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『冷血』(トルーマン・カポーティ/新潮文庫)

『冷血』(トルーマン・カポーティ/新潮文庫)
 
カンザス州西部のホルカム村。農場主のクラッター氏は村の尊敬を集める
名士だった。クラッター家には、子どもが二人。ナンシーとケニヨン。
上の娘二人は家を出ていた。夫人とあわせて四人の家族。土曜日の夜、
四人全員縛られ銃で撃たれ殺された。
ペリーとディックという二人の男に。
 
ノンフィクション。1959年の11月に起きた事件のこと。1965年
発表、だそうです。ニュージャーナリズムの源流とされる作品だって。
70年代のニュージャーナリズムっていうのがまず私にはわからないの
だけど。なんだろう。こういうノンフィクションってことなのかな。
膨大な関係者の話。それが淡々と、饒舌に執拗に描かれている。それぞれ
の語った口調そのままなのかもしれない。別に事件とは関係ないだろうと
思うような、その語り手自身の物語も膨大にある。
被害者となったクラッター一家。加害者となったペリーとディックそれ
ぞれの生い立ち。それぞれの家族。クラッター家と多少なりとも縁の
あったホルカム村の住人たち。
ノンフィクション、なのだろうけれども、小説的というか物語的。
クラッター家と、そこへ犯罪に向かう二人の男と、最初から並列的に
描写が続いて、だんだん近づいてくる男たちを読みながら、怖いというか
なんだろう、すでに殺害の事実というのを知って読むので、運命の
理不尽さに疲れるというか。
一家惨殺の場面も、ドラマチックというわけじゃない。淡々と、男たち
がそうした、という出来事の連なり。語る言葉はあふれているけれども
その内心に踏み込むことは書かれてないから、小説的感情のゆさぶりが
ないのかなあと思う。
淡々と読んだ。
読み終わって疲れた。
クラッター家の人は、ペリーを傷つけるようなことはしなかった。でも
ペリーの人生のこれまでの鬱屈のつけをのように殺されてしまった、と、
いうような話なんだけど。
まったくもって理不尽。。。惨殺の被害にあうなんて理不尽以外の何物
でもないと思うけど、ほんと、何一つ納得できない疲労感。
犯罪者の心理、なんて、心理分析なんかのレポートもあるけど、別に
何もわからないじゃない。
饒舌に疲れた。よくこんな風に書き上げたなあと思う。
ノンフィクション・ノベル。
ノンフィクションは、疲れるよ。

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トークイベント「表現大観光」

25日日曜日、「表現大観光」というトークイベント(?)に行ってきました。

筑摩のインフォメーションからざっくりコピーすると↓

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西崎憲『飛行士と東京の雨の森』(小社刊)
&山田航・穂村弘『世界中が夕焼け』(新潮社刊)刊行記念
「表現大観光」西崎憲×穂村弘 司会:石川美南


作家・英米文学翻訳家の西崎憲と、歌人・エッセイストの穂村弘が〈表現〉を
追って世界を旅します。
詩歌、小説、映画、音楽に現れる表現の大観光。ジャームッシュはなぜ座った
アングルを多くとるのか、井の頭線の女子高生はなぜ一円玉を電車の隙間に
捨てるのか? 世界の水面に氷山の先端のように浮かぶそうした〈表現〉の意味を、
驚きかつ笑いながら二人で観て歩きます。ぜひご同行ください。

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こんな感じで、募集20名、メールで申し込んで抽選、ってことだったので、
うーんまあ当たらないかなあ、と思いながら申し込んでいたら、当たった。わーい。
でも歌会の日で、焦る。しまった。当たるだなんて。そんなこんなで行く前には
いろいろバタバタしてから渋谷へ。

場所は隠れ家的?バーで、せ、狭い。でもその小さな空間ならではのマイクなしで
のおしゃべり。朗読。
西崎さんがお気に入りバーだそうで、そういう意味でも、前にいる三人のホームに
観客が招待してもらいました、という感じが素敵でした。私がよく見たことがある
のは穂村さんだけど、なんか確かに他の場で講演したりしてるよりリラックスして
喋っているかのよーに感じた。それはこっちの勝手な思い込みだけど、そう思っ
ちゃうような小さな空間でした。
 
表現の観光、といっても、うーんと、観光なのか?
それぞれがこの表現凄いと思った感じというのを紹介してくれていました。

まずはお互いの本のことについてなど。『世界中が夕焼け』っていうのは
めずらしい形式の本だよねえとか。
 
穂村さん「見出詩(みだし)」。ネットニュースなんかで、限られた短さの中に
記事の内容を伝え興味持たせるようにしてるんだけど、その圧縮のし方がヘタで
詩に近づいてしまっている表現のこととか。
「七三分けの男 路上で下着奪う」これは記事見てみるとまともに見出しにする
ならば「刃物男 路上で女性の下着奪う」ってこと。でも「七三分けの男」という
ヘンなところに焦点があたってて興味をそそる、ね。うん。ヘンで素敵です。

「春の急行列車 湖底へ」なんだか素敵なのどかな旅の話のようだけれども、
列車が脱線して落ちたという大事故の記事だった。「春の」「へ」というのが
観光旅行っぽいのどかさを出している、と。うん。なるほど。
 
