。完璧だ。楽しかったー。

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