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『緋色の研究』(コナン・ドイル/新潮文庫)

*一応ネタバレ注意。具体的内容結末まで触れます。


『緋色の研究』(コナン・ドイル/新潮文庫)

医学を修め陸軍病院へ進んだワトソンは、軍医補の任命を受け
アフガン戦争へ行くことになった。参戦、肩を撃たれた後腸チフス
にもやられてしまった。本国へ帰還、休暇の身となる。
ロンドンで手ごろな住居を探していたところ、旧友との再会から
ちょうど協同生活の相手を探している人物を紹介された。
シャーロック・ホームズ。医学の研究をしているわけではなく、
どうやら探偵学をやっているらしい。
レストレード、グレグスンという警察の友人から持ち込まれた事件
の真相を独自の見解で見抜いたホームズは、見事犯人逮捕に協力した。

初めてまともに読んだかも。
ワトソンくんとホームズの出会いは、ドラマかなり忠実なのね、と
感心する。ワトソンくん、ぼろぼろじゃないか。そんなヨワってる
ところでホームズと同居するなんて。悪い男に騙されるウブな娘を
見守る気分でハラハラする(笑)
ホームズはほんとエキセントリックで素晴らしくヤな奴w
BBCドラマのキャスティングで余裕の脳内再生。凄い楽しい。

事件そのものは、ドラマとは全然違っていた。復讐だった。
アメリカのモルモン教とか、現実とはかなり違うらしいけれども、
昔のフィクションです、ということらしい。始まりの前に注意あり。
モルモン教自体私自身あまりよく知らないので、当然ながらフィクション
と思って読む。なんかタイヘン。
「第二部 聖徒たちの国」というところは犯人の物語。そんな壮大な
復讐の物語だったのね。アメリカからロシア、ヨーロッパへと付け狙う。
それだけでなんか、凄い迫力。結局は復讐はなしとげ、自分は病気で死ぬ、
と。これ、ホームズが捕まえたけど、でも実は何の解決でもないような。
真相を見抜いた、ということですっきりはしたけど。
モリアーティとかはまるで関係なし。なるほど。

この作品が1886年頃に書かれたらしい。ホームズの誕生。でも
最初は売れなくてドイルは失望していたけれども、二年後にアメリカで
目をつけられて、次に『四つの署名』それから読みきり短編の依頼がきて、
という感じみたい。
ドイルは開業医をしていたけれども、なにもなく散歩ばかりしていた、
らしい。そんなこんなの訳者あとがきが面白かった。
ホームズものがちゃんと書き継がれてよかったなあ。
訳者あとがき(延原謙)、も、最初のは1953年だそうで。
改版にあたって、というのが息子さんによって書かれている。1995年。
改めて凄いなあ。126年前の本を今もこんなに楽しく読めるなんて。
シャーロックとジョンは最高のコンビですね。

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