わからなないこと、透明な理論が背後にありそうな魅力や迫力のこと。
「幻聴妄想かるた」と与謝野晶子の歌のそっくりさ。
そっくりとはいえ、与謝野晶子は歌としての助走がある、すごい、とかわかって
とても面白かった。

西崎さんはギター伴奏したり、なんかもうすごいマルチ才能ある人なんだねえと。
井の頭線で見かけた女子高生の話とか。井の頭線私しょっちゅう乗ってるけど
そういうのに遭遇したことないよ。そういうのに遭遇すること、それを感じる
ことが、才能なんだなあと思う。

穂村さん、石川さんの短歌の朗読。
西崎さん書下ろし?の「8」というショートストーリーを、客席みんなも参加
しての朗読。プリント配られて短いセリフがあるの。自分読むとき緊張した~。
でもみんなでそういうタイミングはかって、というのも楽しかった。

最後には、司会進行がということもなくなんか前で三人が喋ってるのを見てた。
うーん、とか沈黙があるのもね、まあそんな感じかなと思う。
終わったあとはみんなで懇親会、という企画でもあり、ホームなんだろうなあ。
私はアウェイ気分いっぱいだったよ。
サインしてもらいたいーと思いつつも友達にお願いして本をたくして離脱。
ふんわりした時間でした。
 

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『世界中が夕焼け』(穂村弘 山田航/新潮社)

『世界中が夕焼け』(穂村弘 山田航/新潮社)
 
穂村弘の短歌の秘密
 
山田さんがネット上で、「穂村弘百首鑑賞」というのをやっていたそうで、
それを面白い、ということで、穂村さんが自作短歌についての本を、と
言われたときに、一緒に一冊、ということにして、この本ができた、と、
いうことらしい。
百首はなくて、五十首。山田さんの鑑賞文と、穂村弘のコメント。穂村さん
のコメントは、自作短歌についての鑑賞文について、という感じ。
(普通に自作の解説もしているのもあるけど)
一つの歌をこう多層的に読むのは面白かった。
私の読みとは違うなあと、山田さんの鑑賞文を読みながら思ったり、おー
そういうことまでもか、と感心したり。そして穂村さんのコメントで、
違ってるのかとかそうだったのかとか、でもそういわれてもわたしは私の
好きに読むさ、と思ったり。
とてもわかりやすく面白いので、すいすい読んでしまった。
穂村さんのコメントがやけに短いのとかいろいろ長いのとかのバラつきも
面白いと思う。
 
穂村弘のエッセイしか知らないよ、という人のための穂村短歌への入門書、
という感じなのかなあ。小難しいことじゃなく、ただ一首について述べて
いるのがわかりやすい。多少の背景的なこととか流れとかもないわけじゃ
ないけど。
初期の歌だけでなく歌集にはなってないわりと最近の歌のこともよく紹介
されている。その辺のことをあまり追いかけられてなかったので、へー、
と思いながら読む。

穂村さんの短歌面白いけれども、まあ正直私が短歌についてわかるわけじゃ
ないんだけれども、いろいろテクニックが駆使されてるんだなあっていうの、
ここで読ませてもらってなるほどと思ったけど、んー。
凄く共感をしたり、凄くわかるとか、わかってくれてるとか思い込んだり
できる歌あるんだけれど、んー。

穂村さんの女性への憧れというか、女神だと思ってて云々の話は何度も
聞いたし読んだし、ああそうなのねと思うけど、そこらへんがやっぱり
どうしても私にはダメなんだと思う。
村上春樹にも通じるような。私の中では似てるんだなー。女の子とつき
あい愛し大事にしてるよーでいながら、僕の都合のいいように僕のこと
しか考えてないしほんとは女の子と向き合おうなんてさらさら思ってない
よねーというマッチョな感じ。一見すてきなきらきらで柔らかく優しく
でもマッチョだなーと私は思ってしまってなんか私にはダメ。
でも穂村弘のファンだし、穂村弘好きにならなかったら短歌やってみよう
としてなかったと思うのだけれどもー。

とまあ、ぐだぐだしたことを自分の中では思いながら、この本はほんと
面白くすいすい読みました。穂村弘の短歌こんなに面白くて素敵です、と、
エッセイしか知らないかもしれない人たちのところに届くといいね。

あ。好きだった歌この中からひとつ。
 
  指さしてごらん、なんでも教えるよ、それは冷ぞう庫つめたい箱
 
これは明智と二十面相の一連にある、のかな。『ラインマーカーズ』今確認
してないけど。
その前の「こんなめにきみを会わせる人間は、ぼくのほかにはありはしないよ」
の歌がきゅんきゅんで好きすぎてこの一首へ目が届いてなかったわ。
穂村さんのコメントで、エヴァのカヲル君みたいなイメージでとか書いていて、
ああ、エヴァ先日見たばかりですしー。
まあ結局私が好きなのはそういう世界です、と、自分の好みをまた認識しました。

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映画「のぼうの城」

*具体的内容結末まで触れています。


映画「のぼうの城」見てきた。
 
天下人たらんとする秀吉は、関東、北条勢へ兵を発した。
小田原城に集結する北条方。その他各地の城。そのひとつ、成田氏の
忍城で留守居をする成田長親。
でくのぼう、として領民から「のぼうさま」と呼ばれ親しまれている
長親は、戦わずして開城、という事前の話し合いから一転、石田三成
からの使者に戦う、と宣言した。
石田率いる秀吉方軍勢二万。忍城の兵、500。戦が始まる。

原作は読んでいません。
でもあの表紙の殿の横顔の絵は知ってる。あの横顔、萬斎さまそっくり
じゃないかと思った。
横顔を印象的に写していたなあと思う。かっこよかった~!!! 
 
