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『蝋人形館の殺人』(ジョン・ディクスン・カー/創元推理文庫)

『蝋人形館の殺人』(ジョン・ディクスン・カー/創元推理文庫)

パリの予審判事、アンリ・バンコラン。
メフィストフェレスのごとき男。お洒落、優秀、かつ悪魔的な彼が
手がけるのは、蝋人形館で消えた女性がセーヌ川で死体となって
浮かび上がった事件だった。

今年3月に新訳になって出たようで、積んであった表紙がかっこよくて
買ってしまった。燕尾服シルクハットマント仮面。素敵。
バンコラン、といえば、パタリロと思うけど、当然こっちのほうが古い
ですよね。アンリ・バンコランなんて名前だけでうっとりしちゃう。

読みながら、バンコランはパタリロのバンじゃない。ちがうバンコラン
ちがうバンコラン、と思うものの、どうにも脳内にあのビジュアルが
出てくるので、表紙を見直して、こっちこっち、こういうバンコラン、
と、脳内映像を修正。
でもキャラ的にもパタリロのバンコランと似通ったところあるなあ。
このバンコランを参照したところあるんだろうなーと思ってみたり。

この本は、1932年に書かれたもの。1930年代パリかあ。うっとり。
今読んでもすごくどきどきわくわくで面白かった。怪しげ~。素敵~。
とても鮮やか。

語り手は、ジェフ・マール。パリにきているアメリカ人。バンコランの
友人、という位置づけなんだと思うけど、助手というか、かなり危険に
捜査を手伝っている。昔は、警察も民間人も区別はそんなにないのかな。
てゆーか予審判事の権力がどんだけ?というのがピンとこない。
小説なんかでは見るけど、実感としてはわからない。
警察よりは上なのは確からしいけど。なんかともかくかっこいい。

この小説のラストには最高に痺れた。電話のシーン。
バンコランまさに悪魔。凄い。
面白かったー!

カーって名前は知っていたけれども読んできてなかった。こんなに
面白いとは知らなかった。バンコランシリーズは読んでいこう。
『夜歩く』なんてタイトルは有名。というか、おんなじタイトルが
横溝正史のにある。そっちも読んでないなあたぶん。読んだっけ。
そのうち読もう。

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