« 「三都画家くらべ  京、大阪をみて江戸を知る」 | Main | 『卵をめぐる祖父の戦争』(ディヴィッド・ベニオフ/ハヤカワポケットミステリ) »

東京マッハvol.3「新宿は濡れてるほうが東口」

昨日、4月1日(日)東京マッハvol.3「新宿は濡れてるほうが東口」 
に、行ってきた。

新宿ロフトプラスワン。
メンバーはいつもの、千野帽子、堀本裕樹、長嶋有、米光一成、ゲストに
川上弘美さん。
前回ゲストの池田澄子さんに続いて、男子4名が紅一点の川上さんに
きゃっきゃうふふしてる様子が微笑ましいというかなんというか、引くわ(笑)

会場のみんなも選句、というところから始まって待つ間も結構楽しい。
今回は背もたれのある椅子で、テーブルの席を確保できて幸せだった。それでも
やっぱり会場全体きゅうきゅうな感じであんまり落ち着かない。よく言えばこれが
一体感。
千野さんおすすめの、ということでしょうか。スペシャルメニュー、純米吟醸 
桃の滴 というお酒と、生麩があった。京都直送だとか。せっかくなのでビール飲んで、
それも飲んで食べて、としてるうちに開始。

まずは壇上のみなさんが選んだのを披露。それがかなりバラけていた。
30句あって、6句並選、特選一つ、逆選一つなのだけれども、最高点が3点という。
(特選は2点に数える)凄くお見事なバラけ具合。なので逆に、どの句について話すか、
についてまず悩む感じだったりして。特選入れたもの中心に話がわいわい始まる。
あと逆選入れたものについても。
今回、お題としては、米光さんから「口」、川上さんから中年縛り、というのが
あったようです。中年縛りというのは最初読んだときにはわからなかったなあ。

川上さんの句評がなんか細部まで丁寧というか鋭いーと思う。「消す」と「余寒」が
近いとか。締めの「暮春」が無理やり感があるかな、とか。
それぞれの人の句の好みがわかるの面白い。女の好みを見抜かれるようだ、とか笑う。
千野さんは中7が8になるのは厭だけど、下5が6になるのは色気があって好き、
とか。
堀本さんはやっぱり基本的に有季定型がいい、とか。
米光さんはいつまでも少年の心で句をつくるらしい、とか。
長嶋さんは手のひら返しとか(笑)相手を見て態度を変える様がとても素晴らしい。
あのあからさまさが憎めなくて凄い。いいキャラだなあ。

川上弘美さんはちょうどお誕生日だったそうで、壇上のみなさんだけ特別に、
大吟醸の桃の滴をあけて乾杯してた!うらやましいすごい美味しそう。
私がいただいた吟醸もまろやかでとても美味しかったので大吟醸はさぞや。。。
うらやましー。
で、そのお誕生日おめでとうの挨拶句として、千野さんの句は「かわかみひろみさん
おめでとうするの」をアナグラムにして「観桜す広さの分かる目と耳で」という句を
つくってらした。凄い。
挨拶句だとは川上さん気づいてとってらしたけど、そこまで凝ったものとは気づかず、
千野さん本人からの解説があって、おお~と会場どよめく。川上さんは立ち上がって
千野さんのところへいって頭なでなで。すごいですねー。

それぞれにいくつも挨拶句があって、あんまり私は意識できてなかった。こういう
イベント的句会ってやっぱり挨拶句つくるのが定番なんですかね。一回目の時には
堀本さんしかつくってなかったと思うけど、それから会を重ねるにつれてみんなが
挨拶句いれてくるようになったみたい。そういう縛りがあるのも思いがけない句が
つくれるきっかけになったりして面白いのかも。

休憩二回はさんで、会場から高得点だったものが壇上ではノーマークだった、とか
なんだかんだでかなりたくさんの句評があった。
会場からも、ということで、やっぱり会場にも今回もたくさんいたらしい有名人
からの発言とか。
東直子さんが選んだ句についての読みがあって、その読みは短歌的だなあという
言葉があったりして、それはどーなの、と思う。
時間の経過を見るのは短歌的?そういう言い方はあまりにも安易だと思ったけど。
まー歌人の東直子さんて紹介されてのことだからそういう簡単なレッテル貼りして
いうのが分かりやすい感じになっていいってことかなー。ヘンなの。
そして今回は会場にいらした池田澄子さん。ふたついい、と挙げた句がどちらも
川上さんので、とても哀しいいい句、と解説されたのがなるほど、と思った。
佐藤文香さんが、川上さんの句をあてる!と質問したのが、実は長嶋さんのだった、
とわかってもりあがったり。楽しかったー。

今回私が選んだ句は千野さんのが一番多かった。前回は一句もとらなかったのに。
ほー、と自分で思う。合う合わないの波長って変化するのね。
逆選にしたのは堀本さんのだった。こんなの素敵にかっこよすぎるわ!と思って
逆選にしたの。
やっぱり堀本さんのはととのっていてかっこよくって、時々かっこよさが過ぎる!と
思っちゃうんだなあ。素敵だなあ。

以下、勝手ながら私がとらせてもらった句。

  いくたびも架空の町の名を暮春   千野帽子 (特選)
  麗らかや沖のボートの狙撃兵    千野帽子
  卒業の熱はココアの膜くらい    千野帽子
  花見るふりタメ口に気づかないふり 千野帽子
  春陰や文房具屋で売る玩具     長嶋有
  口移しするごとく野火放たれぬ   堀本裕樹
  久方に消す鉛筆の字や余寒     長嶋有
  歌舞伎町の鴉を殺す春の夢     堀本裕樹 (逆選)

6句並選選ぶの難しかった。6にしないといけないから無理やりいれてみたのも。
選って難しいー。自分の中の基準がなんとなく好き、くらいしかないからなあ。。。

会場では先日出た堀本さんの本、サインつきで売ってた。しまった。
本屋で買っちゃった。
マッハに行くんだから会場にあるだろうと予想しておくべきだったなあ。
いろいろ楽しませてもらいました。

|

« 「三都画家くらべ  京、大阪をみて江戸を知る」 | Main | 『卵をめぐる祖父の戦争』(ディヴィッド・ベニオフ/ハヤカワポケットミステリ) »

「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« 「三都画家くらべ  京、大阪をみて江戸を知る」 | Main | 『卵をめぐる祖父の戦争』(ディヴィッド・ベニオフ/ハヤカワポケットミステリ) »