のぼう様は、単に愛されるというよりはなんだかもう、ダメだなあ
わしらが支えてやらねば、と、周りの人を動かす愛され。奇妙で捉えどころ
なくて、浮いてて、なんだかダメだけれども、実は天才キレ者なのでは、
という凄みもあるという。奥深い魅力のある人物。
その奇妙に浮いてる感じ、ほんっと萬斎さま最高にはまり役だと思う。
素晴らしい!
ダメ殿だけど、かっこいい。声いい~。「みんなー、ごめん!」って演説
のとき、ほんとにあの広大なオープンセット、夜空に声が通りこだまみたい
な響きが冴える。すーばーらーしー!
きりっと姿勢正したときのうつくしいことといったら!所作も当然きれい。
素敵~!

そしてのぼう様長親の幼馴染というかまあ、ガキの頃から一緒で世話やいて
やってるんだろうなーという、丹波が佐藤浩市。くー!かっこいいし!
馬で駆け回るのにほんと惚れ惚れ。戦う姿も痺れる~!
長親に呆れながらも、もーすごくすごく甘やかしてると思うの!なにその
しょうがないから命がけでついてってやるよあの馬鹿!って感じ!
二人でいるシーンにときめきすぎて私モエ死んだ。可愛い。君たち凄くいい!
 
石田三成のほうも、軍略の才能ないダメ三成くんを周りが一応サポート
しますか、という。
なんかこう、戦だけどそれぞれにがんばって戦うぞー!というのがどっか
爽やかで、面白く見られた。
のぼう様と仲間たち、が、男の子ってしょーがないなーという勢いなのが
素敵なんだなー。
甲斐姫との恋愛要素みたいなのをさらっと流してるのもよかった。余計な
もんはいらねー。
 
農民たちのなかに尾野真千子。農民の中ではいい役だけど、尾野真千ちゃん
もっといっぱい出番があってもーと、もったいない気がした。まあでも女優
の出番ってものがそもそもあんまりない映画でね。
水攻めのシーン、特撮、ミニチュアセット使ったりしてたのかな。
3.11の影響で公開延期なのもむべなるかなという、押し寄せる水から
逃げる、水に全てをダメにされる感じ、迫力あった。

そして田楽踊りで敵も味方も全てをのせてまとめて、自分を殺させる、という
あのシーン!
もーーーほんっと、野村萬斎なくしてはこの映画はないね、と深く納得の
素晴らしいシーン。
原作を読んでないけど、なんか最初から萬斎さまキャストにあてがきしたのでは
ないかという気がしてしまうほどに、のぼう様って萬斎さまなんだね。
踊りも歌も萬斎さまがつくっていたようだし。いいもの見たなあと満足。 
 
言葉が完全に時代劇調ではなくて、普通の今のセリフしゃべったりしてるのも、
私は笑って楽しく見た。「そんなわけないでしょ」とか長親くん可愛いw
そういうので、テレビっぽいなーとは思ったけれども、でも合戦シーンは
しっかり迫力だったしガツガツ泥臭く殴りあい殺し合いザクザク人も死ぬし、と
いうのはちゃんとまっとうに映画してると思った。
 
最後の決戦あわや、というところで、肝心の小田原城が落ちた、という知らせ。
のぼう様たちはもう開城するしかない。
そうして、戦は終わる。
 
エンドロールのときに、忍城の名残はもうなくて、今現在、埼玉県らしいけど、
その今がうつしだされていた。
光成が水攻めのためにつくった堤防、石田堤が一部今も残っているのねえ。
それ見てうるっとしてしまったよ。
これは歴史。これはほんとうにあったこと。そして今につながる時の流れ。
田んぼは蘇り受け継がれ、稲は実るよ。
すべてがめでたしめでたしで終わるものではないけれど、見てよかったと、
大満足でした。

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『飛行士と東京の雨の森』(西崎憲/筑摩書房)

『飛行士と東京の雨の森』(西崎憲/筑摩書房)
 
短編集。かな。長めの短編とほんとうに短い短編と、7つのお話。
 
「理想的な月の写真」「飛行士と東京の雨の森」「都市と郊外」
「淋しい場所」「紐」「ソフトロック熱」「奴隷」
 
どれもとても静か。
帯には「大都市東京を舞台に描かれる、死と孤独と再生の物語」と
ありまして、ええまあそんな感じ。
遠くへの憧れとか、今ここであることの淋しさとか、動けなくなって
足もとが暗闇の深遠に突然なっちゃうような感じとか。
ともあれ、いずれも語り口は静か。自分のことでも少し距離をとって
見つめているような、分厚いガラスケースごしに綴るような。
 
「理想的な月の写真」は、ある日娘のために音楽をつくってほしい、と
いう頼みをうける男の話。飛び降りて自殺してしまった娘の思い出を
音楽にしてCDをつくって欲しい。
気前よく支払われた報酬のために、という以上にその仕事に熱中して
ゆく。娘のために。最後には誰にもきかれない音楽。
言葉で音楽をつくってゆく話を綴っているのが面白かった。音楽に私は
詳しくなくて書かれているのが実際にきこえるような気がするとかでは
ないけれども、丁寧に描かれている音楽の話は素敵だった。 
 
