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『死せる獣 ―殺人捜査課シモンスン―』(ロデ&セーアン・ハマ/ハヤカワポケットミステリ)

*具体的内容、結末まで触れています。


『死せる獣 ―殺人捜査課シモンスン―』(ロデ&セーアン・ハマ/ハヤカワポケットミステリ)
 
コペンハーゲン警察殺人捜査課課長、コンラズ・シモンスン。
娘との休暇中に呼び出された。
学校の体育館に、吊るされた5人の男の死体が発見されたのだ。

捜査がすすむ前に、新聞社が犯人からの動画を公表した。被害者は
小児性愛者。世論は犯人よりも被害者への嫌悪一色に染まった。
犯人逮捕への協力が得られず世論からの逆風の中、刑事たちは懸命
の捜査を続ける。

デンマークでの子どもへの性的虐待のデータみたいなのが作中で
出てくるのだけれども、かなりひどい。どのくらい本当なのかわから
ないんだけど。そして世界各国でどうなのかよく知らないんだけど。
おぞましい殺人事件を捜査し犯人を追い詰め捕まえる!という単純な
警察の正義がまるでない状況が続いてなかなかつらい。
殺人犯たちのほうが悪い、と、思えなくなる。殺された奴らの酷さが、
子どもを性的虐待するものたちの酷さが辛い。
かといってヒステリックに小児性愛者への一方的暴力ってのもダメだ
と思うんだけど。
警察の中でも犯人逮捕へ一丸となれない、刑事たちもノイローゼっぽ
くなっていくのが辛い。
首謀者のピア・クラウスンは仕組んで、自分はさっさと自殺しちゃう。
だから最終的には本当の犯人は捕まえられないしー。
子ども虐待するやつら思い知れ!という主張、こんなやり方ではなく
声をあげることはできなかったのか。こんなやり方だからこそ世論を
激しく動かしたとも言えるし。重くて難しい問題だ。。。
 
キノボリを捕まえたあとのシモンスンの、トラウマえぐるような
やり方も辛いし。シモンスンも娘を脅迫のだしに使われたという怒り
があり、事件に捕らわれすぎておかしくなりつつあり、みたいなこと
でもあり、なのだろうけれどもー。でもー。
いろいろかなり辛かった。

登場人物では、まだ少年ぽいらしいギークらしい、マーデ・ボールプ
くんが可愛いのかも。007のQを連想。
女伯爵、って呼び名もなんだかどうなのと思うわ。お嬢ちゃんな
パウリーネは、なんかもっとしっかりしなくていいの?と思うわ。
大丈夫なのかコペンハーゲン警察殺人捜査課。がんばれシモンスン。
シリーズですでに三作出ているらしい。次が出たら読むかなあどうかな。
ぜひまた読みたい!ってほどではないかも。

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