« 映画「ホビット 思いがけない冒険」 | Main | 『WEED』 『FLOWER』 »

『恐怖の谷』(コナン・ドイル/光文社文庫)

*たぶんネタバレ。

『恐怖の谷』(コナン・ドイル/光文社文庫)

ある日ホームズのところへ届いた暗号を知らせる手紙。恐ろしい
犯罪が行われようとしているらしい。なんとか暗号を解いたものの、
もたらされたのは起こってしまった事件の知らせだった。

ホームズものの長編の最後だそうです。
これで一応私は聖典?の9冊全部読んだかな。たった9冊なのか、と
思うねえ。長編4冊といっても、緋色も、これも、後半は事件になった
男の過去、ということで半分はホームズもワトスンも関係ないね。

この事件のモデルになったらしい、という、アメリカでの犯罪結社
みたいなのとか、ピンカートン探偵社が実際の事件だった、というのが
なんか凄い。モリー・マグワイアーズっていうのが、この中のスコウ
ラーズのこと。『モリー・マグワイアーズと探偵たち』という本が
あったのね。ドラマチック~。

恐ろしい犯罪組織の元締め、犯罪王モリアーティ教授のことが、
実際姿は見せないながらも描かれているのがこの作品だったのか。
この中ではまだホームズは時間が必要だ、とじっくり恐れている
ようだったけど、でもあれ、わりとあっさりともみあって滝つぼに
落ちたじゃん。と、その先を知ってる身としては、まあ大丈夫だよー
と、ちょっと気楽に思ってしまった。

事件そのものとしては、死んだと思われていた被害者が実は生きて
いた、とか、そういうのはもう驚かないね。顔が無残に、って時点で
疑いが。ホームズの当時はまだまだ驚きのトリックだったのかな。
後半の、過去のお話は犯罪アクション!みたいな感じでそれはそれで
面白く読んだ。

冒頭の、暗号を解くためにワトスンくんとあれこれ言うホームズ。
この、本をつかった暗号ってBBCドラマでもやってた。ここから
とったのねー。
二人のやりとりは相変わらずらぶらぶに読めて凄い楽しい。
この中でのもえもえシーンは、二人で宿に泊まっていて、捜査に
出かけたホームズが夜更けに部屋に戻ってきて、っていうところ。
 
  ホームズはロウソクを手に、わたしの枕もとに立っていた。やがて、
 ひょろ長い身体をかがめてわたしの耳もとにささやいた。
 「ワトスン、きみは、頭のおかしいやつとか、脳軟化症のやつ、正気
 をなくしてしまったやつ、そんなのといっしょの部屋で眠るのはいや
 かい?」
 「いや、ちっともまわないが」わたしはそう答えながらも、あっけに
 とられていた。
 「そいつはありがたい」それが、その晩ホームズの口からもれた最後
 の言葉だった。
 
ってー。(P123)
夜中だとはいえ、二人の部屋なのにーわざわざ耳もとに囁くホームズ!
きゃー。僕はヘンかもしれないけどいっしょに寝てくれる?と甘える
ホームズ!いいよ、ってあっさり受け入れるワトスン!きゃ~。
うっとりです。
 
跳ね橋で外とは隔絶する館。無残な顔のわからない死体、というので、
パタリロを連想。首がなくなる死体の事件があったなあ。でもトリック
などなど全然違ってた。なにかにつけて私の印象が強いのがパタリロ
なんだなー。けど、後半のお話なんかも、パタリロでやって似合いそう
と思う。パタリロがミステリやハードボイルドな感じをものすごく上手く
とりいれてやってたんだな、と、いまさらながら実感。初期の頃のを
まとめて読み返したい。。。たぶん昔の引越しの頃に始めの方のは処分
したような気がするなあ。あああもったいない自分の馬鹿バカ。今も
必ず買ってるからあちこちにバラバラになってるけどけっこう持ってる
とは思うけどなー。まとめ読みしたい。。。

と、原作は読み終わってしまった。BBCの次日本で放映になるのは
いつだろう。待ち遠しい。元ネタ拾いながら録画また見よう。

|

« 映画「ホビット 思いがけない冒険」 | Main | 『WEED』 『FLOWER』 »

「書籍・雑誌」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« 映画「ホビット 思いがけない冒険」 | Main | 『WEED』 『FLOWER』 »