「淋しい場所」は、父母を亡くして、仕事を休職中で、自分は淋しい
場所が好きだったのだ、と、そういう場所の写真をとる男のお話。
淋しい場所はどこにでもある、ね、というのがなかなか素敵だった。
廃墟写真のイメージ、写真集になってるようなのよりもうちょっと
ささやかな感じなのだろうと、この話では思う。最後のマンション(?)
は大きい感じだけど。
再生、できたのかなあ。
 
んー。
一応読んでみた。面白かったし素敵な雰囲気だと思った。
自分が大好き!となる本じゃないけど、読んでみるのはいい機会
だったかなー。

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映画 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』

*ネタバレあります。
考察的なことはできません。自分用感想メモ。


『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』見に行ってきた。
 
いや。えっと。
テレビで、序、と、破 をやってたのを見て、一応の予習はできてた。
冒頭6分の放送も見ていた。ので、始まった時には、おおっ宇宙での
作戦遂行かっこいいー!とワクワク!
アスカかっこいい!マリといつのまにやら共同作戦なのね。目標って
何なんだー。
と。楽しく見始めたのだけれども、えーとー。
シンジくんがまた目覚めて、ここはどこ状態。見ている私も、さてあれから
どうなってんだ。シンジくんと同じくきょろきょろ。
で、ミサトさんみたいな人いるけど艦長とかいってるし、あれはリツコさん
だろうけどベリーショートになってて、えーとー、とか思う。
戦いになるのに、シンジくんはエヴァに乗るな。なにもしないで。と冷たく
言われるだけ。
なんでなの。
なんなの。
誰か説明してよ。シンジくんに説明してあげて!てか、私にも説明して!
 
そんなこんなで、一切の説明は最小限というかほんっと断片で、14年後
らしいなーとか、ネルフとミサトさんたちは今敵対組織らしいなーとか、
アスカの姿は変わってないけど、それはエヴァの呪縛だとかで、実際は28
なわけ?とか。
綾波は?
綾波はいない、っていったのに、綾波の声が!
ってんで、シンジくんに誰も説明しないのでやっぱり怒って綾波のほうへ
行っちゃうのでした。
話し合おうよ!大人のみなさん、話そうよもっとちゃんと!(笑

 
綾波はすっかり三人目。三人目か四人目か知らないけど、あの綾波じゃない。
ピアノをひく少年、カヲルくんとの出会い。
相変わらずなんの説明も優しさもない碇父さん。謎のゴーグル的なもんかけて
ました。まっとうに老けてる冬月さん。冬月さんはもう碇父さんについていく、
って諦めてるようだ。清盛についてく盛国か。ユイと自分の計画のことしか考
えてないらしい碇父さん。止めてよ冬月じーさん~。
 
暇すぎるシンジくんはカヲルくんの誘いのままに、ピアノを弾き、二人はいいね
とか、君に出会うために生まれてきたのかもしれないとか、もうメロメロにされ
てしまいます。あんな状況であんなふうに微笑んであんな風に言われて、あんな
に好意全開にされて、メロメロになるしかないよねー。
サードインパクト起きて大変なの、って世界見せられて。シンジくんのせいだよ。
ガーン。
でも大丈夫。世界をつくりなおせるよ、と、またカヲルくんに全面的によしよし
大丈夫されて、もう何も考えられず、ちょっとまて、あの槍なんか違う、って言
われても、もう聞く耳持たないシンジくん。きみのせいじゃないよ、ってカヲル
くんがまたしても首爆発で目の前で死んじゃう。
シンジくん、ガーン。
でも、どっちがいいのかなあ。TVの時みたいに、裏切ったな!と怒りと苦しみ
の中で、自身の手でカヲルくんの首千切るのと、目の前で自爆されんのと。
まあどっちもイヤだ。。。
今回もカヲルくんは超絶うつくしくてやさしくてメロメロ甘くてきれいで素晴ら
しかったー。 
 
アスカはそれでも最後シンジくんの手をとって立たせ歩かせた。
コピーの綾波もついて歩いた。
あれは、それでも、希望のある「つづく」かなあ。うーん。
 
ネットをようやくぐるぐる見て回る。みんな凄いいろいろ考察してるしよく
見ている。面白い。
あーエヴァってこんなだったよなあ。
わくわくさせる動きでひきこんでおいて、わけのわからない用語説明なしに
撒き散らして、物語の整合性とか丸投げ。考察し、意味を見出し、推理するの
は、見ているものが見つけだしたいだけ無限に可能、という感じ。
正解なんてないんだ。
 
3.11の影響はある、とのこと。
うん。
あの。
シンジくんの防護服姿は。
世界壊した時に、当然ながら原発は壊れ、おびただしい放射能は撒き散らされた
だろう。ま、それにしちゃ、ネルフ、ジオフロントなのに空が、とかいってて
地上へとむき出しにつながってるはずのネルフの中では防護服なんて着てなかった
けどさ。
まあ場所による濃度の違いとかあるのか。
まあ放射能がどうこうより単純に防塵ってことでいいのかもだけど。
 
