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フランシス・ベーコン展  東京国立近代美術館

フランシス・ベーコン展  東京国立近代美術館
 
行ってきました。
ベーコン、なんか名前は知ってる気がする、くらいだったのだけれど、
終わりのほうで、デビッド・リンチやデビッド・クローネンバーグが影響を
受け、というような文言があり、なるほどと思う。リンチ大好き。どっか
でいつのまにか名前を見たことがあるんだ。

1090年、ダブリンに生まれる。1945年頃がデビュー、かな。
1992年死去。享年82歳。

 1、移りゆく身体 1940s-1950s
 2、捧げられた身体 1960s
 3、物語らない身体 1970s-1992
 4、エピローグ:ベーコンに基づく身体
 
という構成で展示されていました。
展示されていたのは大作が多いなあと思いました。初期の頃は色が暗い。
最初のやつは背景が鮮やかなオレンジだったけれども、他は、大体黒い。
人物の輪郭線はなくて、半透明だったりする。叫ぶ口、歯、は見えるけど
目ははっきり描かれていない。
立方体な四角の線に閉じ込められている? 囲われているのに、不安定。

絵のガラスと金の額縁にこだわりがあったようで、その注意書きが何度も
あった。ガラスの反射や映り込みが見難いだろうけれども、それもベーコン
のこだわりです、というような。
隔たりがいいのだ、というようなことばがあって。
その隔たりとか、枠とかに囲まれている叫ぶ人。憂鬱気な人。ぐにゃと
力強く歪む人。閉じ込められているというよりは閉じこもりたいんじゃない
のかなあ。でも不安なんだよなあ。出てゆきたくもあるんだよなあ。たぶん。

「走る犬のための習作」かなり好き。影みたいな輪郭のはっきりしない白い犬
の姿、が、それなのに犬で、不安定になる。首をかしげてずーっと見てしまった。

三習作、というのがあって、同じ人物を三方向から描いて三つで一そろいに
している。
犯罪者を正面横から、って写真写すような感じに。
それもでも顔が歪んで。

恋人、「ジョージ・ダイアの三習作」もねー。恋人だけどこうも歪むのね。
何故穴。黒い穴。穴がこわい。ふふふふふ不安定になる~。
背景のピンク、淡い桃色、かな、その色はきれい。
同じくらいの年に描かれた(1970)「三幅対―人体の三習作」、
女体だけど顔は男っぽいような、白い綱渡り的な大きいやつの背景も同じ色
だと思う。

「ジョン・エドワーズの肖像のための三習作」(1984)はわりと具象な
感じの肖像画風で、このときの恋は不安定じゃなかったのかしら? と妄想。
爽やかな色合いだったし。
 
死の数ヶ月前まで製作を続けていた、という最後の作品、「三幅対」(1992)
は、自画像な顔? と、セナの顔? とが顔写真風で、あと下半身。真ん中のは
頭部に矢印。あちら側へ行こうとしているような下半身。あちら側から越境しよ
うとしているかのような下半身?
こう、ずらっと見てくると、ブレないテーマだったのかなあ、と納得する展示
でした。

真ん中あたり、ゴッホの肖像のための習作 はカラフルだし色が力強い。
ほとんどペンティングナイフでガツガツ絵の具乗せてったのかなーと思う。
でも大体のは輪郭が溶けていく感じが、こわい。力強いのに、不安定~。

スフィンクスのシリーズも好きだった。肉がついてるのじゃないのが好き
だった。ババっと部分的にしか色のせてなくて描かずにおいて形が見える
のがすごいかっこいい。

三分ほどの、インタビュー映像見た。クリアに喋る人だなあ、という感じ。

土方巽の舞踏? のフィルムも見た。うーん。ベーコン的身体?
不思議。舞踏とか、わかんない。。。そしてなんか間寛平ちゃんに似てる、
顔も動きも、と思ってしまってからダメだ。いや、なんかわかんない迫力
あるんだけどー。わかんない。
最後のインスタレーションの映像も。
インスタレーション、って、こういうものなのですか、と思ったけど、
ベーコンに基づく身体ですか、と、思ったけど。ん~う。私にはわからない。
映像もの、っていうのが私はそもそもあまり好きじゃない。好きに見たいの。
自分が好きなように見たいの。映像って、見せられている時間をそっちに
コントロールされるのがなんか嫌。

そんなこんなでじっくり見て、二周ほど見て、堪能しました。
2時間以上経過。疲労困憊。一応ざっくり常設のほうも入ってみたけど、
丁寧に見るような気力はなし。
ルソーの絵が一枚あって、それはわーい、と喜んで見ました。
中村不折の西洋画の大きいのも一枚あった。へー。
工芸館へ行く気力はなし。帰宅。

何も知らずに行ったわりにはすごく面白く思えた。ちょっとくらいは
知ってるほうがきっともっと楽しいんだろうなあ。
一応美術手帖の特集があったやつを見てみようかな、と、図書館チェック。
ほんとは行く前に見ておけばよかったかなあ。ま、解釈とかできなくても
好きに見るでもいいのよ、と、自分を慰めておく。
ゆったり見られてよかったです。

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