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映画「黄金を抱いて翔べ」

*具体的内容に触れています。
*結末まで触れています。
 

映画「黄金を抱いて翔べ」
 
北川に誘われて、銀行の地下に眠る黄金強奪の仲間になる幸田。
ネットワークエンジニア、エレベーター技師。爆弾魔。なりゆきで
北川の弟。
それぞれに闇を抱えた男たちが黙々と強盗計画を練り仕事をやり遂げて
ゆく。次々と予想外の邪魔が入りながらも、行動の日は、きた。
 
映画化かー、と聞いて文庫読んだのが今年の二月。(自分の日記参照したぜ)
これがデビュー作というから驚きーの高村薫作品。
キャストも素晴らしいし、監督も原作好きでずっと映画化したかった、
とかで、すごく楽しみにして見た。

当然ながら、あの原作を丸ごと映画にはできないよなあと思う。映画は映画。
原作を忠実に踏まえつつも、取り上げる要素は限られている。同性愛的な所、
キリスト教な感じはごそっと消されていた。多少の味付け程度にはあった
けれどもなー。私は、幸田とモモがどう絡むのかがドキドキだったので、
ああーまー、そりゃそうかーそうだよねー、と、がっくりしつつもそれはまあ
仕方ないと思った。
てか、その辺に関しては監督と私は読んでいる本は同じはずだけど、全然
読み方が違うんだろうなあと。
で、ラストも、私、最初読んだ時には、幸田どうなったんだろう。生きてて
ほしいな。死んじゃったかなあでも生きててほしいな、と願った。死んだ、
と明記はされてなかったと思うんだけど、映画ではがっつり死んでたな。
監督の読みとしてはそうだった、という結末か。
んーそれはそれで納得。

北川の浅野忠信、すごく似合ってた。よかった。幸田の妻夫木くんも、かっこ
よくてほんとーにセリフの少ない役を抑えながらも熱くやっててくれて素敵。
幸田のイメージとは違う、、、と思いつつも、映画は映画、と思う。
中途半端な野田な桐谷健太、大阪弁ネイティブなんでしたっけ。いい。もう
ちょっと崩れた男であってほしかった気はする。
元エレベーター技師、じいちゃんな西田敏行は言うまでもなく上手い。んむ。
モモは東方神起のチャンミン。って、えっと、ちゃんと普通の顔見たの初めて
くらいな私でも、お、クールビューティいける、というかっこよさ。
弟、春樹くんな溝端淳平くん、よかったなあ。すごいヤンデレっつーのか、凄く
あやうい、ダメな感じが。若くてめちゃくちゃでむき出しのナイフな危なっかしさ。
人を傷つけるより自分を傷つけてしまううすっぺらなナイフ。あーあ。
無駄に色っぽかった北川の奥さん。。。辛い。。。

仄暗い闇の大阪の感じ、すごくよかった。
中ノ島だー、あの辺歩いたことあるよ、とか、少ーし知ってる場所なんかが
あった。見たことのある街。でも真夏でも、この作品の中では昏い。
でもしっかり大阪のおばちゃんはいたりして、笑わせたりして。
唐突な激しい暴力。血。
け、警察ー早くーって思うのになかなかこないー。銃でドンパチやってても
意外と誰も通報しないとか、でもなんかリアルなのかも、と思わせられるのが
凄い。
 
銀行強盗の日も、すごくドキドキしてよかった。実際やっぱこれは、映像で
見ると凄いこわいし迫力だし爆発ドカンドカンは、映画こそ!で、よかったー。
痛かったー。

ただやっぱりどうしでも私にとってはなんか物足りない。
男の、幸田の色気が足りない。幸田くんはまあちゃんとモテモテだったけれども、
なんていうか、もっとこう、みんなが幸田を奪い合う話なんだよ!
と思ってるのは私だけかもしれないけどさ!
妻夫木くんは悪くないんだと思うんだけど。映画そのものがそういう話じゃない
つくりをしているのだと思うから。男たちのエネルギー話だと思った。
原作だと、こころのはなしをしよう、というところがあったと思うんだけど、
そういうことは映画じゃ言わない。
言わない映画にしたんだというのはいいんだけど。
でも私はそれ物足りない~。
面白くてよかったけど、個人的にはもうちょっとが残念でした。
見終わってぐったりと疲れちゃうのは素晴らしかった。うん。

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