世界が壊れた、という実感は、東京にいた自分にもあの時奇妙にあった。
ふつうに日常だ、というのと、世界が壊れてSFになった、っていうのと、両方の
実感があった。
公園でただ散歩してるかのような人の手に、放射線計量の機械みたいなの、
持ってたり。天気予報見ながら私、放射線分布予測みたいなのこまめにやって
くれないかなと思ってた。(しばらく計測値出してた気がするな)
薄暗い明かりの、モノがなくなったスーパーの棚とかね。
自分の今いる世界が、あの日の前とあとでずれて違う平行世界へいっちゃった気が、
ものすごくした。
今日あの人の気配のないくらいガランとした廃墟のネルフを見て、でもなんか、
アニメが現実の後追いしてるかのよーな気分を味わう。
 
旧劇場版のあとなのだ、とか、(not)があるかなしかの世界だとか、ループだ
とか、またくり返すとか、いろんな考察があって面白い。
でもこれ、はっきりくっきり「つづく」だから。
つづき、ちゃんと完成させるんだろうな。。。つづき、いつになるんだよ。。。
でもこの続きが出来たとしても終わらないかもの予感も、エヴァだよなーー。
でも、終わらせてこその作品ですよ。。。終わらせて欲しいなー。
 
破 の時には、面白い凄い!と燃えて終わったけど、Q は見事に投げ出されて
終わったー。面白かった気はするけど、それ以上に、あーまたこの放り出される
感じ、懐かしいわ。。。と、こんな時どんな顔していいかわからないの、という
感じで帰った。
つづき、待ってます。
 
で、同時上映「巨神兵東京に現る」、巨神兵だけどあれ、エヴァだろ。。。
サードインパクト、ニアサードインパクトなのか?
かっこよかったし面白かった。ミニチュア特撮なんだよね。
そしてナレーションというかモノローグというか、詩?言葉?が、舞城王太郎
だった。(と思う)
痺れるーっ。
そうか。舞城かあ。
 
ナウシカまでつなげて終わりになるといいね。

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『シャーロック・ホームズの事件簿』(コナン・ドイル/創元推理文庫)

*ネタバレしてるのもあります。

『シャーロック・ホームズの事件簿』(コナン・ドイル/創元推理文庫)
 
ホームズ最後の短編集。「最後のあいさつ」で終わりじゃないのね、と
最初混乱したけれど。「ショスコム・オールド・プレース」が1927年
に発表された、ホームズ物語の最後のものだそうです。
ワトスン君が書いたもの、とするものだけでなく、三人称だったりホームズ
自身が書けといわれるから書いた、っていうものなどがあって、シャーロキアン
たちは「聖典」たりえるものなのかどうか、と議論になったりしている、らしい。
私はシャーロキアンというには程遠い単なるミーハーファンなので、そういう
論議が、とかいうのは面白いけれども、自分が参加したいとは全く思わない。
ワトスン君が書いてくれたのがいいなあと思うものの、ホームズものとして
そぐわないかどーかとか、解説読むまで気にしてなかった。あれ、ちょっと
変わってる、くらいのもので。ドイルは約40年間ホームズものを書いてきた
とのことなので、そりゃあなんか目新しいことしたり筆ののりが悪かったりする
こともあるだろー。そうでなくても細かい設定とか昔のことは気にせず適当に
書き綴ってるよーな感じだし。
でもそういうの細々と研究してる熱烈ファンがいるっていうのも面白いところだ。
 
ドイルの前書きで、読者の人気に甘えて何度もさよなら公演をするテノール歌手
のようになることを恐れる。すでに過去の人なのに、とか、終わらせようとした
のは生半可な覚悟じゃないとか、書いている。「いよいよこれでシャーロック・
ホームズともお別れだ!」と、ご愛顧に感謝と、日々の煩いから解放するって
書いている。でもドイルさん。ホームズはそれから85年後くらい?の今でも
過去の人じゃないしなおも日々愛されてるよ、と、教えてあげたいねー。ドイル
にとってはホームズを書くの大変だったろうなあと思うけど。
 
「高名な依頼人」「白面の兵士」「マザリンの宝石」「三破風館」「サセックスの
吸血鬼」「カリデブが三人」「ソア橋の怪事件」「這う男」「ライオンのたてがみ」
「覆面の下宿人」「ショスコム・オールド・プレース」「隠退した絵の具屋」

の、12編。
解説、日暮雅通、エッセイ?有栖川有栖、訳者あとがき、深町眞理子の、1991年
初版の文庫。

「サセックスの吸血鬼」は、タイトル的にもそそられるけど、謎解きのところで、
吸血鬼と疑われた後妻は実は子どもを守ろうとしていた、実は先妻の息子、父を
深く愛していた長男が、嫉妬のあまり赤ん坊を排除しようとしていた、とかいう、
なんてそれジュネ展開!とときめくもので惚れたー。
 
ホームズは隠遁してワトスン君と離れているらしいのが寂しいなーと思ったけど、
ワトスン君はサセックスに「たまさか週末などに訪ねてきてくれるぐらい」(P339)
とかって。ワトスン君がきてくれないかなあーと心待ちにしてるくせに!自分から
行けよ!ホームズのツンデレくんめ!と、まあそれあんまり疎遠って感じでもない
のじゃないかしらと思ってみたり。
ワトスンくんとホームズのらぶらぶいちゃいちゃがちらほら読めて楽しかった。
 
「ガリデブが三人」は、赤髪連盟的な話で。犯人追い詰めたところで、いきなり
撃ってきて、ワトスンくんが怪我すると取り乱すホームズ!

 「「ワトスン、だいじょうぶか? 後生だ、たいした怪我じゃないと言ってくれ!」
 怪我のひとつやふたつ、なんでもなかった―いや、怪我などいくらいしょうとかま
 いはしない―いつもは冷ややかな仮面のごときその顔の奥に、こんなにも深い友愛
 と真実とがひそんでいるのを知ることができるなら。友人の澄んだ、きびしい目が
 わずかなあいだ曇り、強くひきむすばれたくちびるがふるえた。後にも先にも、こ
 のとき一度だけ、私は偉大な頭脳のみならず、偉大な心の存在をも垣間見たのだ。
 多年にわたる私のささやかな、だがひたむきな奉仕のすべては、まさしくこの啓示
 の一瞬のために積み重ねられてきたのである。」(P238-240)

ですってよ。啓示!そこまで言うか!ワトスンくん健気すぎる!ホームズも自分じゃ
いろいろ酷い扱いしちゃうくせにワトスンくんが撃たれるとそんなに心配するのね。
普段からもっと大事にしろよ!でも甘えちゃうんだよねワトスンくんには。うんうん。
超楽しい。

「ソア橋の怪事件」では汽車に乗っている途中で。

 「そのうち、目的地が近づいてきたあたりで、とつぜん私の前へきて、向かいの席
 に座ると―私たちは一等車をふたりで占領していた―私の両膝にそれぞれ手をかけ、
 こういう茶目っ気たっぷりな気分のときの常として、独特の奇妙に悪戯っぽい目で
 私の目のなかをのぞきこんだ。
 「ねえワトスン、たしかきみは、こういう小旅行に出かけるとき、いつも武器を身
 につけてくるんじゃなかったかい?」」(P289)
 
ですってよ。なにそのふたりっきりで一等車独占、らぶらぶな見つめあいは!ワトスン
くんが武器をもってくるのはホームズがあぶなっかしいからなのねー。愛だねー。

「這う男」では、ワトスンくんは拗ねつつも、僕はホームズの愛用の品だもん、と独白。

 「彼は習慣の人であり、その習慣も、ごく範囲の狭い、根強いものにかぎられてい
 るが、そのなかに、この私も組みこまれていたのである。たとえてみれば、私は彼
 にとって、ヴァイオリンや、例のいやなにおいのする刻み煙草や、古く黒ずんだ
 パイプ、索引帳、その他それ以下のろくでもないものどもと同列に位置するのだ。
 いったん緩急あらんか、しかもそのさい、多少の信頼のおける、度胸のいい相棒が
 必要だとなると、私の役割はおのずから明らかである。とはいえ、私の用途は必ず
 しもそれだけではない。まず、彼の知性を研ぐ研石の役をする。いわば刺激剤だ。」
 (P298)

ですってよ。ホームズの大事な習慣の一部として奉仕するワトスンくん。健気すぎる!
大事なことは見逃しまくりとか言われながらも助手を務めたり、へんな実験に参加
させられたり、ワトスンくん可哀相wそれでもらぶらぶな二人がとても可愛いー。

あと有名な「都合ガヨケレバスグコラレタシ。悪クテモスグコラレタシ。S・H」
って電報もこの「這う男」のときなのね。なにその勝手な言い草!w可愛いー。
楽しかった! 

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『シャーロック・ホームズ最後のあいさつ』(コナン・ドイル/創元推理文庫)

*具体的内容に触れています。


『シャーロック・ホームズ最後のあいさつ』(コナン・ドイル/創元推理文庫)
 
短編集の第四弾。
 
「藤(ウィストリア)荘 1、ジョン・スコット・エクルズ氏のふしぎな体験
2、サン・ペドロの虎」 「ボール箱」「赤輪党」「ブルース=パーティントン
設計書」「瀕死の探偵」「フランシス・カーファイク姫の失跡」「悪魔の足」
「最後のあいさつ」
 
以上8編。
ドイルとしてはこれでおしまい、ってつもりで「最後のあいさつ」になって
いるのね。第一次世界大戦が始まるっていう時の、ドイツのスパイをホームズ
がうまいことはめてそのスパイ組織共々一網打尽、って感じの話だった。
引退して養蜂していたのに、二年の準備期間をもってそんな大仕事をした。
引退ってなかなかできないよねー。ワトソンくんともしばらく離れていた
ようだけれども、やっぱり仲良しなのが素敵です。
 
「瀕死の探偵」は、東洋の謎の病気にかかって、ハドソン夫人を心配させ
ワトソンくんをよびにやって、さらに罠を、というお話。
病人となっていっそうわがままに激しく言うシャーロックが無茶で可愛い。
この話はもうモロにBBCドラマで脳内再生。ベネたんがわめくのが見える
ような気がしたよー。ジョン可哀相(笑)

「ブルース=パーディントンの設計書」は、マイクロフトの依頼から。
国家機密の軍事的設計書。これはドラマでネタに使ってたやつですね。
列車の屋根に放置して死体が運ばれるトリック。
しかしこういう国家機密をだね、探偵に頼むのかwまあマイクロフトの存在が
なんか凄いらしいのでいいんだけど。英国情報部とかが設立1909年らしい。
(軽くぐぐった)まあでも当時は情報部とか秘密の存在らしいので、ホームズ
の仕事でいいのかなー。

「悪魔の足」では、謎の(謎の、が多い)薬物?を、ワトソンくんと一緒に
実験してみよう、と、煙たてて、ふたりとも危うく恐怖の幻覚に飲み込まれ
かけたところを、ワトソンくんのがんばりでなんとか逃れた、っていうのが
可愛い。ワトソンくんに危険な実験につきあわせてごめん、ていうホームズ
がめちゃめちゃ可愛い。まったくだよ!シャーロックはジョンへの扱いが
けっこうヒドイよ!(笑)

この本だと、P249ページ。

 「ほんとうに、ワトスン君」落ちつかない声で、ホームズはやっといった。
 「ぼくはきみにお礼もいわなければならないし、謝りもしなければならな
 い。自分だけでやっても感心しない実験なのに、友人を引きこむなんて二
 重に感心しない。ほんとにすまなかった」
 「きみも知っているように」ホームズがこれほど情味をみせたことがなか
 ったので、私は感動していった。「きみに力を貸すのは、ぼくの最大の喜
 びで、また特権なのだ」 
 
ですってよ。特権!ワトソンくん(ワトスン君だった)の溺愛っぷりもさすが
です。楽しい。謝ることが嫌いなホームズくんが謝っちゃうほどにたいへんな
薬の恐怖なのでした。

ほかのも面白かった!

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映画「黄金を抱いて翔べ」

*具体的内容に触れています。
*結末まで触れています。
 

映画「黄金を抱いて翔べ」
 
北川に誘われて、銀行の地下に眠る黄金強奪の仲間になる幸田。
ネットワークエンジニア、エレベーター技師。爆弾魔。なりゆきで
北川の弟。
それぞれに闇を抱えた男たちが黙々と強盗計画を練り仕事をやり遂げて
ゆく。次々と予想外の邪魔が入りながらも、行動の日は、きた。
 
映画化かー、と聞いて文庫読んだのが今年の二月。(自分の日記参照したぜ)
これがデビュー作というから驚きーの高村薫作品。
キャストも素晴らしいし、監督も原作好きでずっと映画化したかった、
とかで、すごく楽しみにして見た。

当然ながら、あの原作を丸ごと映画にはできないよなあと思う。映画は映画。
原作を忠実に踏まえつつも、取り上げる要素は限られている。同性愛的な所、
キリスト教な感じはごそっと消されていた。多少の味付け程度にはあった
けれどもなー。私は、幸田とモモがどう絡むのかがドキドキだったので、
ああーまー、そりゃそうかーそうだよねー、と、がっくりしつつもそれはまあ
仕方ないと思った。
てか、その辺に関しては監督と私は読んでいる本は同じはずだけど、全然
読み方が違うんだろうなあと。
で、ラストも、私、最初読んだ時には、幸田どうなったんだろう。生きてて
ほしいな。死んじゃったかなあでも生きててほしいな、と願った。死んだ、
と明記はされてなかったと思うんだけど、映画ではがっつり死んでたな。
監督の読みとしてはそうだった、という結末か。
んーそれはそれで納得。

北川の浅野忠信、すごく似合ってた。よかった。幸田の妻夫木くんも、かっこ
よくてほんとーにセリフの少ない役を抑えながらも熱くやっててくれて素敵。
幸田のイメージとは違う、、、と思いつつも、映画は映画、と思う。
中途半端な野田な桐谷健太、大阪弁ネイティブなんでしたっけ。いい。もう
ちょっと崩れた男であってほしかった気はする。
元エレベーター技師、じいちゃんな西田敏行は言うまでもなく上手い。んむ。
モモは東方神起のチャンミン。って、えっと、ちゃんと普通の顔見たの初めて
くらいな私でも、お、クールビューティいける、というかっこよさ。
弟、春樹くんな溝端淳平くん、よかったなあ。すごいヤンデレっつーのか、凄く
あやうい、ダメな感じが。若くてめちゃくちゃでむき出しのナイフな危なっかしさ。
人を傷つけるより自分を傷つけてしまううすっぺらなナイフ。あーあ。
無駄に色っぽかった北川の奥さん。。。辛い。。。

仄暗い闇の大阪の感じ、すごくよかった。
中ノ島だー、あの辺歩いたことあるよ、とか、少ーし知ってる場所なんかが
あった。見たことのある街。でも真夏でも、この作品の中では昏い。
でもしっかり大阪のおばちゃんはいたりして、笑わせたりして。
唐突な激しい暴力。血。
け、警察ー早くーって思うのになかなかこないー。銃でドンパチやってても
意外と誰も通報しないとか、でもなんかリアルなのかも、と思わせられるのが
凄い。
 
銀行強盗の日も、すごくドキドキしてよかった。実際やっぱこれは、映像で
見ると凄いこわいし迫力だし爆発ドカンドカンは、映画こそ!で、よかったー。
痛かったー。

ただやっぱりどうしでも私にとってはなんか物足りない。
男の、幸田の色気が足りない。幸田くんはまあちゃんとモテモテだったけれども、
なんていうか、もっとこう、みんなが幸田を奪い合う話なんだよ!
と思ってるのは私だけかもしれないけどさ!
妻夫木くんは悪くないんだと思うんだけど。映画そのものがそういう話じゃない
つくりをしているのだと思うから。男たちのエネルギー話だと思った。
原作だと、こころのはなしをしよう、というところがあったと思うんだけど、
そういうことは映画じゃ言わない。
言わない映画にしたんだというのはいいんだけど。
でも私はそれ物足りない~。
面白くてよかったけど、個人的にはもうちょっとが残念でした。
見終わってぐったりと疲れちゃうのは素晴らしかった。うん。

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『四つの署名』(コナン・ドイル/新潮文庫)

*具体的内容に触れています。


『四つの署名』(コナン・ドイル/新潮文庫)
 
退屈をもてあましていたホームズのところへやってきた依頼人は
魅力的な若い婦人、モースタン嬢だった。
十年前、消息不明となった父。それから数年後、送り主のわからない
高価な真珠が届くようになったこと。
そして今届いた手紙。ライシアム劇場への呼び出しのその手紙に、
どうしたらいいかという相談だった。
つきそっていくことになったホームズとワトソン。恐ろしい殺人事件
を発見することになった。
 
ホームズの長編第二作だそうです。『緋色の研究』がさっぱり売れない
でいたところへ、二年後にアメリカから依頼がきて書き下ろしたのが
この作品とのこと。
ワトソンくん一目惚れの挙句結婚とか、ホームズが退屈だからって
コカインやってるとか、ワトソンくんの結婚に「だが僕はおめでとうとは
いわないよ」って悲しそうなホームズとか。ベイカー街の子ども使っての
情報集め大活躍とか。キャラがたってきた、って感じなのかも。
犬つれて臭いを追うとか、船でのおっかけっことか、アクション的にも
面白い。借りてきた犬、トビイが一度臭いの追跡を間違えて、二人で
大笑い、とか、すごい可愛いシーンがあったりしてもえるしかない。きゅん。

最後の謎解きというか、犯人のどうしてこうなったか、という告白の
部分は、長いなーと思った。内容的には激しいことなんだけど、読んでる
と退屈。犯人の話し方が上手くないってことなのか(^^;
インド王族の秘宝をかっぱらうとか、まー大英帝国様はどっかの植民地で
なにかと一財産儲けて金持ちになって、っていうのが、そういえばホームズ
の依頼人とか事件の中で多いなあと思う。時代背景的にそーゆー実例とか
けっこうありましたよ、ってことなのかしら。さすが。
 
解説によると、ワトソンくんの結婚ってこの一回だけじゃなくて、三回
くらいしてるらしいとか、怪我したところが肩だったのが脚になってる
とか、まあこまごまとシャーロキアンのいろんな研究があるのね、という
のが少し紹介されてて面白かった。
これは次のBBCでの現代シャーロックのネタになるのかなあどうかなあ。
ワトソンくんが惚れっぽいってのはもうわかってるけどなー。んー。
ま。
楽しく読みました。ホームズ可愛いなあ。

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『秘密』11巻12巻(清水玲子/白泉社ジェッツコミックス)

*ネタバレあります。


『秘密』11巻12巻(清水玲子/白泉社ジェッツコミックス)

薪警視正が、極秘データを持ち出し逃亡した。
拳銃使用許可。SATの出動。警察が消したがっているのは、データと、
薪の脳が見た秘密。
 
何故だか11、12が同時発売。そして完結。
確かにっ。11の終わりのところでまたひっぱられたら、うきゃーっ!
どうなるのーっ!と叫ばずにはいられないところでした。

薪さんが狙われていたのはチメンザール。中国。国家的秘密、かあ。
壮大だなあ。漫画でよくここまでやったなと思う。もうちょっと、
国家的規模の背景的なこととか、小説だったもっと緻密に描いて積み重ね
ていけると思うんだけど。なので、うーむ、と、ぼんやり脳内補完。
まあそこはあんまり気にしなくていいのかな。
薪さんが、一人で抱え込んだものの大きさ、困難、それを抱きしめる青木。
青木くん、24歳なのかー。でっかいけどそうだ新人みたいなもんなんだ。
そして連載が長かったからなんか忘れてたけど、そーだほんと若者くん
なのだった。
 
もーもーもーっじれったいったら!
抱きしめたのはよかった。でも、その後はーっ。
一応事件終わりになって、せっかくせっかくせっかく空港への送り役を
かわってもらったのに、青木っ。もっとなんか言えーっ。
まあ、言えないんだろうけどさー。
薪さんもっ。そこはキスしてやれよ!
とまあ、いろいろモエながら読み終わり。
ちょっとでも、最後。青木くんの脳を見た映像の描き方で終わってるから、
ひょっとしてもしかして青木くん死んだ?と思ったけど、エピローグでは
元気に成長してってるみたいだから、死んだわけじゃないのか、と、ほっと
した。なんであの描き方してたの。それとももっともっともっと後の死後に、
ということなのかなあ。ちょっとよくわからなかった。

家族になりたい。あなたをもっと知りたい。あなたのそばにいたい。ずっと
そばにいたい。あなたを守りたい。ずっと、ずっといっしょにいたい。
それは愛じゃないのかな。愛だろう。愛だよね。
薪さんの新しい秘密が、しあわせな秘密になりますように。
青木くんがんばれよー。
 
さて、雑誌メロディでは、スピンオフ新連載?
若き日の薪さん、鈴木との出会い、とかが始まるらしい。若き日の薪さんか。
ますますうつくしいに違いない。ますます危ういに違いないっ。嗚呼。
楽しみです。

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